海賊放送

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海賊放送かいぞくほうそう)とは、正式な放送免許を持たず放送ラジオが多い)を行うものである。また、に送信機を積みアンテナを展開して出航、どこの政府の規制も受けない公海上から放送を行う行為も含まれる。 この場合の「海賊」という言葉の意味は、「海賊版」と類似、すなわち「不正規」「非合法」などと同義と考えてよい。

「海賊~」と言う言葉は多くの場合、正規の流通ルートを経ない違法な商品として使われる場合が多いようであり、放送においても当局のからの放送局としての免許のない個人的かつ無許可な放送をさすことが多い。軍事政治的混乱下では、それぞれの対立組織による多くの放送が飛び交っており、一方で「当局」はそのジャミングを行うなど、状況が入り乱れている。(地下放送の項も参照されたい)

なお、正規免許を受けた無線局が既に存在する帯域に、より強い電波で強引に割り込む行為については電波ジャックを参照されたい。

目次

概要 [編集]

海賊放送のうち、運営に当たって対立国政府や組織から支援を受けて行うもの、放送団体や送信所の所在地を偽装しているものは地下放送とも呼ぶ。敵対する地域の反体制派を装い自らの政治的主張を行う(プロパガンダ)、暗号通信などの目的があり、政治的混乱や対立のある地域でみられる。戦争における戦術の一つとして、航空機を使って放送を行い、敵兵に投降を促すものなどもある(声の爆弾)。

欧州 [編集]

マンセル要塞(Maunsell Fort)の一つ、シヴァリング・サンズ(Shivering Sands / U7)。

昔のヨーロッパでは、国営放送しか認めないという国が多く、そのため市民が勝手に人気のある・聴きたい番組をつくって流す海賊局が盛んであった。1960年から14年の間北海上からオランダに向けて放送を続けたラジオ・ベロニカ(Radio Veronica)が最初の海賊放送局である。1960年代には、北海の海上には沿岸諸国に向けて放送を行う船舶多数が投錨していた。有名なものには、1964年から北海で放送を続けるラジオ・キャロライン(Radio Caroline [1])、1964年から1967年にかけて放送を続けたラジオ・ロンドン(Radio London)などがある。

イギリス軍が第二次世界大戦中に本土上空防衛のため北海沿岸に建設した海上要塞(マンセル要塞 Maunsell Fort)は、戦後放棄されたものの、公海上にあるという条件から海賊放送の拠点として不法占拠された。シヴァリング・サンズ(Shivering Sands / U7)はミュージシャンのスクリーミング・ロード・サッチらにより占拠され、1960年代半ばの数年間は海賊放送の拠点となっていた。フォート・ラフス(Fort Roughs / U1)を占拠した海賊放送運営者パディ・ロイ・ベーツは、後に「シーランド公国」建国を宣言している。

これに対して政府は取り締まりを行ったが、いたちごっこで効果は上がらなかった。結果、現在でも多数存在する。コマーシャルを流し事実上の民間放送となっている国も多い。

また、今ではフランスなどの国で海賊局を法管理下に置き、免許も与え合法化した。これらは定義に当てはまらないが、昔の名残で海賊放送と呼ばれる事も多い。

日本 [編集]

電波法令に定められた電界強度以下であれば微弱無線局として免許は不要であるが、一部にはこれを超えて送信する局があり、不法無線局として摘発される。事例としては、次のものがある。なお「局名」は全て自称。

国際法上の立場 [編集]

公海上からの海賊放送について、海洋法に関する国際連合条約(国連海洋法条約)は、「すべての国は、公海からの許可を得ていない放送の防止に協力する」と定めており(第109条1)、旗国以外の国も海上警察権を行使できる。

船舶の旗国・施設の登録国・従事している者が国民である国・放送を受信することができる国・許可を得ている無線通信が妨害される国は、従事している者を逮捕し、船舶を拿捕し、放送機器を押収し、訴追することができる(第109条3・4)。

前記の国の軍艦・軍用航空機、又は政府の公務に使用されている船舶・航空機(沿岸警備隊巡視船)は、疑うに足りる十分な根拠があり、自国に第109条に基づく管轄権がある場合には、対象船舶の旗国にかかわらず、臨検することができる(第110条)。

脚注 [編集]

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  1. ^ 不法無線局(FM放送)の開設者を摘発 ≪警視庁日野警察署が東京地方検察庁に身柄送致≫ 関東総合通信局 プレスリリース
  2. ^ タレント鈴木蘭々さん兄を逮捕 無許可でFM局開設 蘭々さん、ゲストとして登場も 産経新聞2011年7月19日

関連項目 [編集]