思弁的実在論

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思弁的実在論(しべんてきじつざいろん、: Speculative realism)は、ポスト・カント主義哲学に対抗する形而上学実在論の立場に緩く定義される、哲学ムーブメントである。『Collapse』という英文哲学ジャーナルと密接なつながりを持ち、同ジャーナルはゴールドスミス・カレッジでのシンポジウム議事録を出版したほか、それぞれの参加者による個別の論文も載せてきた。ウォーリック大学の哲学科によって編集される『Pli』という学術ジャーナルも彼らの仕事を積極的に応援してきた。

2009年4月24日に「思弁的実在論・思弁的唯物論」という第二のシンポジウムが西イングランド大学で行われ、レイ・ブラシエール、イアン・ハミルトン・グラント、グレアム・ハーマン、そして出席できなかったクァンタン・メイヤスーの代わりにアルベルト・トスカノが議論に加わった。

呼称について[編集]

思弁的実在論を研究する千葉雅也は、その重要な哲学者の一人とされるクァンタン・メイヤスーが「思弁的唯物論Speculative materialism」と称し、同じく重要な哲学者の一人とされるグレアム・ハーマンが「思弁的実在論Speculative realism」を称するとともに「唯物論なき実在論」の立場を明確にしていることから、このムーブメントの総称を「思弁的転回Speculative turn」と表現している[1][2]

思弁的実在論の主要作品[編集]

  • Quentin Meillassoux(クァンタン・メイヤスー), Après la finitude. Essai sur la nécessité de la contingence(『有限性の後で』), Paris, Seuil, 2006.
  • Ray Brassier, Nihil Unbound: Enlightenment and Extinction, London: Palgrave Macmillan, 2007.
  • Ian Hamilton Grant, Philosophies of Nature After Schelling, London and New York: Continuum, 2006.
  • Graham Harman(グレアム・ハーマン), Tool-Being: Heidegger and the Metaphysics of Objects,Open Court Publishing, 2002.

脚注[編集]

外部リンク[編集]