山砲
山砲(さんぽう、英: Mountain Gun、もしくはPack gunやPack howitzerとも表記。独: Gebirgsgeschütz)は、分解が可能で、山岳地帯や不整地など、通常の野砲が行動力を発揮できない地形で軽快な機動を行うことができる砲である。野砲のように牽引することもでき、また分解して駄載したり人力でも搬送できる。しかし分解して兵が運ぶことができるよう一般的に各部品が軽く作られており、砲身は短く、強度が弱い。そのため同口径の野砲と比較して軽量だが短砲身、低初速、短射程である。また、山砲はその性格上基本的に野砲のバリエーションであり、榴弾砲ベースと言えるのはドイツのGebH40などごく一部に限られる。
山岳師団など高低差の激しい地域に投入される部隊が保有することが多いほか、装備の軽量化を厳しく要求される空挺師団に配備されることも多い。ほとんどの場合、野砲に代わって師団砲兵に配備される。国土の地形上険しい山が多いイタリアやフランス、オーストリア=ハンガリー帝国(帝国解体後はチェコスロバキアが製造)、日本などの国では特に山砲の需要が高く、多種類が開発生産されている。
また、大日本帝国陸軍は旧式山砲(四一式山砲)を歩兵連隊に配備して歩兵砲として大々的に運用した。製造が容易で歩兵とともに行動でき、また南方戦線など複雑な地形で戦うことの多かった日本陸軍にとっては、山砲は扱いやすく、多くの戦場で投入されていた。人力や駄馬であらゆる戦場にもちこまれ、硫黄島やペリリューでは掩体壕に収容された山砲が米軍を悩ませた。また、戦後中国で遺棄された山砲は、その後ベトナムに渡り、第一次インドシナ戦争や一部はベトナム戦争まで使用され、ベトナムの複雑な地形下で思いも寄らぬ箇所から射撃を浴びせてフランス軍やアメリカ軍を悩ませたといわれる。
現在ではパラシュートやヘリコプターの発達により比較的大型の火砲も山上への運搬が容易となったため、山砲と呼ばれる火砲はほぼ存在しない。空挺部隊や山岳部隊には小口径の105mm / 122mm榴弾砲もしくは口径120mmの重迫撃砲を配備することが多いが、国によっては牽引式の155mm / 152mm榴弾砲を配備することもある。ただしイタリア製のオート・メラーラMod56は、戦後にイギリスやイギリス連邦諸国が制式採用したこともあり、メキシコ軍など中小国を中心にまだ多数が現役である。
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山砲一覧[編集]
第一次世界大戦、もしくは大戦以前[編集]
第二次世界大戦[編集]
第二次世界大戦後[編集]
- 試製57式105mm軽りゅう弾砲(試作)
- M1982 76mm山砲(ユーゴスラビア製M-48山砲の改良型)
- M1995 98mm山砲