宇宙船XL-5

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宇宙船XL-5』(原題:FIREBALL XL5)は、1962年イギリスジェリー・アンダーソンが作った特撮人形劇である。

概要[編集]

スーパーカー』に続くSF特撮人形劇「スーパーマリオネーション」の第2弾[1][2]

地上が舞台のSF作品を作ると、後番組で宇宙にも行くのは定石だが[要出典]、アンダーソン作品では当作が該当する。単なるSFヒーロー物でなく、同型船が何台も存在する設定や、惑星着陸に手間をかけるなどの演出がある。イギリス、日本のほか、アメリカでも放映されている[1]。またシルヴィアはこの作品が始まる前に、ジェリーと結婚している。

日本での放送[編集]

日本では1963年4月5日~1963年12月27日にフジテレビで放映された。提供スポンサーは田辺製薬(現:田辺三菱製薬)一社で、「宇宙で生きぬこう」という副題が添えられている[3]

11話までナレーションはなく、12話から谷啓がナレーターとなってタイトルが「谷啓の宇宙冒険」に変更された[2]。こうして日本語版で1クールも行かない内にテコ入れが行われ、タイトル・オープニング・声優の変更、原語版にないナレーターが追加される等は、以後のアンダーソン作品でも『地球防衛軍テラホークス』まで行われている[4]。1964年に再放送されたが、その後太平洋テレビ倒産により日本語フィルムは紛失している[1]。一部の話数のみ字幕でソフト化されている。

登場人物[編集]

声優は12話から一新されている[2]

スティーヴ・ゾディアック大佐(中野誠也金内吉男)
主人公でパイロットで二枚目。
ビーナス(河内桃子向井真理子 英語版の声はシルヴィア・アンダーソン)
ヒロインで主人公の相棒で医療担当。
マシュウ・マット・マティック教授(袋正大塚周夫)
メカや科学に強い博士。
ロバート(小美野欣二太田淑子 英語版の声はジェリー・アンダーソン)
ロボット。
ズーニー(日本語版声優の情報が無い)
宇宙生物。ラズーンと言う種族で猿の様な外見。
ゼロ司令官(山崎直衛池田忠夫)
本部で指揮をとる司令官。
ナレーター(11話までナレーター無し→谷啓)

登場メカ[編集]

XL-5号は、複数存在する同型の宇宙船の一つで、地球の基地から補助ロケットにより発進レール上を滑走して発進するロケット型宇宙船である。XL-5の目的は宇宙探査。先頭部はXLジュニアと呼ばれ、分離して着陸シャトルになり、様々な星で様々な異星人(多くは人間型である)に遭遇する。基地に帰還する際は、胴体の下部からのロケット噴射で垂直に下降して着陸する。乗員も含め、地球人は宇宙空間に出る時には、「固形酸素」を飲んで宇宙服無しで活動できるという設定になっていた。

XL-5等の呼び方については、日本語版でも英語式の連音が用いられ、「エクス・エル・ファイブ」ではなく「エクセル・ファイブ」、「エクセル・ジュニア」とされていた。

サブタイトルリスト[編集]

参照『ジェリー・アンダーソン メカニック大全』[5]

英話数 英語サブタイトル 日話数 日本語サブタイトル 脚本 監督
5 THE DOOMED PLANET 1 呪われた惑星 アラン・フェネル アラン・パティロ
1 PLANET 46 2 危うし!ヴィーナス ジェリー&シルビア・アンダーソン ジェリー・アンダーソン
6 PLANT MAN FROM SPACE 3 恐怖の蔦 アンソニー・マリオット ジョン・ケリー
7 THE SUN TEMPLE 4 ミラスの神殿 アラン・フェネル ビル・ハリス
2 HYPNOTIC SPHERE 5 催眠惑星 アラン・パティロ
3 PLANET OF PLATONIA 6 暗殺計画を阻止せよ デビッド・エリオット
12 A SPY IN SPACE 7 第12ステーション異常あり アラン・パティロ
9 SPACE MONSTER 8 怪獣現わる ジェリー&シルビア・アンダーソン ジョン・ケリー
21 FLIGHT TO DANGER 9 頑張れ中尉!! アラン・フェネル デビッド・エリオット
8 SPACE IMMIGRANTS 10 小人の星[6] アンソニー・マリオット アラン・パティロ
13 SPACE PIRATES 11 宇宙海賊 ビル・ハリス
15 SPACE PEN 12 宇宙ギャング団 デニス・スプーナー ジョン・ケリー
10 FLYING ZODIAC 13 宇宙大サーカス アンソニー・マリオット ビル・ハリス
18 THE TRIADS 14 巨人遊星 アラン・フェネル アラン・パティロ
16 LAST OF THE ZANADUS 15 クーダスの復讐 アンソニー・マリオット
14 CONVICT IN SPACE 16 危うし教授! アラン・フェネル ビル・ハリス
11 XL5 TO H20 17 謎の怪獣 ジョン・ケリー
29 THE ROBOT FREIGHTER MYSTERY 18 爆発一秒前 デビッド・エリオット
23 MYSTERY OF THE TA2 19 謎の宇宙船 デニス・スプーナー ジョン・ケリー
17 WINGS OF DANGER 20 翼のある殺し屋 アラン・フェネル デビッド・エリオット
20 PRISONER ON THE LOST PLANET 21 アマゾンの女王 アンソニー・マリオット ビル・ハリス
31 WHISTLE FOR DANGER 22 恐怖の笛 デニス・スプーナー ジョン・ケリー
24 ROBERT TO THE RESCUE 23 ロボットの活躍 ビル・ハリス
37 THE DAY IN THE LIFE OF A SPACE GENERAL 24 中尉、閣下となる アラン・フェネル デビッド・エリオット
22 SPACE VACATION 25 残酷バカンス デニス・スプーナー アラン・パティロ
28 1875 26 タイムマシン1875年 アンソニー・マリオット ビル・ハリス
33 THE DAY THE EARTH FROZE 27 冷凍惑星 アラン・フェネル デビッド・エリオット
25 THE FORBIDDEN PLANET 28 禁断の惑星 アンソニー・マリオット
30 DRAMA AT SPACE CITY 29 フル・スピード!! アラン・パティロ
26 THE GRANATOID TANKS 30 ロボット戦車 アラン・フェネル
32 FASTER THAN LIGHT 31 光速突破!! デニス・スプーナー ビル・ハリス
27 DANGEROUS CARGO 32 無人ロケットの怪 ジョン・ケリー
4 SPACE MAGNET 33 透明生物 アンソニー・マリオット ビル・ハリス
19 SABOTAGE 34 ガンマー光線 ジョン・ケリー
39 THE FIRE FIGHTERS 35 火の玉攻撃 アラン・フェネル
35 THE GHOSTS OF SPACE 36 お化け屋敷
34 INVASION EARTH 37 地球侵略軍 デニス・スプーナー アラン・パティロ
36 TRIAL BY ROBOT 38 ロボット裁判 アラン・フェネル ビル・ハリス
38 SPACE CITY SPECIAL 39 宇宙最優秀パイロット デニス・スプーナー アラン・パティロ

映像ソフト[編集]

日本
  • 1985年にエモーションよりビデオソフトが発売された[1]。「催眠惑星」「恐怖の蔦」「ミラスの神殿」「第12ステーション異常あり」を収録[1]。字幕。
  • 2005年に東北新社より発売されたDVD『ジェリー・アンダーソン トリプルパック』に『ジョー90』『スーパーカー』と共に「呪われた惑星」「危うし!ヴィーナス」が収録された[1]。字幕。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 伊藤秀明、池田憲章「GERRY ANDERSON Photo Gallery 3」、『宇宙船』Vol.118(2005年5月号)、朝日ソノラマ2005年5月1日、 89頁、 雑誌コード:01843-05。
  2. ^ a b c メカニック大全 2013, p. 10
  3. ^ これは、当時田辺製薬が発売していた「アスパラ」のキャッチフレーズ「アスパラで生きぬこう」に因む。
  4. ^ ただし『サンダーバード』など1時間番組では行われていない
  5. ^ a b メカニック大全 2013, p. 11
  6. ^ 『ジェリー・アンダーソン メカニック大全』では、タイトルを『ミニ星人の星』に改題して記載している[5]

参考文献[編集]

フジテレビ 金曜19:00枠
【当番組より田辺製薬一社提供枠】
前番組 番組名 次番組
歌であてまショー
宇宙船XL-5

谷啓の宇宙冒険