冒険野郎マクガイバー

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冒険野郎マクガイバー』(MacGyver)は、1985年9月から1992年5月にかけてアメリカで全7シーズン(全139話)が放送されたパラマウント製作のアクション/アドベンチャードラマ

日本のテレビでは最初に映画放送枠金曜ロードショーにて、厳選された2話が放送された。その後も数ヶ月おきに2話ずつ金曜ロードショー枠で何度かに渡り。厳選2話づつの形で放送された。その後1988年にTBS系で、シーズン途中で打ち切られたドラマの代わりにわずかな話数が放映された。その後TBSでは1991年7月から深夜に放映、系列局でも放映され、スーパーチャンネル(現:スーパー!ドラマTV)でも放映されていた。

概略[編集]

「フェニックス財団」のトップエージェントであるマクガイバーが陥った危機を手近な材料と豊富な科学知識の応用で切り抜け、数々の事件を解決する物語である。

シーズン1ではフェニックス財団は存在せず、終結間際ではあったがまだ継続していた冷戦時代を背景に、マクガイバーはアメリカの諜報機関DXSのエージェントとして、東欧諸国で諜報活動を行なうといったものであった。

シーズン2以降は、冷戦の終結を背景に、マクガイバーはフェニックス財団のフリーエージェントという設定となり、アメリカ国内で犯罪組織などを相手にすることが多くなる。

さらに後半のシリーズに行くにつれて、マクガイバーはフェニックス財団とは関係なく活動することが多くなる。これは、フェニックス財団運営本部長のピーター・ソーントンを演じるダナ・エルカーが、緑内障を患って視力が低下し、俳優活動が困難になったことが大きな原因である。そのためピーター・ソーントンも緑内障を患ったという設定が物語中に登場した。

主人公マクガイバーは、少年時代に友人が銃の暴発事故で命を落としたトラウマから銃器が大嫌いで、持ち物は愛用のスイス・アーミー・ナイフだけである。このナイフは、ビクトリノックス社またはウェンガー社製の可能性があるが、紋章が判別できるのはビクトリノックスだけである。ビクトリノックスでは、錐に孔のない初期のティンカーを中心に複数のモデルを使用している。(第1話と最終回で、ほんの一瞬ではあるが銃を使用した。また、流れのうえで銃を一時的に携行することもあったが、どれも使わずにすぐに捨てている)。初期はこれに加えて灰色のガムテープダクトテープ」も持っており、「出かけるときは必ずだ」と言っていた。

マクガイバーを演じるリチャード・ディーン・アンダーソンは、劇中のマクガイバーの設定同様に数々のスポーツを経験している運動神経抜群の人物である。そのため、アクションシーンもほとんどスタントマンを立てず、アンダーソン本人が演じている。

また、130話「天下無敵のコルトン一家」ではマクガイバーが出演しているのは前座の10分間のみで、本編には一切登場していない。

ナイトライダーエアーウルフなど、主役級の存在として超ハイテクメカが登場する型のアメリカ製ドラマが先行作品として日本でも人気を博していたが、そういったハイテクメカの代わりに、科学を身近な材料に応用したりといった本作のスピリットは、レギュラー枠での放映がなかったにもかかわらず日本でも強い印象を残した。

放送が終わった現在でもその人気は健在で、2008年、米TVガイド誌がおこなったアンケート“TVアクションドラマで最もタフな主役は誰?”で、マクガイバーは1位に輝いた。第2位は、サラ・ミシェル・ゲラーが演じた「バフィー 〜恋する十字架〜」のバフィ、3位に「24 -TWENTY FOUR-」のジャック・バウアーが選ばれている。10位内にはドラマ「エイリアス」のシドニー・ブリストー、「私立探偵マグナム」のトーマス・マグナムなどもランクインしている。(2008年11月20日「シネマトゥデイ映画ニュース」より)

登場人物[編集]

レギュラー[編集]

アンガス・マクガイバー (Angus MacGyver)
演:リチャード・ディーン・アンダーソン Richard Dean Anderson、吹替:石丸博也
本編の主人公。アイスホッケーが特技で、プロ選手を目指していたがケガで選手生命を断たれる(演じたアンダーソン自身の経験に基づく)。ベトナム戦争に従軍し、爆発物処理班に所属していた。またレーサーだったこともある。タクシーの運転手として働いていたところ偶然ピーターと出会い、彼を助けたことから2人の親交が始まる。ファースト・ネームを嫌って絶対に明かそうとせず、友人からはマックと呼ばれている。物理学化学工学を始めとした非常に幅広い科学的知識を誇り、どんな困難な場面も乗り切る精神力を持っている。エージェントとして世界中の悪と対決しながら数々の修羅場を潜り抜けてきてはいるが、基本的には暴力否定主義である。銃器が嫌いで、劇中で身の安全などで銃を奪ったときには、あたかも汚い物を扱うようにつまんで捨てるのが常(アンダーソン本人が、当時、米国の銃反対のCMに出演していたりもした)である。また、銃で撃たれても弾が当たることはまれで、当たったとしても致命傷になることは無い。
好奇心旺盛で詮索好きな性格。困った人を見ると助けずにはいられないお人好しな性分で、余計なトラブルに巻き込まれることも多いが、その誠実な人柄でマックを慕う人々は全世界に点在する。
幼いころ、両親を交通事故で亡くし、ハリーじいさん(#ハリー・ジャクソン)のもとで育てられる。ストーリーにハリーが出るときは必ず尊敬を含めた意味で敬語をつかう。日ごろ使う知恵はハリーに教わったものである。
西部劇のビデオをコレクションしていて、よく寝ころびながら鑑賞しているが鑑賞中に寝てしまうと西部開拓時代の夢を見ることがある。
ピーター・ソーントン
演:ダナ・エルカー Dana Elcar、吹替:宮川洋一 / 上田敏也
マクガイバーの上司で親友でもある。恰幅がよく戦闘力は低めでマクガイバーの足を引っ張ることも多いが、要所でマクガイバーのピンチを救うなどマックと固い信頼関係で結ばれている。

セミ・レギュラー[編集]

ジャック・ダルトン
演:ブルース・マッギル Bruce McGill、吹替:内海賢二
マクガイバーの悪友。パイロット。マクガイバーをいつも自分の事件に巻き込む。ある回から、マクガイバーの留守中に自宅の家財道具をすべて持ち去るという暴挙にでて、「家財道具の命がおしくば、○○まで来い」とマクガイバーを巻き込む。しかも1度や2度ではない。
ペニー・パーカー
演:テリー・ハッチャー Teri Hatcher、吹替:岡本麻弥 / 神代知衣
ある事件で知り合ったマクガイバーの友人。ちょっぴりマクガイバーに好意をもつ。歌が下手。
ハリー・ジャクソン
演:ジョン・アンダーソン John Anderson、吹替:納谷悟朗 / 千葉耕市
マクガイバーの母方の祖父。マックのことを「ぼうず」とぶっきらぼうに呼ぶ頑固オヤジ。数々のサバイバルの知識で危機を切り抜ける手腕を持ち、孫のマクガイバーに受け継がれた。
シーズン終盤で心臓疾患で亡くなってしまう。しかし、死亡後も夢の中で出てきた際に、マクガイバーを励ます場面があるなど存在感を見せていた。
マードック
演:マイケル・デ・バレス Michael Des Barres、吹替:千田光男 / 原康義
Homicide International Trust (HIT/国際殺人結社)に所属する一流の殺し屋。ピーターがDXS時代から追いかけ、その事件の巻き添えを食って以来マクガイバーを執拗に追いかけるようになる。変装の達人。殺しの瞬間を撮影する奇癖がある。毎回死んでいるような描写でマクガイバーに敗退するが、必ず再登場する。登場回数が増すにつれキャラクターにも深みが増し、時にマクガイバーと共闘するなど妙な関係になった。
マードックを演じるマイケル・デ・バレスは、ロックバンドであるシルヴァーヘッドヴォーカルとしても有名である。

スタッフ[編集]

  • プロデューサー(主な):テリー・ネイション、ヘンリー・ウィンクラー
  • 吹替演出(主な):小山悟、蕨南勝之、加藤敏、川合茂美
  • 字幕翻訳(主な):岸田恵子、野口尊子、尾形由美、山野井佳苗
  • 吹替翻訳(主な):平田勝茂、上妻冬子
  • 日本語版調整:小野敦志、高橋昭雄

エピソード[編集]

参照:冒険野郎マクガイバーのエピソード一覧

関連作品[編集]

ヤング・マクガイバー[編集]

マクガイバーの甥であるクレイ・マクガイバーを主人公としたヤング・マクガイバーYoung MacGyver)というテレビシリーズ作品の制作が2002年に発表されたが、実現する前に制作中止となってしまった。パイロットフィルムだけは制作されており、クレイ・マクガイバーをジャレッド・パダレッキが演じている。

放送局[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

TBS 水曜日夜9時枠
前番組 番組名 次番組
疑惑の家族
(1988.10.12~12.7)
※諸事情に伴い打ち切り
冒険野郎マクガイバー
(外国ドラマ、1988.12.14~28)
※前番組打ち切りに伴う穴埋め
キツイ奴ら
(1989.1.4~3.15)