ヤギ亜科
| ヤギ亜科 | ||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Caprinae Gray, 1821 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 亜族 | ||||||||||||||||||||||||||||||
|
ヤギ亜科(ヤギあか、Caprinae)は、動物界脊索動物門哺乳綱鯨偶蹄目ウシ科に属する亜科。
目次 |
分布 [編集]
アフリカ大陸北部、北アメリカ大陸、ユーラシア大陸、インドネシア(スマトラ島)、日本[1][2][3][4]。
形態 [編集]
体型は頑丈[2]。頸部は短い[2]。尾は短く、先端の体毛も房状に伸長しない[2]。全身は長い体毛で被われるが、一部が伸長し髭状や鬣状になる種が多い[2]。
多くの種で雌雄共に角があり、角の形状による性的二型が小さい[2]。四肢は頑丈[2]。蹄は短く、左右の蹄が皮膚膜で繋がる[2]。乳頭の数は2個か4個[2]。
系統 [編集]
| ウシ科 |
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 [編集]
ヤギ亜科にはヤギ族 Caprini のみが属す。伝統的には、他にヒツジ族 Ovibovini・リードバック族 Reduncini・サイガ族 Saigini が属した[7]が、ヒツジ族は統合され、リードバック族とサイガ族は除外された。ヤギ族は、ヤギ亜族・ジャコウウシ亜族・チルー亜族により構成される。
ヒツジ・シロイワヤギなどは、ジャコウウシ亜族に近縁とする説もあった[8]が、ヤギ亜族内に位置する。
従来、カモシカ属・ゴーラル属・シャモア属・シロイワヤギ属が原始的だと考えられていた[1][2]が、系統的には若干異なり、チルー亜族(チルー属)が最初に分岐し、次いで、ジャコウウシ亜族(ジャコウウシ属 + カモシカ属 + ゴーラル属)が分岐しており、シャモア属やシロイワヤギ属は深い(進化的な)系統位置にある。
ヤギ亜族 [編集]
- バーバリーシープ属 Ammotragus
- Ammotragus lervia バーバリーシープ Barbary sheep
- シャモア属 Rupicapra
- Rupicapra rupicapra シャモア Chamois
- ターキン属 Budorcas
- Budorcas taxicolor ターキン Takin
- バーラル属 Pseudois
- Pseudois nayaur バーラル Blue sheep
- Pseudois schaeferi コビトバーラル Dwarf blue sheep
- ヤギ属 Capra
- Capra aegagrus パサン Wild goat
- Capra caucasica カフカスアイベックス West Caucasian tur
- Capra cylindricornis カフカスツール East Caucasian tur
- Capra falconeri マーコール Markhor
- Capra ibex アイベックス Ibex (亜種を独立種とする説もあり)
- タール属 Hemitragus
- Hemitragus hylocrius ニルギリタール Nilgiri tahr
- Hemitragus jemlahicus ヒマラヤタール Himalayan tahr
- アラビアタール属 Arabitragus
- Arabitragus jayakari アラビアタール Arabian tahr
- シロイワヤギ属 Oreamnos
- Oreamnos americanus シロイワヤギ Mountain goat
- ヒツジ属 Ovis
- Ovis ammon アルガリ Argali
- Ovis canadensis ビッグホーン Bighorn sheep
- Ovis dalli ドールビッグホーン Dall's bighorn (ビッグホーンに含む説もあり[2])
- Ovis musimon ムフロン Mouflon (アジアムフロンの亜種とする説もあり[2][3])
- Ovis nivicola シベリアビッグホーン Siberian bighorn (ビッグホーンに含む説もあり[2])
- Ovis orientalis アジアムフロン Red sheep
- Ovis vignei ウリアル Urial (アジアムフロンの亜種とする説もあり[2][3])
ジャコウウシ亜族 [編集]
- ジャコウウシ属 Ovibos
- Ovibos moschatus ジャコウウシ Muskox
- ゴーラル属 Nemorhaedus
- Nemorhaedus baileyi アカゴーラル Red goral (ゴーラルの亜種とする説もあり[2][4])
- Nemorhaedus caudatus オナガゴーラル Chinese goral
- Nemorhaedus goral ゴーラル Gray goral
- カモシカ属 Capricornis
- Capricornis crispus ニホンカモシカ Japanese serow
- Capricornis sumatraensis スマトラカモシカ Mainland serow
- Capricornis swinhoei タイワンカモシカ Taiwan serow (ニホンカモシカの亜種とする説もあり[2][4])
チルー亜族 [編集]
- チルー属 Pantholops
- Pontholops hodgsoni チルー Chiru
生態 [編集]
食性は植物食で、草や木の葉、芽、樹皮、果実などを食べる[2][3][4]。
繁殖形態は胎生。1回に1–2頭の幼獣を産む。
人間との関係 [編集]
アジアムフロンやムフロンが家畜化されヒツジ、パサンが家畜化されヤギになったと考えられている[1][2][3]。
開発による生息地の破壊、毛皮や食用、角目的の乱獲、家畜との競合や交雑により生息数は減少している種もいる[3][4]。
画像 [編集]
参考文献 [編集]
- ^ a b c 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科4 大型草食獣』、平凡社、1986年、147、149頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育7 (偶蹄目III)』、東京動物園協会、1988年、86-122頁。
- ^ a b c d e f 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、36-41、155-161頁。
- ^ a b c d e 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社、2000年、51-53、157-159頁。
- ^ Hassanin, Alexandre; et al. (2012), “Pattern and timing of diversification of Cetartiodactyla (Mammalia, Laurasiatheria), as revealed by a comprehensive analysis of mitochondrial genomes”, C. R. Biologies 335 (1): 32–50
- ^ Yang, Chengzhong; et al. (2013), “Phylogenetic analyses and improved resolution of the family Bovidae based on complete mitochondrial genomes”, Biochemical Systematics and Ecology 48: 136–143
- ^ Fernández, Manuel Hernández; Vrba, Elisabeth S. (2005), [http://www.pmmv.com.es/sites/default/files/Hern%C3%A1ndez%20Fern%C3%A1ndez%20&%20Vrba%20%282005a%29%20Supertree_0.pdf “A complete estimate of the phylogenetic relationships in Ruminantia: a dated species-level supertree of the extant ruminants”], Biol. Rev. 80: 269–302, doi:10.1017/S1464793104006670
- ^ 長谷川政美 (2011), 新図説 動物の起源と進化 書き換えられた系統樹, 八坂書房, p. 75