ヤギ亜科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ヤギ亜科
Steinbock 2006 08 2.jpg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 鯨偶蹄目 Cetartiodactyla
亜目 : ウシ亜目 Ruminantia
: ウシ科 Bovidae
階級なし : Aegodontia
亜科 : ヤギ亜科 Caprinae
: ヤギ族 Caprini
学名
Caprinae Gray1821
亜族
  • ヤギ亜族 Caprina
  • ジャコウウシ亜族 Ovibina
  • チルー亜族 Pantholopina

ヤギ亜科(ヤギあか、Caprinae)は、動物界脊索動物門哺乳綱鯨偶蹄目ウシ科に属する亜科

分布[編集]

アフリカ大陸北部、北アメリカ大陸ユーラシア大陸インドネシアスマトラ島)、日本[1][2][3][4]

形態[編集]

体型は頑丈[2]。頸部は短い[2]。尾は短く、先端の体毛も房状に伸長しない[2]。全身は長い体毛で被われるが、一部が伸長し髭状や鬣状になる種が多い[2]

多くの種で雌雄共に角があり、角の形状による性的二型が小さい[2]。四肢は頑丈[2]。蹄は短く、左右の蹄が皮膚膜で繋がる[2]。乳頭の数は2個か4個[2]

系統[編集]

ウシ科
Aegodontia


ブラックバック族 Antilopini



クリップスプリンガー族 Oreotragini



ダイカー亜科 Cephalophinae



リーボック亜科 Peleinae




ブルーバック亜科 Hippotraginae


ヤギ亜科
チルー亜族

チルー属 Pantholops



ジャコウウシ亜族

ジャコウウシ属 Ovibos




ゴーラル属 Nemorhaedus



カモシカ属 Capricornis




ヤギ亜族


バーラル属 Pseudois




タール属 Hemitragus



ヤギ属 Capra





ヒツジ属 Ovis





バーバリーシープ属 Ammotragus



アラビアタール属 Arabitragus




シャモア属 Rupicapra





シロイワヤギ属 Oreamnos



ターキン属 Budorcas










インパラ亜科 Aepycerotinae



ローヤルアンテロープ族 Neotragini





ウシ亜科 Bovinae



[5][6]

分類[編集]

ヤギ亜科にはヤギ族 Caprini のみが属す。伝統的には、他にヒツジ族 Ovibovini・リードバック族 Reduncini・サイガ族 Saigini が属した[7]が、ヒツジ族は統合され、リードバック族とサイガ族は除外された。ヤギ族は、ヤギ亜族・ジャコウウシ亜族・チルー亜族により構成される。

ヒツジ・シロイワヤギなどは、ジャコウウシ亜族に近縁とする説もあった[8]が、ヤギ亜族内に位置する。

従来、カモシカ属・ゴーラル属・シャモア属・シロイワヤギ属が原始的だと考えられていた[1][2]が、系統的には若干異なり、チルー亜族(チルー属)が最初に分岐し、次いで、ジャコウウシ亜族(ジャコウウシ属 + カモシカ属 + ゴーラル属)が分岐しており、シャモア属やシロイワヤギ属は深い(進化的な)系統位置にある。

ヤギ亜族[編集]

ジャコウウシ亜族[編集]

チルー亜族[編集]

生態[編集]

山地、森林ステップツンドラなどに生息する[2]

食性は植物食で、草や木の、芽、樹皮、果実などを食べる[2][3][4]

繁殖形態は胎生。1回に1–2頭の幼獣を産む。

人間との関係[編集]

アジアムフロンやムフロンが家畜化されヒツジ、パサンが家畜化されヤギになったと考えられている[1][2][3]

開発による生息地の破壊、毛皮や食用、角目的の乱獲、家畜との競合や交雑により生息数は減少している種もいる[3][4]

画像[編集]

参考文献[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科4 大型草食獣』、平凡社1986年、147、149頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育7 (偶蹄目III)』、東京動物園協会、1988年、86-122頁。
  3. ^ a b c d e f 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、36-41、155-161頁。
  4. ^ a b c d e 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社、2000年、51-53、157-159頁。
  5. ^ Hassanin, Alexandre; et al. (2012), “Pattern and timing of diversification of Cetartiodactyla (Mammalia, Laurasiatheria), as revealed by a comprehensive analysis of mitochondrial genomes”, C. R. Biologies 335 (1): 32–50, http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1631069111002800 
  6. ^ Yang, Chengzhong; et al. (2013), “Phylogenetic analyses and improved resolution of the family Bovidae based on complete mitochondrial genomes”, Biochemical Systematics and Ecology 48: 136–143, http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0305197812002670 
  7. ^ Fernández, Manuel Hernández; Vrba, Elisabeth S. (2005), [http://www.pmmv.com.es/sites/default/files/Hern%C3%A1ndez%20Fern%C3%A1ndez%20&%20Vrba%20%282005a%29%20Supertree_0.pdf “A complete estimate of the phylogenetic relationships in Ruminantia: a dated species-level supertree of the extant ruminants”], Biol. Rev. 80: 269–302, doi:10.1017/S1464793104006670, http://www.pmmv.com.es/sites/default/files/Hern%C3%A1ndez%20Fern%C3%A1ndez%20&%20Vrba%20%282005a%29%20Supertree_0.pdf 
  8. ^ 長谷川政美 (2011), 新図説 動物の起源と進化 書き換えられた系統樹, 八坂書房, p. 75