リボソームRNA

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リボソームRNAリボソームを構成するRNAであり、RNAとしては生体内でもっとも大量に存在する。通常rRNAと省略して表記される。

原核生物では沈降係数に由来する命名で23Sと5Sがリボソーム大サブユニット(50Sサブユニット)に含まれる。また小サブユニット(30Sサブユニット)には16SrRNAが含まれる。クレンアーキオータ(5Sが独立している)を除き16S, 23S, 5Sの順に並んだオペロン構造を持っている。

真核生物の大サブユニット(60Sサブユニット)には一般に28Sと5.8S、5S rRNA、小サブユニット(40Sサブユニット)には18S rRNAが含まれるが、種によってその数字には若干の違いがある。 ヒトにおいてはこのうち28S、5.8S、18S RNAは一つの転写単位に由来する。これはrRNA前駆体と呼ばれる約2 kbのRNAであり、RNAポリメラーゼIによって核小体転写される。転写されたrRNA前駆体は、snoRNAなどの様々なRNAやタンパク質の働きをうけて、不要な部分が取り除かれ、また修飾を受けてrRNAになる。一方、5S RNAはRNAポリメラーゼIIIにより転写される。 rRNAはタンパク質合成の触媒反応の活性中心を形成していると考えられている。

リボソームの構成[1]
リボソーム粒子 粒子構成 rRNA タンパク質
70Sリボソーム(原核生物) 50Sサブユニット 5S, 23S 34種
30Sサブユニット 16S 21株
70Sリボソーム(古細菌)[2] 50Sサブユニット 5S, 23S 40種
30Sサブユニット 16S 28株
80Sリボソーム(真核生物) 60Sサブユニット 28S, 5.8S, 5S 46種
40Sサブユニット 18S 32種

関連用語[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ 田村隆明・松村正實 『基礎分子生物学(第2版)』 東京化学同人、2002年、P.101
  2. ^ Lecompte, O., Ripp, R., Thierry, J.C., Moras, D., and Poch, O. (2002). “Comparative analysis of ribosomal proteins in complete genomes: An example of reductive evolution at the domain scale”. Nucleic Acids Research 30: 5382–5390. PMID 12490706.