ヒヨケザル目
| ヒヨケザル目 Dermoptera |
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ヒヨケザルイラスト
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| 地質時代 | ||||||||||||||||||
| 暁新世 - 完新世(現代) | ||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||
| Dermoptera Illiger, 1811 | ||||||||||||||||||
| 科 | ||||||||||||||||||
ヒヨケザル目は脊椎動物亜門 哺乳綱の1目。皮翼目とも呼ばれる。
目次 |
[編集] 特徴
現生群は、ヒヨケザル科ヒヨケザル属(1科1属)のみで、ヒヨケザル(日避猿)と総称される。コウモリザルの別名もある。東南アジアの熱帯地方に生息し、フィリピンヒヨケザル (Cynocephalus volans) とマレーヒヨケザル (Cynocephalus variegatus) の2種のみが現存する。ヒヨケザルの属名 Cynocephalus は、「イヌの頭」という意味のラテン語から来ている。和名で「サル」の語がつくのは、キツネザルに似た頭部の外見による。
ヒヨケザルは樹上に生息する、体長約35~40cm、体重1~2kgのネコくらいの大きさの動物である。体格は細身で、四肢は比較的長く、前脚と後脚がほぼ同じ長さをしている。頭部は小さく、両目が(ヒトを含むサル類と同様)顔の正面に位置しており、遠近感をとらえる能力に優れている。これらの特徴は、木々の間を滑空するのに適したものである。
ヒヨケザルの最大の特徴は、首から手足、そして尾の先端にかけて、飛膜と呼ばれる膜をもつことである。この飛膜を広げることで100m以上(最高記録136m)[2]滑空し、森林の樹から樹へと移動している。飛膜をもつ動物としては、他にもネズミ目(齧歯類)のムササビ、モモンガやフクロネズミ目(有袋類)のフクロモモンガなどが知られているが、いずれも飛膜は前肢と後肢のあいだにあるのみで、首から尾にわたるヒヨケザルのものほど発達した飛膜をもつ動物はほかにいない。コウモリのようにはばたくことはないが、滑空中に尾を動かして後肢と尾の間の飛膜で扇いで推進力を生み滑空距離を伸ばしている[2]。
サルのような対向する親指をもたず、力も強くないため、木登りは苦手である。小さく鋭い爪を樹皮に引っ掛けて、ゆっくりと木をよじ登る姿は、ひどく不器用そうに見える。しかし、空中では非常に有能である。高度のロスを最小限に保ちながら、木々の間を滑空する。
ヒヨケザルは臆病な動物であり、夜行性でもあるため、その生態はほとんど知られていない。草食性であり、よく発達した胃をもつため、木の葉を消化することができる。葉、若芽、花、樹液などを主食としており、そしておそらく果実も食べていると考えられる。切れ目の入った扁平なクシ状の特殊な形状をした下顎切歯をもつ[3]が、この切歯で樹液や果汁などを濾しとって食べる[4]。また、同時に毛づくろいに用いていると考えられている。こうした形状の切歯は、他の哺乳類には例がない[5]。
[編集] 分類
[編集] 位置づけ
| 真主齧上目 Euarchontoglires |
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[編集] 下位分類
現生1科1属[6]。他に多数の絶滅群が知られる。最近になって、以前から知られていたパロモミスと呼ばれる絶滅種の化石に、ヒヨケザルの手の骨と同様な特徴が発見された。これにより、従来プレシアダピス目に含められていたパロモミス科はヒヨケザルの仲間(皮翼類)に移されたが、同時に、このパロモミス類を含む皮翼類を、従来のような独立した目から格下げしてサル目(霊長目)に含め、直鼻猿亜目・曲鼻猿亜目と並ぶ第3の亜目(ヒヨケザル亜目 / 皮翼亜目)とする説も存在した[7]。しかし近年はその説は否定されている[3]。
†は絶滅
[編集] 脚注・出典
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 片山龍峯編著、東昭(航空力学)、長谷川政美(分子系統学)、馬場稔(生態学) 解説 『空を飛ぶサル? ヒヨケザル』(2008、八坂書房)
- 富田幸光 『絶滅哺乳類図鑑』 伊藤丙雄、岡本泰子、丸善、2002年、136頁。ISBN 4-621-04943-7。
- ジュリエット・クラットン・ブロック 『世界哺乳類図鑑』 ダン・E・ウィルソン、新樹社〈ネイチャー・ハンドブック〉、2005年、95頁。ISBN 4-7875-8533-9。
- エドウィン・ハリス・コルバート・マイケル・モラレス 『脊椎動物の進化(原著第5版)』 田隅本生訳、築地書房、2004年、335頁。ISBN 4-8067-1295-7。
- 富田幸光 『新版 絶滅哺乳類図鑑』 伊藤丙雄、岡本泰子、丸善、2011年、157頁。ISBN 978-4-621-08290-4。
[編集] 外部リンク
- 哺乳類の系統分類(渡邊誠一郎)
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