ジプシー

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ジプシー (gypsy, gipsy) は、一般にはヨーロッパで生活している移動型民族を指す民族名。転じて、様々な地域や団体を渡り歩く者を比喩する言葉ともなっている。外名であり、当人らの自称ではない。

名称について[編集]

ジプシーは「西暦1100年にアトスに現れた」とする記録が最古のものとされる。ドイツでジプシーを確認している最古の記録は1407年のものである。1427年にパリに現れた彼らは、「自分たちは低地エジプトの出身である」と名乗った。ここから「エジプトからやって来た人」という意味の「エジプシャン」の頭音が消失した「ジプシー」 (Gypsy) の名称が生じたと言われる[1]

近年の日本においては、「ジプシー」は差別用語、放送禁止用語と見做され、「ロマ」と言い換えられる傾向にある[2]。しかし、「ジプシー」には「ロマ」以外の民族も含まれているので、これは他のジプシー民族を無視することになる。

明治時代の日本の新聞ではジプシーが「西洋穢多」と報じられたことがあるが[3]、ジプシーの居住圏は西洋だけにとどまらない上、生活様式は日本ではむしろサンカに近い。

ジプシー民族[編集]

ロマ
インド起源の移動型民族。欧州における「ジプシー」の最大勢力。
アッシュカリーエジプシャン
ドム
インド・アーリア人のジプシー。
リューリ
中央アジア出身のドムの別集団。
ロム (Lom people)
アナトリア半島およびアルメニア出身のジプシー。
バンジャラ (Banjara)
インド出身のジプシー。
アイルランド人の旅人 (Irish Travellers)
スコットランド人の旅人 (Scottish Travellers)
イェニシェ
もともと欧州にもロマ以外のジプシーがいた。
スリランカ・ジプシー (Sri Lankan Gypsy people)

その他の用法[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 阿部謹也『中世を旅するひとびと』平凡社
  2. ^ [http://imadr.net/wordpress/wp-content/uploads/2012/10/R3-7.pdf たかのてるこ著『ジプシーにようこそ!』と ロマ差別を助長する日本の勢力 金子マーティン(IMADR事務局次長)]
  3. ^ 『京都日出新聞』1901年9月17日。