ウォーシップガンナー2 鋼鉄の咆哮

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ウォーシップガンナー2 鋼鉄の咆哮』(ウォーシップガンナー ツー くろがねのほうこう)は、マイクロキャビンが開発し、コーエーから2006年に発売された第二次世界大戦期を題材にしたPS2用海戦アクションゲームで、鋼鉄の咆哮シリーズのPS2版第4作、Windows版も含めた発売順では第6作である。「WSG2」等と略される。ゲームシステムについてはシリーズ項目参照。

ストーリー[編集]

1939年3月、シベリア東部に存在する小国家ウィルキア王国で行われていた国防軍と近衛軍による総合大演習中に突如クーデターが勃発、反乱軍はウィルキア帝国を名乗って世界侵略を宣言する。国王と共に脱出したウィルキア海軍士官シュルツは、海軍大学時代の後輩クラウス・ヴェルナー、軍事顧問として派遣されていた日本海軍の鬼教官筑波貴繁(つくばたかしげ)、ドイツ共和国軍技術将校エルネスティーネ・ブラウンらと共に世界中の反帝国戦線を転戦し、帝国の野望の阻止と祖国奪還の為に闘う。

特徴[編集]

鋼鉄の咆哮2 ウォーシップガンナー』の正式な後継作である本作(ある任務中では「前作、「鋼鉄の咆哮2 ウォーシップガンナー」に〜」と紹介されている)は、PS2作品としては初めて潜水艦を設計・実戦投入することが可能となった(ただし、使用そのものが不可なステージも多い)。従来作品と比べてキャラクターも多数登場し、ストーリー性がかなり重視されているのが特徴。主人公の階級がストーリーの関係から少佐に固定されているため、功績を上げると功績勲章のランクが上がるようになっている(他のシリーズでは階級が上がる)。功績勲章の等級が上がるたびに後述する開発資金の割引が行われたり、新たな部品を開発できるようになる。

システム面では、前作ではなかった自動兵装が一部導入された(自動兵装が対象とするのはミサイル、魚雷、機雷、ロケット、敵航空機など)。またPS2完全オリジナルなので新たな超兵器も登場する。ミッションの進め方によって副官が選択され、ストーリーが分岐する(ウィルキアルート(ヴェルナー)、日本ルート(筑波)、ドイツルート(ブラウン))。装備部品の生産が今までのシリーズと違い、システムがWindows版鋼鉄の咆哮2-ウォーシップコマンダー-のような「特殊研究機関」のようになり、生産されるようになれば無限に生産できるようになった(所持数無限。ただし、一部は開発不可)。また生産を進めれば、なかなか手に入らなかったレアな部品が作れるので今までのようにステージで何回も拾わなくても、簡単に手に入る(しかしだいたいのレアな部品はステージで最低1つ手に入れなければならない)。設計システムや描画エンジンは亡国のイージス2035 〜ウォーシップガンナー〜から流用されている。航空機にはヘリコプターVTOLが追加され、ヘリポートを搭載することでハリアーといった強力な航空機を運用することができる。特にアイテムコンテナを回収する能力を持つ「救助ヘリ」は重要な役割をになう(ただし、航空機の戦闘能力は前作より著しく弱体化されている)。

登場艦船は従来の駆逐艦・巡洋艦・空母・戦艦・航空戦艦に加え、『鋼鉄の咆哮3』から登場した潜水艦、さらにフリゲートが登場する。そして、従来の作品にあった日米英独の建造タイプを設定することがなくなり、開発すればどの国のタイプの部品も入手できるようになり、部品の組合せが非常に自由になった(例えば船体は日本型、前艦橋はアメリカ型、後艦橋はドイツ型という設計が容易にできる)。また、艦船の設計画面では艦旗も設定・変更できる。日米英独などの史実のもの(なおドイツ第三帝国旗もあるがハーケンクロイツは変更され、解説も架空のものとなっている)から主人公の属する架空の国家・ウィルキアの旗、国際信号旗、果ては鯉のぼりなどの意味不明のもの、「AFK」など意味不明ながらさまざまな特典がつくために妙に役立つものまで多種多様である。

前作ではWWIIモードが別にあったが今作ではなくなり、サバイバルモードに加え新たなモードが3つ追加された。

インフェルノ
与えられた課題をいかに早く達成するか競うモード
ボスラッシュ
サバイバルモードの超兵器戦のみのモード
特殊任務
本編の後日談。本編とは一味違ったストーリーを楽しめるモード、登場人物の違った一面が見られる

登場人物[編集]

ライナルト・シュルツ(竹本英史
本作品の主人公でプレイヤー艦の艦長。ウィルキア近衛海軍→ウィルキア解放軍少佐。28歳。
海軍学校を主席で卒業した若きエリート将校。しかし性格はそこまでエリート然としているわけではない。各地を転戦し戦果を挙げ、対超兵器戦におけるフラッグシップとして讃えられるのと同時に、その超兵器そのものの脅威を目の当たりにし続けいていくこととなる。
「特殊任務」では暴走する副官達に巻き込まれつつもツッコむ役割。もっとも本人もノリノリで暴走する。
主キャンペーン終了後、話の中で階級が少将に昇格している。
クラウス・ヴェルナー(声:私市淳
ウィルキア近衛海軍中尉でシュルツの後輩士官。27歳。序盤は駆逐艦(実際のグラフィックは扶桑型戦艦)フンディンの艦長だがルート次第でシュルツの副長となる。
その正体はヴァイセンベルガーの庶子(当人もいきなり現れた彼に告げられるまでその事実を知らなかった)であり、序盤は帝国の諜報員(暗号名は「子羊」)として暗躍する。しかし、自分だけの理想のためならば味方の犠牲も厭わない父親のやり方を目の当たりにしたことで諜報員としての自分と副官としての自分に葛藤し、自殺未遂を起こすも、シュルツに説得されて帝国を倒すべく努力することになる。戦後は「居心地がよ過ぎる」と自ら海軍を去り外交官としての道を歩む。
「特殊任務」ではシュルツに恋心(?)を抱くキャラとなり、オカルト趣味。
筑波貴繁(声:郷里大輔
日本海軍の特務大尉でウィルキア海軍大学にてシュルツたちの教官を勤めた。57歳。ルート次第でシュルツの副長となる。
古き良き日本の親父を具現化したような人物で、時には艦長であるシュルツを殴って修正することもあるが厳格な堅物というわけではなく、気さくかつユーモラスで社交的な面もある(仲間になるルートで確認可能)など実際は硬軟併せた性格をしている。既婚者で日本に妻を残しているが、それを帝国軍と組んだ日本軍の親帝国派に突かれたことも。天城とは古くからの親しい中である。戦後は再び教官に復職し次期海兵候補を育成している。
「特殊任務」では親父の威厳も何もない意外すぎる側面を見せる。昔はやんちゃだったとのこと。ちなみに銀婚式である。
エルネスティーネ・ブラウン(声:鈴木麻里子
ドイツ共和国軍の技術将校、階級は大尉。28歳。どのルートでも仲間になり、解放軍の戦術補佐官となる。ヴェルナーや筑波が仲間にならないルートではシュルツの副長も引き受けている。
超兵器解析に尽力し、誰よりも早く深く超兵器の異常性を突き止める。戦後は再び超兵器が用いられないように超兵器の無力化研究に尽力する。
「特殊任務」においては怪しげな広島弁でしゃべることも。どうやら任侠映画の影響らしい。非常に年の事を気にしている。ゴキブリが嫌いでその名を聞くだけで奇声を上げて気絶する。日本語は堪能で難読漢字もさらりと読める。
ナギ(声:佐藤朱
ウィルキア近衛海軍少尉でプレイヤー艦の通信長。23歳。的確に職務をこなす。副長不在時は代行を行うことも。
「特殊任務」においてはヒロインの座を狙って腹黒く行動し、騒動を拡大させる役割。ちなみに出てくる超兵器に対してツッコミつつ説明してくれる。
なお、WSC1に登場した同名のオペレーターとはおそらく無関係だと思われる。
天城仁志(声:藤本たかひろ
日本海軍大佐で、筑波の古くからの戦友。52歳。日本軍の親帝国派によるクーデター時にシュルツらの脱出を支援するが根っからの軍人であるが故、後に帝国軍に所属し、シュルツらの前に立ちはだかる。
「特殊任務」においては筑波同様、意外な側面を見せる。
フリードリヒ・ヴァイセンベルガー(声:藤本たかひろ
ウィルキア帝国の元首で元国防軍大将兼国防議会議長であったエリート軍人。59歳。
クーデターの首謀者で、超兵器による圧倒的な力による支配が平和と平等をもたらすと信じ世界征服を企む。しかし、他者を常に見下す傲慢さと極端な攻撃的思想故に、身を滅ぼす結果を招くこととなる。
「特殊任務」においては意外な所で再会する。そこでもヴェルナーに唾棄されていた。
アルベルト・ガルトナー(声:小林通孝
ウィルキア近衛海軍の副指令兼参謀で階級は大佐。46歳。
前任司令がクーデター時に戦死したため代行を務めるが、後に正式に解放軍司令に任命される。当人は自分のことを補佐向きで司令官の器ではない思っているが、帝国との戦争では優れた戦略立案と采配で解放軍を率いる。
「特殊任務」では出番がなく、そのことを最後に愚痴る。

キャラクター原案は米村孝一郎が担当している。

登場超兵器[編集]

  • 超高速巡洋戦艦「ヴィルベルヴィント」
  • 超巨大潜水戦艦「ドレッドノート」
  • 超巨大双胴強襲揚陸艦「デュアルクレイター」
  • 超巨大爆撃機「アルケオプテリクス」
  • 超巨大双胴戦艦「ハリマ」
  • 超巨大航空戦艦「ムスペルヘイム」
  • 超巨大列車砲ドーラ・ドルヒ」
    今回から新登場の超兵器。列車線4本を占領するほどの巨体をもつ列車砲であり、搭載する160cm列車砲から隕石のごとく砲弾の雨を降らせる。
    観測気球によって着弾地点を計測しており、ゆえに気球を破壊されれば命中率が著しく落ちる。ただし、気球はロックオン不可能であるため手動攻撃を余儀なくされる。
  • 超巨大氷山空母「ハボクック」
  • 超巨大レーザー戦艦「グロースシュトラール」
    帝国への協力の見返りとしてソ連で建造されていたとされる超兵器。様々な光学兵器に加え、今作では80cm砲も搭載している。艦が損傷すると超兵器機関が暴走し、光子榴弾砲を使うようになるなど攻撃がさらに激しさを増す。
  • 超巨大攻撃機「フォーゲル・シュメーラ」
    今回から新登場の超兵器。4枚の翼を持つ異形の攻撃機で、翼端に付けられたジェットエンジンを使い空中を自在に飛び回る。巨大レーザー砲で海を割るような射撃を行い、海面に小型レーザー砲台を投下して海空両面から攻撃をしかける。
  • 超高速巡洋戦艦「ワールウインド」
    名称のみ登場の超兵器。アメリカ海軍がヴィルベルヴィントの残骸を回収、修復したもの。フォーゲル・シュメーラに撃沈された。
  • 超巨大ドリル戦艦「アラハバキ」
  • 超巨大戦艦「ヴォルケンクラッツァー」
    日本の呉基地で建造されていた超兵器。搭載される波動砲は四国を真っ二つに分断するほどの威力を誇るが、発射までにエネルギーを充填する必要があり、このとき砲身付近に攻撃を当てるとエネルギーの逆流により暴発させダメージを与えられる。
  • 超兵器水上要塞「ヘル・アーチェ」
    今回から新登場の超兵器。海上油田に偽装した超大型レーザー砲台であり、架脚には砲門と離発着場を備える。ナギは油田を改造したものと推測していたが、シュルツは最初から超兵器として建造されていたものと推測している。
    集光用の鏡を放出し放たれる大型レーザー(太陽光凝縮砲)は戦艦を一撃で大破させるほどの威力だが、バグなのか機関後進にしていれば当たらない(PSP版では修正)。
  • 超巨大航空戦艦「リヴァイアサン」
    ヴァイセンベルガーが本国に隠していた超兵器。波高を上昇させていることから津波を引き起こすことができると目される。
    レーザーとミサイルを主兵装とし総合的に高い性能を誇る。艦が損傷してからは莫大な破壊エネルギーを発生させる光子榴弾砲を用いる。
  • 超巨大潜水戦艦「ノーチラス」
  • 究極超兵器「フィンブルヴィンテル」
    今回から新登場の超兵器。「マスターシップ」とも呼ばれる。オープニングにおいて登場した目玉はこの超兵器であると思われる。
    前方に突き出した2本の脚と多数の巨大な目玉を持った異形の戦艦。黒い雷球(反物質砲)を放ち、対消滅反応により氷山や島をも消し去るほどの破壊力を持つ。
    ヴァイセンベルガーによるとこの超兵器は太古より存在しており、北極海にあった大陸を滅ぼし「大いなる冬」をもたらしたという。
    シュルツ達が倒してきた超兵器はこのフィンブルヴィンテルを起動させる為の実験台だった(ヴァイセンベルガー曰く「紛い物」)。また他の超兵器の動力源「超兵器機関」はフィンブルヴィンテルを原型にして生み出されたのではないかと推察されている。

以下「特殊任務」にて登場

  • 超巨大ドリル戦艦「アマテラス」
  • 超巨大ドリル戦艦「あら、葉巻?」
    どちらも装備が若干違うが「アラハバキ」の同型艦。「アマテラス」は以前にも出ているが「あら、葉巻?」は今回初登場。
  • 究極ステルス戦艦「パーフェクトプラッタ
    「コマンダー」でおなじみのステルス戦艦。光学迷彩によって目視できない(しかし航跡は見えている)。「プラッタ」とは「ゴキブリ」を意味するらしい。
  • 究極なまもの兵器「キョウフノダイオウイカ」
    その名の通り鉢巻を巻いた巨大なスルメイカの姿をした究極生物(なまもの)兵器。火星から降ってきた「恐怖の大王」であり、1999年に世界を滅ぼすと予言され、南氷洋に封印されていた物をヴァイゼンベルガーが発見し、養殖して対日輸出しようとしていた。
    その姿とは裏腹にイカリング状のレーザーやイカ墨波動砲、果てはフィンブルヴィンテルの対消滅兵器など、超強力な兵装を搭載している。その能力はヴァイゼンベルガー曰く「リヴァイアサンの約十倍(当社比)」らしい。
  • 1/144 ぼるけんくらっつぁー」
    「ヴォルケンクラッツァー」を小型化(実際に1/144サイズかは不明)したもの。サイズは小型艇クラスだが、波動砲を持つ。

なお本作では超兵器登場時にシリーズおなじみの「超高速巡洋戦艦『ヴィルベルヴィント』接近!」などと言った掛け声が無くなっている。

また「1/144 ぼるけんくらっつぁー」は撃破しても超兵器図鑑に登録はされないが、撃破時には超兵器としてカウントされる。

PlayStation Portable版[編集]

2009年PlayStation Portableへと移植された。 主な変更点は以下の通り。

  • 題名が『ウォーシップガンナー2 ポータブル』に変更
  • 「反物質砲」など、新規パーツの追加およびに既存パーツのパラメーター変更。逆に爆撃機の震電はPS2版にしか登場しない
  • 「超重力電磁防壁」など累積戦果褒章限定のパーツが開発・生産することができる
  • マルチプレイ機能搭載、「対戦」「協力」「設計図交換」を追加
  • 航空機の装備変更による、戦闘能力の改善
  • 既存パーツの強化による、敵攻撃力の激増(特に敵超兵器の強化が著しい)
  • 「ヘル・アーチェ」の大型レーザーが後進していても当たるようになった。
  • 一部のBGM(ドック画面・設計画面・演習選択画面)が初代ウォーシップガンナー(PC版鋼鉄の咆哮2)のそれぞれのものに変更された

外部リンク[編集]