第57独立自動車化歩兵旅団 (ウクライナ陸軍)
第57独立自動車化歩兵旅団 | |
---|---|
創設 | 2014年10月8日 |
所属政体 | ウクライナ |
所属組織 | ウクライナ陸軍 |
部隊編制単位 | 旅団 |
兵科 | 自動車化歩兵 |
兵種/任務 | 陸戦 |
人員 | 3,000人[1] |
所在地 | ヘルソン州ノヴァ・カホウカ |
通称号/略称 | A1736 |
愛称 | コスト・ホルディエンコ |
標語 |
"Народженi в боях" (戦いの中で生まれた) |
上級単位 | 南部作戦管区 |
戦歴 |
ドンバス戦争 ロシアのウクライナ侵攻 |
指揮官 | オレクサンドル・バクーリン大佐 |
第57独立自動車化歩兵旅団(だい57どくりつじどうしゃかほへいりょだん、ウクライナ語: 57-ма окрема мотопіхотна бригада、略称57 ОМПБр)は、ウクライナ陸軍の旅団。南部作戦管区隷下で、ヘルソン州ノヴァ・カホウカに旅団司令部を置く。
概要
[編集]ドンバス戦争
[編集]2014年10月8日、ドンバス戦争の影響に伴い、ウクライナ領土防衛大隊の第17キロヴォフラード領土防衛大隊(第17独立自動車化歩兵大隊に改称)、第34祖国領土防衛大隊(第34独立自動車化歩兵大隊に改称)、第42ルフ・オポル領土防衛大隊(第42独立自動車化歩兵大隊に改称)を基幹にキロヴォフラード州キロヴォフラードで創設された[2]。
2014年11月、ドンバス戦争に投入され、東部ドネツィク州に配備された。
2019年5月6日、ペトロ・ポロシェンコ大統領から、名誉称号「コスト・ホルディエンコ」を授与された[3]。
ロシアのウクライナ侵攻
[編集]東部・セベロドネツク戦線
[編集]2022年2月24日、ロシアのウクライナ侵攻では、ルガンスク人民共和国と接する東部ルハーンシク州セヴェロドネツィク地区に配備され、6月に第2親衛軍団、第5諸兵科連合軍、第8親衛諸兵科連合軍、第58諸兵科連合軍、第1軍団、第90親衛戦車師団の攻勢でヒルスケを防御していた第42独立自動車化歩兵大隊、旅団砲兵群が投降したとロシア国防省が発表し、7月上旬までにセヴェロドネツィク、リシチャンシクが陥落してロシア軍はルハーンシク州全域を占領した[4][5][6][7]。
東部・北ドネツク戦線
[編集]2022年4月、兵力を2分して東部ドネツィク州クラマトルシク地区に配備され、5月までスラヴャンスク、リマンを防御した[8][9]。
2022年9月24日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領から、勇気と勇敢さに対する栄誉賞を授与された[10]。
南部・ヘルソン戦線
[編集]2022年9月、南部ヘルソン州ベリスラフ地区に再配置されて攻勢を開始し、11月中旬にベリスラフ、ヘルソンを解放してロシア軍はドニエプル川西岸から撤退した[11][12][13]。第42独立自動車化歩兵大隊が解放したラキフカ村では住民投票が実施され、賛成100%でウクライナへの再併合が決定した[14]。
東部・バフムート戦線
[編集]2022年12月、激戦地の東部ドネツィク州バフムート地区に再配置され、バフムート市を防御したが2023年5月に陥落した[15][16]。
東部・スヴァトヴェ-クレミンナ戦線
[編集]2023年10月、北東部ハルキウ州クプヤンシク地区に再配置され、クプヤンシクを防御した[17]。
北東部・ハルキウ戦線
[編集]2024年5月、ロシアと国境を接する北東部ハルキウ州チュフイウ地区に再配置され、友軍の救援でヴォウチャンシクに展開した[18]。
編制
[編集]- 旅団司令部(ノヴァ・カホウカ)
- 第17独立自動車化歩兵大隊(ゼレニー・ピド)
- 第34独立自動車化歩兵大隊(ノヴォ・レクシーウカ)
- 第42独立自動車化歩兵大隊(ゼレニー・ピド)
- 戦車大隊 - T-64BV
- 第117独立強襲大隊
- 第420独立小銃大隊
- 旅団砲兵群
- 本部中隊
- 榴弾砲大隊
- 対戦車砲大隊
- 防空大隊
編制は上記のとおりとなる[19]。
2017年編制
[編集]- 旅団司令部(クロピヴニツキー)
- 第17独立自動車化歩兵大隊(クロピヴニツキー)
- 第34独立自動車化歩兵大隊(クロピヴニツキー)
- 第42独立自動車化歩兵大隊(クロピヴニツキー)
- 旅団砲兵群
- 本部中隊
- 榴弾砲大隊
- 対戦車砲大隊
- 防空大隊
- 戦車中隊
ギャラリー
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ Bakhmut Is ‘Soaked In Blood’ As Eight Of Ukraine’s Best Brigades Battle 40,000 Former Russian Prisoners フォーブス
- ^ “Кіровоградщина: на базі 34-го батальйону буде створено першу спеціальну бригаду територіальної оборони”. gre4ka (2014年6月17日). 2023年6月10日閲覧。
- ^ “УКАЗ ПРЕЗИДЕНТА УКРАЇНИ №192/2019”. ウクライナ大統領府 (2019年5月6日). 2023年6月10日閲覧。
- ^ Присвоєння звання Герой України (посмертно) військовослужбовцю 57-ї мотопіхотної бригади імені кошового отамана Костя Гордієнка старшому солдату Кінзерському Сергію Григоровичу. ウクライナ大統領府
- ^ “На Луганщині окупантам завдано втрат”. MIL.IN.UA (2022年3月5日). 2023年6月10日閲覧。
- ^ “До двух тысяч украинских военных и боевиков заблокированы в горском котле”. RIAノーボスチ (2022年6月24日). 2023年6月10日閲覧。
- ^ Ukrainian Troops Bomb Russian Targets In Hotly-Contested Severodonetsk ニューズウィーク
- ^ 42日目:戦況と展望 Le Grand Continent
- ^ Ukraine’s Guns Are In Range Of Izium. That’s Bad News For Russia. フォーブス
- ^ “ウクライナ大統領令 No. 667/2022]”. ウクライナ大統領府 (2022年9月24日). 2023年6月10日閲覧。
- ^ Героїзм і мужність наших воїнів не залишають жодних сумнівів, що Україна переможе – звернення Президента Володимира Зеленського ウクライナ大統領府
- ^ “Українська армія здійснює на півдні нашої країни швидкий і потужний рух – звернення Президента Володимира Зеленського”. ウクライナ大統領府 (2022年10月4日). 2023年6月10日閲覧。
- ^ 動画:火囲み歌い踊るヘルソン市民 ウクライナ軍が公開 フランス通信社
- ^ DeepState UA Telegram
- ^ ウクライナ軍増援部隊がドンバスへ向かう ミリタリー・ランド
- ^ “П'ятеро грузинських добровольців загинули в Україні: потрапили в оточення під Бахмутом”. ウクライナ・プラウダ (2022年12月4日). 2023年6月10日閲覧。
- ^ Зробимо все, щоб додати Україні сили – звернення Президента Володимира Зеленського ウクライナ大統領府
- ^ ロシア軍の北東部攻勢が失速 1日の死傷者は過去最悪の1700人超に フォーブス・ジャパン
- ^ “57th Motorized Brigade”. Military Land. 2023年6月10日閲覧。