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[[ファイル:Angular glacial erratic on Lambert Dome-750px.jpg|thumb|250px|[[:en:Lembert Dome|Lembert Dome]]の迷子石]]
[[ファイル:Angular glacial erratic on Lambert Dome-750px.jpg|thumb|250px|[[ヨセミテ国立公園]][[:en:Lembert Dome|ランバートドーム]]の迷子石]]
'''迷子石'''(まいごいし、{{En|glacial erratic}}, {{En|erratic boulder}}<ref name="terms">[[文部省]]編 『[[学術用語集]] 地学編』 [[日本学術振興会]]、1984年、ISBN 4-8181-8401-2。([http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi オンライン学術用語集])</ref>, {{En|erratic block}}<ref name="terms" />)とは、[[氷河]]によって削り取られた岩塊が、長い年月のうちに氷河の流れに乗って別の場所に運ばれ、氷河が溶け去った後に取り残された岩のこと。

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多くの場合、その場所の[[地質]]とは異なる岩が不自然な形で留まるため、まるで誰かが意図的に置いたかのように見える。迷子石を調べることで、氷河がどのように存在したかが分かる。[[赤道]]付近の南[[アフリカ]]の[[ナミビア]]にある迷子石が、22億年前と6億年前に地球全体が厚い氷で覆われたという[[スノーボールアース]](全球凍結)仮説の証拠のひとつとして挙げられる<ref>NHK「地球大進化」プロジェクト編 『NHKスペシャル 地球大進化 46億年・人類への旅 : 全球凍結』 [[日本放送出版協会]]、2004年、ISBN 4-14-080862-4。</ref>。アメリカの[[セントラルパーク]]にも、芝生の上に迷子石が残されている。
多くの場合、その場所の[[地質]]とは異なる岩が不自然な形で留まるため、まるで誰かが意図的に置いたかのように見える。迷子石を調べることで、氷河がどのように存在したかが分かる。[[赤道]]付近の南[[アフリカ]]の[[ナミビア]]にある迷子石が、22億年前と6億年前に地球全体が厚い氷で覆われたという[[スノーボールアース]](全球凍結)仮説の証拠のひとつとして挙げられる<ref>NHK「地球大進化」プロジェクト編 『NHKスペシャル 地球大進化 46億年・人類への旅 : 全球凍結』 [[日本放送出版協会]]、2004年、ISBN 4-14-080862-4。</ref>。アメリカの[[セントラルパーク]]にも、芝生の上に迷子石が残されている。
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* [[地球大進化〜46億年・人類への旅]]
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* [[氷床]]
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2017年12月30日 (土) 15:14時点における版

ヨセミテ国立公園ランバートドームの迷子石

迷子石(まいごいし、glacial erratic, erratic boulder[1], erratic block[1])とは、氷河によって削り取られた岩塊が、長い年月のうちに氷河の流れに乗って別の場所に運ばれ、氷河が溶け去った後に取り残された岩のこと。

多くの場合、その場所の地質とは異なる岩が不自然な形で留まるため、まるで誰かが意図的に置いたかのように見える。迷子石を調べることで、氷河がどのように存在したかが分かる。赤道付近の南アフリカナミビアにある迷子石が、22億年前と6億年前に地球全体が厚い氷で覆われたというスノーボールアース(全球凍結)仮説の証拠のひとつとして挙げられる[2]。アメリカのセントラルパークにも、芝生の上に迷子石が残されている。

脚注

  1. ^ a b 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2。(オンライン学術用語集
  2. ^ NHK「地球大進化」プロジェクト編 『NHKスペシャル 地球大進化 46億年・人類への旅 : 全球凍結』 日本放送出版協会、2004年、ISBN 4-14-080862-4

関連項目

外部リンク