「モデル (自然科学)」の版間の差分

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原子構造理論では、古典論を前提とした「核の周りを回る[[電子]]」というモデルがあった([[長岡半太郎]]、[[ラザフォード]])。このモデルは[[ボーアの原子模型]]を経て、[[量子力学]]を用いた現在のモデルとして完成された。([[原子模型]]を参照のこと)
原子構造理論では、古典論を前提とした「核の周りを回る[[電子]]」というモデルがあった([[長岡半太郎]]、[[ラザフォード]])。このモデルは[[ボーアの原子模型]]を経て、[[量子力学]]を用いた現在のモデルとして完成された。([[原子模型]]を参照のこと)


[[定量的]]な解析のために[[数学]]を応用したモデルを[[数理モデル]]という。また[[確率論]]・[[統計学]]を応用した[[統計モデル]]もある。これらは自然科学のみならず[[社会科学]](特に[[経済学]])でも用いられる。
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[[生物学]]・[[医学]]の研究では上記のようなモデルのほかに、生物を利用したモデルが用いられる。例えば[[実験動物]]を用いた疾病モデルなどがある。生物学では生命現象一般に関する研究のために単純で実験しやすい生物が用いられ、これらは[[モデル生物]]と呼ばれる。
[[生物学]]・[[医学]]の研究では上記のようなモデルのほかに、生物を利用したモデルが用いられる。例えば[[実験動物]]を用いた疾病モデルなどがある。生物学では生命現象一般に関する研究のために単純で実験しやすい生物が用いられ、これらは[[モデル生物]]と呼ばれる。

2011年9月23日 (金) 07:47時点における版

自然科学に於けるモデルとは、理論を説明する為の簡単な具体的なもの(特に幾何学的な図形を用いた概念や物体)。

DNAの構造は二重らせんモデルで説明されている。

天文学では、「天動説」及び「地動説」という理論があり、それを図形的に示したモデルがあった。ヨハネス・ケプラー正多面体(プラトン立体)を用いた太陽系モデルを示した。

原子構造理論では、古典論を前提とした「核の周りを回る電子」というモデルがあった(長岡半太郎ラザフォード)。このモデルはボーアの原子模型を経て、量子力学を用いた現在のモデルとして完成された。(原子模型を参照のこと)

定量的な解析のために数学を応用したモデルを数理モデルという。また確率論統計学を応用した統計モデルもある。これらは自然科学のみならず社会科学経済学社会学など)や人文科学心理学計量文献学など)でも用いられる。

生物学医学の研究では上記のようなモデルのほかに、生物を利用したモデルが用いられる。例えば実験動物を用いた疾病モデルなどがある。生物学では生命現象一般に関する研究のために単純で実験しやすい生物が用いられ、これらはモデル生物と呼ばれる。

解釈とモデル

解釈とモデルは、おおよそ、1対1で対応する。ある解釈に対して、それを具体的に示すモデルがある。但し、二つのモデルが兄弟のように似ていると、それを一つの(大分類の)モデルと見なすこともできる。

学問とモデル

解釈・モデルは、複数ある状態からひとつへと収束することもあれば、逆にひとつの解釈しかなかった状態から複数が並立する状態に移行することもある。モデルの盛衰にはさまざまなパターンがある。

例えば、もとは学者も含めてほとんど全ての人々が地球中心説(=天動説)という考え方をしていたが、やがて太陽中心説(=地動説)が現れ、それぞれのモデルを支持する人がいる状態となったが、現代ではほとんどの人が太陽中心説を支持する、という状況になっている。

また、「複数の解釈のどれもが(ある意味で)正しい」ということもありうる。例えば、電子はある面では粒子のような振る舞いをし、ある面ではのような振る舞いをすることが、現在では知られている。

「モデル」と「近似」

「モデル」(model)と「近似」(approximation)は、ほぼ同義語として使われる場合がある。

例:自由電子モデル ⇔ 自由電子近似(「自由電子」の項参照)

参考文献

関連項目

外部リンク

  • Models in Science - 科学で使われるモデルについて。スタンフォード哲学百科事典。