計量文献学
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計量文献学 (けいりょうぶんけんがく、英: stylometry) とは、文献の特徴を数値化し、統計学的手法を用いて文献の分析や比較を行う方法、またはそれに関する学問分野。文体に注目して計量文体学などの名も使われる。
概要[編集]
文献の著者の異同や時代の推定、同一著者の著作内容・思想と文体との関係の解析などを目的とする。数値化し解析する対象としては、例えば単語または文の長さ、特定の単語または品詞の使用率、同義語や句読点の使い方などがあるが、言語、書記体系、文の種類(散文・韻文)や内容によって適したものが異なるので、場合に応じて選択する必要がある。つまり統計解析方法が特に定まっているわけではないため、対象に応じて様々な手法が用いられるのである。
最初に提案したのはド・モルガンと言われるが不明。本格的な研究は19世紀末から始められ、聖書の著者問題などが検討された。その後、種々の統計学的手法が開発されるのに伴い、それらが応用されるに至っている。特に現代ではコンピュータの利用が普通になり、遺伝的アルゴリズムやニューラルネットワークも応用されている。また狭山事件のように犯罪捜査(脅迫状など)に応用された例もある。
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- 村上征勝『真贋の科学 計量文献学入門』朝倉書店〈行動計量学シリーズ〉、1994年9月。ISBN 4-254-12646-8。
- 伊藤瑞叡編著『なぜいま三大秘法抄か 計量文献学入門』隆文館〈三大秘法抄の研究 三部作 その1〉、1997年8月。ISBN 4-89747-333-0。
- 伊藤瑞叡編著『三大秘法抄なぜ真作か 計量文献学序説』隆文館〈三大秘法抄の研究 三部作 その2〉、1997年11月。ISBN 4-89747-334-9。
- 村上征勝『シェークスピアは誰ですか? 計量文献学の世界』文藝春秋〈文春新書〉、2004年10月。ISBN 4-16-660406-6。
脚注[編集]
外部リンク[編集]
- 古典籍を“解析”しよう - 埼玉大学
- -計量文献学が明らかにしたもの- (PDF) [リンク切れ] - 中央大学