双前歯目
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双前歯目 | ||||||||||||||||||||||||
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オオカンガルー Macropus giganteus
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Diprotodontia Owen, 1866[1] | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
双前歯目[2][3][4] | ||||||||||||||||||||||||
亜目 | ||||||||||||||||||||||||
双前歯目(そうぜんしもく、Diprotodontia)は、哺乳綱に含まれる目。別名カンガルー目[5]、二門歯目[6]。
分布
[編集]形態
[編集]ウォンバット科・コアラ科(ウォンバット型亜目)を除いて尾は長い[7]。下顎の切歯(門歯)は左右に1本ずつ(2本)[6][7]。下顎に犬歯はない[6]。後肢の第2趾と第3趾が癒合する[7]。樹上棲の種では第1趾に爪がなく、癒合指と対向し枝を掴むのに適している[7]。育児嚢は発達する[7]。
生態
[編集]繁殖
[編集]育児嚢はよく発達しており、他の有袋類と比べ、体が大きく少産で、r-K戦略であるといえる。また、双前歯類の大体の育児嚢の利用日数は次の式で求められる[8]。
育児嚢の利用日数 = 35.22 × (母体の体重)^0.21
例外的にキノボリカンガルー類はこの関数に反してかなり長いとされている[9]。
食性
[編集]植物食の種が多いが、雑食傾向の強い種では昆虫・鳥類の卵なども食べる[7]。過去にはティラコレオやプロプレオプスなど、肉食の種もいたが、現在は絶滅している。出産数は1 - 6匹と少ない傾向がある[7]。
分類
[編集]以前は有袋目(フクロネズミ目)では双門歯亜目とされていた[7]。有袋目も適応拡散しているため複数の目に分ける説が有力となり、独立した目とする説が有力とされる[6]。
以下現生科については、分類・英名はMSW3 (Groves, 2005)、和名は遠藤 (2018)、川田ら (2018) に従う[1][3][4]。
画像
[編集]-
ハイイロクスクス
Phalanger orientalis -
ウォンバット
Vombatus ursinus
参考文献
[編集]- 遠藤, 秀紀『有袋類学』東京大学出版会、2018年4月20日。ISBN 978-4-13-060254-9。
脚注
[編集]- ^ a b Colin P. Groves, "ORDER DIPROTODONTIA," Mammal Species of the World, (3rd ed.), Volume 1, Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Johns Hopkins University Press, 2005, pp. 43-70.
- ^ 日本哺乳類学会 種名・標本検討委員会 目名問題検討作業部会 「哺乳類の高次分類群および分類階級の日本語名称の提案について」『哺乳類科学』第43巻 2号、日本哺乳類学会、2003年、127-134頁。
- ^ a b 遠藤秀紀「有袋類の多様性」『有袋類学』東京大学出版会、2018年、1-25頁。
- ^ a b 川田伸一郎・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・横畑泰志 「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
- ^ 「ワシントン条約附属書(動物界)」(経済産業省)(2016年3月23日に利用)
- ^ a b c d 橘川次郎 「キタケバナウォンバット」など『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ7 オーストラリア、ニューギニア』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社、2000年、131-150頁。
- ^ a b c d e f g h i 川道武男 「袋を持つ獣たちは、別天地オーストラリアで独特な進化をとげ、植物食の世界をつくり上げた。」『動物たちの地球 哺乳類I 2 カンガルー・コアラほか』第8巻 38号、朝日新聞社、1992年、34-35頁。
- ^ Russell,E. M. 1989. Maternal behavior in the Macropodoidae. In: Kangaroos, Wallabies and Rat-kangaroos, pp549-569.Surry Beattry & Sons, Chipping Norton.
- ^ 『有袋類学』p53