三宅榛名
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三宅 榛名(みやけ はるな、1942年(昭和17年)9月20日 - [1])は、作曲家、ピアニスト[1]。
人物・生涯
[編集]東京出身。アメリカのジュリアード音楽院作曲科を卒業[1]。フェリス女学院大学客員教授。夫は柴田翔。ニューヨークのコンポーザーズ・フォーラムでデビューし、リンカーン・センター内の新ホールのこけら落しに作品を委嘱される。帰国後「ピアノ・ソナタ」を発表する。既成の「現代音楽」に対する疑問、子育て、病気などで対外活動を停止する。自分の面白いと思う音楽を貫徹させる方針を立て、1977年(昭和52年)から1985年(昭和60年)までは自作を中心としたシリーズコンサート「現代音楽は私」を東京の渋谷ジァン・ジァンで毎年2回ずつ行い、現代都市の日常と人々に直接届く音楽を提示した[2][3][4]。また、ロッケン・ハウス国際音楽祭、ハイデルベルク現代音楽祭などに招待出演[4]。ピアニスト、即興演奏者としては、ウェイン・ショーター、高橋悠治、山下洋輔など、内外のさまざまなジャンルの音楽家と共演している[4]。作品に、「憂愁の時――ダブル・コンチェルト」、「プレイ・タイム――ウィンド・オーケストラのための」、「why not,my baby?」、「ミニマム・オーケストラ集」[4]。CDに作品集『空気の音楽』、『ほんの47分の地獄』など[4]。著作に『アイヴスを聴いてごらんよ』『音楽未来通信』など[1][5][6][4]。
作品
[編集]- 弦楽オーケストラの詩曲(E.ベンジャミン賞受賞)
- 6月の6つの声(ニューヨーク、リンカーン・センター委嘱)
- ピアノ・ソナタ3番(音楽之友社刊)
- クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための四重奏(音楽之友社刊)
- ピッコロ、フルート、ギターのための音楽(ドイツ、W.ツィンマーマン社刊)
- 「why not,my baby?」シリーズ
- ピアノ・コンチェルト
- ミニマム・オーケストラ集
- 憂愁の時――ダブル・コンチェルト
- プレイ・タイム――ウィンド・オーケストラのための
- 合唱曲 電話局が漂流する《詩・白石かずこ》
- ポエム・ハーモニカ――ハーモニカとピアノのための
- スノウ・ヴォイス――6人の声とアコーディオン、ピアノのための
- きみは最初の通りを...――4人の打楽器奏者のための
楽譜
[編集]- 『クラリネット・ヴァイオリン・チェロ・ピアノのための四重奏曲』音楽之友社、1966年
- 『日本のうた(三宅榛名編曲):成田為三、山田耕筰、本居長世、草川信、滝廉太郎』Casa de la Guitarra、1967年
- 『ピアノ・ソナタ3番』音楽之友社、1967年
- 『三宅榛名ピアノ小品集』カワイ楽譜、1968年
- 『ピッコロ、フルート、ギターのための音楽』W.ツィンマーマン社刊、1968年
- 『《ギター・ピース》No.1012 SONET for Solo Guitarソネット/三宅榛名』(青柳武彦と共著)ギタルラ社、1969年
- 『ピアノ・コスモス 現代日本ピアノ曲選 1960-69』(18者と共著)クラウンレコード、1969年
- 『日本のうた変奏曲集 「鉄道唱歌」から「赤とんぼ」まで こどものためのピアノ曲集』カワイ出版、1984年
- 『ほんとの初歩のためのピアノ連弾曲集 1 二人で歩こう』カワイ出版、1993年
- 『ほんとの初歩のためのピアノ連弾曲集 2 不思議な歌』カワイ出版、1993年
- 『子どものためのピアノ曲集 日本のうた変奏曲集 「鉄道唱歌」から「赤とんぼ」まで』川口エレン訳、河合楽器製作所・出版事業部、1998年
- 『(973300)ODM263 [現代日本の音楽]クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための四重奏曲/三宅榛名 (オンデマンド)』音楽之友社、2016年
- 『(973310)ODM264 [現代日本の音楽]ピアノソナタ第3番/三宅榛名 (オンデマンド)』音楽之友社、2016年
主な録音
[編集]- 『エクスチェンジ』(山下洋輔と共作)ビクター 1979年
- 『ほんの47分の地獄-三宅榛名・音楽・現在-』(板倉駿夫と共作)カメラータ・トウキョウ 1988年
- 『三宅榛名・ポップバンド/五十億光年の子守歌』(松波恵子、佐藤紀雄、板倉駿夫、崎元譲と共作)ビクターエンタテインメント 1988年
- 『ありがとういのち』(水木陽子、高橋悠治と共作)コレクタ 1990年
- 『三宅榛名-高橋悠治Ⅱ 1980年代作品集』(高橋悠治と共作)ALM RECORDS 1991年
- 『いちめん菜の花』(高橋悠治と共作)ALM RECORDS 1991年
- 『こどものためのピアノ曲集7』EMIミュージック・ジャパン 1991年
- 『Angels Have Passed』(吉沢元治、小杉武久と共作)モダーン・ミュージック 1991年
- 『高橋悠治リアルタイム2 ゾーン・三宅・マセダ』フォンテック、1992年
- 『ハイパー・ビートルズ』(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、高橋アキらと共作)EMIミュージック・ジャパン 1992年
- 『空気の音楽』(高橋悠治、岡田知之と共作)ALM RECORDS 1992年
- 『ハーモニカの芸術』(崎元譲、菅原明朗、美野春樹、宮前知永子、バッハ、パガニーニ、ピルスル、ヴェタム、ステウァーズ、レクオーナ、ライリー[要曖昧さ回避]と共作)カメラータ・トウキョウ 1998年
- 『ポエム・ハーモニカ』(崎元譲、御喜美江、バッハ、ロートン[要曖昧さ回避]、ヘンデル、イベール、菅原明朗、宮前知永子、ピアソラ、美野春樹、ロドリゲス[要曖昧さ回避]、ドルンベッヒャー、フォスター[要曖昧さ回避]と共作)カメラータ・トウキョウ 2002年
- 『赤とんぼの謎』(山田耕筰、シューマン[要曖昧さ回避]と共作)キングレコード 2004年
- 『耳のごちそう OHRENSCHMAUS』(高橋アキと共作)インディペンデントレーベル 2005年
- 『uni-marca』(uni-marcaと共作)Zipangu Label 2006年
- 『ピアノ四重奏のための『結晶』 (1968) 初演他』(竹前聡子、平尾はるな、読売日本交響楽団、山岡重信、松下真一と共作)ナクソス・ジャパン 2011年
- 『ライヴ1989』(富樫雅彦、高橋悠治と共作)スタジオソングス 2015年
著書
[編集]- 『アイヴスを聴いてごらんよ』筑摩書房、1977年
- 『ムウといじわるねこグヮオ』(柴田翔、石渡万里子と共著)筑摩書房、1979年
- 『ムウと月夜の大えんかい』(柴田翔、石渡万里子と共著)筑摩書房、1980年
- 『地球は音楽のざわめき』青土社、1980年
- 『グヮオのさようなら』(柴田翔、石渡万里子と共著)筑摩書房、1980年
- 『現代日本の音―音楽の手帖』(24者と共著)青土社、1980年
- 『振りむけばダ・ヴィンチ―三宅榛名創作現場目撃インタヴュー集』文藝春秋、1982年
- 『NHK全国学校音楽コンクール「50年のあゆみ」課題曲全集』(89作とともに掲載)音楽之友社、1983年
- 『音楽未来通信』晶文社、1984年
- 『音楽が好きだ! (4) クラシックってなんだろう?』ポプラ社、1994年
- 『作曲家の生活』晶文社、1995年