Mule

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Mule 2.3-19.34で各言語での挨拶を表示した画面(フォントは未設定)

MULE(ミュール)は、GNU EmacsMULtilngual Enhancement、すなわち多言語拡張である。NEmacsの開発を終了してからMule の開発へ移行する際に、GNU Emacsで「いつでも、どこでも、どんな言語でも」扱えることを目指し、Multilingual とされた。Muleの開発は終了しており、実現された機能をより適切に表現するなら、"MULtiscript Enhancement"、すなわち「多用字系拡張」である。Muleがテキストの操作に提供する機能は、言語固有の表記法による検索機能や、文章の校閲機能はなく、各言語で使用される文字列の入力、編集、表示だからである。 Mule機能をGMU Emacsに統合し、Muleそのものの開発は終了した。Muleが提供した機能をGNU Emacsに限らず、GNU/Linuxシステムのソフトウェアに提供することを目指して多言語ライブラリm17nlibの開発を行っている。現在はm17nlibの開発も終了している。

概要[編集]

MULEは、別々の言語で書いてあるテキストのみならず、ひとつのバッファーに複数言語を含む多言語テキストの処理機能を提供している。多言語テキスト表現用であるユニコードの提供する単純な機能を超えたものである。入力方法(imput method)、各種さまざまな符号化の文字形(font)を用いた表示、複雑な文字配置、各地の言語に対応した編集機能などに対応している[1]

GNU Emacsの日本語処理を含む多言語拡張版である、1987年にリリースされたNemacsに基づいている。主要な開発は電子総合研究所(現:産業技術総合研究所)の半田剣一、高橋直人、錦見美貴子、戸村哲の4名のグループによって始まった。MULE本体の開発の鈍化や、GNU EmacsからのXEmacs分岐にともなう遅滞などもあった。21版のGNU EmacsにMULEの機能は正式に統合されている[2][3]

変換テーブル型入力システム Quail[編集]

Muleで多言語入力を行うには、Quailパッケージを用いることによって、ASCIIキーボードの入力をQuail変換ルールにそって対象言語の文字列に翻訳することができる。またQuail変換ルールはユーザが定義することで新たに対応言語を追加することが可能である。

Mule for Win32[編集]

Mule for Win32は、Windows95/NTで動作するMULEである。宮下尚 (himi)によりWin32アプリケーションとしてMule 2.3をベースにして開発された。1997年にリリースされたバージョン1.22はfinal major versionと銘打たれ、以降の開発は後継ソフトウェアのMeadowへと移った。

なおMeadowの開発およびサポートは既に終了している。Meadowの最後の正式版は2005年のバージョン2.10、最後の評価版は2009年のバージョン3.01-devであった。

参考文献[編集]

  • マルチリンガル環境の実現―X Window/Wnn/Mule/WWWブラウザでの多国語環境,錦見美貴子, 戸村哲, 桑理聖二, 吉田智子, 高橋直人, 半田剣一, 向川信一, プレンティスホール出版 1996年, ISBN 978-4887350205
  • 便利に使おうMule for Windows活用入門―Windowsで文章を扱う人へ, 宮下尚, カットシステム,1997, ISBN 978-4906391516

脚注[編集]

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  1. ^ MULtilingual enhancement to Emacs https://savannah.nongnu.org/projects/mule
  2. ^ GNU Emacs 21.1 http://lists.gnu.org/archive/html/info-gnu-emacs/2001-10/msg00009.html
  3. ^ Muleを捨てて,Emacsを使おう--Emacsの自然言語処理機能 (特集 使いやすくなった自然言語処理のフリーソフト--知っておきたいツールの中身) 高橋直人, 錦見美貴子, 半田剣一, 戸村哲,情報処理,情報処理学会 41(11) (通号 429) 2000.11 p.1233~1238 https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/?action=repository_uri&item_id=63647&file_id=1&file_no=1

関連項目[編集]

外部リンク[編集]