上関町

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かみのせきちょう ウィキデータを編集
上関町
上関町旗 上関町章
上関町旗 上関町章
日本の旗 日本
地方 中国地方
都道府県 山口県
熊毛郡
市町村コード 35341-8
法人番号 1000020353418 ウィキデータを編集
面積 34.69km2
総人口 1,974[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 56.9人/km2
隣接自治体 柳井市熊毛郡平生町
町の木 びゃくしん
町の花 のじぎく
市の魚
上関町役場
町長 西哲夫
所在地 742-1402
山口県熊毛郡上関町大字長島503
北緯33度49分51.9秒 東経132度6分38.9秒 / 北緯33.831083度 東経132.110806度 / 33.831083; 132.110806 (上関町)座標: 北緯33度49分51.9秒 東経132度6分38.9秒 / 北緯33.831083度 東経132.110806度 / 33.831083; 132.110806 (上関町)
地図
町庁舎位置

外部リンク 公式ウェブサイト

上関町位置図

― 市 / ― 町

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上関町上盛山からの上関町中心部の展望。手前が長島、奥が室津。
上関町田ノ浦と対岸の祝島
上関城山歴史公園 さくらまつり
長島から見た天田島
上関大橋

上関町(かみのせきちょう)は、山口県南東部にある町。

地理

瀬戸内海の西部に位置する。四方をほぼ海に囲まれるため、気候は温暖である。町域は室津半島先端および長島祝島八島などの島で構成され、町の中心部は半島先端部の室津(むろつ)地区、および室津地区の対岸で、上関大橋で本土と陸続きになっている長島になる。

隣接している自治体

人口


上関町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


地名

旧上関村は発足時より3大字がある。室津村は大字がなく、編入時に同村域が大字室津となっている。

  • 祝島(旧上関村)
  • 長島(旧上関村)
  • 八島(旧上関村)
  • 室津(旧室津村)

歴史

かつて瀬戸内海西部には船の荷を検査する番所が設置されていた。現在の山口県に当たる部分においても、都に近いほうから「上関」「中関」「下関」が設置されていた。このうち、「上関」が設置されていたのが当所であったため、この地名がついた。

平安時代から室町中期にかけてはもっぱら「竈戸(かまど)」「竈戸関」と呼ばれた[1]。史料に残される最も古い記録としては、966年(康保3年)の『清胤王書状』に、長島近辺の集落がイカの塩辛を皇室に進納する御厨として記載されている。また、平安後期には風待ちとして記録が残っている。 平安末期になると、竈戸は賀茂別雷神社社領となり、 1445年(文安2年)の東大寺への年貢船の記録に初めて「上関」の名が現れ、以後多く使われるようになった。

鎌倉時代には地頭が配属されて関所としての機能が強まり、海上交通の要衝となっていった[1]室町時代には大内氏が竈戸関を支配したが、海上勢力の活動も活発であり、竈戸関は倭寇の拠点として海外にも認識されていた[1]。 江戸時代に上関天満宮に作られた灯籠の銘文によれば、室町時代に能島村上氏の祖である村上義顕が上関城を築城したとあり、戦国時代には村上水軍と、同盟関係にあった毛利氏の重要な海上拠点のひとつとなっていた[2]江戸時代中期に上関は北前船の風待ち港として全盛期を迎えた[2]。公館である御茶屋、海上保安の御番所、藩営の商業機関である越荷会所など長州藩出先機関が置かれ、富裕な商家の名残が今日にも見られる。明治時代以降、機帆船や蒸気船の登場によって上関町は、寄港地としての役割を終えた。

1982年に当地に中国電力が原子力発電所を建設する計画が浮上。1988年には町が中国電力に誘致を申し入れた[3]。長島南西部への四代(しだい)地区に建設が予定されているが、上関町 は賛成及び反対に意見が二分されている。2020年現在着工に至っていない。この、原子力発電所については上関原子力発電所を参照。

沿革

行政

町政

警察

消防

産業

商業

農業

漁業

金融機関

  • 東山口信用金庫上関支店
  • 上関郵便局
  • 上関港郵便局
  • 祝島郵便局
  • 山口県漁業協同組合

教育

小学校

中学校

交通

道の駅上関海峡

鉄道

バス

防長交通が柳井駅前と長島の東端部の間を結ぶ(平生町経由)。かつては長島の島内各地に路線があったが、廃止され、現在は上関町営バスが代替運行している。

道路

航路

  • 祝島航路(柳井港 - 室津 - 上関 - 祝島
  • 八島航路(室津 - 古浦 - 八島)

著名な出身者

その他

脚注

  1. ^ a b c 金谷匡人『海賊たちの中世』<歴史文化ライブラリー> 吉川弘文館 1998年、ISBN 4642054561 pp.116-149.
  2. ^ a b 山内譲 『海賊と海城:瀬戸内の戦国史』 <平凡社選書> 平凡社 1997年 ISBN 4582841686 pp.67-78.
  3. ^ 主要経緯 - 中国電力

参考文献

  • 『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。

外部リンク