馬場啓之助
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馬場 啓之助(ばば けいのすけ、1908年11月23日 - 1988年11月2日)は、日本の経済史学者、一橋大学名誉教授。一橋大学経済学部長、一橋大学学長(事務取扱)、社会保障研究所所長等を務めた。
人物
福井市生まれ。横浜育ち。福井市足羽小学校、横浜小学校、第二横浜中学校(現神奈川県立横浜翠嵐高等学校)を経て、1931年東京商科大学(現一橋大学)本科卒。山内得立に師事[1]。
東亜研究所副調査員などとして研究。外務省嘱託として香港への派遣や、大日本帝国陸軍比島軍政監部付を務め、村田省蔵の比島調査委員会で杉村広蔵委員の下、補助委員として調査に従事した[2]。
杉村が理事を務めた交易営団で総務部総務課長代理などを経て、戦後は農林省農業総合研究所計画部長を経て、1952年学習院大学教授、56年一橋大学教授、61年経済学部長、「近代経済学方法論」で一橋大経済学博士。1965年一橋大学附属図書館長、1969年一橋大学学長事務取扱の他、評議員などを務め、72年定年退官、名誉教授、社会保障研究所所長。81年退任[3]。88年従四位[4]。
指導学生に後藤晃など。
著書
単著
- 『歴史意識』(刀江書院 1936 社会哲学叢書)
- 『ジヨン・S.ミル』(東洋経済新報社 1947 現代経済学叢書)
- 『経済学の哲学的背景』(同文館 1951)
- 『経済学初歩』(同文館 1954)
- 『農村経営論』(東洋経済新聞社 1955)
- 『経済学方法論:社会形態と経済理論』(春秋社 1956 現代経済学全集 改訂版1961)
- 『経済思想』(評論社 1958 社会諸学基礎講座)
- 『貿易』(春秋社 1959日本経済の分析)
- 『近代経済学方法論』(勁草書房 1960)
- 『マーシャル』(勁草書房 1961 思想学説全書)
- 『社会科学としての経済学』(春秋社 1969)
- 『近代経済学史』(東洋経済新報社 1970 経済学入門叢書)
- 『資本主義の逆説』(東洋経済新報社 1974)
- 『福祉社会の日本的形態』(東洋経済新報社 1980 東経選書)
編著
- 『蚕糸業の経済的分析』(日本評論社 1950)
- 『食糧政策の転換と組合金融の問題』(農業総合研究刊行会 1952)
- 『日本農業読本』(東洋経済新報社 1953 全訂版1960・新版1964)
- 『フィリピンの経済開発』(アジア経済研究所 1962)
- 『農業近代化への道:その現実と展望』(東洋経済新報社 1970)
共編著
翻訳
- セオドア・W.シュルツ『農業の経済組織』(川野重任共監訳 中央公論社 1958)
- マーシャル『経済学原理』全4巻 (東洋経済新報社 1965-67)
- ドナルド・デューイ『不完全競争の理論 一つの根本的な再構成』(沖田健吉共訳 東洋経済新報社 1971)
脚注
- ^ 藤井義夫 馬場啓之助「一橋学問の伝統と反省 : 哲学」『一橋論叢』第34巻第4号、日本評論新社、1955年10月、619-633頁、ISSN 0018-2818、NAID 110007636706。
- ^ 盛田良治「日本占領期フィリピンの現地調査」『人文學報』第79号、京都大学人文科学研究所、1997年3月、163-188頁、doi:10.14989/48500、ISSN 0449-0274、NAID 120005322736。
- ^ 「馬場 啓之助」20世紀日本人名事典
- ^ 官報昭和63年本紙第18529号 6頁
参考
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