コンテンツにスキップ

近松心中物語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。今紫 (会話 | 投稿記録) による 2022年8月21日 (日) 01:09個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (脚注)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

近松心中物語』(ちかまつしんじゅうものがたり)は、秋元松代の作による舞台作品。副題は『それは恋』。

概要

近松門左衛門による世話物人形浄瑠璃冥途の飛脚』をベースに、『ひぢりめん卯月の紅葉』『跡追心中卯月のいろあげ』を織り交ぜて書かれた、添い続けるために心中を余儀なくされていく2組の男女の物語。

東宝の製作、蜷川幸雄の演出で1979年帝国劇場で初演されヒットし、キャストを変えて繰り返し上演される人気演目となり、上演回数は1000ステージを超える[要出典]1989年にはベルギーイギリス公演が行われ、ローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされた。2004年には、再演を重ねるうちに様式化されてしまっていた同作品を蜷川自ら演出しなおした『新・近松心中物語』が上演されたが、諸事情により公演の最後まで携われなくなってしまったと後に蜷川が語っている[要出典]

秋元松代の作詞による主題歌「それは恋」は、『近松心中物語』では作曲:猪俣公章、歌:森進一、『新・近松心中物語』では作曲:宇崎竜童、歌:森山良子によって手掛けられた。

上演記録

期間 場所 忠兵衛役 梅川役 与兵衛役 お亀役
1979年2月2日 - 3月8日 帝国劇場 平幹二朗[1] 太地喜和子 菅野忠彦
(現・菅野菜保之)
市原悦子
1981年11月3日 - 12月26日
1982年4月3日 - 27日 御園座
1983年5月3日 - 28日 朝日座 加賀まり子
1983年8月2日 - 9月27日 帝国劇場 市原悦子
1985年12月1日 - 25日 御園座
1986年3月2日 - 29日 近鉄劇場
1989年9月28日 - 10月1日 アントウェルペン市立劇場
ベルギー
井上倫宏 田中裕子 天宮良 戸川京子
1989年10月9日 - 14日 ナショナルシアター・リトルトン
イギリス
1995年3月5日 - 4月27日 近鉄劇場 坂東八十助
(現・坂東三津五郎)
樋口可南子 勝村政信 寺島しのぶ
1995年10月13日 - 22日 リリアホール
1996年2月2日 - 3月27日 御園座
1996年4月6日 - 5月27日 明治座
1997年9月1日 - 10月12日 近鉄劇場 高橋惠子 大石継太
1997年10月18日 - 26日 北海道厚生年金会館
1998年3月5日 - 4月25日[2] 明治座
1999年2月1日 - 3月26日 御園座
2001年1月25日 - 2月18日 近鉄劇場 平幹二朗 富司純子 菅野菜保之 二木てるみ
2001年3月4日 - 4月25日 明治座 高橋惠子
2004年2月2日 - 26日 御園座 阿部寛 寺島しのぶ 田辺誠一 須藤理彩
2004年3月4日 - 4月29日 日生劇場
2005年1月2日 - 27日 博多座
2018年1月10日 - 2月18日 新国立劇場 中劇場 堤真一 宮沢りえ 池田成志 小池栄子
2021年9月4日 - 20日 KAAT神奈川芸術劇場 田中哲司 笹本玲奈 松田龍平 石橋静河

受賞歴

1979年
1981年
1983年
  • 大阪府民劇場賞
1985年
1996年
  • 読売演劇大賞最優秀演出家賞 - 蜷川幸雄
  • 読売演劇大賞優秀女優賞 - 寺島しのぶ
  • 松尾芸能賞演劇新人賞 - 寺島しのぶ
  • 名古屋演劇ペンクラブ奨励賞 - 寺島しのぶ・勝村政信

脚注

  1. ^ 1979年は公演途中に腰痛で降板したため、本田博太郎が代役をつとめた。
  2. ^ テレビ東京ホームページより