銀河英雄伝説の舞台

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銀河英雄伝説の舞台(ぎんがえいゆうでんせつのぶたい)では、田中芳樹の小説、およびそれを原作としたアニメ『銀河英雄伝説』に登場する、固有の建物名・地名について挙げる。

なお、石黒監督版アニメオリジナルの地名については便宜上、名称に「(石黒監督版)」を付している。

星域・天体[編集]

帝国本土[編集]

石黒監督版アニメの設定では銀河系オリオン腕太陽系のある腕)にある。

アムリッツァ星域
イゼルローン回廊の銀河帝国側出口付近の恒星系のひとつ。帝国領に侵攻した同盟軍艦隊とラインハルト率いる帝国艦隊の艦隊決戦の戦場。
アルヴィース(石黒監督版)
帝国領侵攻作戦において、ミッターマイヤー艦隊とアル・サレム率いる第9艦隊が戦った星系。
アルテナ星域
リップシュタット戦役の序盤で戦場となっている星系。同名の恒星がイゼルローン回廊に存在する(人工惑星であるイゼルローン要塞が周回している)が、それとの関係は不明。
アルメントフーベル星系
アルフレット・グリルパルツァーが、同星系第2惑星における過去の造山活動と大陸移動の証拠となる植物分布に関する論文で帝国博物学協会への入会を認められた。
ヴァルハラ星系
オーディン
ゴールデンバウム朝の首都星。有人惑星としては当然の事ながら多数の人工衛星が周回しているが、皇帝に対して不敬にならないように、皇宮上空を見下ろす位置になる軌道は周回しないよう徹底されている。
ヴァンステイド(石黒監督版)
帝国領侵攻作戦において、メックリンガー艦隊とアップルトン率いる第8艦隊が戦った星系。
ヴェスターラント
ブラウンシュヴァイク公の私領。200万人の住人が居住していた。砂漠の惑星であるが、各地に点在するオアシスの周辺に村々が存在している。惑星環境そのものは良好であり、平和な時代であれば他の惑星から大量の水を運び込んで開発が進んだであろうとされている。リップシュタット戦役の最中に民衆叛乱が勃発し、それに対してブラウンシュヴァイク公が核攻撃による虐殺で報復したため、住民が全滅。貴族連合軍が崩壊する最大要因となった。
カストロプ
カストロプ公爵家の私領で、マリーンドルフ伯爵領と隣接する。作中には「カストロプ」とのみでいかなる対象をしめすかは不明。ノイエ版では「惑星カストロプ」として描写されている。
ラパート(石黒監督版)
カストロプ公爵家私領の主星。惑星上では古代ギリシア風の建物が並んでいる。
キフォイザー星域
宇宙艦隊副司令長官ジークフリード・キルヒアイス率いる艦隊と、貴族連合軍の副盟主リッテンハイム侯率いる艦隊が、艦隊決戦を行った戦場。ガルミッシュ要塞が置かれている。
クラインゲルト(石黒監督版)
クラインゲルト子爵の私領で、イゼルローン回廊の銀河帝国側出口付近に存在する。青年時代のケスラーが過ごしていた土地であり、同盟軍の帝国領侵攻作戦に伴いケスラーは再びこの地を訪れることになる。
ゾースト
ガス状惑星。固有の衛星を持たず、人工衛星「クロイツナハIII」が建造された。
クロイツナハIII
読み方は「クロイツナハ ドライ」。娯楽/リゾート施設が整備された商用の人工衛星。入所審査までの長距離エスカレーターでは巨大な滝に松を見せるという、日本を思わせる演出がなされている。アスターテ会戦の直前にキルヒアイスが休暇に訪れており、アルレスハイム星域会戦に端を発したサイオキシン麻薬事件に関わる事になった。当所で働くホフマン警視によれば「酒も喧嘩も情事も賭博も何でもあり」とのことで、宿泊施設を始め、酒場、カジノやドッグレース場などの賭博施設、フライングボール場などの幅広い娯楽施設が揃っている。中には地球教の布教活動も行われていた。
ダンク(石黒監督版)
イゼルローン回廊の銀河帝国側出口付近に存在する惑星。同盟軍の帝国領侵攻に伴いケスラーの部下ニードリヒが食料の引き上げを行った。
ドヴェルグ星域(石黒監督版)
帝国領侵攻作戦において、キルヒアイス艦隊とホーウッド率いる第7艦隊、次いでヤン率いる第13艦隊が戦った。
トラーバッハ星域
リンダーホーフ侯エーリッヒ(後のエーリッヒ二世)率いる艦隊が、アウグスト二世配下の艦隊を破った星域。
ハーフェン(石黒監督版)
イゼルローン回廊の銀河帝国側出口付近に存在する惑星。同盟軍の帝国領侵攻に伴いケスラーの部下ゾンダークが食料の引き上げを行った。
ビルロスト(石黒監督版)
帝国領侵攻作戦において、ロイエンタール艦隊とビュコック率いる第5艦隊が戦った星系。
ブルートフェニッヒ(石黒監督版)
地球でユリアンが出会った老婆の出身地。原作では「老婆はユリアンが知らない星の名をあげた」とあるのみで、恒星系の位置等の詳細は不明。
ボルソルン(石黒監督版)
帝国領侵攻作戦において、ルッツ艦隊とボロディン率いる第12艦隊が戦った星系。
モールゲン(石黒監督版)
イゼルローン回廊の銀河帝国側出口付近に存在する惑星。同盟軍の帝国領侵攻に伴いケスラーの部下イエーナーが食料の引き上げを行った。
ヤヴァンハール(石黒監督版)
帝国領侵攻作戦において、ケンプ艦隊とヤン率いる第13艦隊が戦った惑星。
リューゲン
帝国領侵攻作戦において、ビッテンフェルト艦隊とウランフ率いる第10艦隊が戦った惑星。石黒監督版OVAでは有人惑星であり、被弾し推力を失って惑星に落ちる艦艇を多数の住民が目撃した。
レージング(石黒監督版)
帝国領侵攻作戦において、ワーレン艦隊とルフェーブル率いる第3艦隊が戦った惑星。

地球近傍宙域[編集]

西暦2630年当時、人類の生存圏は太陽系を中心に半径94光年だった。この頃は進取の気性も辺境開発熱も冷めており、人類生存圏の拡張はほぼ停止していた。

太陽系
地球
人類発祥の地であるが、現在は銀河帝国辺境の一惑星に過ぎない。かつては地球統一政府の本国であり、宇宙で最も栄えた惑星の一つだったが、約九百年前のシリウス戦役で反地球連合軍(黒旗軍/BFF)の無差別攻撃で壊滅的打撃を被った。地球で生き残った人々も他の惑星も地球を見捨てたため、現在の人口は約1000万人と最盛期とは比較にもならないほどに寂れているが、帝国の辺境惑星としては多い方である。
しかし、既に資源も産業も存在しない潜在的価値を喪失した無価値な惑星とみなされている(原作で未来を有さない過去のみを有すると表現され、強欲なルドルフさえも地球を無視した)。そのため帝国(旧銀河連邦)も放置しており、地球教団という宗教団体が支配する状態となっていた。地球教団以外の者にはほぼ忘れ去られており、人類発祥の惑星という知識上の存在となっている。地球教の本部はカンチェンジュンガ山地下の旧地球政府シェルター跡に置かれている。
既に海にも空にも生命が皆無であり、900年前から大地が汚染されている状態が続いている模様。
なお、原作小説では「テラ」とルビが振られている。原作英訳版ではTerraとEarthの両方の記載があり、一定しない。
地球唯一の衛星。地球統一政府時代には月面都市(ルナシティ)に宇宙省本部が置かれ、「太陽系の首都」と呼ばれた。恒星間航行時代に移行してからは一切語られていないので現在の状態は不明。
木星
太陽系の一惑星。木星の衛星イオには宇宙開発初期から地球統一政府により開発基地が建設され、第一次恒星移民団が進発した事から地球統一政府の恒星間航行と移民計画の拠点になっていたと思われる。恒星間航行時代に移行してからは一切語られていないので詳細は不明。
アステロイド・ベルト
火星と木星の間にある小惑星帯。シリウス戦役末期において地球軍はここを最終防衛線とした。
アルタイル星系
第7惑星
銀河帝国の流刑星で、ドライアイスの氷河が存在する。アーレ・ハイネセンたちの「長征1万光年」はここから始まった。
アルデバラン星系
第2惑星テオリア
ラグラン・グループ崩壊後の混乱を収束して設立した銀河連邦の首都星。帝国領に存在するはずだが、オーディンへの遷都後どうなっているかは、作中では述べられていない。
ヴェガ星域
シリウス戦役において2度の会戦が行われた。第二次ヴェガ星域会戦では圧倒的多数であるはずの地球軍艦隊がBFFに敗退するなどの醜態を示した。
カノープス星系
太陽系以外で最初に居住可能惑星が発見された。この星系への移住を持って恒星間航行時代を迎えた。
シリウス星系
西暦時代には反地球政府急先鋒であった星域。地球政府崩壊後は汎人類評議会を掌握し、ほんの一時期ではあるが、人類社会の中心となった星系。しかし、カーレ・パルムグレンが地球政府滅亡後すぐに病死すると、ラグラン・グループ内で権力闘争が発生。その果てに全員が死亡すると求心力を失い、軍事組織BFFの暴走もあり、完全に統制を失った。
銀河連邦建国後、シリウスはどうなっているかは作中で触れられていない。銀河帝国建国後についても同様で、わずかに自由惑星同盟側の歴史教材内において、銀河帝国の版図の一星系として存在が確認できるのみである。
第6惑星ロンドリーナ
シリウス星系の首都星。西暦2691年に開戦したシリウス戦役では地球軍に電撃的に強襲され、ラグラン市事件の際徹底的に破壊・略奪された。
プロキシマ星系
太陽系に最も近い恒星。
第5惑星プロセルピナ
ラグラン・グループの4人が初めて出会った星。シリウス戦役当時は地球統一政府、反地球陣営に属さない中立地域。

同盟(新領土)[編集]

石黒監督版アニメの設定によれば銀河系サジタリウス腕(オリオン腕よりも内側の腕)にある。

銀河統一後の新銀河帝国では旧自由惑星同盟領を「新領土」(銀河帝国公用語でノイエ・ラント)と称した。初代総督にはオスカー・フォン・ロイエンタール元帥が任命された。

アスターテ
イゼルローン回廊の自由惑星同盟側出口付近の恒星系のひとつ。会戦が行われたのは一度きりであり、帝国と同盟の係争地とはなっていない。
アルレスハイム
イゼルローン回廊の自由惑星同盟側出口付近の恒星系のひとつ。帝国軍カイザーリング中将の艦隊が同盟軍艦隊に敗北した星域。
アルーシャ
シロン星と共に茶の産地として知られる惑星。
ヴァラーハ
コミック版に登場する有人惑星。アルテミスの首飾りに類する軍事衛星を配備する計画があったが、アムリッツァの敗戦による予算不足から計画実施には至らなかった。
ヴァンフリート星系
イゼルローン回廊の自由惑星同盟側の恒星系の一つ。恒星ヴァンフリートが不安定(アニメ版では外縁部のみ赤く輝いて内縁部は黒くなっていた)であるため、8個ある惑星全てが劣悪な自然環境となっており、入植は行われておらず、無人の惑星である。
ヴァンフリート4=2
恒星ヴァンフリートの第4惑星の第2衛星。幾つかの衛星(映像では4つの衛星が確認されている)のうち、最大の衛星である。大気中には酸素を含まず、表面での活動には宇宙服の着用が必須である。
エリューセラ星域
バーミリオン会戦においてミッターマイヤーが攻略に向かった星域。
エル・ファシル
イゼルローン回廊の自由惑星同盟側出口付近の恒星系のひとつであり、またその恒星系の有人惑星。300万人の人口を抱えている。イゼルローン回廊の同盟側出口付近の恒星系は帝国と同盟の係争地となっているが、エル・ファシルは一般市民も多数居住する作中で描写された中では唯一の有人惑星である(他にも係争地となっている有人惑星が存在するか否かは、作中では言及されていない)。一時帝国軍に占領されたが、その際民間人を安全に退避させ、一躍名を成した一士官こそ若き日のヤン・ウェンリーであった。同盟降伏後はエル・ファシル革命政府を名乗り、同盟を離脱し、帝国に対抗する。
カッシナ(石黒監督版)
シドニー・シトレの故郷で、彼は軍を退役した後この地に帰り養蜂を営んでいる。
カッファー
救国軍事会議のシンパがハイネセンでのクーデターに先立って蜂起した星の一つ。
ガンダルヴァ星域
ウルヴァシー
帝国の新領土となった旧同盟領において、大規模な帝国軍艦隊が駐留する惑星。作中・アニメともに宇宙服などの装備が無くとも人間が生活でき、植物も存在し、テラフォーミングがされている様子だが、帝国軍が駐留するまで無人状態であった。
シヴァ星域
惑星ハイネセンよりおよそ12日の行程の位置にある星域。イゼルローン共和政府艦隊と、帝国艦隊が艦隊決戦を行った星域。
ジャムシード星域
ハイネセンからフェザーン側で最も遠い有人惑星を有する。
シャンプール
救国軍事会議のシンパがハイネセンでのクーデターに先立って蜂起した星の一つ。イゼルローンからハイネセンへの航路上にあったため、薔薇の騎士連隊が地上に降下、奪回した。
シュパーラ星系
同盟におけるフェザーン回廊側の情報収集の拠点。
シロン
農業によって成り立っている惑星であるらしく、お茶の産地として有名。シロン葉の紅茶はヤンも愛飲している。
スヴァログ星系
コミック版に登場する星系。この星系の巡視艦隊を率いる女性士官が、ドーリア会戦後、ハイネセンに向かっていたヤン艦隊への支持を表明し、後方の治安を守ることをヤンに約した。
ダゴン星域
帝国と同盟のはじめての大規模な戦いとなったダゴン会戦が行われた。「まるで巨大な迷宮だ」と帝国軍のインゴルシュタット中将に言わせたほど、艦隊運動が困難で索敵が不安定になる星域。
タッシリ星域
バーミリオン星域会戦に先立ってヤンが行ったゲリラ戦の舞台のひとつ。
タナトス星系
惑星ハイネセンより480光年の距離にある。惑星エコニアを含む星系で同盟領土の中でも辺境に位置し、交通の便も悪い。同盟軍の捕虜収容所がおかれており、エコニアに佐官以下の収容所、同星系の別の惑星に将官以上の収容所が存在する。
エコニア
同盟軍の捕虜収容所の所在地。緑化は首都にして惑星の唯一の都市であるエコニアポリス周辺のごく一部可住地域に限られている人口希薄な惑星。辺境のため定期貨客船が月に一度しか来ず、脱走しても惑星内外に逃げ場のない立地のため捕虜達も夜間以外は収容所の外に比較的自由に外出することができ、アルバイトで小遣いを稼ぐ事すらある。元々人口が少ないため収容所と捕虜たちの与える影響は大きく、惑星の産業自体が捕虜によって成り立っている。
ドーリア星域
ヤン艦隊と同盟軍第11艦隊(「救国軍事会議」の唯一の艦隊勢力)が、艦隊決戦を行った星域。
ネプティス
救国軍事会議のシンパがハイネセンでのクーデターに先立って蜂起した星の一つ。
バーラト星系
自由惑星同盟首都星ハイネセンを含む星系。自由惑星同盟滅亡後、イゼルローン政府の抵抗により、帝国に対する独立を勝ち取る。
ハイネセン
自由惑星同盟の首都星。帝国暦218年、長征1万光年を遂げた共和主義者が発見したバーラト星系の可住惑星。降り立った16万人がここで自由惑星同盟の成立と宇宙暦の復活を宣言し、以後、人口増加と国力の充実が図られた。物語開始時の人口は10億人。
衛星軌道にはアルテミスの首飾りが配置されていたが、クーデター鎮圧の際ヤンによって破壊された。
ハイネセンポリス
惑星ハイネセンの北半球落葉樹林気候帯にある同盟の首都。同盟軍統合作戦本部等が配置された軍事中枢地区は、ハイネセンポリス中心部から100kmほど離れている。
なお、ハイネセンポリスでは高度な交通管制システムが整備され、住民は自動車での移動時には自ら運転することなく、ただ目的地を入力するだけで移動が出来るが、劇中時点においては多くの人手が軍隊にばかり回されている関係でそれ以外の分野が人手不足に陥っていることから、システム障害が発生して十分に機能していない様子が描かれている。
シルバーブリッジ
ハイネセンポリスの一角で、高級士官の官舎が立ち並んでいる。少将時代のヤンの官舎はシルバーブリッジ街24番地に存在する。
メープルヒル
ハイネセンポリス郊外の高級住宅街。17番地にアルフレッド・ローザス退役大将が在住している。メープルの名の通り街路には楓の木が植樹されており、葉が舞い落ちる様子を見てヤンは「恋人とでも歩けたら」と考えていた。
クラムホルス
ハイネセン辺境にある小さな町。銀河帝国正統政府崩壊後、ランズベルク伯爵がエルウィン・ヨーゼフ二世を連れて潜伏していた場所。
テルヌーゼン
ハイネセンの「隣の惑星」で、物語冒頭でのジェシカ・エドワーズの居住地。ジェシカが選出された議会の選挙区がテルヌーゼン惑星区であり、議会の単一の選挙区を形成する比較的人口の多い惑星と推定される。石黒監督版では同名の都市が惑星ハイネセン第二の都市となっており、同盟軍士官学校の所在地とされる(ジェシカの選出選挙区であることは同じ)。
シリューナガル
バーラト星系第6惑星。氷惑星であり、ヤン艦隊がアルテミスの首飾りを攻略するための氷塊を採集した。
バーミリオン星域
最も狭い意味での「バーミリオン星域の会戦」の舞台となった星域。
パラス
730年マフィアの一人、ウォリス・ウォーリックの出身地。彼は軍を退役後、当惑星の知事として一期四年を過ごした後、中央政界に転じた。
パルメレンド
救国軍事会議のシンパがハイネセンでのクーデターに先立って蜂起した星の一つ。
バンプール星系
ダゴン会戦に先立ち、国防委員長となったヤングブラッドが首相をしていた星系。
ファラーファラ星域
チュン・ウー・チェンより託された戦力をヤンのもとへ届けるために、ムライらが通った場所の一つ。自由惑星同盟外縁の辺境で航路も整備されておらず、艦隊が四散するほどの規模の恒星爆発がおこる場所。
ポリスーン星域
フレデリカと結婚したヤンと分かれたユリアンが、地球へ行く前に立ち寄った星域。「動くシャーウッドの森」が基地としていた(放棄されたはずの)ダヤン・ハーン補給基地がある。
ポレヴィト星域
ランテマリオ会戦に先立って帝国軍が集結した星域。4つの惑星はすべてガス状で有人惑星は存在しない。
藤崎版コミックではフェザーンが伝説の存在とされるため、ユリアンの異動させられた行き先はこの星域となっている。
マーロヴィア星域
宇宙暦789年時点、准将時代のビュコックが警備司令官を務めていた星域。ヤン曰く「ド辺境」であり、その(ハイネセンからの)遠さはブルース・アッシュビー謀殺疑惑についてビュコックの話を聞こうとしたヤンが面会を諦めるほどである。
マスジッド
ヤンとパトリチェフがケーフェンヒラーをハイネセンへ連れて行く際に立ち寄った惑星。ケーフェンヒラーはこの星の宇宙港で息を引き取った。辺境のため、バーラト星系への直行便はない。ただし、中継拠点としてそれなりに繁栄しているため、身元不明の死亡者等を冷凍保存するための施設があった。ウィスキーの産地でもあり、コミック版では酒好きのポプランが帝国領への遠征前に、景気づけに飲んでいた。
マズダク
イゼルローン要塞とバーラト星系の航路上から離れた位置にある恒星。恋人に裏切られたドールトン大尉が200万人の帰還捕虜(の中に恋人もいた)とともに輸送船団まるごと突入しようとした。
マル・アデッタ星域
自由惑星同盟宇宙艦隊の最後の会戦となった星域。戦略的には重要ではないが、多数の惑星と衛星、小惑星帯が存在しており、ミッターマイヤーは「(非常に)戦いにくい場所」と評している。
ライガール星域
こことトリプラ星域の間にはブラックホールが存在しており、その近傍でシュタインメッツとレンネンカンプの両艦隊がヤンの時間差各個撃破の餌食になった。
ランテマリオ星域
ハイネセンから最も近い無人星域。バーラト星系に最短で到達できる最重要拠点で、作中では2度も戦場となった。
リオヴェルデ星域
バーミリオン会戦においてロイエンタールが攻略に向かった星域。
リューカス星域
バーミリオン会戦においてミュラーが攻略に向かった星域。民需用の物資の集積基地があり、同盟軍が守備している。
ルジアーナ
同盟軍の兵器工廠があった惑星で、バーラトの和約後も条約に抵触しない巡航艦、駆逐艦の建造を続けていた。大親征において、兵器工廠の存在、また、同盟軍にとって中継基地としての存在価値があることから帝国軍の攻撃を受け、壊滅した。建造された艦艇も約半数が撃破されたが、デッシュ准将を始めとするもう半数は脱出に成功、イゼルローン要塞に向かった。石黒監督版OVAでは惑星というよりは小惑星基地のような外観をしている。
レサヴィク星系
「バーラトの和約」にしたがい戦艦・宇宙母艦の爆破処分を行おうとした星系。

イゼルローン回廊[編集]

帝国領と同盟領の間にある航行不能の宙域の中、僅かに通り抜けられるトンネル状の宙域の1つ。銀河系を天頂付近から俯瞰すると銀河帝国の勢力が自由惑星同盟の方に伸びたその周縁部の三角形を成す頂点付近に位置し、帝国首都星オーディンより6250光年の距離にあり、恒星アルテナ及び人工惑星であるイゼルローン要塞が存在する。

石黒監督版OVA[1]及び藤崎版[2]ではこの回廊を初めて発見して通過を試みたのはアーレ・ハイネセンと長征1万光年に参加した人々ということになっている。

藤崎版ではフェザーン回廊と惑星フェザーンがおとぎ話で実在が伏せられていたため、帝国・同盟共に両国を繋ぐ回廊はイゼルローン回廊が唯一通過可能だと思われていた。

アルテナ
イゼルローン回廊に存在する壮年期の恒星。元来の惑星は持たず、人工惑星としてイゼルローン要塞が建設された。リップシュタット戦役の序盤で同名の星系が戦場となっているが、そちらとの関係は不明。11回にも及んだイゼルローン攻防戦や回廊の戦いなど、作中最大の激戦地であり、破壊された艦艇の残骸が帯状になって幾重にも漂っている。
アルトミュール(石黒監督版)
イゼルローン要塞のあるアルテナ恒星系から自由惑星同盟方向におよそ6光年の場所にある恒星。極めて不安定な赤色巨星で惑星は全て砕けて多数の小惑星が周囲を取り巻き、イゼルローン回廊でも難所として知られている。帝国歴482年9月、帝国軍第237駆逐隊と同盟軍艦隊との間に小規模な戦いが起こったことがある。
カプチェランカ(Kapche-Lanka)
イゼルローン要塞から8.6光年ほど自由惑星同盟方向に入ったところにある極寒の惑星。公転周期は668日。その内600日以上が冬で、ほぼ毎日ブリザードが吹き荒れているため、上空からの攻撃は非効率とされる。豊富な鉱山資源を有しており、帝国軍と同盟軍によって小競り合いが続いている。但し、無くてはならないという土地ではなく、双方が相手に渡すまいという低次元の動機で激しい戦闘を繰り返していた。ラインハルトとキルヒアイスの最初の任地で、中佐時代のロイエンタール、ミッターマイヤーもこの惑星で戦った。
石黒監督版OVAではレグニツァと同星系とされ、何万年か後には引き寄せられて粉々になると予測されている。
ティアマト
イゼルローン回廊の自由惑星同盟側出口付近の恒星系の1つ。しばしば帝国軍と同盟軍の艦隊決戦が行われた戦場である。
石黒監督版アニメ『わが征くは星の大海』の設定資料によれば伴星と幾つかの惑星があり、それぞれフェニキアの女神ティアマトの夫や子供ないし子孫の名が付けられている。
レグニツァ
典型的な恒星系外縁部ガス惑星。第4次ティアマト会戦に先立ち、雲海の中でラインハルト艦隊と同盟軍第2艦隊の遭遇戦が起きた。

フェザーン回廊[編集]

帝国領と同盟領の間にある航行不能の宙域の中、僅かに通り抜けられるトンネル状の宙域のひとつで、惑星フェザーンが存在する。

藤崎版コミックではフェザーン回廊も惑星フェザーンもおとぎ話とされていた。幼帝誘拐を利用したラインハルトに追跡され、ミッターマイヤーとミュラーにより実在すると突きとめられた。同作では、フェザーン回廊内にはアルテミスの首飾りのような防空衛星や、ラープ門と呼ばれる重装備の防御システムが配置されている。

フェザーン
フェザーン回廊に存在する恒星フェザーンと4つの惑星から構成される星系、及びその第2惑星双方の名称。また、それを領域として帝国暦373年に成立した自治領の名でもある。名目上は帝国に従属しているが、事実上は完全に政治的独立を保っている(原作の記述より)。帝国・同盟双方との貿易で繁栄し、「神々の黄昏」作戦で帝国に占領され、後年、ローエングラム王朝の遷都令により帝国首都星となる。
当初では「大気に酸素と窒素を含むが、二酸化炭素を含まないため、土着の植物も生命もいない砂漠の惑星」と描写されていた。
石黒監督版アニメでは軌道エレベータが建設されていた。
藤崎版では帝国軍のミッターマイヤー艦隊とミュラー艦隊がフェザーン本星に到着した時点で、20億人もの人口の実に9割が個人の宇宙船を有していたので脱出していたものの(ルビンスキーやドミニクも含まれている)、1割弱の貧困層は取り残されていた[3]

その他[編集]

作中で登場、あるいは言及されているものの、具体的な位置情報が無いため分類が難しい惑星や星系。

バルドル星系
キルヒアイスの父が趣味で育てている、蘭の産地である星系。北欧神話に同名の神が存在することから帝国領内に存在すると思われるが詳細な位置については不明。
湿地帯の惑星
藤崎版に登場する、陸地の大半が湿地帯である惑星。正式名称や位置については不明ながら、カプチェランカと並ぶ資源の豊富な惑星で、それ故に帝国と同盟との間で争奪戦が繰り広げられている。同作にてロイエンタールは地上戦の最中に部隊が壊滅して単独行動を余儀なくされていた最中に、同様の状態であったミッターマイヤーと遭遇し、力を合わせて同盟軍との戦いを生き残り、これが2人の出会いと友情の始まりであった[4]

建物・店舗など[編集]

帝国本土[編集]

海鷲(ゼー・アドラー)
オーディンにある帝国軍の高級士官クラブ。本伝4巻にて、負傷から復帰したミュラーが訪れ、同僚たちに顔を見せた[5]
石黒監督版ではラインハルト麾下の提督たちが集まるクラブとしてしばしば登場し、ラウンジではベートーヴェンの「悲愴」の生演奏が行われており、劇場版第2作ではメックリンガーもピアノを演奏している。その名の通り壁には海鷲の絵が掲げられており、また座席には海鷲を映し出すホログラム装置も置かれている。
新無憂宮
読みは「ノイエ・サンスーシ」。ただし、アニメ版においては「ノイエ・サンスーシー」と伸ばして発音していることがほとんどである(テロップは「ノイエ・サンスーシ」)。銀河帝国の首都星オーディンにあるゴールデンバウム王朝の皇宮。500年近くにわたり、ゴールデンバウム王朝の様々な宮廷陰謀やドラマが繰り広げられた舞台となった。周辺も含めた広大な敷地には大小様々な宮殿が建てられており、その地下にはさながら迷路のように通路(万が一の脱出路)が張り巡らされているとされる。
開祖ルドルフ大帝の「自分の足で歩けぬ者に人類の支配者たる資格無し」という信念の元、エスカレーターやエレベーター、自動ドアのようなものは一切存在しない。ただし同時に、原作小説ではあえて機械力を使わず人力を用いるのを贅沢とする風潮とも説明されており、OVAでは専門の係がドアを開閉している様子が描かれている。警備も自動機械システムの類いを使わず、人間による警備に委ねている。
自由惑星同盟においてはさらに尾鰭がついた噂話が流布されており、新無憂宮にはトイレが無く、貴族様たちは庭で用を足しているとされていた。
ラインハルトが帝国宰相となってからは宮廷費の大幅な削減により閑散としたものとなった。当然人間による警備も削減され、ランズベルク伯らがエルウィン・ヨーゼフ2世を誘拐するのに成功する一因となった。
ローエングラム王朝成立後もしばらくの間は皇帝ラインハルトの居城となっていたが、フェザーン遷都以後は王立博物館となっており、改装中にユリアン達が訪れている。
総面積は66平方キロメートル。回廊の総延長は400キロメートルにも及ぶ。
ビュルガー
フリードリヒ4世が大公時代に出入りしていた高級酒場。オーナーが寛容な人物で、ツケにしていた4万5000帝国マルクの飲み代を「皇帝になれたら20倍にして支払う」という証文と引き換えにした(実質的に金は諦めた)。しかしフリードリヒが皇帝になった時、約束は果たされた。
ポンメルン
外伝1巻に名前だけ登場するレストラン。ラインハルトにいわく「宇宙で2番目に美味なフリカッセ」を作るシェフが所属している。
ラインゴルド
クロイツナハIIIに存在する高級レストランで、窓からは惑星ゾーストを望む事ができる。カイザーリング退役少将が命の恩人であるキルヒアイスを夕食に招待した。
ローエングラム元帥府
アスターテ会戦の功績によって元帥に昇進したラインハルトが編成した元帥府の拠点として使用している、オーディンの一角にある建物。ラインハルトやキルヒアイスらにとっての活動拠点であると同時に、後に夫婦となるラインハルトとヒルデガルドが初めて対面を果たした場所でもある。

同盟(新領土)[編集]

金ピカ亭
ガウディ」と読む。宇宙歴640年頃にハイネセン・ポリスにあったホテル。「売春宿ではない」とはホテルのオーナーが熱心に主張するところであるが、街の誰もそれを信じていないらしい。リン・パオが複数の女性とベッドをともにしていたところ、ユースフ・トパロウルに軍司令部へ連れ戻された。
黒猫亭(ブラック・キャット)
士官学校の近くにあり、士官候補生を相手にする酒場が多くあるアルゼント街から2区画ほど離れたパウエル街にある酒場。ヤンが気に入っている酒場。
三月兎亭(マーチ・ラビット)
ハイネセン・ポリスにあるレストラン。手作りの落ち着いた雰囲気があるため、ヤンが気に入っており、物語の中でしばしばユリアンを連れて利用している場面がある。ヤンは昔からよく利用していた模様で、宇宙暦788年にエコニアから帰還した祝賀会の場所としてヤンがその名を挙げている。イゼルローンを陥落させて帰還した時、グリーンヒル父娘と同席している。
「神々の黄昏」作戦時には食料も配給制となっており、そのために「(食材不足のため)ローストビーフディナーくらいしか作れない」とウェイターがヤンに愚痴をもらしていた。
ホテル・ユーフォニア
ハイネセン・ポリスにあるホテル。新領土の総督となったロイエンタールがここに総督府を開設した。
ホテル・カプリコーン
ランテマリオの戦いを経てハイネセンに戻ったヤンが、官舎にいても一人ではどうしようもないと投宿したホテル。地上60階程度まであるかなり大きなホテル。
シャングリラ
ハイネセンポリスにあるホテル。バーラトの和約締結後に帝国の高等弁務官府(弁務官はヘルムート・レンネンカンプ上級大将)が設置された。
ラグプール刑務所
オーベルシュタインの草刈りによって逮捕/拘禁された同盟の要人が収監されていた刑務所。新帝国暦3年4月16日夜に暴動が発生した。
ミハイロフの店
ハイネセンポリスの公園近くにある終日営業のフードスタンド。ユリアンはこの店でフィッシュアンドチップスを買い、ヤンとビュコックに手渡した。二人はそれを食べながら、クーデター勃発時の対応を協議した。

フェザーン[編集]

ヴェルゼーデ仮皇宮
柊館が焼失した後のローエングラム王朝の仮皇宮。元はゴールデンバウム王朝が弁務官の官邸として使用していた建物。ラインハルトが最期を迎えた場所となった。
柊館(シュテッヒパルム・シュロス)
フェザーンに於けるラインハルトの仮皇宮。約30室ある。元々はミッターマイヤー夫妻がフェザーンに住む為の住居として用意された建物だった。ミッターマイヤーが広すぎて嫌ったため、借り手も無くそのままになっていたが、ラインハルトがヒルダと結婚した時の住まいとして利用される事になった。しかし、5月14日に地球教徒のテロに遭い焼失した為、皇宮の機能はヴェルテーゼ仮皇宮に移された。
ホテル・シャングリラ
フェザーンにある、ごく平均的なグレードのホテル。新帝国暦3年1月29日、このホテルのパーティー会場で、ラインハルトとヒルダが結婚式を挙げた。
獅子の泉
ルーヴェンブルンとルビが振られる。新銀河帝国の首都星フェザーンに建設されたローエングラム王朝の皇宮。ただし完成したのはラインハルトの死後であった。

要塞・軍事基地[編集]

イゼルローン要塞
銀河帝国領と自由惑星同盟領を結ぶ「イゼルローン回廊」に存在する恒星アルテナの周囲を公転する、帝国の軍事拠点。直径60km(作中の単位表記は「キロ」)の人工天体で、表面を耐ビーム用鏡面処理を施した超硬度鋼と結晶繊維とスーパーセラミックの四重複合装甲で覆っている(石黒監督版アニメでは流体金属の「海」を外部装甲としており、この設定はノイエ版にも引き継がれている)。
また、宇宙港は2万隻の艦船が収容可能で、400隻を同時に修復可能な整備ドックや一時間で7500本のレーザー核融合ミサイルが生産可能な兵器廠、7万tもの穀物貯蔵庫(同盟軍の帝国領侵攻時点。それが貯蔵の限界量なのか、進攻作戦時における貯蔵量なのかは不明)、20万床のベッドを持つ病院の他に、学校、映画館、民間人の居住施設も存在し、軍人・民間人を合わせると500万人の人口を有する巨大都市でもある。
難攻不落をもって知られており、帝国は「イゼルローン回廊は叛徒どもの屍で舗装されたり」と豪語し、正攻法では劇中遂に一度も陥落する事がなかった。また、戦術的に陥落させたのは後にも先にもヤン・ウェンリー唯一人だけであり、他は戦略的理由で主を変えている。イゼルローン要塞は劇中4度その所有者を変えているが、うち2回は策略によって内部から攻略され、1回は守備側が戦略的理由により自ら放棄する形で陥落、もう1回は和平交渉の際に譲渡(旧同盟首都と交換)されている。
要塞主砲は「雷神の鎚」(トゥールハンマー、石黒監督版アニメでの声優の発音はトールハンマー)と呼ばれ、9億2400万メガワットの出力を持ち、一撃で数千隻の艦船を消滅させることも可能。射程距離(外伝3巻によると、6.4光秒未満)が存在し、射程距離外で低・無装甲物が被害を受けた描写は無く、この設定が要塞主砲トゥールハンマーの射程の境界をD線(デッド・ライン)と称し、同盟軍本隊がそのD線を出入りして帝国軍を挑発する「D線上のワルツ・ダンス」を可能にしている。なお、原作では「イゼルローン要塞主砲群」と表されることもあるが、石黒監督版アニメでは8基のエネルギー発生装置が流体金属層を変形させて砲口部を形成したり、ノイエ版では1門の巨大単砲身砲となっていたり、漫画版や「エンサイクロペディア銀河英雄伝説」では要塞全面に存在する砲座の半数近くを同一目標に向けて一斉発射する戦術に対する呼称だったりと、メディアにより設定が異なる。作中では要塞主砲死角の描写はあるが、発射方向を射角範囲に収めるまでイゼルローン要塞の自転を待つ、或いは自転により敵が死角に入る、或いは要塞攻略主力艦隊を要塞主砲死角から接近させた描写はない。要塞主砲以外にも要塞には砲座・機銃座・ミサイルランチャー(石黒監督版アニメでは潜行可能な浮遊砲台多数)などが約1万ヶ所設置され、直掩の航空部隊も配備されるなど、強力な武装が施されている。なお過去の回想シーンを除けば、本伝中では帝国側からトゥールハンマーが発射されたことは無い(すべてヤン艦隊側からである)。外伝では第5次、第6次で帝国側から発射されている。
帝国と同盟はこの回廊を巡って幾度も争い、7度目にしてヤンの手で無血開城(あくまでも同盟側の血が流れなかったと言うこと。帝国側では、駐留艦隊はトゥールハンマーの射撃で多大な被害を出しており、さらに石黒監督版アニメでは白兵戦で帝国軍側に戦死者が出ている)され同盟に占領される。後に宇宙暦799年(帝国暦490年)の「神々の黄昏」作戦の際には放棄されて一時帝国軍の手に戻るが、その1年後に再びヤンの手に戻った。それ以降、帝国の専制支配の象徴だったイゼルローン要塞は、民主共和主義者の独立の象徴となる。
ノイエ版では帝国の重要拠点ということもあって、要塞内の廊下の一角には初代皇帝ルドルフの彫像が設置されており、帝国軍将兵はその廊下を通過する際に彫像へ向けて敬礼をするのが定められている。このため、第7次イゼルローン攻防戦の最中に帝国軍人に成りすまして要塞内に潜入したシェーンコップはこの廊下を通る際に彫像へ向けて敬礼をしている。
後フェザーン
イゼルローン要塞内の一角にある士官用酒場で、読みは「ヒンターフェザーン」。とある士官の令嬢を巡る決闘によって大尉から中尉へと降格されたロイエンタールと、中尉に昇進してからイゼルローン要塞に赴任したミッターマイヤーが初めて出会った場所であり、帝国軍の「双璧」のルーツともいえる場所。
ガイエスブルク要塞
帝国の軍事拠点で、イゼルローンに次ぐ帝国第二の強力な要塞。その名は「禿鷹(はげたか)の城」を意味する。直径45kmの人工天体で、収容艦艇は1万6千隻。要塞主砲である波長100オングストロームの硬X線ビーム砲(名称は石黒監督アニメ版では「ガイエスハーケン」(禿鷹の鉤爪)、藤崎竜版では「グングニル」(主神の槍)。)は、出力7億4000万メガワットを誇り、その威力はイゼルローン要塞主砲「雷神の鎚」に匹敵するとみられ、対イゼルローン要塞戦において1ダースの光線を斉射した記述がある。
石黒監督アニメ版ではイゼルローン要塞と同じく流体金属で覆われているが、建造から年月が経ち流体金属が蒸発したため、骸骨を思わせる構造物が見え隠れする醜悪で忌まわしい外観となっている。その構造物に囲まれた流体金属の「」の一つが禿鷹の模様に見えることから、何時しかガイエスブルクと呼ばれるようになったとされている。ゲーム版では流体金属が血のように赤い色に変更された。
リップシュタット戦役時に、貴族連合の拠点となっていた。その後、科学技術総監シャフト大将の提案で要塞の外側に12基ずつのワープエンジンと通常空間用エンジンを環状に増設することで移動要塞に改造され、イゼルローン要塞攻略作戦に使用された。しかし、その通常空間用エンジンの防御力が要塞本体に比べて劣る点をヤンに見抜かれ、12基のエンジンのうちの1基が艦隊の集中砲火によって破壊された。エンジンの破壊によりガイエスブルク要塞は推進軸線が狂って制御不能の急スピンに陥り、さらに「雷神の槌」の至近射撃も受けて意外にあっさりと破壊された。以後、コストと手間のわりに使い勝手の悪い移動要塞が用いられることはなかった。
ガルミッシュ要塞
帝国領内にある軍事拠点で、球形の人工天体(アニメ版では球体をW型に組み合わせた要塞)。リップシュタット戦役における門閥貴族連合の拠点のひとつであった。防空レベルの砲台はあるが、要塞主砲は存在しない。
(ボーステック社のPCゲームでは硬X線ビーム砲が設定されているが、その威力は上記のトゥールハンマーやガイエスハーケンに比べて非常に低い)
レンテンベルク要塞
帝国領内にある軍事拠点。リップシュタット戦役における門閥貴族連合の拠点の1つであり、ロイエンタール、ミッターマイヤー両提督と、貴族連合軍の猛将オフレッサー上級大将との凄惨な白兵戦が繰り広げられた。
(ボーステック社のゲームでは、ガルミッシュ要塞と同じく威力の低い要塞主砲が装備されている)
シャーテンブルク要塞
ローエングラム王朝成立後、新首都星フェザーンの安全保障上の要請から、フェザーン回廊の旧同盟領側出口に建設が開始された新要塞。名前は「影の城」を意味する。
ドライ・グロスアドミラルスブルク要塞
ローエングラム王朝成立後、新首都星フェザーンの安全保障上の要請から、フェザーン回廊の旧帝国本土側出口に建設が開始された新要塞。名前は「三元帥の城」を意味し、ラインハルト旗下の提督の内、先に戦没したキルヒアイスシュタインメッツファーレンハイトの三元帥を偲んで命名された。ビッテンフェルトからは、提督の戦死者が増えれば名前も変わるのかと無粋な冗談を言われたこともある(実際にその後戦死者の列にコルネリアス・ルッツが加わる事となった)。
ダヤン=ハーン
バーラトの和約にしたがって廃棄された(とされる)自由惑星同盟軍の補給基地で、バーミリオン会戦後にヤンの手引きによって離脱した60隻の「動くシャーウッドの森」艦隊が身を寄せていた。石黒監督版アニメでは、マカロニの外側に資源採掘用の岩塊が張り付いているような外見で、クレーター部には小都市型の居住区が存在した。「マカロニ」の内壁部分が宇宙船ドックとなっており、親不孝号が着岸した。
BIII(ベー・ドライ)
惑星カプチェランカに存在する帝国軍の前線基地。ラインハルトとキルヒアイスが初めて軍務についた基地である。司令官はヘルダー大佐。
ドーム型の施設が幾つにも連なって基地を構成している。カプチェランカは戦闘機が使用できない気候のため、基地戦力としては防衛用砲台の他は機動装甲車が多数配備されている。基地の近辺には民間の資源採掘プラントが存在しており、本基地はそれらの防衛施設の役割も有している。しかし、慢性的な戦争によって怠惰しきった兵士達も多く、中には守るべき民間施設から女性を拉致し暴行しようとする兵士もいた。
石黒監督版アニメにおいては、ラインハルト達が基地から転出した半年後、同盟軍の再攻撃によって陥落、全将兵が玉砕している。
エコニア捕虜収容所
自由惑星同盟軍の捕虜収容施設の一つで、佐官以下の帝国軍捕虜が収容される。ヤンが赴任した宇宙暦788年11月時点では、捕虜の総勢は55400名、勤務する兵士が3600名とされている。所長はバーナビー・コステア大佐。
捕虜たちの中には自治委員会が存在しており、同盟軍守備隊と折り合いをつけつつ生活を送っている。捕虜たちに寛大な体制と建設された惑星エコニアの立地から脱走や反乱を試みる帝国兵はほとんどおらず、ヤンが反乱事件に遭遇した際にパトリチェフが「大規模な反乱が起きたのは50数年ぶり」と語っている。
かつては民主主義の良さを知らしめるため捕虜に対してかなりの高待遇で迎えたが、長年続く戦争の中で見栄を張る余裕がなくなり、現在では同盟軍の兵士と刑務所の中間的なレベルの待遇との事。
ケーフェンヒラーの回想から宇宙暦745年には既に収容所が置かれており、所々で建物の老朽化が進んでいる。

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ OVA, 第40話.
  2. ^ 藤崎, 第168話.
  3. ^ 藤崎, 第171話.
  4. ^ 藤崎版, 第40話.
  5. ^ 本伝, 第4巻6章.

関連項目[編集]