銀河英雄伝説の登場艦船

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銀河英雄伝説 > 銀河英雄伝説の登場艦船

銀河英雄伝説の登場艦船(ぎんがえいゆうでんせつのとうじょうかんせん)は、田中芳樹の小説、およびそれを原作としたアニメ『銀河英雄伝説』に登場する宇宙軍艦宇宙戦艦宇宙空母など)および民間の宇宙船である。

概要[編集]

原作者の田中芳樹は、本作の執筆に当たって、機械の性能より人間の個性を重視する事を本作の特徴として挙げており、ラインハルトの乗艦であるブリュンヒルトも含めて全長をはじめとするサイズや備砲数など具体的な数値を記していない[1]。したがって本項に記載されたこれらの数値や設定は、原作の執筆後にアニメ化・ゲーム化する際に設定されたものである。これについて原作者は、自分がそれらを作らなかったせいで、アニメ化に際してスタッフに余計な苦労をさせてしまったと述べている[1]。また、原作で固有艦名が登場したのは艦船の一部で、その他の艦船の名前等も多くはアニメ版やコンピューターゲームの企画に際して設定されており、各種性能諸元や級種なども、アニメ版及びその資料集などで設定されたものがほとんどである(例:フォルセティ級、アキレウス級などの艦級名など)。

SF物らしくビーム砲レーザー砲レールガン・ビーム防御中性磁場のような架空兵器名やワープ航法(長距離ワープ・短距離ワープ・50光速のパルス・ワープ航法等がある)・超光速通信のような装備が登場する。アニメ版では軍用を含む宇宙船に人工重力が常用されている描写となっている。既存の戦術・戦略を無効化するような超兵器こそ登場しないが、レーダーや各種誘導手段といった電波兵器に関しては高度な妨害システムが確立されているという設定が小説及びアニメ版の初期に描写され、索敵などもしばしば光学システムを用いた目視が重視されている。また、艦船用の設定ではないが、宇宙機雷除去等に使用されたゼッフル粒子という架空燃焼物質が設定されている。これを散布することにより歩兵による火器の使用を抑制し、対人戦闘時には銃撃戦よりも白兵戦が重要視される。

アニメ版での外観上の特徴として、戦闘艇以外は両軍とも主砲の砲身は全て艦首に埋め込まれており砲塔はない。ビームはある程度の偏向照射が可能だが、概ね艦の姿勢を制御して照準をつける。これはメカニックコンセプチュアルデザインを担当した加藤直之が、潜水艦が行うような戦闘をイメージしていたからである。また、ミサイル類は隠顕式ランチャーである。アンテナ等の出っ張りはあるが全体的に凹凸の少ないデザインとなっている。全体としては直方体や円筒形を基本とする艦型が多いが、帝国軍の新鋭戦艦であるブリュンヒルトやバルバロッサ、パーツィバル等、例外的に優美な流線型のデザインの艦艇もある。 小説版では特に機械的設定に言及する部分は少ないが、一部挿絵の担当者が砲塔付きの宇宙船などを描いており、アニメとのギャップが生じている場合もある。

『銀河英雄伝説 Die Neue These』では、水平に転進・旋回するにあたって、艦上部を内側に艦底部を外側に少し傾けるも、完全に艦上部を転進・旋回方向に倒し切る事はない。

艦種[編集]

戦艦、巡航艦(巡洋艦)、駆逐艦、宇宙母艦(航空母艦)といった分類は、第一次世界大戦 - 第二次世界大戦の頃の水上艦艇の分類をほぼ踏襲している。現実の個々の艦種がそれぞれどのような性格の艦であるかは個別の記事を参照のこと。

本作で特徴的なのは、他作品の多くが「宇宙空母」「宇宙巡洋艦」「宇宙戦闘機」と称しているものを、「宇宙母艦」「宇宙巡航艦」「宇宙戦闘艇」と変えている点である。

銀河帝国軍の宇宙艦艇は居住可能惑星への大気圏突入・離脱および離着陸・離着水能力を備え、アンテナ類は概ね艦体に埋め込まれている。一部の旗艦級戦艦では外部に棒状アンテナを備えているが、必ず収納可能となっている。帝国の艦艇が大気圏突入能力を備えているのは、叛乱鎮圧のために直接地表に降下する必要があるからと説明されている。これに対して、自由惑星同盟軍の宇宙艦艇は大気圏突入能力を備えておらず、行動範囲は宇宙空間に限られ、地上とはシャトルで連絡する。また、アンテナ類は艦の外へ突き出ている。

艦艇の基本構造をみると、帝国軍はフレーム一体構造をとり、側面に整備用のメンテナンスベイ(ハッチ)となる銀色の円盤構造を持つ。これに対し同盟軍は個別に完成させた区画を結合して建造するモジュール工法で、ブロック単位で分解・交換できるので、整備用のアクセスハッチはダゴン会戦期の旧式戦艦でしか見られない。採用技術の差異については公式的な相互比較資料が存在しないため不明といえる。

『Die Neue These』においてはデザインが一新され、帝国軍はOVA版をある程度踏襲している。また、OVA版の各艦艇と違い艦種による外見の相違点が非常に少ない。

旗艦級戦艦
全長800m - 1,300m程度。多数の砲・ミサイルに加え、戦闘艇を30機程度搭載できる。下記に艦名をあげた中で、説明のないものはすべてこれである。大半の性能が最高レベルで、同一設計の艦が他に存在しないものが多い。同型艦という設定であっても、艦ごと兵装など異なるものもある。外形的にも標準型戦艦と巡航艦よりも、旗艦級戦艦と標準型戦艦のほうが差異が大きい。
小説版には旗艦級戦闘艦には万隻単位の艦艇をコントロールするための機能が搭載されているという設定があり、アニメ版には説明はないもののその機能が描写されている。コンピューター連動によるある程度の遠隔操作(劇場アニメ版第4次ティアマト会戦・ヤン囮艦隊)や事前プログラムによる艦隊運動の設定(小説版アスターテ会戦・ヤン指揮による第2艦隊、アニメ版ミンツ艦隊)、艦隊での長距離移動の際に従属艦を脱落させないための航法機能用の大型コンピューター(小説版ベイオウルフの特徴)と言った説明が見られる。固有旗艦の多くはこのような指揮統制通信機能が強化されている。
帝国の旗艦級戦艦は全てオーディンにある皇帝直属の工廠で建造される。この工廠は技術研究所も兼ねており、開発された技術を新型艦に取り入れることも珍しくない。しかし新技術を取り入れすぎて信頼性が損なわれ、頻発するトラブルに業を煮やした新型艦の艦長が工廠の技術者を大量に乗艦させて戦場に赴いたという笑えない話も伝わっている[2]
原作の説明によると、帝国軍の場合、大将に昇進すると専用の旗艦が下賜される。艦の所有権は国家にあるが、本人が戦死したり、退役したり、大逆罪などで階級を剥奪されたり、本人が旗艦の変更を申し出ない限り、本人の了承なしに取り上げられることはない。
一方、同盟軍の場合、司令官がどのような艦に座乗するかについて明確な基準は示されていないが、典型的には「部隊に配備された艦艇の中から、司令官が旗艦を選ぶ」とうかがえる。旗艦級戦艦に関して言及すれば、自由惑星同盟軍の正規艦隊(第○艦隊などのナンバード・フリート)には、最低でも1隻は旗艦級戦艦が配備されるとみられ、正規艦隊の司令官はほとんど例外なく旗艦級戦艦に座乗している[3]。これに対し、艦隊副司令官や分艦隊司令官、独立部隊の指揮官は、旗艦級戦艦が配備されればそれを使用するようだが、標準型戦艦かそのバリエーション艦に乗り込む場合も多い。一個艦隊の旗艦以外に旗艦級戦艦が配備された例としては、帝国領侵攻作戦に参加した艦隊の艦(個々の艦名は後述)、イゼルローン要塞駐留艦隊の分艦隊司令官(フィッシャー、アッテンボロー、グエン)の艦、ランテマリオ会戦におけるマリネッティ准将の艦などが挙げられる。
アニメ版においては、主要なキャラクターは分艦隊司令官でも専用の旗艦に搭乗するが、そうではないキャラクターはどれだけ階級が高くても標準型戦艦や標準型旗艦をあてがわれることが多い。
盾艦
アニメオリジナル。帝国のみに存在する艦種。他の艦種にくらべて極端に艦高が高く艦幅が狭い盾のような形状で、旗艦を主とした戦艦に寄り添うように配備されている。
防御力及び機動性はきわめて高いが攻撃力は皆無に等しい。その用途は「命を賭して護衛対象を守ること」であり、敵の攻撃の前に立ちはだかって文字通り「旗艦を守る盾」となって爆沈した映像もある(キフォイザー会戦及びガイエスブルク要塞攻防戦)。
大貴族の乗る軍艦を守るために開発され、ブラウンシュヴァイク公乗艦のベルリン、リッテンハイム侯乗艦のオストマルク、シュターデン乗艦のアウグスブルク(劇場版)でのみ確認できる。
標準型戦艦
全長650m程度。攻撃力・防御力共に高く、艦隊戦の主役である。分艦隊や小規模艦隊の旗艦に使用される例も多く、この目的のために標準型戦艦を改造強化し特徴的な外見を持つ「派生形」といえる艦も複数種類登場している(同盟軍ではアバイ・ゲゼル、マルドゥーク、ムフウエセの3隻が登場。帝国軍では劇場版第2作『新たなる戦いの序曲』におけるメルカッツの旗艦ネルトリンゲンのみだが、外見を変えずに内装を旗艦仕様に強化できるという設定がある。乗員も726名から745名へと増える)。
帝国軍では正規の1個艦隊の旗艦であっても標準型戦艦をあてられる事が珍しく無く、特に艦隊司令官が中将の場合は標準型戦艦に個人の紋章を塗装した艦を割り当てられることが多い。
ほとんどすべての設定資料で接頭に「標準」と付いてくるのは戦艦だけであるが、公式でその理由は語られていない。アニメ化に際し帝国同盟双方とも量産用艦艇は標準型戦艦が最初にデザインされている。巡航艦以下は戦艦のサイズを基本としてデザインされた。
原作では、両陣営の戦艦の性能差について詳しく言及されていないが、アニメおよびゲームの設定では、ラインハルトとヤンが活躍した時代における帝国と同盟の標準型戦艦を比較した場合、防御力(装甲)と単座式戦闘艇の搭載能力は帝国が上(帝国が12機に対し、同盟は9機)だが、攻撃力(砲の威力ないし数)と機動力、電子戦能力は同盟が決定的に勝るとされる。
高速戦艦
原作では高速戦艦という分類は存在しないが、アニメとゲームにおいて、主に帝国軍に配備されている。標準型戦艦とほぼ同サイズであるが、機関が大型化されており、より速度を出せる。また、ワープへの準備時間が短いタイプも確認されている[2]。正面攻撃力も標準型戦艦を上回っているが、欠点(防御力の低下・生産コストの上昇など)も多いとされており、生産数は標準型戦艦よりもずっと少ない。実質的に戦艦というよりも巡洋戦艦の性格に近い。
黒色槍騎兵艦隊に所属する戦艦は、回廊の戦いで旧ファーレンハイト艦隊と統合されるまでは全て高速戦艦に統一されており、同艦隊の旗艦である王虎(後述)も、高速戦艦を再設計する形で設計されている。
宇宙母艦(空母
帝国軍、同盟軍共に巨艦で建造数は少ない。帝国軍の宇宙母艦はアニメ第2期からの登場で、ヴィルヘルミナ級(旧式化した旗艦級)戦艦に格納庫ブロックを増設した形状。ワルキューレ搭載母艦(120機)と雷撃艇搭載母艦(32機)があるが、雷撃艇母艦の側面ハッチ以外に外見上の相違点は無く、区別が難しい。当初は標準型戦艦の改造型で全長682mという設定だったが、雷撃艇の大きさ(56m)と照らし合わせた結果無理がある事が判明し、アニメの製作現場ではヴィルヘルミナ級を参考に約1100mと設定が変更された。ただし公式設定は682mのまま現在も更新されておらず、[要出典]また、ヴィルヘルミナ級自体が標準型戦艦の拡大型で見分けがつきにくく、帝国空母の登場カットも少ないため、劇中での識別は難しい。
同盟軍の宇宙母艦「ラザルス級(全長928m)」は初映像作品である「わが征くは星の大海」から登場している。100機ものスパルタニアンを露天繋止し、操縦席部分のみを与圧区画に収納する形になっている(標準型戦艦・巡航艦も同じ方式)。このため全艦載機を迅速に発艦させる事が出来るが、発艦前に攻撃を受けるとスパルタニアンが連鎖的に誘爆して簡単に轟沈してしまう(典型例がアスターテ会戦における第4艦隊)。また、対空火器では後部砲塔を持つ数少ない艦種であり5門装備している(他に後述の駆逐艦が4門、トリグラフが8門)。
両軍ともほぼ全ての戦艦や巡航艦に戦闘艇を搭載(同盟軍の標準型戦艦は9機、巡航艦は3機のスパルタニアンを搭載可能。帝国軍の標準型戦艦は12機、高速戦艦および巡航艦は6機、駆逐艦は2機のワルキューレを搭載可能)し、母艦機能を有している。
巡航艦(巡洋艦
両軍共に会戦レベルの戦闘ではこの艦種が最も数が多く、主力となる。能力的にも運用的にも、現実世界における「巡洋艦」に相当する。
第7次イゼルローン攻略戦では帝国軍の「ブレーメン級軽巡航艦」という艦種が登場するが、アニメでは単一のデザイン・大きさ(帝国軍巡航艦は全長576m、同盟軍標準型巡航艦は全長372m)で、重巡航艦軽巡航艦の描き分けはない。
同盟軍も新型の高速巡航艦レダII(全長486m)以外は単一艦種の量産品で、帝国の巡航艦よりずっと小振りであるが、戦闘能力はほぼ並ぶとされている。シヴァ星域会戦でのイゼルローン軍は乗員52名で艦を運用し、乗員たちが乗員不足だという不満を漏らすシーンが見受けられる。
『Die Neue These』では、第6話冒頭のキャゼルヌのセリフで本艦種を巡洋艦と呼んでいる。
駆逐艦
帝国軍の艦は全長170m、同盟軍の艦は全長208m。防御は劣るが機動性に優れる。建造数は戦艦よりも多いがアニメでの描写は少なく、帝国軍のものは本編第2期、同盟軍のものは本編第3期になってようやく登場した。哨戒や警備任務での登場が目立つ。
帝国軍の駆逐艦は巡航艦や戦艦、高速戦艦との艦容の差異が大きいので区別しやすい。主砲はレールガン52門で、艦橋は最前部に配置されている。ワルキューレ2機を半没式で搭載しているが発着艦の映像は無い。また、ハーメルンⅡは旧式艦の為、主砲は光子レーザー砲4門でワルキューレ搭載機能は無いという設定が付与されている。本編でユリアンがフェザーン脱出時に乗っ取った他、外伝『-叛乱者-』や劇場版『黄金の翼』ではラインハルトキルヒアイスが乗艦して活躍する姿が描かれるなど、しばしばスポットライトが当てられる。
これに対して同盟軍の駆逐艦はまさしく巡航艦の小型版という能力・艦容であり、主砲は光子レーザー砲6門で、艦橋の側面に対空砲を密集配置し後部砲塔も装備する事で死角を減らしているが、スパルタニアンの搭載能力は無い。なお、外伝『-千億の星・千億の光-』においてアッテンボローが艦長を務めた事が語られた以外はほとんどスポットライトが当たらない。
ミサイル艦
原作ではたびたび言及されるが、アニメでは外伝のみで登場する。打撃力こそ高いが防御が薄いと表現されている。帝国のミサイル艦は駆逐艦程度の小型艦。 同盟軍のミサイル艦は巡航艦の兵装ユニットを交換・追加したもので、ゲーム『銀河英雄伝説VII』では打撃巡航艦と呼ばれている。
ゲームのミサイル艦は、同盟軍にのみ配備されている場合が多い。一方高速戦艦は帝国軍にのみ配備されている場合が多く、使用可能な艦種が帝国同盟でちょうど同数となる。
工作艦
アニメでは「工作艦」として帝国・同盟ともに2種類の形式が存在する。一つは戦場で損傷した艦を修理するための「ドック艦」であり、帝国軍のものはH型、同盟軍のものは馬具の状であり、それぞれ凹んだ場所に艦を納めて修理を行う描写がある。
もう一つは陸戦における工兵の役割を担う「作業艦」と言うべきもので、中央船体を軸として作業施設が付属した、竹とんぼや植物といった趣を持つ。同盟軍ではバーミリオン会戦で同盟軍工作艦がその能力を生かし、切断ビーム発生装置[4]にて小惑星を牽引して囮となり、その後小惑星を敵艦隊に向けて放出し打撃を与えたことなど、戦術的な打撃効果を狙った運用もなされた。帝国軍では指向性ゼッフル粒子を散布する為の作業を行う艦(巨大なゼッフル粒子発生装置にY字型に工作艦が3隻連結している)としての描写がある。
輸送艦
輸送艦と補給艦を併せた役割を担う。同盟の主力輸送艦は旗艦級戦艦よりも遥かに大きい全長2000mを超え、その巨体ゆえにワープ時に周囲に与える影響が大きいためワープに関して細かな規定がある[2]。武装は両軍とも自衛用の低出力レーザー砲群を正面に備えるのみである。バーミリオン星域会戦の前哨戦(アニメ第50話)で登場した球状のコンテナ輸送船(帝国・同盟双方)や、同盟の小型軍用輸送船を転用した商船「親不幸号」など、登場の機会こそ少ないが同系列の艦がある。
掃宙艦
宇宙機雷を除去破壊するための艦種。帝国軍のものは中央船体にX字状の機雷掃討器を備える。自前の推進装置を持たないため、工作艦によって曳航される。
従軍病院船
設定のみ。同盟軍は輸送艦と共通の船体を使用し、帝国軍も2,000m級の超大型船。敵味方を越えた共通のマーク(ビデオ版は赤十字、DVD版はヘルメスの杖のようなデザイン)が描かれている。アニメでは病院船付属の小型艇が登場した。非武装。
強襲揚陸艦
帝国軍の揚陸艦はドイツ軍の柄付き手榴弾のような形で、単独でのワープ能力を持たず、揚陸艦母艦(巨大な揚陸艇のような外観)によって戦場まで輸送される、艦というよりは言わば上陸用舟艇であるのに対し、同盟軍の揚陸艦は帝国軍のものより大きく、単独でのワープが可能で防御力も高い。薔薇の騎士連隊(ローゼンリッター)はしばしばこの艦で敵艦に接舷して突入するという、さながら帆船時代の海賊のような戦法を取る。両軍とも強行接舷・突入用の電磁石・ヒートドリルを正面に備えている。戦艦や巡航艦など他の艦艇では側面にある。
強行偵察艦
帝国軍のみ。艦首近くがややくびれたペンライトのような形状をしている。艦首部に特殊センサーを装備している。武装については不明。同盟軍の同種艦はバグダッシュが使用していた特務通報艦(全長300m。巡航艦より標準戦艦に近いフォルムをしており、艦首部にセンサー群と思われる黒いモジュールを配置している)が最後の1隻で、強行偵察型スパルタニアンが役割を引き継いでいる。アニメ版ではいつも単独で行動していた。
雷撃艇、宙雷艇
アニメ版で映像化されたのは帝国側のみ。軽快な動きで敵艦隊に突入する小型艦艇。機首に24門ものレールガンが装備されており、高い火力を持つ。ワープ機能は無く母艦に収容することから、艦載艇のジャンルになる。アニメ版ではワルキューレやスパルタニアンが戦闘機攻撃機の双方の能力を兼ねている為、出番が少ない。また、PCゲーム版「I・II」及び劇場版「わが往くは星の大海」では駆逐艦にカテゴリーされていた。第9次イゼルローン攻略戦では、イゼルローン要塞攻撃用に大型爆弾を搭載した爆撃型も登場した。駆逐艦よりも小型で装甲も薄く、また戦闘艇よりも機動性に欠ける事から、スパルタニアンに容易く撃墜される描写も観られる。メルカッツが本艦種を活用した近接戦闘を展開して大きな戦果を挙げている。
単座式戦闘艇
帝国側のものはワルキューレ、同盟側のものはスパルタニアンと呼ばれる。機動力が高く小回りが利く為、接近戦で威力を発揮する。戦闘艇どうしの格闘戦や対艦攻撃を一機種でこなす。敵戦闘艇を排除して制宙権を確保することを主務とする戦闘機や、対艦攻撃を任務とする攻撃機などといった専用の戦闘艇は存在しない。
アニメの設定では、武装においてもレーザー砲のみだが、スパルタニアンには機首に機銃が搭載されている描写もある。戦闘艇どうしの格闘戦も対艦攻撃も同じ武器で行う。対艦戦闘では防御磁場の内側にまで侵入して超至近距離からレーザーを使い敵艦を「斬る」描写が見られる。その一方、敵味方の距離が離れた状況で出撃すると艦砲射撃の餌食になりやすい。劇中では発進させる頃合いを見計らうのに腐心する描写があり、早過ぎて艦砲射撃の的になったり、遅すぎて発艦もできぬまま母艦ごと撃破されるなどの描写が度々登場する。
アニメ版では、ワルキューレは横に長い「コ」の字を2つ、縦棒の部分で直交させて繋げたような構造になっている。直交部を軸にして砲塔部を360度回転させられるようになっており、母艦には180度回転させた状態で搭載されている。左右への首ふりも可能なため、スパルタニアンに比べて圧倒的に射界が広い。スパルタニアンのレーザー砲塔は機体上面中央部に搭載されており、正面射撃時にはコクピットの頭上を飛び越す形になる。また、機体の正面から上面までの約90度ほど回転させることが可能であるが、ワルキューレに比べると射角が小さい。
なお、惑星カプチェランカでの戦闘に際しての描写から、ワルキューレは重力下、大気圏内での運用も可能であることがわかる。
連絡艇(シャトル)
戦艦に搭載される小型艇で、妨害などによる劣悪な通信環境下もしくは無線封鎖時における伝令や緊急脱出などに使われる他、作戦会議を開く際に分艦隊司令官や艦隊司令官を旗艦に集める移動手段としても用いられる。
帝国軍の連絡艇は前面に乗降口を配置するなど宇宙空間での運用に特化されており、ワープ能力を有したやや大型のタイプも存在する。また、OVA第53話においてヒルダミッターマイヤーのもとを訪れる際に使用した小型高速艇(長距離航行用の大型連絡艇)も登場している。
同盟軍の艦船は大気圏に突入できないため、連絡艇に大気圏突入・離脱能力を付与しており、スペースシャトルに似た形状をしている。このため出撃時にはシャトルで惑星上から衛星軌道上に係留されている艦艇まで移動するが、シャトル格納庫については劇場版『新たなる戦いの序曲』にて、大型戦艦パトロクロスの後部砲塔後端部に設置されていることが描写されているだけである。
砲艦(ガン・シップ)
原作にのみ登場する。小柄な艦体に強力な砲を装備した艦として描写されている。同盟軍では第13艦隊に所属する艦としてアムリッツァ星域会戦に登場する。大型艦を盾としてその隙間から帝国艦隊に対して砲撃を加えた(アニメ版では標準型戦艦を盾にして巡航艦が砲撃を行っている)。帝国軍では准将クラスが指揮する小編成の構成艦艇に砲艦が挙がっている。一例として、OVAでのヴァンフリート星域会戦におけるラインハルトの分艦隊の陣容は巡航艦40隻、駆逐艦130隻、砲艦25隻、ミサイル艦10隻とされている。

外伝『螺旋迷宮』では第二次ティアマト会戦当時の艦船が登場し、本編時代のものとデザインが大きく異なる。

銀河帝国[編集]

帝国軍の艦艇は、領土内惑星の治安維持任務も帯びているため、そのほとんど全艦が大気圏内に降下、着陸または着水することが可能である。外見的には同盟軍の同クラス艦と比べて主砲門数が少ないこと、推進機関が分散配置されていることが特徴。『銀河英雄伝説 Die Neue These』では、自由惑星同盟艦が多発フロントヘビーに改められた事より、リアヘビーが外観上の特徴となり、一般に旧アニメ版より流麗度が増し、艦首部が縦長だった旧作に比べ艦首部が幅広になる傾向があり、艦首部上面に薄い色の半透明曲面カバーに覆われた部分が設けられるようになった。また、高級指揮官の戦艦はそれぞれ固有のデザインとなっていることが多い。士官用区画の内装は貴族の邸宅を思わせるもので、艦橋の周囲には円柱が立ち並び、中央部の床が少し高くなったところに豪勢な指揮官席がある。ただし『銀河英雄伝説 Die Neue These』では、艦橋周囲の円柱群は廃された。

同盟軍の艦艇と違い、艦の側面には識別番号がないかわりに帝国国章が必ず描かれる。OVA版では一部の大貴族が乗り込む戦艦には、直衛に当たる「盾艦(たてかん)」が随伴する(リップシュタット戦役後、非人道的であるとの理由で全て廃艦処分となる)。

なお、艦名はほとんどがOVA版による創作であり、北欧神話やドイツ語圏の人名・地名・固有名詞が冠せられている[5]。「Die Neue These」では前記の枠にとらわれず、北欧神話以外の神やドイツ語圏外の地名などが用いられている。

物語開始時点におけるゴールデンバウム朝銀河帝国軍の艦隊は基本的に銀河帝国皇帝を最高司令官とし、軍務尚書(現役の軍人が就任する)、統帥本部総長、宇宙艦隊司令長官(帝国軍三長官)が皇帝の下で帝国軍、宇宙艦隊の軍政、軍令を統括する。

帝国軍の実質的な主戦力であり、およそ1万から1万5000隻の戦闘艦、輸送艦、工作艦、医療艦等および、100万から200万人の将兵で一個艦隊が形成される。通常、中将を持って一個艦隊司令官とされるが、帝国軍ではその他にも大将が一個艦隊司令官となる場合もある。また、数個艦隊からなる宇宙艦隊の司令官には帝国元帥や上級大将がその任を負う。その他に、一個艦隊に満たない少数艦隊(分艦隊と呼称)の司令官には、准将や少将が就任することが多い。これらの艦隊司令官を、「提督」と称する。

物語開始時、銀河帝国ではおよそ18個艦隊が常備戦力として保持されているほか、イゼルローン要塞駐留艦隊(1万5000隻、司令官は大将)なども存在した。その後物語の進行による、イゼルローン要塞所有者の変遷(イゼルローン要塞駐留艦隊)、同盟領侵攻・保護国化(ハイネセン・ガンダルヴァ星系艦隊駐留)・併合(新領土駐留艦隊)、フェザーン併合遷都(フェザーン・シャーテンブルク要塞・ドライ・グロスアドミラルスブルク要塞駐留艦隊)、貴族・同盟からの鹵獲船舶艦艇の処理、ローエングラム朝銀河帝国による人類領統一後当然行われたであろう軍縮等による、艦艇・艦隊の改組・増減・配置推移には不明な点が多い。

銀河帝国軍では艦隊の名称に、艦隊司令官の姓を当てはめることが多い。

ゴールデンバウム朝銀河帝国は封建制で、封建領主である貴族(領土を有さぬ貴族もいる)にも武装権があり、規模・編成・艦齢(世代)・練度等に違いはあれど、封建貴族は同艦艇・艦隊を所有している。物語終了時のローエングラム朝銀河帝国では、先立つリップシュタット戦役で多くの大貴族とその所有する艦艇艦隊が討たれ、中央集権度は増したものの、残存した封建貴族の武装権が剥奪された記述は無いので、小規模にはなったものの制度としては前王朝と同様と思われる[要出典]

ローエングラム艦隊 / ローエングラム王朝軍[編集]

ブリュンヒルト (Brünhild)
ラインハルト・フォン・ローエングラム(旧姓:ミューゼル)の座乗艦。ラインハルトが大将に昇進した際に下賜され、後に帝国軍総旗艦となる。
流線型で優美な外観の多い帝国軍戦艦の中にあって、特に繊細なフォルムを持つ。白鳥にも喩えられたその白く美しい姿故か、ラインハルトはこの艦を終生溺愛していた。皇帝即位後は「動く大本営」とも称される。
新理論による装甲システム(後述)を備えた新型戦艦の試作艦。全長1,007mと従来の旗艦タイプよりも若干小さいが、試作艦ゆえにコストを度外視した装備がなされ、その外観に似合わず強力な火力と装甲を持つ。しかし、旗艦が敵の接近を許し、直接敵と交戦する事自体が本来あってはならぬことであり、その火力と装甲はあまり生かされなかった。数少ない例外として惑星レグニッツァ上空遭遇戦では乱戦の最中同盟旗艦パトロクロス(アキレウス級)と至近距離で撃ち合うも損傷はなく、最後の戦いとなったシヴァ星域会戦でイゼルローン軍の強襲揚陸艦イストリアの吶喊を受けるまで、ついに一度も傷付く事がなかった。
常に戦陣に立った「常勝の天才」ラインハルトと共に、数多くの戦いに参加。ラインハルトとヤン・ウェンリーの唯一の会談が行なわれたのも、ワルター・フォン・シェーンコップが戦死したのもこの艦内である。皇帝ラインハルトの国葬に際して、仮皇宮上空に降下し、主を弔った事が記録されている。
歴代艦長はカール・ロベルト・シュタインメッツ大佐→ロイシュナー大佐→ニーメラー中佐→ジークベルト・ザイドリッツ准将。なお原作の新書版ではザイドリッツが2代目艦長と記述されているが、正しくは4代目である(後の版で修正されている)。またザイドリッツは動く大本営の艦長として、格式の上で帝国軍で唯一艦長にして准将の地位にある。
なお、以下はらいとすたっふ監修『全艦出撃!!3・凱旋勝利』に掲載された吉岡平「宇宙戦艦ブリュンヒルトに関する考察」の記述より。
  • 流体理論とエリア・ルールを採用した流線型の艦型で敵のビーム兵器を反射・拡散するシュピーゲル・コーティングを施した新素材の表面処理装甲を持つ。32目標を同時補足し、そのうち16目標を攻撃する事が可能。演算対応速度は従来型の戦艦より約70パーセント高速。ワルキューレの搭載能力は軽空母なみ。その為自艦だけで全方位傘型防空態勢を形成出来る。配備価格は標準型戦艦の7倍。
『銀河英雄伝説 Die Neue These』では、特に後部構造物が追加され全体に細長くなり、後部構造物群直前の艦底部には艦首艦尾方向を軸に回転方向を左右逆に内側に向けて回転する左右一対の回転機構の一部が外部に現れるようになった。艦内に水平エレベーターのようなロングシート+天井手摺付の人員輸送機がある。また、前作では艦体中央上部で半露天状態にあった艦橋が艦体後部下部に移動し完全に露出している。
アースグリム(Ahsgrimm)
アーダルベルト・フォン・ファーレンハイトの座乗艦であり艦隊旗艦。初期のゲームでは高速戦艦とされる。
全長951mで主砲は12門。上下二又に分かれた艦首の間に、要塞砲クラスの出力を持つ大口径砲が格納されている。回廊の戦いではその発射シーンが描かれた。アースグリム以外にはサラマンドルが同様の装備を有している。
基本的に従来の技術を拡大発展したものであるため、目新しさは無いものの信頼性は高い。艦首大型砲の他は平凡ながらも堅実な設計となっており、その副産物として保守部品がすべて標準規格品で間に合う。そのため、辺境でも保守整備が可能のみならず、ドック入りする期間も同規模の他の旗艦級戦艦の半分程度である[2]
回廊の戦いの前哨戦で脱出する艦隊の殿を務め、ヤン艦隊に撃沈された。ファーレンハイトはその直前、被弾した艦橋で従卒に遺言を遺して戦死した。
艦名はアイスランド・サガニャールのサガ』の登場人物アースグリームから。
ウールヴルーン (Ulfrun)
ブルーノ・フォン・クナップシュタインの座乗艦であり艦隊旗艦。エイストラの姉妹艦。第2次ランテマリオ星域会戦でミッターマイヤー艦隊の猛攻を受けて左舷機関部にビームが直撃して航行不能となり、さらに左舷前方からビームの第二派攻撃を受けて撃沈され、クナップシュタインも戦死した。
艦名は北欧古代歌謡『エッダ』から。
ヴィーグリース
グリューネマンの乗艦。標準型戦艦で、バーミリオンで被弾するも帰還した。グリューネマンも生存。
ヴィーザル (Vissarr)
エルンスト・フォン・アイゼナッハの座乗艦であり艦隊旗艦。全長948m。ナイフの柄の端にエンジンをつけたような、縦に扁平な艦型をしている。そのデザインは同盟軍戦艦の設計を参考にしているとされるが、他の帝国軍戦艦とも同盟艦とも、やや趣が異なる。
エイストラ (Eistla)
アルフレット・グリルパルツァーの座乗艦であり艦隊旗艦。ウールヴルーン級2番艦。
艦名は北欧古代歌謡『エッダ』から。マル・アデッタ星域会戦では艦体下部に損傷を受けた。
オーバーハウゼン(Overhausen)
ミュラー艦隊所属の巡航艦。ランテマリオ会戦にて損傷し、工作艦にて応急修理を受けていた時にヤン艦隊の襲撃を受けた。
オッフェンブルフ (Offenburf)
バーミリオン星域会戦において、リューベック・ノイシュタット撃沈後に一時的にナイトハルト・ミュラーの座乗艦となる。しかし同艦もまた撃沈され、ミュラーは司令部ごと戦艦ヘルテンに移乗した。アニメ版ではミュラーらが移乗するシーンに艦長が登場する。
ガルガ・ファルムル (Garga Falmul)
ヘルムート・レンネンカンプの座乗艦であり艦隊旗艦。ヨーツンハイム級2番艦。全長1,210mで、帝国軍最大級の戦艦であり遠距離攻撃力は他艦の追随を許さない。巨艦ゆえに俊敏さに欠けるが、巡航艦4隻分のパワープラントから生み出されるエネルギーによって強固なシールドを張れる上に装甲も強化されているため、戦闘能力は最強クラスといわれている。レンネンカンプの死後は使う者もおらず、ハイネセンに係留されたままになっている。
ガンダルヴァ
「Die neue These」におけるメックリンガー艦隊旗艦。
キュクレイン (Cuchulainn)
ドロイゼン艦隊旗艦。下記のクヴァシルの設計を参考にしているとされる試作戦艦。バレンダウンと新しい標準型戦艦の座を競い、敗れた。
クヴァシル (Kvasir)
エルネスト・メックリンガーの座乗艦であり艦隊旗艦。戦艦と言うよりは巡航艦を大きくしたような外観を持ち、超巡航艦という独自の艦種名が設定されている。
グングニル(Gungnir)
ディードリッヒ・ザウケンの乗艦であり旗艦。標準型戦艦。
王虎(ケーニヒス・ティーゲル) (Königs Tiger)
フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルトの座乗艦であり、彼が率いる黒色槍騎兵(シュワルツ・ランツェンレイター) 艦隊の旗艦。高速戦艦の主砲や機関部をさらに強化した超高速戦艦。圧倒的な巡航速度と攻撃力を持つが、それ故に小回りが利かず、守勢に回るとやや脆い面を見せるとされる。常に司令官と共に激戦の最中にありながら、一度の被弾もなかった(OVA版第2次ランテマリオ会戦では、直撃弾をエネルギー中和磁場で跳ね返しさえした)幸運艦でもある。
ケルンテン (Kärnten)
アスターテ会戦でパトロクロスと交戦、互いに有効打を与えられぬまますれ違う。アニメ版では特徴のない標準型戦艦でありながらパトロクロスのオペレーターが艦形を識別していたが、原作の描写を踏襲しているためである。
火竜(サラマンドル) (Salamandor)
アウグスト・ザムエル・ワーレンの座乗艦であり艦隊旗艦。艦長ドゥンケル大佐。フォルセティ級3番艦。艦底部に地上着陸用の爪を持ち、地球討伐作戦時、この爪で旧ヒマラヤ山脈の尾根に強行着陸した。
また、この討伐の途上でワーレンが地球教の狂信者に襲われ、左腕を失った。第2次ランテマリオ星域会戦では、ロイエンタール軍の攻勢を受け損傷。艦橋にも被害が及ぶが、ワーレンは傷付いた義手を引き抜き指揮を続ける剛毅さを見せた。艦名にふさわしいアースグリム並の巨砲を赤い艦首中央シャッター奥に装備しているが、撃つ機会はなかった。
「Die neue These」では艦体前部が双胴型の大型戦艦になっている。
ザンデルリンク(Sanderling)
バイエルライン艦隊麾下、グーデ提督の乗艦。第2次ランテマリオ星域会戦で戦没する。
シェーネベルク
ロイエンタール艦隊所属の戦艦。第2次ランテマリオ星域会戦で撃沈された。
シェーンヘル (Schönherr)
バイエルライン指揮下のホッター提督が指揮する艦隊の旗艦。艦種は不明だが標準型戦艦と思われる[要出典]。第2次ランテマリオ会戦で撃沈され、ホッター提督も戦死する。
シンドゥリ (Sindur)
ロルフ・オットー・ブラウヒッチの座乗艦であり艦隊旗艦。標準型戦艦。マークは双頭鷲紋/黄金獅子紋に赤い斜め線二本。
艦名は北欧神話に出てくる、雷神トールの鎚ミョルニル(トゥールハンマー)を鍛えたとされる鍛冶の名人から。
スキールニル (Skiirnir)
コルネリアス・ルッツの座乗艦であり艦隊旗艦。フォルセティ級2番艦。機動性と攻撃力を重視した設計が特徴。
テオドリクス (Theodoricus)
イザーク・フェルナンド・フォン・トゥルナイゼンの座乗艦であり艦隊旗艦。標準型戦艦。
テューリンゲン (Thüringen)
カストロプの乱鎮圧時、キルヒアイスが旗艦とした高速戦艦。
トリスタン (Tristan)
オスカー・フォン・ロイエンタールの座乗艦であり艦隊旗艦。後にロイエンタール軍総旗艦。ベイオ・ウルフの姉妹艦で、彼のシンボルカラーである青のラインが入っている。同型艦ベイオ・ウルフと比較してデザインに曲線が多用されており、流麗なフォルムをしている。
第1次ラグナロック作戦の陽動として行なわれた、第9次イゼルローン要塞攻防戦では、ヤン・ウェンリーの策にはまってやや猪突し、薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊を乗せた強襲揚陸艦の強行接舷を許す。この時ロイエンタールは、侵入してきたワルター・フォン・シェーンコップと偶然遭遇し、一騎討ちを演じた。ローエングラム王朝成立後、ラインハルトの「大親征」においては、トリスタンも出撃はしていた模様だが、ロイエンタールは統帥本部総長としてブリュンヒルトに乗艦した。
その後、新領土(ノイエ・ラント)総督となったロイエンタールとともにハイネセンへ。叛乱軍としてミッタマイヤーらと対峙した第2次ランテマリオ星域会戦後、ハイネセンへ向け撤退中に裏切ったグリルパルツァー艦隊の攻撃を受け損傷。艦橋にも被害が及び、ロイエンタールは重傷を負った。航行にも支障をきたす損傷であったが、ロイエンタールは本格的な治療のために医務室や他の艦に移ることを拒否し、ハイネセン到着後死亡している。
トリッテンハイム(Trittenheim)
ルッツ艦隊所属の標準型戦艦。トゥールハンマーの直撃を受け、消し飛んだ。
ドンダーツ(Dondert)
ロイエンタール艦隊シュラー提督の乗艦。外観は標準型戦艦に近いが、艦尾部が標準戦艦より大きく、艦首主砲も16門あるなど、大型戦艦の一種と思われる[要出典]。グリルパルツァーの裏切りで撃沈された。
ニューベ(Nube)
第4次ティアマト会戦時、キルヒアイスが喧嘩を止めた2人組が乗っていた巡航艦。ミューゼル艦隊所属。
ニュルンベルク (Nürnberg)
カール・エドワルド・バイエルラインの座乗艦であり艦隊旗艦。ブリュンヒルト、パーツィバルの流れに連なる艦で、槍の穂先のように鋭角な形状が特徴。機関部は船体になく左右の構造物に2基ずつ、砲塔が隠見式となっており、高度な防御性能を持つとされる。
ノイシュタット (Neustadt)
バーミリオン星域会戦において、リューベック撃沈後に一時的にナイトハルト・ミュラーの座乗艦となる。しかし同艦も撃沈され、ミュラーは戦艦オッフェンブルフに移乗した。
パーツィバル (Parcivale)
ナイトハルト・ミュラーのローエングラム王朝における座乗艦であり艦隊旗艦。ラインハルト戴冠後、最初に完成した旗艦級戦艦であり、当初は帝国軍総旗艦となる予定だったが、ラインハルトがブリュンヒルトを溺愛していたため、バーミリオン星域会戦での功績によりミュラーに下賜された。艦長はリューベックの艦長だったグスマンが引き続き務めている。
ブリュンヒルトの設計思想を色濃く受け継いでおり、艦体は同じく白く塗装されているが、その扁平で幅広なフォルムは航空機、それもデルタ翼機に近く、作中に登場する戦艦としてはかなり異質な外見をしている。また、「鉄壁ミュラー」の乗艦としてふさわしい非常に高い防御力を持ち、直撃弾を一度ならず弾き返している。ミュラーは乗り心地を問われて「極上です」と答えた。
ハーメルンIV(hameln Ⅳ)
帝国軍占領後のフェザーン哨戒部隊所属の駆逐艦。ベリョースカ号(後述)を捕捉して臨検しようとするが、ユリアンの知略にはまり、乗っ取られた。その後ユリアンらがランテマリオまで操艦してヤン艦隊と合流するが、以後の消息は不明。
バルバロッサ (Barbarossa)
ジークフリード・キルヒアイスの座乗艦であり艦隊旗艦。ブリュンヒルトの姉妹艦(一部資料では、ブリュンヒルトの量産試作艦とも)で、彼の髪の色と同じ真紅(ブリュンヒルトの白色(対ビーム・コーティング)をコスト・パフォーマンスの面から見送ったため)に染められた高速戦艦(艦首部の形状が異なる)。彼の死後は、オーディンでブリュンヒルトの隣のドックに係留されていた。意味はイタリア語で「赤髭」。転じてローマ皇帝・フリードリヒ1世の呼び名。赤髭王。
『銀河英雄伝説 Die Neue These』オープニングアニメーションで、ブリュンヒルトと絡んで飛行するブリュンヒルト似(細部は異なる)の紅い艦で、キルヒアイスが少将時のカストロプ動乱派遣艦隊旗艦として座乗し艦隊を指揮し、作中高い運動能力を示した。
バレンダウン (Balendown)
ヴァーゲンザイル艦隊旗艦で試作艦。実戦の運用テストを経て、次世代標準型戦艦として採用された。ブリュンヒルトの技術を採用しているとされる。
フォルセティ (Forseti)
ウルリッヒ・ケスラーの座乗艦であり艦隊旗艦。フォルセティ級1番艦。同級艦の中でも情報処理能力が強化されたタイプ。リップシュタット戦役後、ケスラーの帝都防衛司令官と憲兵総監への就任もあり、その後活躍の場面はない。
フォンケル (Vonkel)
カール・ロベルト・シュタインメッツの座乗艦であり艦隊旗艦。艦首主砲が16門と攻撃力が高く、主機関部を艦体後部軸線上に配置し、左右に副機関部を張り出した構造で、デザインは直線的なものとなっている。回廊の戦いでヤン艦隊から大本営を守り撃沈された。
航路図が未整備の宙域を航行することを考慮した設計となっており、戦闘用艦艇としては不釣合いなほど充実したセンサー類及びリモートセンシング機材は、フェザーンの惑星開発商社をしてフォンケルがあれば地下資源の探査によって巨万の富が得られると語ったほど。[2]
ブロックル(Blockle)
アルトリンゲンの乗艦。標準型戦艦で、キルヒアイス艦隊所属を経て大本営直属。
ブロッケン(Blocken)
リップシュタット戦役に先立って行われた同盟軍との捕虜交換の提案をイゼルローン要塞に届けた戦艦。アニメ版では名前は登場せず。
ブロムシュテット
バイエルライン艦隊副司令官、レマー中将の乗艦。第2次ランテマリオ星域会戦で沈んだ。
人狼ベイオウルフ / ベイオ・ウルフ) (Beio-wolf)
ウォルフガング・ミッターマイヤーの座乗艦であり艦隊旗艦。ベイオ・ウルフ級1番艦。トリスタンの姉妹艦で、彼のシンボルカラーである赤のラインが入っている。艦尾にある垂直尾翼状のフィンが特徴。推進力が強化されており、ミッターマイヤーの乗艦らしく機動性に優れている。その分、艦首主砲の砲門数は少なめ。
数多くの戦いに参加し、ブリュンヒルトと共に、帝国軍将兵にとっての勝利の代名詞的存在である。実際にOVA版で同盟軍がこの艦を確認した際に狼狽する描写もある。アムリッツァ星域会戦では、ヤン率いる第13艦隊の巧みな急襲を受け左舷を損傷するも軽微。回廊の戦いでは激戦のさなかに一時撃沈が伝えられ、皇帝ラインハルトをはじめ帝国軍将兵を慄然とさせるが、実際は損傷を受けたもののミッターマイヤーは無事であり誤報であった。なお現代のドイツ語では人狼はヴェアヴォルフ (Werewolf)である。伝説の主人公であるベーオウルフ (Beowulf) とは無関係。
ヘオロット (Heorot)
バイエルラインの、マル・アデッタ星域会戦までの座乗艦。標準型戦艦。
ヘルテン (Herten)
バーミリオン星域会戦において、オッフェンブルフ損傷後にナイトハルト・ミュラーの座乗艦となる。リューベック→ノイシュタット→オッフェンブルフ→ヘルテン、と3度も艦を乗り換えながら指揮を続けたこの奮戦で、彼は「鉄壁ミュラー」の名で呼ばれる事になる。
艦名はドイツの都市名から。
ヘルズブレイズ
「Die Neue These」におけるルッツ艦隊旗艦。超遠距離からの狙撃機能を有する。
ヘルメスベルガー
バイエルライン艦隊に所属するヨッフム提督の座乗艦。第2次ランテマリオ星域会戦で撃沈された。
ヘルモーズ (Hermossr)
カルナップ艦隊旗艦。標準型戦艦。バーミリオン星域会戦で右舷上方からの砲火の直撃によって撃沈され、カルナップも戦死。
ヨーツンハイム (Jotunheim)
カール・グスタフ・ケンプの座乗艦であり艦隊旗艦。全長1,189m。宇宙母艦の半分程度の戦闘艇運用能力を持つ。第8次イゼルローン要塞攻防戦で、ガイエスブルク要塞共々失われた。
ランゲンベルグ (Langenberg)
ケンプ艦隊麾下、パトリッケン少将分艦隊旗艦。第8次イゼルローン要塞攻防戦の終盤で撃沈される。マークは赤いY字に双頭鷲紋。第8次イゼルローン攻防戦で右舷上方からのビームの直撃を受けて沈み、少将も艦橋内左側から発生した爆炎に飲みこまれて戦死した。
リューベック (Lübeck)
ナイトハルト・ミュラーのゴールデンバウム王朝時代における座乗艦であり艦隊旗艦。機動性及び防御力に優れ、高度なセンサー類が搭載されているため、隠密行動ならびに奇襲に向いているとされる[2]第8次イゼルローン要塞攻防戦では、ガイエスブルク要塞の爆発にかろうじて巻き込まれなかったが、この時の衝撃でミュラーは重傷を負う。バーミリオン星域会戦でラインハルトの危急を救うが、ヤン艦隊の緻密な攻撃の前に6箇所を損傷して核融合炉に深刻な損傷を受け、ミュラーらの退艦直後爆沈。総員退艦時、艦長グスマン中佐は艦と命運を共にしようとしたが、ミュラーは許さなかった。その後、グスマンは新旗艦パーツィバルの艦長に就任する。
ルイトポルト
ルッツ艦隊所属の標準型戦艦。トゥールハンマーの直撃を受け通信途絶。
レンバッハ
イゼルローン回廊帝国側宙域の遭遇戦の時にアイヘンドルフ艦隊に所属していた巡航艦。発射寸前の光子ミサイルをユリアンのスパルタニアンに銃撃されて艦も誘爆。「ユリアン・ミンツが初陣でワルキューレ3機を撃墜し巡航艦を1隻破壊した」という功績に貢献した。
艦名はドイツの画家フランツ・フォン・レンバッハから。
ワレンシュタイン (Wallenstein)
アスターテ会戦でパトロクロスと交戦し撃沈された。パトロクロスのオペレーターが艦形から艦名を識別していたが、アニメ版では標準型戦艦。
艦名はドイツの軍人アルブレヒト・フォン・ヴァレンシュタインから。

以下は艦名不詳。

アイヘンドルフ艦
アイヘンドルフ少将の乗艦。標準型戦艦でケンプ艦隊所属。ユリアンの初陣エピソードで登場後、第8次イゼルローン攻防戦で撃沈。少将も戦死した。
ジンツァー艦
ミッターマイヤー麾下、ジンツァー提督の乗艦。標準型戦艦。ランテマリオ会戦で1カットのみ登場。
バルトハウザー艦
アレクサンデル・バルトハウザー少将の乗艦。標準型戦艦。階級の割にロイエンタール麾下では比較的重視されていた。
ハルバーシュタット艦
黒色槍騎兵艦隊の副司令官が座乗する艦で、当然のように黒い高速戦艦。
ビューロー艦
ビューロー中将の乗艦。標準型戦艦。
OVA版の回廊の戦いにおいて数カット登場した。
ホフマイスター艦
ファーレンハイト艦隊副司令官ホフマイスター中将の乗艦。標準型戦艦。黒色槍騎兵編入後は黒く塗装され、旧ファーレンハイト艦隊をまるごと束ねていたようである。

ゴールデンバウム王朝軍 / 貴族連合軍[編集]

ヴィルヘルミナ (Wilhelmina)
グレゴール・フォン・ミュッケンベルガーの乗艦、ブリュンヒルトの前の帝国軍宇宙艦隊総旗艦。後にフレーゲル男爵の乗艦となり、リップシュタット戦役に参加。その終結直前にレオポルド・シューマッハの指揮下で戦線を離脱しフェザーンへ亡命、その後シューマッハらが農場を拓くための元手として売却された。全長1,116m。標準戦艦をそのまま巨大化させたような、威風堂々とした外観を持つ。艦首主砲は20門。
艦名はミュッケンベルガーの母の名にちなむとされる。
本級は門閥貴族階級の「動くお屋敷」も兼ねており、会議やパーティのための施設が贅沢なまでに充実していたといわれる。門閥貴族が滅亡し、乗るものがいなくなったリップシュタット戦役以後は、艦体上部に格納庫を増設して雷撃艇等の母艦に改装された。
ベルリン (Berlin)
オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク公爵の乗艦、リップシュタット戦役時の貴族連合軍総旗艦。ヴィルヘルミナの同型艦に盾艦を装備(オストマルクの盾艦より艤装が派手である)。
艦隊旗艦よりもブラウンシュヴァイク家別邸としての機能が重視されているらしく、ダンスホールや談話室など貴族の家と見まごうばかりの施設があるが、そのぶん戦闘能力は低く、同盟軍巡航艦と同等の主砲を用いているとも言われている。戦後、接収され空母に改装されたとされる。
アウグスブルク (Augsburg)
シュターデンの乗艦。OVAでは標準型戦艦。劇場版『新たなる戦いの序曲』では標準型戦艦に盾艦を装備した姿となっている。なお、バンダイナムコ版のゲームでは「オルテンブルク」という名に変更されている(外観は劇場版に準じている)。
アルトマルク
原作のみ。コルプト子爵の乗艦で戦艦。私怨からレグニッツァでミッターマイヤーを付け狙うが、ミッターマイヤーにより同盟軍の前に誘い出され撃破される。
エルムラントII (Ermland II)
駆逐艦。ラインハルトが少佐時に艦長を務めた。道原かつみデザインによるもので、OVA版に比べスマートで武装も少なく、大気圏内航行用と見られる姿勢制御フィンがついている。機雷を効果的に運用し同盟軍巡航艦を撃沈するなど活躍。
オストマルク (Ostmark)
ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世侯爵の乗艦。ヴィルヘルミナの同型艦に盾艦を装備。盾艦の形状がベルリンと違う。キフォイザー星域会戦にて、撤退の邪魔になる味方の輸送艦隊を攻撃した。リッテンハイム侯の死後、ガルミッシュ要塞と共にキルヒアイス艦隊に接収されたとされる。
グルヴェイグ (Gullveig)
第7次イゼルローン攻防戦当時のイゼルローン駐留艦隊司令官、ハンス・ディートリッヒ・フォン・ゼークト大将の座乗艦であり、イゼルローン駐留艦隊旗艦。標準型戦艦。永く艦名不詳であったが、バンダイナムコ版PCゲームの中で、上記の名称が付けられた。
ヤン・ウェンリーからの降伏勧告を拒絶して駐留艦隊もろとも玉砕しようとしたが、その行動を嫌悪したヤンによってトゥールハンマー第2射(原作及びDie Neue Theseでは第3射)の標的とされ蒸発。
この艦には当時のイゼルローン駐留艦隊次席幕僚であったパウル・フォン・オーベルシュタイン大佐も乗っていたが、戦況を的確に把握できない上に要塞完全陥落後に無謀な突撃を試みるゼークトを見限り、60階建てのビルに匹敵する巨艦の艦底部にエレベーターで下り、一人シャトルで退艦した。
ゴスアール
リッテンハイム艦隊所属の戦艦。キフォイザー星域会戦で撃沈された。
クロッセン
外伝一巻のロイエンタールの挿話(帝国暦480年頃)で、決闘の原因となった令嬢の父親ダンネマン中佐が艦長を務める艦として名前のみ登場。
ダルムシュタット (Darmstadt)
アスターテ星域会戦時のファーレンハイトの乗艦。標準型戦艦。白いラインが入っている。
デューレン8号
リッテンハイム艦隊に所属した輸送艦。副長はコンラート・リンザー大尉(当時)、便乗者はコンラート・フォン・モーデル。
キフォイザー会戦時、長期戦に備え補給のために後方待機していたが、リッテンハイム侯の逃走進路を塞いでいたためにオストマルクから攻撃される。大破航行不能となった後、キルヒアイス艦隊に降伏した。
ドートウンド
リッテンハイム艦隊所属。キフォイザー星域会戦で被弾し大破。
ドルンブルグ
ベルリン護衛隊所属の戦艦。コミック版での登場。
ネルトリンゲン (Nördlingen)
アスターテ会戦時のメルカッツの乗艦。OVAでは標準型戦艦。劇場版『新たなる戦いの序曲』では標準型戦艦の強化型で、主砲が縦に5門ずつ2列に増設され、艦体も一回り太くなり、機関部も巨大なものになっている。また、艦側面には「VI」の文字が描かれており、この事から、PCゲーム版ではメルカッツはデフォルトで帝国軍第6艦隊司令となっている(帝国には基本的に艦隊番号は存在しない)。
艦名はドイツの都市名から。
ハイデンハイム (Heidenheim)
エルラッハの乗艦。標準型戦艦。アスターテ星域会戦で、無謀な敵前回頭をして撃沈された。
艦名はドイツの都市名から。
パッサウ3号
リッテンハイム艦隊の輸送艦。キフォイザー会戦時、リッテンハイム侯の逃走進路を塞いでいた輸送部隊がオストマルクより攻撃された際、最初に沈んだ艦。
バッツマン (Batsman)
アスターテ会戦に参加したフォーゲルの乗艦で青いマーキングが特徴。
艦名はドイツの山から。
ヘイムダル(Heimdallr)
『Die neue these』におけるアスターテ会戦時のファーレンハイト艦隊旗艦。
ベルリッツ
ベルリン護衛隊所属の戦艦。コミック版での登場。
ミネルヴァ(Minerva)
『Die neue these』におけるアスターテ会戦時のメルカッツ艦隊旗艦。
ランドスット
リッテンハイム艦隊所属。キフォイザー星域会戦中に通信途絶。

銀河英雄伝説外伝 -千億の星、千億の光-[編集]

オストファーレン (Ostfalen)
グリンメルスハウゼン艦隊旗艦。標準型戦艦だが相当な老朽艦であり、艦橋内もどこか古びて薄暗かった。
グレンデル (Grendel)
ウォルフガング・ミッターマイヤーが准将~少将時代に座乗していた標準型戦艦。第6次イゼルローン攻防戦で帝国軍の瓦解を防ぎ、『我が征くは星の大海』ではミューゼル艦隊の分艦隊旗艦を務めた。側面のマーキングはベイオウルフへ受け継がれた。艦名の由来は『ベーオウルフ』に登場する怪物。
シュワルツティーゲル (Schwarztiger)
黒く塗られたビッテンフェルト艦長専用の高速戦艦。ヤクトティーゲルの、別の資料に記載された名称。らいとすたっふ設定ではこちらが公式。
タンホイザー (Tannhäuser)
准将〜中将時代の(ブリュンヒルトが下賜されるまでの)ラインハルト・フォン・ミューゼルの座乗艦で標準型戦艦。『千億の~』ではグリンメルスハウゼン艦隊揮下の分艦隊旗艦。
モルオルト (Morholt)
オスカー・フォン・ロイエンタールが准将~少将時代に座乗していた標準型戦艦。第6次イゼルローン攻防戦で同盟軍の突撃を再三に渡って撃退し、『我が征くは星の大海』でミューゼル艦隊の分艦隊旗艦を務める。側面のマーキングはトリスタンが受け継いだ。艦名の由来はトリスタンとイゾルデに登場するイゾルデの弟。
ヤクトティーゲル (Jagd-Tiger)
別の資料ではシュワルツティーゲル (Schwarztiger) とも記述されている。フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルトが佐官時代に艦長を務めていた高速戦艦。後年の乗艦と同様、黒一色に塗装されていた。

銀河英雄伝説外伝 -螺旋迷宮-[編集]

この時期の帝国艦は、古風な短筒を思わせる優美なデザインをしていた。

アウドムラ (Audhumla)
帝国軍総司令官ツィーテンの乗艦。第二次ティアマト星域会戦における帝国軍総旗艦。艦後方上部に3基の巨大な機関部を持ち、かなりの大出力を持つ巨大戦艦。艦首主砲の数も多い。
ヴァナディース (Vanadis)
ハウザー・フォン・シュタイエルマルクの乗艦。
エムブラ (Embla)
カイトの乗艦。撃沈された。
クーアマルク (Quermark)
ウィルヘルム・フォン・ミュッケンベルガー(グレゴール・フォン・ミュッケンベルガーの父)の乗艦。撃沈された。
ダグダ (Dagda)
カルテンボルンの乗艦。撃沈された。
ディアーリウム (Diarium)
コーゼルの乗艦、ラテン語で「日記」の意。アッシュビー艦隊とジャスパー艦隊の挟撃を受けて中破。コーゼルは戦死し、生き残った乗員は同盟軍に降伏した。ケーフェンヒラーが乗り込んでいた艦である。
ベルゲルミル (Bergelmir)
シュリーターの乗艦。撃沈された。
スクルド(Skuld)
カイト艦隊所属の標準戦艦。ウォーリック艦隊の攻撃によって撃沈された。
マーウィン(Merwin)
カイト艦隊副司令官パルヒヴィッツ少将の旗艦。ウォーリック艦隊の攻撃によって撃沈、副司令官も戦死した。

銀河英雄伝説外伝 -叛乱者-[編集]

シュベル
ハーメルンIIと連絡を取った巡航艦。メルカッツ艦隊所属。

以下はすべて帝国軍第237駆逐隊所属駆逐艦。

ハーメルンII(ツヴァイ) (Hameln II)
艦長:アデナウアー少佐、副長:ベルトラム大尉、航海長:ラインハルト・フォン・ミューゼル中尉、保安主任:ジークフリード・キルヒアイス少尉、機関長:インマーマン中尉、砲術長:シャミッソー中尉、水雷長:デューリング中尉、航宙主任:エメリッヒ少尉、索敵主任:グナイスト少尉、通信主任:フレーベル少尉、軍医:ヨーンゾン中尉。
全長:201m、全幅:38m、全高:47m、乗員:25名[6]
旧式艦で、通常より巨大な機関推進部は第2次ティアマト会戦時の駆逐艦の構造とほとんど同じである。主砲は多連装レールガンではなくビーム砲4門のみで、建造時期が空戦の概念が生じる以前であったため、ワルキューレも配備されていない。
なお、艦の内装は一応装飾が施された「帝国風」であるが、下級兵士たちの居住区はかなり薄汚く狭苦しい。
キッシンゲンIII(ドライ) (Kissingen III)
帝国軍第237駆逐隊旗艦。同盟軍との遭遇を連絡してきた後消息不明。
バンゲンVI(ゼクス)
リーセンIX(ノイン)
237駆逐隊僚艦。やはり連絡が途絶し、ハーメルンII は機関不調のまま敵中に孤立してしまう。

銀河英雄伝説外伝 -奪還者-[編集]

ヘーシュリッヒ・エンチェン (Hässliche Entchen)[7]
銀河帝国軍の標準型巡航艦。艦長:ラインハルト・フォン・ミューゼル中佐、副長:アウグスト・ザムエル・ワーレン少佐、保安主任:ジークフリード・キルヒアイス中尉。
全長:576m、全幅:141m、全高:144m、乗員:671名、ワルキューレ搭載数:6機。艦首部が大きく前後に分離し、緊急に大量に物資を搬入することができる。また、搭載ワルキューレには各機専用の発着艦ベイがあり、全機同時発艦・着艦が可能。

ダゴン星域会戦[編集]

ゲッチンゲン
ダゴン会戦の帝国軍総旗艦。インゴルシュタットの旗艦だったが、指揮はヘルベルト大公が執っており、艦内はさながら貴族の社交パーティ会場のようになっていたという。同盟軍を相手に完膚なきまでに惨敗したが、この艦は逃げ帰ることに成功。

公式同人誌[編集]

マグデブルク
『全艦出撃!Vol.3(凱旋勝利)』に登場。ミッターマイヤー中尉が乗務していた。
リュッツォ
『全艦出撃!Vol.3(凱旋勝利)』に登場。ロイエンタール中尉が乗務していた。

自由惑星同盟[編集]

同盟軍艦艇は、帝国や貴族の権威を示す役割も併せ持つ帝国軍艦艇とは異なり、純粋に戦闘を主目的として設計されている。そのため、美しいフォルムの帝国軍艦艇と違い、機能性・量産性を重視した、直線的なユニット構造設計となっている。推進機関は帝国艦のように分かれておらず、長い遮蔽部に覆われている。ただし後の『銀河英雄伝説 Die Neue These』では、艦首部前面に主砲群及び逆進用推進器を設け、艦首部後面に前進用主推進器群を分散して配置し、旧作のようなノズル後方の長い遮蔽部は廃し、推進器群の中央上寄りから後方に細い艦体が伸び、フロントヘビーな構造・形状に大きく変更され、特に艦首部外装は旧アニメ版より平板の組み合わせになったが、後部胴体外装には曲面も使われている。一部の艦ではその後方に伸びた船体の後端部からも後方に噴射し推進する。艦の規模も、同じ艦種では帝国軍艦艇より規模が小さく、内装も実用一辺倒。艦橋及び艦隊指揮所は一体化した吹き抜け構造になっており、指揮官は後部の壁に面した最上部のフロアに陣取る(簡素な座席はあるが、立ったまま指揮をとることが多い)。また、惑星表面に降下・離着陸する能力を持たず、乗組員の惑星への降下や搭乗は専用の艦載シャトルで行う。

同盟軍の艦艇を帝国軍と比較すると、艦の規模が小さくて防御力は劣るが、機動力は上回る。主砲の収束口径は小さいが砲門数は多いため、トータルの攻撃力は互角ないし上回る。そして、惑星表面への離着陸能力を持たない一方で、艦外にレーダーや通信アンテナといった電子戦装備を設置する場所を大きくとれるため、電子戦能力は帝国軍艦艇に対して決定的に勝るとされる。ただし『Die Neue These』のアスターテ会戦では、帝国艦隊は常に同盟艦隊の位置を把握し続け、自艦隊内の通信を維持し続け、戦闘中の同盟艦隊内の通信を傍受できていたのに対し、相手の同盟艦隊は帝国艦隊の所在も把握できず、友軍艦隊間での通信も妨害され(一時通信は繋がった)、艦隊内のデータリンクも破壊され回復できず、辛うじて自艦隊内の通信だけが可能な為体と描写されていた。

アニメ版で同盟軍艦艇がこのような特徴を持つようになったのは、同盟自体の国力と生産力が帝国より劣っている(ある統計によると、国力は帝国48、同盟40、フェザーン12)から「質を多少犠牲にしても、とにかく数をそろえる」という建艦方針を取らざるを得なかった、という基本設定を反映したためである。

艦隊司令官の座乗する旗艦級戦艦は、通信・指揮のためのアンテナや板状のフィンを多く持ち、主砲が平均で40門、最大で80門もある艦もある。宇宙暦790年代の主力艦隊旗艦は、第13艦隊旗艦ヒューベリオンを除き同一クラス(アニメ製作者側の設定ではパトロクロス級、らいとすたっふの設定ではアキレウス級またはアイアース級)であるが、建造時期などにより細部は異なる。また、第1から第15まである主力艦隊旗艦の中で、唯一第1艦隊旗艦のみが設定されていない(パトロクロス級の設定ではアイアースとなる)。

なお帝国艦同様、艦名はほとんどがOVA版制作時に新たに設定されたもので、「ギリシャ神話を主体とする北欧神話以外の神話」、「ドイツ語圏以外の人名・地名・固有名詞」が冠せられている。

物語開始時点における自由惑星同盟軍艦隊は自由惑星同盟最高評議会議長を最高司令官とし、国防委員長、統合作戦本部長、宇宙艦隊司令長官が同盟軍、宇宙艦隊の軍政、軍令を統括する。英語による表記は"FREE PLANETS STAR FLEET"。

同盟軍の実質的な主戦力であり、およそ1万から1万5000隻の戦闘艦、輸送艦、工作艦、医療艦等および、100万から200万人の将兵で一個艦隊が形成される。通常、中将を持って一個艦隊司令官とされる。また、数個艦隊からなる宇宙艦隊群の司令官には元帥や大将がその任を負う。そのほかに、一個艦隊に満たない少数艦隊(帝国軍と同様に分艦隊と呼称される)の司令官には、准将や少将が就任することが多い。これらの艦隊司令官を「提督」と称する。

自由惑星同盟ではおよそ12個艦隊が常備戦力として保持されているほか、各星系警備艦隊等が配備されている。

自由惑星同盟軍では艦隊の名称に、番号が割り当てられている。また、例外的に艦隊司令官の姓を当てはめることもある(ヤン艦隊など)。

ヤン艦隊 / イゼルローン革命軍[編集]

ヤン艦隊(第13艦隊 / イゼルローン要塞駐留機動艦隊 / ヤン非正規隊 / エル・ファシル革命予備軍) / イゼルローン革命軍

ヒューベリオン (Hyperion)
第13艦隊→イゼルローン要塞駐留機動艦隊(通称「ヤン艦隊」)でのヤン・ウェンリーの乗艦であり総旗艦。艦番号は144M。イゼルローン革命軍でのメルカッツの乗艦。他の艦の暗緑とは違い、明るめな青緑の外観も特徴である。ヒューベリオン級1番艦で、宇宙暦770年代に建造されたとされる(一部資料に異説あり)。全長はアキレウス級より二回り程小さい911mで、主砲門数も32とアキレウス級の標準である40門より8門少ない。その代わり、情報を重んじるヤンの乗艦らしく、巨大なアンテナを多数装備し、情報収集能力が極めて強化された艦となっている。艦橋を中央に移動し武装関係を艦首寄りに集中させ、居住区を後方にする事で被弾時の人的損失を抑えた構造。他の同盟軍旗艦と違い、指揮官席の背後に大きな机があり、周りに参謀たちが詰めている。
ヒューベリオンの出自については、メディアによってその説明が異なる。第13艦隊新設に際して「分艦隊旗艦として新たに配備された新型艦」と説明されることもあれば、「退役寸前の旧式艦を(慌てて)引っ張り出してきた」と説明されることもあり、一貫していない。フリートファイルコレクション3に「アイアース級(パトロクロス級)以前の旗艦級戦艦であり、第13艦隊旗艦とするため指揮機能を増強した」とあり、「過去の資料で新鋭艦としたのは間違いである」という記述がある。いずれの設定においても、作中の当時においては一個艦隊の旗艦として就役する艦ではなかったという点だけは設定として一致しており、艦艇識別番号も(第13艦隊の旗艦を示す)1301とならず、最後まで144Mのままであった。
ヤン艦隊の象徴として多くの戦闘をくぐり抜けた歴戦の艦で、最新鋭旗艦であるトリグラフが配備された際もヤンは指揮座を移動しなかった(詳細は後述)。また、ラグナロック作戦の際、ヤンの乗っていないヒューベリオンを囮に使ったこともある等、敵味方を問わず、ヤンの乗艦としてヒューベリオンの名前が知れ渡っていたことが伺える。
バーミリオン会戦後、バーラトの和約による解体を免れ、チュン・ウー・チェンから艦を託されたエドウィン・フィッシャー指揮下の艦隊旗艦として再奪取後のイゼルローンに到着、メルカッツの乗艦となる。その後も幾多の戦いに参加するが、シヴァ星域会戦でビッテンフェルトの黒色槍騎兵艦隊の猛攻を受けてついに撃沈され、この時メルカッツも戦死した。
歴代艦長はマリノ大佐(昇進後、分艦隊司令官に)→アサドーラ・シャルチアン中佐。
なお、艦ナンバーとして描かれた144Mは、アニメ制作現場で使用されたヒューベリオン用の色番号だったことが、『フリートファイルコレクションVol.2』のインタビュー記事で明かされた。後の『銀河英雄伝説 Die Neue These』では「13FB09-2144 HYPHRION」と全面的に改められ(艦首側面に白色で表示)、地の色は濃紺灰色になっている。
ユリシーズ (Ulysses)
標準型戦艦、全長624m、宇宙暦785年竣工、艦番号は913-D。劇場版第一作『我が征くは星の大海』では第4次ティアマト会戦時の第2艦隊に所属。アムリッツァ会戦では同盟軍第8艦隊に所属、その後はイゼルローン要塞駐留機動艦隊(アッテンボロー分艦隊)所属。バーミリオン会戦直後「動くシャーウッドの森」の一員として秘密裏に離脱。この時記録上は戦没扱いされるが、後にヤン・ウェンリーの乗艦となり、ヤン非正規隊旗艦→エル・ファシル革命予備軍総旗艦を経て、イゼルローン革命軍ではユリアン・ミンツの乗艦にして革命軍総旗艦。
艦長はニルソン中佐、副長エダ少佐、通信士官フィールズ中尉。
劇場版第一作では第4次ティアマト会戦終盤にヤンが座乗し、囮部隊の指揮を執った。危険な任務のため本艦以外はすべて無人艦だったが、艦長のニルソンは「この艦はじゃじゃ馬で他の人にはとてもじゃないが任せられない」と言って留まっている。囮部隊は潰滅するが本艦は生き残ってブリュンヒルト直下まで肉薄し、友軍艦隊を救った。その後、第8艦隊に転属となる。
第8艦隊時代、アムリッツァ会戦での戦闘中にトイレに直撃を受けて汚水処理システムを破壊され、乗員が汚水にまみれての戦闘を余儀なくされるという「軽微だが深刻な被害」を受け、以来「トイレを壊された戦艦」という不名誉な汚名がつけられている。この戦闘は道原版コミックスで砲座に詰める兵士たちが苦悶し、艦橋の士官が隔壁を閉じるという形で詳しく描写された。後にイゼルローン要塞駐留機動艦隊に転属となり、偵察に出るとよく敵艦を連れてくる(遭遇する)というジンクスを作った。
常に損耗率の高かったヤン艦隊でもほとんど損傷のなかった幸運の艦であり、時に験担ぎの象徴(ラグナロック作戦の際、ヤンがイゼルローン要塞を放棄するときに赤ん坊と母親600組を乗せた)として利用された(地球教徒に狙われたヤンの救出には間に合わなかったが)。ヤンが旗艦に選んだ理由はその辺りにあったとされている。最後の戦いまでついに無事に生き残ったが、艦内は負傷者の山でさながら病院船のようになっていた。
原作小説・アニメともに強運の不沈艦として描かれているが、銀河英雄伝説の各種ゲームのOPムービーでは、ユリシーズと同じ艦番号913-Dの戦艦が撃沈され、残骸となって漂う場面が描かれていたことが複数例ある。913-Dはビデオシリーズ前半のプロデューサー田原正利の誕生日9月13日に由来している。
アエリア
名前のみ。エル・ファシル革命予備軍所属当時の標準型戦艦。フィッシャーが搭乗していたシヴァ(後述)の撃沈を確認し、司令部に報告した。
アガートラム (Airget lamh)
第13艦隊当時のエドウィン・フィッシャー分艦隊旗艦(元第4艦隊所属)。主艦体後部がやや下方に張り出し、艦橋は逆に水上艦のように後上方に突き出すという、他の同盟旗艦とかなり異なった形状をしている。この艦もメディアによって設定が一定せず、アキレウス級に替わる次世代の旗艦用大型戦艦の試作候補艦であったり、新機軸を盛り込んだアキレウス級16番艦であったりしている。また、スパルタニアン搭載能力も9機のみというメディアもあれば72機というメディアもある(劇中の発着シーンはなし)。
全長984m、艦首主砲数は64門。宇宙暦790年竣工。巨大で傾斜した艦橋や機関部下部に増設されたアンテナ等通信設備が強化される。武装・通信能力の強化に対して、特異な構造により機関部の十分な強化が出来ず、主砲の連続攻撃能力に影響を及ぼした。また特異な船体構造が原因で操船能力に影響が現れたため(ワープ時に艦体が大きく震動するためというメディアも)これ以降の建造艦には採用されなかった。バーミリオン会戦後、バーラトの和約に従い解体される。艦艇識別番号BG-20は制作現場で使用されたアガートラム用の色番号から。
アムルタート
ラザルス級宇宙母艦。ユリアンがスパルタニアンのパイロット(当時 軍曹待遇)として初陣を飾った時、母艦としていた艦。100機のスパルタニアンを半格納状態で収容できる。全長928m。宇宙暦788年竣工。艦名は「不滅(原作では不死)」という意味であったが、この戦いで撃沈された。
イストリア (Istria)
薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊強襲揚陸艦。シヴァ星域会戦で、混戦状態のさなか帝国軍本陣に突入、総旗艦ブリュンヒルトに強行接舷し、初めてその優美な船体に傷をつけた。乗り込んだユリアンらはそこからブリュンヒルト内に侵入し、激しい白兵戦を繰り広げた。
通常の強襲揚陸艦よりも大型で高速の艦。なお艦籍番号は61。
エリダヌス
アッテンボロー艦隊所属。黒色槍騎兵との戦いで撃沈される。
オクシアナ
ロイエンタールとの一戦で撃沈される。標準型戦艦。
カサンドラ
原作のみ登場。戦艦。ヴァーミリオンの死闘後、動くシャーウッドの森に参加した。
カルディア25号
ドーリア会戦の寸前、第11艦隊を発見するも不運に発見され撃沈された駆逐艦。コミック版での登場。
コルドバ (Cordoba)
巡航艦。J・ギブソンの哨戒隊に所属。
艦名はスペインの都市名から。
ザグレウス
巡航艦。「オーベルシュタインの草刈り」を受けてハイネセンに出頭するユリアン・フレデリカらイゼルローン革命政府代表の護衛中に一時故障。その修理中にラグプール刑務所事件が起きたため、ユリアンたちは出頭を取りやめてイゼルローンに引き返した。
シヴァ (Shyva)
動くシャーウッドの森」でのメルカッツの乗艦。工作艦隊用に建造された特殊な艦で、艦全体にアンテナとしても使用できる工作用クレーンを多数装備しており、外観はさながらハリセンボンのようである。重装備から来る機動性能の遅さをカバーするための主砲門数80はトリグラフと並び最多である(以上「パトロクロス級」に関する解説より)。
アキレウス級系列の大型艦体の艦首に大きなサイコロ型の主砲ブロックをはめ込み、そこにアキレウス級2隻分の主砲を(かなり強引に)装備した特異な艦。これは、前例を見ないほど財政難に陥った同盟軍が、個戦性能を向上させることにより数の不足を補う、量より質を追求した結果ではないかと説明されている。バーミリオン星域会戦で公式上は戦没とされるが、実際にはメルカッツの旗艦として、放棄された同盟の補給基地「ダヤン・ハーン」を根拠地にしながら、廃棄予定の旧同盟軍艦艇の奪取作戦を行なうなど活躍した。その際の、巡航艦2隻分の幅を持つ映像から、アキレウス級に準じる船体規模を持つことが確認できる。後に、その高い通信機能から、艦隊運用を担当するフィッシャーの乗艦となり活躍するも、回廊の戦いでビッテンフェルト率いる黒色槍騎兵艦隊の猛攻を受け撃沈。その報はヤンらを慄然とさせた。
トリグラフ (Triglav)
ダスティ・アッテンボロー分艦隊旗艦。同盟軍の次期旗艦級戦艦として建造される。全長924m。宇宙暦797年竣工。艦艇識別番号G-6。スラヴ神話に登場する伝説上の「三叉の槍」に由来する艦名のとおり、艦首は3つに分かれており、その主砲門数80はシヴァと並び、同盟・帝国を通じて最多である。色は同盟艦の標準色よりもやや明るい黄緑色。財政難により新型機関の設計が出来ず、代わりに大型空母の後方機関部を改良して設計に組み込んだ事により幅の広い船体になった。余裕が出るほどの高出力を得たが、全幅が210mに達したため既存の軍港施設に係留困難となる(アキレウス級旗艦用戦艦の全幅は標準で72m。ラザルス級大型宇宙母艦の全幅は241m)。元々帝国軍が建設したイゼルローン要塞ならば係留可能。
同盟の財政が健全であれば多数の同型艦が建造されて逐次アキレウス級に取って代わった可能性もあるが、同年の帝国領侵攻作戦の大敗による財政破綻のため、2番艦以降の建造は中止された。バーミリオン会戦後、バーラトの和約に従い、その戦闘能力を恐れた帝国軍により解体される。
艦名はスラヴ神話の軍神の名から。天・地・地下を現す三つの頭を持つ。またスロベニアイタリア国境付近にある山の名前でもある。
原作小説では機能美あふれる美しい艦とされている。この新型艦が配備された時、ヤンが艦隊旗艦をこの艦に変更するのではないかと噂されたが、ヤンは旗艦を移動せず、後輩アッテンボローの分艦隊旗艦にしてしまった。本人は「(見た目が美しい)あの艦(トリグラフ)は乗るより見ているほうがいい」らしきことを言ったようだが、ユリアンは旗艦の変更が面倒くさかっただけではないかと推察している。
艦ナンバーのG-6はアニメ制作現場で使用されたトリグラフ用の色番号から来ている。
『銀河英雄伝説 Die Neue These』第一部では本編に未登場だが、円盤状の主艦体から120度刻みに3個の直方体の艦首ブロックが前に伸び、1本の後方艦体が後ろに長く延びる艦として、オープニングにワンカットだけ登場している。
ナルビク
バーミリオン会戦の際、ヒューベリオンの至近距離で爆発した巡航艦。
バテンカイトス
アッテンボロー艦隊所属。黒色槍騎兵との戦いで撃沈される。
ヒスパニオラ
J・ギブソンの哨戒隊旗艦。艦名は西インド諸島の島の名前から。
アニメではユリシーズに置き換えられ、ギブソン司令官を含め未登場。
マウリア (Mauria)
グエン・バン・ヒュー分艦隊旗艦。分艦隊旗艦用として建造された数少ないアキレウス級戦艦。一部メディアでは、盤古(バン・グゥ)の成功を取り入れて側面攻撃力を強化したものの艦隊指揮コンピュータを搭載するスペースが少なくなり、結果として分艦隊旗艦として就役したという説明がなされている。第10艦隊旗艦「盤古(バン・グゥ)」に類似した上下にずんぐりとした形状をしており、全長は975mとアキレウス級標準の1,159mより短い。建造当初はヒューベリオンと同色だったが、後に虎縞に塗装される。宇宙暦788年竣工。艦艇識別番号E-5。
建造にあたり、グエン提督の意見が反映されている(個人旗艦建造に際しては、艦隊能力と提督の意見を取り入れる事が出来た)。性能の高さから分艦隊用として多数の同型艦が建造されると期待されたが、帝国領侵攻作戦の大敗による財政破綻で2番艦も含めて全て打ち切られた。
ドーリア星域会戦で活躍。後にガイエスブルク要塞戦の直後、敗走する敵艦隊を深追いするも、ロイエンタール、ミッターマイヤーの両名の艦隊の逆撃にあい撃沈された。グエン・バン・ヒューもその際に戦死。
アムリッツァ前哨戦において、第8艦隊旗艦クリシュナの艦首が迫り出す場面の背景に、マウリアに似た大型戦艦が登場する。
艦名は古代インドの王朝名から。資料によってはマウリヤと表記されていることもある。
マサソイト
エル・ファシル革命予備軍、イゼルローン革命軍でのアッテンボローの乗艦。艦橋や側面の形はヒューベリオンに相似しており、最新(フリートファイルコレクション1R)の模型資料ではほぼ同時期(同時代)に建造された艦であると読み取れる説明がなされている[要出典]。ただし主砲モジュールはパトロクロス級のように括れており、門数も40と強化されている、その他フィン状のアンテナ、艦中央上下左右部の構造物、艦橋内部も開放型ではなく標準的な形をしているなどの違いがある。艦艇識別番号115I。
艦名は北アメリカ先住民のワンパノーアグ族の部族長の名前から。
ムフウエセ
マリノ分艦隊旗艦。標準型戦艦の改造型で全長627m。艦艇識別番号885N。主砲は18門で攻撃力強化のため、艦首両舷に巡航艦用の6連装主砲ブロックを継ぎ足したシュモクザメのような艦影が特徴。この「頭でっかち」な構造のため、標準戦艦より操艦が難しいという欠点がある。
艦名は北アメリカ先住民のメノミニ族に伝わる伝説の子狼の名から。
リューブリヤナ
ロイエンタール艦隊に撃沈された。標準型戦艦。
レダII
レダ級新造巡航艦の2番艦。第8次イゼルローン要塞攻防戦時、首都星ハイネセンへ召還されたヤンが乗艦。艦艇識別番号175H。艦首の主砲は4門と従来の巡航艦よりも少ないが、威力、射程、命中精度のいずれも従来のものより強化されている。また、艦橋左右に多数の対空砲門があり、乱戦に強い艦と言える。
回廊の戦い停戦後、ラインハルトとの会談に向かう際にもヤンは乗艦したが、途中で地球教徒の襲撃に遭いヤンは本艦の中で逝去した。救出に向かったユリアンらはヤンらの遺体と生存者の収容のみ行い、放置されたフランチェシク・ロムスキーらの遺体とともに、その後どうなったかは不明。
歴代艦長はゼノ→ルイシコフ。
大型の艦橋部は艦体の中央部に位置し(他の艦は小型で前部に位置する)、艦影はスリムで、水上艦を連想させるその形状は両軍に前例も後継もない特異なものとなっている。
バグダッシュ艦(特務通報艦)
バグダッシュ中佐の専用艦。アニメ版に数カット登場。
情報活動に強いバグダッシュが帝国軍の動向を探るため単艦で運用していた。偵察型スパルタニアンの登場により廃れた偵察専用艦として最後の一隻であり、機密優先ゆえ公式の番号も艦名も存在しない。全長は300mで巡航艦と駆逐艦の中間である。艦首にはシヴァのような大きく角ばった艦首に帝国軍駆逐艦を思わせる16門の短距離砲を装備しており、発見されても正面砲戦で強行突破・離脱する能力に優れている。

自由惑星同盟艦隊[編集]

アイアース(アニメではAias、ゲームではIars)
宇宙艦隊司令長官ラザール・ロボス元帥の乗艦であり、当時の同盟軍宇宙艦隊総旗艦。アキレウス級の初期型艦であり、後に建造されたパトロクロスと外見的違いがほとんど無い。カーキ色の塗装が特徴で、艦首主砲ユニットの一部(上部左右発射管)に通信・管制用設備を増設した為、主砲は38門。艦艇識別番号なし。
劇場版「我が征くは星の大海」とOVA外伝「千億の星、千億の光」において同盟軍総旗艦として登場する。OVA本編においては、帝国領侵攻作戦およびアムリッツァ星域会戦時にはロボス元帥がイゼルローン要塞から出撃しなかったため、映像中では一切登場しない。
同盟軍宇宙艦隊総旗艦の座をリオ・グランデに明け渡して以降の動向は描かれていないが、アキレウス級及びアイアース級としての設定ではロボス元帥の引責辞任と時を同じくして退役した。パトロクロス級としての解説だと第1艦隊旗艦としてパエッタが乗り込み、ランテマリオ会戦に参加したとされるが、この場合もそれ以降の動向は不明。
リオ・グランデ (Rio Grande)
第5艦隊旗艦。司令官はアレクサンドル・ビュコック。自由惑星同盟宇宙艦隊を象徴する歴戦の巨大戦艦で、アムリッツァ星域会戦後はアイアースの後任として同盟軍宇宙艦隊総旗艦となる。全長1,182mと他の旗艦よりもやや全長、特に艦首主砲ブロックが長い。理由は建造当初、艦首主砲が旧式で、射程を稼ぐため砲身を長く取らざるを得なかったためで、同時期に建造されたアイアースやク・ホリンも同様だった。他の艦は後の改装でいずれも新型主砲に変更しているが、本艦は砲身の長い長射程砲を搭載したため、「頭」が長いままであった。
宇宙暦782年竣工。艦長はエマーソン中佐。艦艇識別番号0501。これは第5艦隊旗艦を示す番号であるが、宇宙艦隊総旗艦に就役後も、この番号が変わることはなかった。
就役以来、帝国軍との数多くの会戦で活躍し、激戦のなかでも無傷を誇った強運の艦でもある。マル・アデッタ星域会戦で奮闘するも及ばず、最後はビュコック、チュン、エマーソンと共に同盟軍宇宙艦隊の最期に殉じ、降伏勧告拒否後に帝国軍の一斉砲撃を受けて轟沈。その最期は同盟軍の終焉の象徴でもあった。
アキレウス(初代) (Achilles)
第4艦隊の前旗艦で、アキレウス級のネームシップ(アニメ未登場で設定のみ。パトロクロス級の設定には存在しない)。宇宙暦787年に撃沈され、レオニダスが後任の旗艦となった。
アキレウス(2代目)
第14艦隊旗艦。司令官はライオネル・モートン。全長1,182m。宇宙暦794年竣工。艦艇識別番号1401。リオ・グランデを最新の技術で再設計した艦である。
アスターテ会戦時は第6艦隊に所属し大破したとされる。その後修復・改装され、新設された第14艦隊旗艦として、モートンの乗艦となる。バーミリオン会戦で左舷上方から艦橋に直撃を受け撃沈、モートンも戦死。
アバイ・ゲゼル (Abai Geser)
第11艦隊副旗艦、艦隊副司令官ストークス少将の乗艦。標準型戦艦の大幅改造型で、艦橋上部やエンジン上下にアンテナが追加装備されている。ドーリア星域会戦で戦没。艦艇識別番号1102。
エルムIII
駆逐艦。ダスティ・アッテンボローが少佐の時に艦長を勤めた。
エピメテウス
第11艦隊旗艦。司令官はウィレム・ホーランド。初期型艦以降のアキレウス級の主要装備でもある左右両舷のスパルタニアン格納庫が全廃され、代わりに巡航艦機関部を思わせる横長のバルジ状の構造物が設置されている他、艦尾のシャトル格納庫が亜空間スタビライザーの末端ぎりぎりまで延長され、外見上は機関部がかなり大型化されているのが特徴。その為、全長は1,230mと、同盟軍・帝国軍の艦隊旗艦中最長を誇る。その他、後部側面砲塔の砲門数が標準の40門(片側20門)から70門に増強されている。
本艦は第3次ティアマト会戦で帝国艦隊に第11艦隊ごと突出して猛攻をかけ、帝国艦隊を混乱に陥れる。しかしその戦術行動には無理があり、早期に行動限界点に至ることを予測したラインハルトは、第11艦隊の全艦が限界点で制止するその瞬間を待ち、ただ一撃のもとに第11艦隊を粉砕、攻守を反転させた。このラインハルトの一撃によって、エピメテウスは司令官とともに失われた。
カルデア66号
設定では新造駆逐艦。艦長はラン・ホー少佐。アニメ未登場。原作2巻にて帰還捕虜の引渡し及びビュコック大将との会談のためにハイネセンに赴いたヤン一行が、イゼルローンに帰るために乗艦した。イゼルローン到着後、政情不安(各地の反乱勃発)によりイゼルローン預かりとなり、哨戒部隊に配属となった。
ク・ホリン (Cu Chulainn)
第3艦隊旗艦。司令官はルフェーブル。アキレウス級の中でも初期型の部類に入る。宇宙暦782年竣工。艦艇識別番号0301。機動力・速力を増強した艦であるとされる。
機動力を増強した代償として艦首主砲は標準の40門から30門に削減されており、シャトル格納庫の全高も低くなっているため後部砲塔の砲門数も18門(片側9門)にまで減らされるなど、砲戦火力を犠牲にしている。このほか、艦体下部の超光速通信用アンテナの後方に、標準型戦艦と同型の3枚組フィンアンテナを1基追加している(艦体下部後方に追加された3枚1組のフィンアンテナは、ク・ホリンとは逆に砲戦火力を強化したクリシュナや盤古にも装備されている)。
アムリッツァ星域会戦の前哨戦において数カット登場。レーシング星域(アニメの設定)で左舷よりワーレン艦隊の攻撃を受けて制御不能となった友軍戦艦と小惑星の間に挟まれ爆沈。ルフェーブルも戦死。
グラウコス (Glaucus)
アニメ未登場のアキレウス級戦艦。第12艦隊分艦隊旗艦として帝国領侵攻作戦に参加、アムリッツァ星域会戦の前哨戦においてボルソルン星系でルッツ艦隊に投降したとされる。
グランド・カナル
巡航艦、艦艇識別番号613-R、艦長フェーガン。外伝1巻で身を挺して民間輸送船を護り撃沈される。同盟軍人として模範的・英雄的行動を取ったとして、クルー全員に自由戦士勲章が授与されている。この戦闘は、後に本艦の艦名から「グランド・カナル事件」と呼称されるようになる。
クリシュナ (Krishna)
宇宙暦784年竣工。艦艇識別番号0801。第8艦隊旗艦。司令官はアップルトン。
アキレウス級の一隻で、火力増強型バージョンとして60門の主砲を搭載する。外見上の特徴としては、主砲増設に合わせて艦首主砲ブロックが「三階建て」になって艦中央部と一体化しており、さらに艦体中央部の上下両面に側面砲塔ブロックを追加搭載しているため、アキレウス級としては異例なほどに艦体が縦長で背が高い形状になっている。能力としては砲戦火力が増強されているが、同盟軍の旗艦級戦艦としてはエピメテウスと並んでスパルタニアンの母艦機能が廃止されている。
帝国領侵攻作戦でメックリンガー艦隊の攻撃を受け、多大な損害を被りながらも撤退、アムリッツァ星域への集結に成功。引き続き参加したアムリッツァ星域会戦で、ビッテンフェルトの黒色槍騎兵艦隊の猛攻を受ける。原作では詳細が語られていないが、アニメ版では側面の標的面積の広さが災いして機関部に被弾、軌道を維持できなくなり恒星アムリッツァに沈んだ。アップルトンは退艦を拒否し、艦と命運を共にした。
ゲシル・ボグド
「Die neue These」における同盟軍第10艦隊旗艦。
ケツァル・コァトル (Quezalcoatl)
第7艦隊旗艦。司令官はホーウッド。宇宙暦783年竣工。艦艇識別番号0701。
アキレウス級のバリエーションで長射程の主砲と大口径長距離センサーを艦首に装備し、屈指の砲戦距離を持つ艦であるとされる。なお、長距離砲は大威力砲でもあるが、劇中発砲シーンはなかった。
帝国領侵攻作戦で、キルヒアイス艦隊の攻撃を受ける。原作ではホーウッドを含めた艦の命運はその後も不明のまま。アニメでは降伏勧告を受諾した事が描写されており、撃沈こそされなかったもののキルヒアイス艦隊に捕らえられる。
ケルヌンノス
「Die neue These」における同盟軍第12艦隊旗艦。
ジャガンナータ
「Die neue These」における同盟軍第8艦隊旗艦。
セントルシア
レグニッツァ遭遇戦でミサイルを発射しようとした瞬間、不運な落雷を受け沈没する。すぐ近くに無傷のユリシーズがおり、幸運艦の伝説を補完するエピソードとなった。
タナトスIII
ユリアンを乗せイゼルローンよりハイネセン、フェザーンに向かった。ヤン艦隊所属の可能性もあるが詳細が不明のためこちらに記載している。
ディオメデス (Diomedes)
第15艦隊旗艦。司令官はラルフ・カールセン。艦艇識別番号1501。
ランテマリオ星域会戦、バーミリオン星域会戦に参加。その後、マル・アデッタ星域会戦では別働隊として帝国軍の陣営を突破し大本営に迫るも及ばず、撃沈された。カールセンも戦死。
2代目アキレウスと同時期に建造されたリオ・グランデの再設計型であり、アキレウスとの違いは、艦首下部にある小型ミサイルポッドがディオメデスには装備されていない点のみである。
ドーロホフIII (Dolohoff III)
巡航艦。同盟政府特使ウィリアム・オーデッツを乗せ帝国軍との交渉に向かう際に登場。
ネストル
第4艦隊の戦艦。雷撃艇の奇襲で全員死亡後、浮遊していたところをレムノスに誤射される。銀河英雄伝説の原作本文において、帝国・同盟を通じて最初に撃沈された艦船である。
パトロクロス (Patoroklos)
第2艦隊→第1艦隊旗艦。司令官はパエッタ。アスターテ会戦ではヤン・ウェンリーが次席幕僚として乗り込んでいた。アキレウス級6番艦で、全長1,159mは同級の標準サイズ。宇宙暦783年竣工。艦艇識別番号02、『新たなる戦いの序曲』では201、『銀河英雄伝説 Die Neue These』では「02FB10-2038? PATOROKLOS」。
惑星レグニッツァ上空遭遇戦では、ラインハルトの乗艦ブリュンヒルトと近距離で撃ち合うが、共に損害を与えるには至らなかった。アスターテ会戦では、ラインハルト指揮の帝国軍の攻撃を受け、艦橋付近でスパルタニアンが爆発し損傷。艦としての戦闘能力は保たれたが司令部の人員が全滅に近い状態になり、負傷したパエッタに代わりヤンが全体の指揮をとる事になった。『銀河英雄伝説 Die Neue These』では、帝国艦隊側の攻撃で艦橋・戦闘指揮所・艦隊指揮所相当部分が破損し、戦闘中でもロボット群が気密を補修しているらしき様子が描かれた。その後艦橋・戦闘指揮所・艦隊指揮所空間内壁の周辺風景が一部表示素子が破損しているように描かれている事から、単純な半透明窓ではない事が判る。
パトロクロス級の解説では損傷が酷くアスターテ後廃艦となった。アキレウス級及びアイアース級の設定では、修理後第1艦隊旗艦に転属しランテマリオ星域会戦に参戦するも、その後の動向は不明。
パラミデュース (Palamedes)
第10艦隊→第9艦隊旗艦。司令官はアル・サレム。アキレウス級10番艦で、ケツァル・コァトルの設計を参考にしたとされる。宇宙暦784年竣工。艦艇識別番号0901。
帝国領侵攻作戦で、ミッターマイヤー艦隊の攻撃を受け大破。アル・サレムは艦橋内で切れ飛んだワイヤーの直撃を受け重傷を負い気絶、副司令官のモートンに指揮権を移譲。辛くも生還を果たすが、その後の艦の動向は不明。この時の追撃があまりにも速かったため、ミッターマイヤーは「疾風ウォルフ」と呼ばれるようになる。
盤古(バン・グゥ) (Bang-goo)
第9艦隊→第10艦隊旗艦。司令官はウランフ。パトロクロス級9番艦で、攻守のバランスに優れた良艦とされる。全長1,159m。宇宙暦784年竣工。艦艇識別番号1001。
基本的な艦体形状はクリシュナと同一であるが、主砲は標準の40門に戻されたため艦首と艦中央部との間にあるくびれが復活した他、艦体中央下部の側面砲塔モジュールが小型化されている。
帝国領侵攻作戦で、惑星リューゲンの軌道上にてビッテンフェルトの黒色槍騎兵艦隊と対峙。味方艦隊を逃がす為に殿を勤め、自らの脱出寸前に艦首主砲ユニット下部のミサイル発射口にビームの直撃を受けて誘爆・撃沈され、ウランフは戦死した。
プロテシラオス (Protesilaus)
アニメ未登場のアキレウス級戦艦。第8艦隊分艦隊旗艦として帝国領侵攻作戦に参加、アムリッツァ星域会戦で沈んだとされる。
ヘクトル (Hector)
第8艦隊元旗艦、司令官シドニー・シトレ。級種、艦艇識別番号共に不明(設定資料ではアキレウス級の覧にこの名前があるが、第11艦隊旗艦となっている)。
シトレ大将(当時)が第8艦隊司令だった当時の旗艦で、ヤンとアッテンボローも作戦士官として乗艦していた。第5次イゼルローン要塞攻防戦で、同盟軍総旗艦を務めた(PSとSSのゲームでのみ、名前が表記されている)。その後第8艦隊旗艦はクリシュナに変更されており、ヘクトルの消息は不明。
ペルーン (Perun)
第12艦隊旗艦。司令官はボロディン。アキレウス級12番艦で、改ケツァル・コァトル型とされる。宇宙暦785年竣工。艦艇識別番号1201。試作型の超長砲身を搭載したため、前方主砲モジュールが後部まで延び、中央胴体部と一体化した印象を受ける。火力も充実しており、全周の75%を射界に納める事ができた。
帝国領侵攻作戦で、ボルソルン星系(アニメの設定)においてルッツ艦隊と対峙。僚艦わずか8隻にまで撃ち減らされボロディンが自決した後、指揮権を引き継いだコナリー少将により機関を停止し投降した。その後の艦の動向は不明。
艦名は古代スラヴ神話の雷の神の名から。
ペルガモン (Pergamonn)
第6艦隊旗艦。司令官はムーア。アキレウス級5番艦で、アキレウス級の基本設計はこの艦をもって完成を見たとされる。宇宙暦786年竣工。艦艇識別番号06(『新たなる戦いの序曲』では601)。
第4艦隊旗艦レオニダスと同様に後部側面砲塔の砲門数が標準の半分である20門(片側10門)にまで減らされているが、艦橋付近にある前部側面砲塔は標準の片側3門から片側12門にまで増強されている。映画『新たなる戦いの序曲』では、主砲モジュールとの間にある上側のくびれ部分に大型ミサイルランチャーを搭載し、シャトル格納庫上部に構造物と片側3門の側面砲を追加し、超光速通信用アンテナも3本セットが2組追加されるなど、艦形が大きく変化している。
アスターテ会戦で、ラインハルト指揮の帝国軍の攻撃に対して無謀な敵前回頭を行い、幕僚のひとりラップ少佐が諌めるのに耳を貸さず敵艦隊に突撃し、集中砲火を浴び撃沈される。ムーア、ラップともに戦死。原作とOVA、さらに劇場版で、撃沈に至る過程が微妙に異なる。
『銀河英雄伝説 Die Neue These』では、準戦闘巡航状態で外部に露出していた艦橋・戦闘指揮所・艦隊指揮所らしき所が、戦闘時には艦体内に収容する機能が示された。後第6艦隊が大打撃を受け帝国艦隊による降伏勧告後、艦橋・戦闘指揮所・艦隊指揮所らしき部分を再度艦外に上昇させたところで、帝国艦隊から放たれたミサイル至近爆発で致命傷を負った。
ベレノス (Belenus)
ザーニアルの旗艦。標準型戦艦。
艦名は古代ケルト神話の太陽神の名から。
ペロプス (Pelops)
アニメ未登場のアキレウス級戦艦。第3艦隊分艦隊旗艦として帝国領侵攻作戦に参加、アムリッツァ星域会戦の前哨戦においてレーシング星域で沈んだとされる。
ペンテシレイア (Penthesileia)
アニメ未登場のアキレウス級戦艦。第7艦隊分艦隊旗艦として帝国領侵攻作戦に参加、アムリッツァ星域会戦の前哨戦でキルヒアイス艦隊に投降したとされる。
マナナン・マクリル(Manannan Mac Lir)
『Die neue these』におけるアスターテ会戦時の第二艦隊フィッシャー分艦隊旗艦。
マルドゥーク (Marduk)
サンドル・アラルコンの旗艦。標準型戦艦の改造型で、艦首主砲モジュール上にレーダードーム状の隆起がある。ガイエスブルク要塞戦の直後、敗走する敵艦隊を深追いし、ロイエンタール、ミッターマイヤー艦隊の挟撃を受け、友軍艦と激突して轟沈。艦艇識別番号813C。
メムノーン (Memnon)
アニメ未登場で設定のみ存在。アキレウス級の中で最後まで生き残った(第10艦隊→第1辺境星域分艦隊旗艦)。791年竣工。
レオニダス (Leonidas)
第5辺境星域分艦隊→第4艦隊旗艦。座乗した司令官はサダ→パストーレ。アキレウス級13番艦で宇宙暦786年竣工。艦艇識別番号04、『新たなる戦いの序曲』では401、『銀河英雄伝説 Die Neue These』では「04FB10-5118 LEONIDAS」。
当初辺境星域の治安維持任務に就いていたが、失われたアキレウスに代わり第4艦隊旗艦となる。パトロクロスやペルガモンに似ているが、艦上部の超高速通信アンテナが3本ではなく1本で、長く伸びた先端が三叉に分かれているのが外観上の特徴。また、シャトル格納庫の後端部分が一段せりあがっており、後部側面砲塔の砲門数がアキレウス級標準の片側20門の半分である片側10門に減らされている。
アスターテ星域会戦で、ラインハルト指揮の帝国軍の攻撃を真っ先に受ける形になり撃沈され、パストーレも艦外に吸い出され戦死。
レオニダスII
第11艦隊旗艦。司令官はルグランジュ。撃沈されたエピメテウスの後任として第11艦隊旗艦になる。アキレウス級21番艦で、アキレウス級制式艦最後の完成艦である(アキレウス級戦艦には連番が振られなかったシヴァなどの準同型艦が存在しており、それを含めれば25隻以上建造された)。宇宙暦796年竣工。艦艇識別番号11。外観は番号以外レオニダスと同一(原作旧版では名称も同名の「レオニダス」であった)。
救国軍事会議のクーデターに参加し、ドーリア星域会戦でヤン艦隊と砲火を交えるも、情報戦を制したヤンの奇襲攻撃の前に敗北。ルグランジュは自決し、艦も玉砕する。
レムノス
アスターテ会戦時の第4艦隊所属の標準型戦艦。撃沈されて射線軸に入ってきた僚艦ネストルを誤射し、その爆発に巻き込まれてしまう。その無様さは第4艦隊の混乱と敗勢の象徴であった。
ロスタム
マリネッティの旗艦。艦艇識別番号205N。リオ・グランデの再設計艦であり二代目アキレウス、ディオメデス、ロスタムのいずれかがアキレウス級最終艦である。
物資や資金が欠乏していた末期の同盟の国内事情を反映するかのように、艦首主砲は30門にまで減少、機関部脇の側砲塔群も通常のアキレウス級より遥かに少ない。
デュドネイ艦
パトロクロス級大型戦艦(アキレウス級としての設定では言及されていない)で正式艦名不詳。登場した遠景では艦首部が特徴的に長かった。デュドネイ分艦隊旗艦としてランテマリオ会戦において840隻を率い同盟軍右翼の一部を担当していたが、その部隊はワーレン艦隊の集中攻撃を受け、3時間で130隻にまで撃ち減らされた。
RK-387艦
小規模な工作艦隊の旗艦で工作艦。艦艇識別番号がそのまま艦名となっているが、ほかの工作艦の命名法則もおなじかどうかは不明。マスカーニ少将の乗艦。バーラトの和約にしたがってレサヴィク星系にて戦艦と宇宙母艦を破壊しようとしていたところ、作業の応援と称して接近してきた「シャーウッドの森」艦隊に拘束され、破壊予定だった戦艦464隻と宇宙母艦80隻を強奪されてしまった。
GL202
マスカーニ少将指揮下の工作艦で正式艦名不詳。破砕作業の支援に来たと偽って接近した「シャーウッドの森」艦隊に包囲された。この際、宇宙空間での作業用と思われる大型パワードスーツ(全高4~6メートル程度)が映っている。また、この艦から最低3名の乗員が「シャーウッドの森」艦隊に身を投じた。
CH702
マスカーニ少将指揮下の工作艦で正式艦名不詳。破砕作業の支援に来たと偽って接近した「シャーウッドの森」艦隊に包囲された。その後の「シャーウッドの森」艦隊からの激を聞き、艦ごと同盟を離脱した。

銀河英雄伝説外伝 -千億の星、千億の光-[編集]

ケイロン3
強襲揚陸艦。艦艇識別番号666。
シェーンコップ率いる「薔薇の騎士(ローゼンリッター)」連隊が搭乗、帝国艦を次々と白兵戦で強襲して宇宙海賊さながらの暴れぶりを見せた。
シャムシュ (Shamash)
ワーツ分艦隊旗艦。番号2B-01。ヤン・ウェンリー同期で首席卒業だったマルコム・ワイドボーン大佐が参謀長をしていた。ミューゼル艦隊の動きに対して凡庸な対応を見せたため、そこを突かれて奇襲を受け、撃沈される。

銀河英雄伝説外伝 -螺旋迷宮-[編集]

第二次ティアマト会戦[編集]

この時代の自由惑星同盟軍は、帝国軍の個人旗艦と同様に個艦優先主義思想が強かった。制作者はミッシングリンク(失われた鎖)と表している。

また、本編同盟艦の「縦に薄く扁平で、防御を軽視した艦体構造」、「巨大な機関部から細長く延長した艦首に主砲ブロックを配置する実用優先・美意識皆無のデザイン」というコンセプトがさらに強調されている。

ハードラック (Hard Luck)
自由惑星同盟軍総旗艦、宇宙艦隊司令長官ブルース・アッシュビーの乗艦。艦艇識別番号0001。同盟軍の勝利が確定した直後に被弾、アッシュビーが戦死。
デザイン的には、ルーカイランとゴラ・ダイレンの中間的なもので、装甲板と主砲門数、側砲塔群のバランスが取れている。
司令官(及び幕僚)スペースに、椅子以外何もない(通常の旗艦級戦艦では司令官用コンソールが、ヒューベリオンには幕僚などが集まる大型の楕円卓がある)のが特徴。
艦橋部左右には、発光信号を発信するための巨大な照明板が装備されている。
艦名は英語で「不運」。間投詞的に「運が無かったな」・「お気の毒に」。
ヴィヴァスヴァット
第11艦隊旗艦。司令官はジョン・ドリンカー・コープ。艦艇識別番号1101。
同時代の旗艦級戦艦とは異なるデザインラインを持ち、流線型のボディが特徴。後にパランティア星域会戦で撃沈された。
ゴラ・ダイレン
第8艦隊旗艦。司令官はファン・チューリン。艦艇識別番号0801。
ルーカイランよりもさらに洗練されたデザインになっているが、艦首部の側面にもびっしりと装甲板を張った結果、側砲塔が削減されている。
トラウィスカルバンテクートリ
第9艦隊旗艦。司令官はヴィットリオ・ディ・ベルティーニ。この会戦で味方艦の誘爆により撃沈。艦艇識別番号0901。
艦首に集中配備された砲塔、ブリジットよりも更に細い艦首砲塔と機関部との接合部分、断面が台形の巨大機関部というデザインラインを持つ。
接合部分には直接装甲板が張られている。
ブリジット
第4艦隊旗艦。司令官はフレデリック・ジャスパー。艦艇識別番号0401。
細長い艦首兵装部と巨大な機関部という、この時代の同盟旗艦級戦艦を象徴する艦形。
軽量化の為か、機関部側面の装甲板が一部省略され、機関がむき出しになっている。
ルーカイラン
第5艦隊旗艦。司令官はウォリス・ウォーリック。艦艇識別番号0501。
ブリジットと異なり機関部が完全に装甲されているが、艦首主砲の門数が削減されている。
シャー・アッバス
第5艦隊所属の標準型戦艦。艦艇識別番号507-H。
当時軍曹であったアレクサンドル・ビュコックは、この艦の砲術要員として同会戦に参加した。

エル・ファシルの戦闘[編集]

グメイヤ (Gumeiya)
エル・ファシル星域警備艦隊旗艦。標準型戦艦。司令官アーサー・リンチ。艦艇識別番号304B。

ダゴン星域会戦[編集]

サンタイサベル(Santa Isabel)
ダゴン星域会戦における自由惑星同盟軍宇宙艦隊総旗艦。総司令官リン・パオ。艦形は当時の標準戦艦と同じであり、側面に旗艦としての意匠が描かれている。艦艇識別番号001。
全長605m。細身に押さえられた船体幅・艦首部分への主砲集中配置・推進部の単一噴射口・不完全ながらもモジュール構造を採用するなど後の同盟軍戦闘艦艇の設計思想は、この時代に完成していた。動力炉の出力と効率が低く、推進剤の超純水タンクが多数設置されていた。
ヤノーシュ(Janos)
ダゴン星域会戦当時の同盟軍駆逐艦。イゼルローン回廊同盟側出口付近で帝国艦隊を発見した。

フェザーン自治領[編集]

ベリョースカ号
ボリス・コーネフの所有する民間商船。外見は同盟軍の空母と類似点がある。ユリアンらのフェザーン脱出に利用され、臨検に来た帝国軍駆逐艦ハーメルンIVを奪取後、逃亡偽装のため破壊される。ボリス・コーネフはその代わりとして、旧友であるヤンの伝手で同盟軍の輸送船を譲り受けた(後述)。名前はロシア語で「白樺」の意味。
ロシナンテ号
ボーメルの所有する民間貨物船。ベリョースカ号に似た外観だが船首部などに相違点がある。密輸や密航も請け負い、船内には密航者のための快適な居住スペースもある。アルフレッド・フォン・ランズベルクらによって誘拐された皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世を無事亡命させる。ボーメル始めクルーはその正体に気付かなかった。名前はドン・キホーテの乗馬から。
ぼろもうけ号
鉱石専用貨物船。乗組員数は14名。帝国暦489年12月、航行途中でフェザーン侵攻に向うミッターマイヤー艦隊と遭遇し、機密保持の為に同行を命じられた。
気まぐれ号
貨物船。ぼろもうけ号の次にミッターマイヤー艦隊と遭遇し、同じく停船と同行を命じられたが、その信号を無視して逃亡を企図し、撃沈された。
親不孝(アンデューティネス)号
ボリス・コーネフがヤンに頼み、失われたベリョースカ号の代わりにもらった、同盟の中型輸送艦を改装した貨客船。全長は帝国軍駆逐艦の2倍程度。画面に登場した巨大輸送艦を小型化したものだが、ベリョースカ号にやや似ており、大気圏突入・離脱も可能。ユリアンらを乗せ地球→オーディン(この時は地球教討伐作戦で出会ったワーレン艦隊に随行)→エル・ファシルを巡る。その後もコーネフらの船として、イゼルローンに多くの情報をもたらした。
CKV型
コミック版で挙げられる貨物船の船種。帝国軍によるフェザーン占領後の密航者狩りで、貨物室がないので無視していいと評された。

その他[編集]

デキシーランド
地球統一政府宇宙軍の宇宙母艦。西暦2575年当時の所属は第4方面総監部で艦長はアーノルド・F・バーチ大佐。当時の宇宙軍の肥大化・退廃ぶりの一例として、連邦統一議会軍縮・軍備管理部会で告発されたが、当時の地球統一政府議会と言論界は軍部の影響下により、軍の代弁者が多数派を占めていたため、逆に告発者の方が非難の的になった。
告発された要素は以下の通りである。
  • 生活面
    艦長室は執務室、居間、寝室、バスルームから構成され、240平方メートルもの面積を有している。
    すぐ下の階に兵員居住区が存在し、同じ面積に90名が詰め込まれている。
  • 人員面
    艦長には副官1名は当然として、他に従卒6名、専属コック2名、女性秘書1名(女性士官)、専属看護婦1名が配属されている。
    当然、上記の人員の給料は国民の税金から支払われる。
  • さらに「悲しみを誘う事実として、専属看護婦を必要とする病人(バーチ大佐)が一艦の指揮を押し付けられているのは非人道的である」と皮肉られた。
OVA版では帝国軍巡航艦に似た形状の艦体をしている。
イオン・ファゼカス号
アーレ・ハイネセンら共和主義者が、流刑地のアルタイル星系第7惑星からの集団脱走時に使用した、外部がドライアイスで覆われたというより船体自体がドライアイスでできた船。ハイネセンにその着想のヒントを与えた少年の名前に由来する。全長122kmの巨大な渓谷を埋め尽くす天然のドライアイスの内部を繰り抜いて宇宙船の船体とすることで帝国の監視を欺き、完成した同船に40万人の市民を乗せて流刑星から脱出した。
脱出成功後、辺境の小惑星で80隻の恒星間宇宙船を建造したハイネセンらは、自由の地を求めて「長征1万光年」と呼ばれる事になる苦難の旅に出発した。
この時イオン・ファゼカス号は放棄され、永く帝国辺境部にて放置される形になったが、後にローエングラム王朝銀河帝国の時代、小惑星帯博物館に保存される事になった。すでにドライアイスは昇華し、内部構造が露出しているとされる。
原作では、「ハイネセン以前に宇宙船を建造して帝国から脱出しようとした人たちは、宇宙船建造のための材料の入手の際に無理が生じ、そこから帝国内務省社会秩序維持局に尻尾を掴まれ失敗した」という趣旨の説明がある。

船籍不明[編集]

新世紀(ニュー・センチュリー)号
「自由を求める市民」900名を乗せてイゼルローン要塞に向かった民間船。回廊に到達する直前に航行不能となり、救援信号を出して帝国 / イゼルローンの両軍を呼び寄せ、結果としてシヴァ星域会戦のきっかけとなる。
武装商船
地球教徒によって精神病院から連れ出された元同盟軍准将アンドリュー・フォークが、ヤン・ウェンリーを抹殺するために使用した船で、船名は不明。回廊の戦いの後にラインハルトとの会談に向かう途上のヤン・ウェンリーが乗っていた巡航艦レダIIを襲撃したが、後方から接近した2隻の帝国軍駆逐艦から砲撃を受けて撃沈され、フォークも死亡する。この武装商船を撃沈した直後にレダIIに接舷した帝国軍駆逐艦にこそ地球教団にとっての本命の暗殺団が乗り込んでおり、レダIIになだれ込んだ暗殺団の手によってヤンは暗殺されてしまう。アニメ版では、船首部分に4門の埋込型主砲を搭載して発砲するのが確認できるが、その他の武装については不明。
アイマルラン号
外伝「奪還者」において、自由惑星同盟へ亡命しようとしたヘルクスハイマー伯爵が搭乗していた船。強制接舷した帝国軍巡航艦ヘーシュリッヒ・エンチェンよりやや小さい。船首下部に可動式の巨大な帆状構造がある。なお、一等船室は貴族にふさわしい豪華なものであり、隠し通路や脱出ポッドまで完備していた。
劇中では船名は登場せず「ヘルクスハイマーの船」と呼ばれていたが、DVD版「奪還者」に同封されているパンフレットに名前が記載されている。
旋回式のビーム砲塔を複数基装備していたが火力的には大したものではなく、ヘーシュリッヒ・エンチェンから発艦したワルキューレにすべて破壊された。
アイマルラン号の護衛船
アイマルラン号を護衛する戦闘艦艇。艦名は不明。全長はアイマルラン号の半分程度。帝国軍駆逐艦を前後逆にしたような船形をしている。ヘーシュリッヒ・エンチェンの砲撃により轟沈。ラインハルトは「護衛船」と呼称しているのに対し、オペレーターは「護衛艦 」と呼称している。

脚注・出典[編集]

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  1. ^ a b 1987年8月・劇場版「わが征くは星の大海」制作発表資料の記述より。「銀河英雄伝説」読本(p115-116)に再録。
  2. ^ a b c d e f 『メカニック&声優大事典』より抜粋、要約
  3. ^ 「艦隊司令官は中将をもってその任に宛てる」とあるので、旗艦級戦艦に座乗する提督は中将以上であることが多いが、結成直後の第13艦隊の規模は半個艦隊であり、艦隊司令官であるヤンの階級は少将であった。
  4. ^ アルバクリエイツ製ガレージキットの取説には「うんしょ君」と記されている。
  5. ^ 同盟にも言えることであるが、現実の海軍とは違い、皇帝や指導者、功績を立てた軍人を艦名に冠するケースはきわめて少ない。
  6. ^ 以上、DVD封入パンフレットより抜粋
  7. ^ 艦名は「みにくいアヒルの子」という意味。アニメ外伝ではそのシンボルマーク(灰色の雛鳥と白鳥のシルエット)が確認できる。

参考文献[編集]

  • 『銀河英雄伝説 全艦船メカニカル・フォト・ファイル』(造型工房アルバクリエイツ、1998年)
  • らいとすたっふ 編『銀河英雄伝説DATA BOOK メカニック&声優大事典』(徳間書店、1999年) ISBN 4-19-860961-6
  • 『銀河英雄伝説 全艦船メカニカル・フォト・ファイル2』(造型工房アルバクリエイツ、2003年)
  • 『銀河英雄伝説 フリート・ファイル・コレクションVol.1〜』(らいとすたっふ / アルバクリエイツ、2006年〜)

ほか、ビデオ版付属資料・DVD付属資料・ゲーム付属資料など

関連項目[編集]