転送装置

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転送装置(てんそうそうち)とは、それ自体が移動する事なく、物体を瞬間的に遠隔地へ送り届ける架空の装置である。物質転送機など作品によって名称が違う場合もあるが、SFにしばしば登場する輸送手段の一つで、特にアメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズのものがよく知られている。

転送の原理による分類[編集]

ビーム方式[編集]

『スタートレック』の転送(transport)に代表され、物質を非物質化して「転送ビーム」(転送ビーム等と呼ばれる。粒子線のようなものと想定されているようである)に乗せて運び、目的地で再物質化するというもの。貨物はおろか、生きている人間でも転送できる。この技術により、宇宙艦のクルーは惑星上陸する際にいちいち母艦やシャトルで大気圏突入する必要がなくなった。というのも、『宇宙大作戦』の制作開始当初、シャトルによる惑星への上陸シーンは撮影技術上制作が困難であり、それを回避するために転送装置が導入されたという背景がある。なお劇中では転送ビームにノイズが混入したなどの理由でしばしばトラブルが発生しており、船医のレナード・マッコイのように転送を嫌う者もいる。原語では「転送」の命令を、「beam up」「beam in」「energize」と呼ぶ。

転送は専用の転送装置によって行われる。転送対象としてロックされた貨物や人間は、環状抑制ビーム(Annular Confinement Beam/ACB)によって捉えられ、位相変換コイルにより転送パターンと呼ばれるエネルギー態に近い量子にまで分解される。転送パターンはパターンバッファに蓄えられた後、船体外部隔壁に設置されている転送ビームエミッタから目的地まで放射される。量子レベルのミクロの世界では波と粒子は同質の存在であるため、転送パターンは環状抑制ビームに乗って目的地まで運ばれ、そこで再物質化される。送信転送機さえあれば受信転送機は必ずしも必要ではなく、さらに高度なテクノロジーを持つ宇宙艦は送受信に転送装置を直接介さない「サイト・トゥ・サイト」と呼ばれる転送が可能であるが、安全性を考慮して、緊急時以外は送受信のどちらかに転送機を用いる。また防御シールドを貫通しての転送は不可能である。

U.S.S.エンタープライズNCC-1701-Dの転送可能距離は40000kmと言われており、その用途は人員輸送だけでなく宇宙空間に漂うサンプルの採取、救難船の救助活動、危険な物質の船外排出など、転送はスタートレックの宇宙艦において欠かせない技術となっている。しかし転送の性質上、パターンが失われての死亡、平行世界への移動、転送対象の若返りや合体等、しばしばドラマの奇抜な展開の理由づけに利用される。

転送は設定によっては超光速のビームであることもあり、劇場版スタートレック第11、12作目に登場したトランスワープ転送がそれにあたる。

使用例(下段は作品内での名称)

データ化方式[編集]

生物や物体をデータに変換し、通信によって転送、転送先で元の姿に戻すもの。やはり超光速通信で送られるものもある。

ワープ方式[編集]

ワープによるもの。

使用例

原理不明[編集]

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]