スタートレック:ピカード

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Star Trek:Picard
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ジャンル
  • ドラマ
  • SF
原作 ジーン・ロッデンベリー
スタートレック
出演者
作曲 ジェフ・ルッソ
国・地域 アメリカ合衆国
言語 英語
シーズン数 2
話数 20
各話の長さ 39分-60分
製作
製作総指揮
撮影地 サンタクラリタカリフォルニア州
製作
  • Secret Hideout
  • ウィード・ロード・ピクチャーズ
  • Escapist Fare
  • Roddenberry Entertainment
  • CBSテレビジョンスタジオ
製作費 $7560万ドル[1]
(season 1)
放送
放送チャンネルParamount+
放送期間2020年1月23日 (2020-01-23) - 現在
公式ウェブサイト
番組年表
前作スタートレック:ディスカバリー
続編スタートレック:ローワー・デッキ
関連番組
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スタートレック:ピカード』 (: Star Trek: Picard) は、Paramount+(旧称 CBS All Access)で配信されるアメリカ合衆国のSFドラマシリーズである。『スタートレック』フランチャイズでは7作目のテレビドラマシリーズであり、ジャン=リュック・ピカードを中心に描く。スタートレックのシリーズとしては、初めて人物名を冠したものとなる。劇場版第10作『ネメシス/S.T.X』から20年後の24世紀末を舞台とし、ストーリーラインは『ネメシス/S.T.X.』でのデータの死と2009年公開の劇場版第11作『スター・トレック』で描かれた惑星ロミュラスの消滅(2387年に発生)に影響される。

概要[編集]

パトリック・スチュワートは『新スタートレック』とその劇場版の主人公であったピカードを再演し、製作総指揮も兼ねる。サンティアゴ・カブレラミシェル・ハード英語版エヴァン・エヴァゴラアリソン・ピルハリー・トレッダウェイイサ・ブリオネス英語版らがメインキャストとして加わっている。その他、ブレント・スパイナージェリー・ライアンマリーナ・サーティスジョナサン・フレイクスら『スタートレック』フランチャイズでおなじみの俳優たちがかつての役で登場する[2]

シリーズは2018年8月に発表され、2019年4月に撮影開始された。シーズン1は2020年1月23日より配信され、10エピソードからなる[3]。シーズン2は2022年3月3日に配信開始された[4]。最終シーズン3は2023年2月16日より配信予定である[5]

日本を含む[6]アメリカとカナダ以外では、Amazonプライム・ビデオにより独占配信されている。

登場人物[編集]

※声は日本語吹き替え版担当声優

メイン[編集]

  • アグネス・ジュラティ
    • 演 - アリソン・ピル [10][11]、声 - 堀井千砂[7]
    • 地球人女性。沖縄のデイストローム研究所に勤務する人工生命(アンドロイド)研究の専門家。データの製作者であるスン博士に師事したブルース・マドックス[注釈 2]によって、宇宙艦隊から引き抜かれ恋人となる。(シーズン1-2)
  • ラファエラ(ラフィ)・ムジカー
  • クリストバル・リオス
    • 演 - サンティアゴ・カブレラ、声 - 花輪英司[7]
    • チリ出身の地球人男性。かつてU.S.S.イブン・マージドの副長を務めていた元宇宙艦隊士官。小型宇宙艦ラ・シレーナを所有するフリーランスのパイロットで熟練した盗賊[12][11]。船内で使用される緊急用医療(EMH)、戦術(ETH)、接客(EHH)、技術(EEH)、航法(ENH)の5体のホログラムは彼の姿を模している。シーズン2では宇宙艦隊に復職し大佐に昇進、最新鋭宇宙艦のU.S.S.スターゲイザー(NCC-82893)の艦長を務める。(シーズン1-2)
  • タリン
    • 演 - オーラ・ブレイディ、声 - 麻生侑里
    • ルネ・ピカードを守る監査官。ラリスに酷似した容姿のロミュラン人。(シーズン2)
  • コレー・スン
    • 演 - イサ・ブリオネス、声 - 清水理沙
    • 重度の遺伝子疾患にかかるアダム・スンの娘。(シーズン2)

他のスタートレック・シリーズからのゲスト出演[編集]

  • ガイナン
    • 演 - ウーピー・ゴールドバーグ、声 - 東美江 (2401年)
    • 演 - Ito Aghayere (2024年)
    • エンタープライズの「テン・フォワード(第10デッキの最前部の意)」というラウンジでバーテンダーをしていた長命異星人エル・オーリア人女性[16] 。2401年と2024年の両時期で、ロサンゼルスで「10」というバーを営んでいる[注釈 7]。(シーズン2)

その他の登場人物[編集]

シーズン1[編集]

  • オルタン・スン
    • 演 - ブレント・スパイナー
    • データを製作したヌニエン・スン博士の息子でブルース・マドックスの共同研究者。

シーズン2[編集]

  • 執政官
    • 演 - Jon Jon Briones
    • 地球連合[注釈 1]が存在する時間軸でのアニカ・ハンセン(セブン・オブ・ナイン)大統領の夫。
  • テレサ・ラミレス
    • 演 - Sol Rodríguez
    • 2024年のロサンゼルスに住むヒスパニック系の医師。
  • パンク・ガイ
    • 演 - カーク・サッチャー英語版
    • 劇場版第4作『故郷への長い道』において、1986年のサンフランシスコのバスの中でラジカセで大音量でパンク音楽を流していた人物。2024年のロサンゼルスのバスの中にほぼ同じ出で立ちで再登場。スポックにバルカン掴みを受けて失神させられた経緯から、「静かにしろ」というセブンに首をさすりながら大人しく従う[24]
  • ルネ・ピカード
    • 演 - Penelope Mitchell
    • ジャン=リュック・ピカードの祖先で宇宙飛行士。
  • ダイアン・ウェルナー博士

あらすじ[編集]

シーズン1[編集]

シーズン1は主に2399年のピカードの行動を追いながら、彼の人生を変えた2385年の出来事がたびたび描かれる。

2385年、ロミュラン主星の超新星爆発が近づく中、ピカードとラフィはロミュラン人救出活動を指揮し、火星の造船所ではロミュラン人輸送のための艦船の建造が進んでいた。しかし、人工生命(シンス)が突如反乱を起こして火星の造船所を破壊したため、艦船が不足した宇宙艦隊はロミュラン人救出活動から撤退し、シンスを禁止する。ピカードはこの決定に抗議し辞任、実家のワイナリーに隠棲する。

2399年、ピカードは不治の脳の難病[注釈 9]を発症していた。そこへ、ダージという女性がピカードに助けを求めに来る。ピカードは、ダージが殉職したデータの神経系が転写された彼の"娘"に相当する有機体のシンスだと知るが、シンスに滅ぼされた古代種族の記憶を受け継ぎ、シンスの絶滅を使命とするロミュランの秘密組織ジャット・ヴァッシュによりダージは殺害されてしまう。ダージに"双子"のソージがいることを知ったピカードは彼女を保護すべく、かつて部下であったラフィ、小型宇宙艦ラ・シレーナ号の船長でフリーランスのリオス、そしてシンスの研究者のアグネスとともにラ・シレーナ号で宇宙に出る。道中、ピカードを守るロミュラン人の剣士エルノアも加わる。

ピカード達はロミュラン領域で休眠中のボーグ・キューブに向かい、ボーグ再生センターに勤めるソージを発見する。そして、ピカード達はセブン・オブ・ナインライカートロイブルー(ヒュー)などに助けられ、ダージとソージの故郷で、シンス達が独自の社会を築いている惑星コッペリウス[注釈 10]にたどり着く。一方、ジャット・ヴァッシュもソージに接近し、惑星コッペリウスの位置を突き止めていた。ロミュラン艦隊が迫る中、ピカード達はシンス達を逃がそうとするが、シンスの一人スートラは高度な人工生命と通信を取り有機生命の絶滅を図る。ピカードが時間を稼ぐ中、ピカードの要請を受けた宇宙艦隊が来てロミュラン艦隊と対峙、高度な人工生命との通信もピカードに説得されたソージが止め、危機は避けられる。

その直後、ピカードは不治の脳の難病で死ぬが、意識を有機体のシンスに移植される。この過程において、ピカードの意識はシミュレーション内に保存されていたデータの意識と再会、データの希望により、シミュレーションに保存されていた彼の意識は死を与えられる。シンスの禁止令は解かれ、ソージとセブン・オブ・ナインの加わったラ・シレーナは宇宙に飛び立つ。

シーズン2[編集]

シーズン2は、ピカードたちが飛ばされた別の時間軸の2401年と、時間軸の分岐を修正するたびに訪れた2024年を舞台に描く。

2401年、仮面をつけたボーグ・クイーン惑星連邦加盟を求めて現れ、ピカードは艦隊の同化を防ぐために船を自爆させる。気が付くと、ピカード、セブン・オブ・ナイン、ラフィ、リオス、エルノア、アグネスはQによって別の時間軸に飛ばされており、そこでは全体主義的な地球連合が残酷な圧政を敷いていた。ピカード達は時間軸の分岐を修復するため、捕虜となっていたボーグ・クイーンの助けで2024年に飛ぶ。

2024年、ピカードの先祖である宇宙飛行士のルネ・ピカードが搭乗するエウロパへの有人宇宙飛行が間近に迫っていた。Qは遺伝子学者のアダム・スンに接触し、彼にルネの搭乗を妨害させることで歴史を変えようとするが、ピカード達はこの時代に地球でバーを経営していたガイナン、ルネを見守っていたロミュラン人の監査官タリンの協力を得てQの干渉を阻止する。一方、捕虜となっていたボーグ・クイーンはナノプローブを注入してアグネスを支配し、2024年の地球を同化しようとするが、征服ではなく協力でボーグ集合体を建設しようとアグネスの人格に説得され、ラ・シレーナ号で飛び去る。

この過程において、ピカードは自分の過ちで母が自殺した思い出を追体験し、Qはすべてが彼に過去を克服させるための試練であったことを明かす。死期が迫っていたQは、「友人」であるピカードが自分のように孤独に死ぬのではないかと憂い、ピカードがピカード自身を赦して孤独でない人生を歩むことを望んでいた。そして、Qは最後のパワーを使い、過去に残ることを選んだリオス以外を元の時間軸の2401年に戻した。

船を自爆させる直前に戻ったピカードは、仮面をつけたボーグ・クイーンの正体がアグネスであることを見抜き、船の自爆を止めさせる。そして、ボーグ船と宇宙艦隊は協力して謎の破壊的な現象を阻止し、ボーグの惑星連邦への暫定加盟が認められる。

エピソード[編集]

シーズン1[編集]

通算
話数
シーズン
話数
タイトル監督脚本公開日
11"記憶[注釈 15]"
"Remembrance"
Hanelle Culpepper脚本:アキヴァ・ゴールズマン & James Duff
原案:アキヴァ・ゴールズマン&マイケル・シェイボン&アレックス・カーツマン&James Duff&Kirsten Beyer
2020年1月23日 (2020-01-23)
人工生命による火星壊滅[注釈 11]を理由にして宇宙艦隊が超新星爆発に見舞われたロミュラン人[注釈 12]救出活動をやめたため、ピカード提督は引退してフランスのシャトー・ピカードにロミュラン人のラリスとジャバン、および愛犬"ナンバーワン"と共に暮らし、たびたびデータ[注釈 13]の夢を見る。アンドロイドを含むすべての人工生命は存在も研究も禁止されている。2399年、ボストンに住む若い女性のダージは襲撃されてボーイフレンドを殺されるが、彼女の中で何かが起動して暗殺者たちを全滅させる。ピカードのビジョンを見るようになり、フランスにピカードを訪ねるが、危険を及ぼすことを恐れて去る。ピカードはサンフランシスコの記録保管所に行ってデータが30年前に描いた絵『娘』にダージが描かれていることを知る。ダージはピカードに再会するが、ロミュラン人の暗殺者に襲われて死ぬ。ピカードは沖縄のデイストローム研究所[注釈 2]にアグネス・ジュラティ博士を訪ね、不具合のあった[注釈 14]"B-4"[注釈 13]の分解された姿を見る。アンドロイドの製作は技術的に不可能であるが、フラクタル・ニューロン・クローニング手法により、行方不明のブルース・マドックス博士[注釈 2]がデータの神経回路をコピーして双子のアンドロイドを作成した可能性を聞きだす。ボーグ・キューブ内にあるロミュラン再生施設では、ロミュラン人のナレクがダージの双子であるソージ・アーシャ博士を訪ねる。
22"暗躍[注釈 16]"
"Maps and Legends"
Hanelle Culpepper[25]マイケル・シェイボン&アキヴァ・ゴールズマン2020年1月30日 (2020-01-30)
2385年の、火星のユートピア平原造船所での人工生命(シンス)の反乱が描かれる。2399年、ラリスとジャバンは、タル・シアーの中の秘密組織ジャット・ヴァッシュが人工生命を激しく憎悪することをピカードに語る。ラリスとピカードはダージのアパートを捜索し、ソージが地球外にいることを知る。ピカードは頭頂葉の重病[注釈 9]に罹患していることを知らされる。マドックスとソージを探す船を得るため、宇宙艦隊現役復帰をカーステン・クランシー最高司令官に願うが拒絶される。アグネスからダージの経歴が架空のものであることを知らされ、宇宙に出るために疎遠になっていたラフィに助けを求める。クランシーはオウ准将にピカードの依頼を知らせ、調査を命じる。ボーグ・キューブでは、ナレクがソージと親しくなる。オウの部下で人類に偽装したロミュラン人のリゾー大尉はホロ通信で弟のナレクに連絡し、ソージから他の人工生命の居場所を聞き出すよう命じる。ボーグ・キューブ内では、ソージやクナマデスティフィー博士らが集合意識から切り離されたボーグのドローンを回収・再生する作業を行う。
33"終わりの始まり"
"The End is the Beginning"
Hanelle Culpepperマイケル・シェイボン&James Duff2020年2月6日 (2020-02-06)
2385年、宇宙艦隊は火星での悲劇を理由にして人工生命を禁止し、ロミュラン救出作戦を中止する。翻意を狙ったピカードの辞職は受理され、タル・シアーが火星襲撃の背後にいると疑うラフィは解雇される。2399年、ラフィは渋りながらも船と乗組員を探すピカードに旧知のリオスを紹介する。ラフィはマドックスがフリークラウドにいることを突き止める。シャトー・ピカードをジャット・ヴァッシュが襲い、ダージとソージのことを"破壊者"と呼ぶ。オウ准将と会ってピカードとの会話について聞かれたアグネスはピカードの探索に加わり、ラフィもフリークラウドまで同行することにし、リオスの船ラ・シレーナで合流する。ボーグ・キューブ内では、ボーグ再生プロジェクトを指導するブルー(ヒュー)とソージが、同化されていたロミュラン人のラムダに会い、ラムダの船を同化した時にボーグのサブマトリックスが崩壊した理由を知ろうとするが、ラムダはソージを"破壊者"と呼んで自殺を図る。自分を人間だと信じるソージは、自分がロミュランに関する豊富な知識を有することに戸惑う。
44"無垢なる自己"
"Absolute Candor"
ジョナサン・フレイクスマイケル・シェイボン2020年2月13日 (2020-02-13)
2385年、ピカードはロミュラン人避難民の住む惑星ヴァシュティに行き、戦士でもある修道女クワト・ミラットのザニと、ピカードが預けた孤児エルノアに会う。人工生命による火星襲撃の知らせが届き、急いで惑星を離れる。2399年、ピカードの主張でラ・シレーナはロミュラン復興運動の中心となったヴァシュティに寄り道する。ピカードはロミュラン人の反感に曝されるが、剣の達人となったエルノアを護衛にして船に戻る。ラ・シレーナは宙域を支配するカー・カンターのバード・オブ・プレイに襲われるが、セブン・オブ・ナインに助けられる。ボーグ・キューブでは、ソージがナレクを疑い始める。ナリッサは成果を上げるよう弟を急かす。
55"スターダスト・シティ・ラグ"
"Stardust City Rag"
ジョナサン・フレイクスKirsten Beyer2020年2月20日 (2020-02-20)
2386年のフラッシュバックで、セブン・オブ・ナインはブジェイズルに捕らえられた、元ボーグのイチェブ[注釈 17]を救出しようとするが、既に生きながら重要な部品を摘出されていたイチェブに懇願されて安楽死させる。2399年、タル・シアーに追われたマドックスはブジェイズルに捕らえられる。ラ・シレーナは、自警団フェンリス・レンジャーの一員となっているセブンを乗せてフリークラウドに着く。ラフィはコンピューターシステムに侵入し、ブジェイズルがマドックスを捕えてタル・シアーに売ろうとしていることを知る。セブンとマドックスを交換するため、ピカード、リオス、エルノア、セブンは変装してスターダスト・シティに降りる。ピカードはセブンがブジェイズルを殺そうとするのを諌め、アグネスが転送装置を操作して彼らとマドックスをラ・シレーナに戻す。セブンはフェンリス・レンジャーの助けを約束し、密かにスターダスト・シティに戻ってブジェイズルを射殺しイチェブの復讐を遂げる。マドックスはピカードに、人工生命禁止の真相を探るためにダージとソージをそれぞれ地球とボーグ・キューブのボーグ再生センターに送ったことを打ち明ける。アグネスは、かつて恋仲だったマドックスを殺す。ラフィはスターダスト・シティで疎遠だった息子ガブリエルと、身重のロミュラン人妻ペルに会いに行くが拒絶され、悲嘆にくれてラ・シレーナに戻る。
66"不可能の箱"
"The Impossible Box"
Maja VrviloNick Zayas2020年2月27日 (2020-02-27)[注釈 20]
ラ・シレーナでは、アグネスはマドックスが怪我のために死んだと嘘をつく。ピカードがロミュラン領のボーグ・キューブに入るため、ラフィは惑星連邦の信任状を手に入れる。ボーグ・キューブでは、ソージは父親の出てくる子供時代の夢を見続ける。ナリッサは再び弟を急かすが、ナレクはソージの夢を探れば故郷のことがわかると答える。ナレクはソージに、母との毎夜の通信が常に70秒で終わることを教え、ソージは自分の持ち物が全て37か月前に製作されたことを知る。ピカードはロキュータス[注釈 18]だった記憶に悩まされつつも単身ボーグ・キューブに入り、ボーグ再生プロジェクトを率いるブルーに再会し、ソージとの面会を求める。ナレクは瞑想法ジャル・マクを用いてソージの記憶を蘇らせ、その故郷では2つの赤い月と雷が見えることを知る。ソージは用済みとなりナレクに殺されそうになるが能力が起動し、逃げ出してピカードに出会う。エルノアはピカードの危機を救うためにボーグ・キューブに自らを転送する。ブルーはシカリア人[注釈 19]から得た、ボーグ・クイーンの緊急脱出用の空間トラジェクターを使ってピカードとソージを惑星ネペンテに転送する。
77"ネペンテ"
"Nepenthe"
Douglas AarniokoskiSamantha Humphrey & マイケル・シェイボン2020年3月5日 (2020-03-05)
3週間前の沖縄でオウ准将はアグネスに精神融合を行って人工生命の支配する未来の映像を見せ、ピカードの探索への同行を求め追跡元素を飲ませる。現在のボーグ・キューブでは、ナリッサらロミュラン人がソージの逃亡先を知るためにブルーを尋問し、元ボーグ達を彼の目の前で殺す。自らキューブに残ったエルノアはブルーを目の前で殺され、フェンリス・レンジャーにSOS信号を送る。ボーグ・キューブのトラクター・ビームによる拘束が解けたラ・シレーナはピカードの後を追いネペンテへ向かう。ラ・シレーナは追跡するナレクの船を振り切れず、リオスはラフィに追跡装置が取り付けられていると疑う。アグネスは体内の追跡元素を無効化するために毒性化学物質を注射して意識を失う。ピカードとソージはネペンテに着き、準現役士官となっているライカー、ディアナ夫妻と二人の娘ケストラに会う。ソージは自分が人工生命であることに戸惑う。ケストラはソージの記憶にある二つの赤い月からソージの故郷の星を突き止める。ピカードとソージはラ・シレーナに転送する。
88"真実の断片"
"Broken Pieces"
Maja Vrviloマイケル・シェイボン2020年3月12日 (2020-03-12)

2385年、8重連星系の惑星アイアで、オウはナリッサ、その叔母ラムダを含むジャット・ヴァッシュの女性たちを率いて古代種族の"記憶の保管庫"にアクセスし、人工生命による破滅の歴史を見る。多くが発狂し自殺する中、オウは火星襲撃を決断する。


2399年、ラ・シレーナでは、ピカードはクランシー最高司令官と通信し、最寄りの基地DS12で艦隊と合流する手はずを整える。意識を取り戻したアグネスはマドックスを殺したこと、オウ准将に操られていたことを告白する。ピカードはデータのことをソージに語る。ソージを見たリオスは動揺して部屋に閉じこもり、ラフィは5体のホログラムと話してその理由を探る。リオスは、9年前に副長であったU.S.S.イブン・マージドがソージそっくりの女性ジャナを含む2人の外交使節とファースト・コンタクトをした時、宇宙艦隊の極秘命令と脅迫を受けたアロンゾ・ヴァンダミア艦長が2人を人工生命と認めて殺し、直後に自決したことを語る。ロミュラン人のシンボル"警告の輪"が20..30万年前に作られた8重連星系を示し、そこにあった人工生命に対する警告を見たオウが、人工生命進化の"分岐点"で火星襲撃を起こしたことがわかる。ソージは記憶を一部取り戻し、ボーグのトランスワープ・コンジットを通ってラ・シレーナを人工生命の故郷の星に向けるが、ナレクの船も後を追う。ボーグ・キューブでは、ナリッサが"絶望の力"でボーグ集合体を破壊したラムダに再会する。SOSに応えて来たセブンがエルノアを救い、ボーグ・キューブを再稼働し集合体を作ってドローンを目覚めさせる。ナリッサは元ボーグ達を殺し、ドローンを宇宙空間に放出して対抗し、転送して逃げ艦隊を人工生命の故郷に向ける。セブンは集合体との接続を断ちアニカ自身に戻る。
99"理想郷(前編)"
"Et in Arcadia Ego, Part 1"
アキヴァ・ゴールズマン原案:マイケル・シェイボン&Ayelet Waldman&アキヴァ・ゴールズマン
脚本:マイケル・シェイボン&Ayelet Waldman
2020年3月19日 (2020-03-19)
ラ・シレーナとそれを追うナレクの船、そしてボーグ・キューブはコッペリウス[注釈 10]に着くが、巨大なランのごとき兵器にパワーを奪われ惑星への着陸を強制される。ピカードは不治の病を仲間たちに告白し、ボーグ・キューブに赴きセブンとエルノアに再会する。一行はヌニエン・スンの息子であるオルタン、ソージの友人であるアルカナ、瞳や肌の色以外はソージに瓜二つのスートラ、そして多くの人工生命に会う。ロミュラン艦隊が迫る中、ピカードは人工生命たちをラ・シレーナで避難させようとし、艦隊に通信を試みる。だが、アグネスと精神融合したスートラは人工生命が有機生命を絶滅させた古代種族の記憶を見て、高度な人工生命と連絡して有機生命と戦おうとする。見張りのサーガを殺して捕われのナレクを逃がすことで危機を演出し、ピカードを拘束する。アグネスはオルタンによるサーガの記憶転送を助ける。
1010"理想郷(後編)"
"Et in Arcadia Ego, Part 2"
アキヴァ・ゴールズマン原案:マイケル・シェイボン&アキヴァ・ゴールズマン
脚本:マイケル・シェイボン
2020年3月26日 (2020-03-26)
ナレクはボーグ・キューブで隠れていたナリッサに再会した後、リオスとラフィが修理したラ・シレーナに来て破滅的事態を避けるための協力を提案し、エルノアも加わる。4人は高度な人工生命を呼ぶためのビーコンを破壊しようとする。オルタンはスートラがサーガを殺したことを知ってスートラを倒し、4人に協力する。セブン・オブ・ナインがナリッサを奈落に落としてブルーの仇を取る。アグネスとピカードは脱出してラ・シレーナを離陸させ、オウの率いるタル・シアー艦隊を食い止めようとする。ソージがビーコンを発して高度な人工生命が近づく中、ライカー率いる宇宙艦隊が現れてタル・シアー艦隊と対峙する。ピカードの説得でソージはビーコンを止め、タル・シアー艦隊も退却する。ピカードは発作を起こして死ぬ。だがピカードはシミュレーションの中で目覚めてデータと会う。オルタン、アグネス、ソージはピカードの意識を保存し、寿命のある人工の有機性肉体に転送する。データの希望により、"B-4"[注釈 13]を通してシミュレーションに保存されていた彼の意識は死を与えられる。惑星連邦は人工生命の禁止令を解き、セブン・オブ・ナインとソージも乗ったラ・シレーナはコッペリウスを離れる。

シーズン2[編集]

通算
話数
シーズン
話数
タイトル監督脚本公開日
111"スターゲイザー"
"The Star Gazer"
Doug Aarniokoskiアキヴァ・ゴールズマン & Terry Matalas2022年3月3日 (2022-03-03)
ピカードはフランスのシャトー・ピカードで暮らし、夫ジャバンを1年半前に亡くしたラリスとの恋愛をためらう。ピカードは地球で暮らすガイナンに相談に行く。エルノアロミュラン人として初めて宇宙艦隊アカデミーに入学し、ラフィ中佐とともにU.S.S.エクセルシオールに乗務する。フェンリス・レンジャーとしてラ・シレーナ号で活動するセブン・オブ・ナインは亜空間異常に気付く。ソージとともにベータ宇宙域のラリタン4号星を訪れていたアグネスは、U.S.S.スターゲイザーの艦長となっているリオスに呼び出されて亜空間異常の調査に向かい、惑星連邦加盟を望みピカードに名指しで助けを求める謎の存在からのメッセージを受信する。現役復帰の要請を受けたピカードはスターゲイザーで旧友たちに再会する。謎の存在はボーグ船とわかり、交渉のために送り込まれたボーグ・クイーンはスターゲイザーを通じて全艦隊の同化を図り、ピカードの命令で艦は自爆する。気が付くとピカードはシャトー・ピカードに戻っており、その前にQが姿を現す。
122"処罰"
"Penance"
Doug Aarniokoskiアキヴァ・ゴールズマン & Terry Matalas & Christopher Monfette2022年3月10日 (2022-03-10)
ピカード、セブン、アグネス、リオス、エルノア、ラフィはQによって別の時間軸に飛ばされている。そこでは惑星連邦の代わりに人類が支配する全体主義的な地球連合[注釈 1]バルカン人カーデシア人ロミュラン人クリンゴン人ボーグなどを滅ぼし奴隷化しており、セブンはボーグ化を経ずに地球連合大統領となり、ピカードは征服戦争を率いた冷酷な将軍である。不安定さを見せるQはこれがピカードに対する処罰であると語る。ピカードが捕虜となっているボーグ・クイーンを処刑する予定の"根絶デー"に、ピカードの仲間たちは集結して2024年[注釈 21]ロサンゼルスで時間軸の分岐が起きたことをボーグ・クイーンから聞く。仲間たちはボーグ・クイーンを救い出してリオスの宇宙船ラ・シレーナに乗り、"ウォッチャー"の助けを借り時間軸の分岐を取り消すべく過去へ飛ぼうとする。
133"同化"
"Assimilation"
リー・トンプソンKiley Rossetter & Christopher Monfette2022年3月17日 (2022-03-17)
ピカード達は追ってきたセブンの夫の執政官らを倒し、ボーグ・クイーンが船を制御しスリングショット効果で2024年に飛ぶが、船はパワーを失ってフランスのシャトー・ピカードに不時着する。エルノアは執政官らに撃たれた傷がもとで死に、悲嘆にくれるラフィは、時間軸が元通りになることでエルノアの死がなかったことになる可能性にかけ、セブン、リオスと共にロサンゼルスに移動しウォッチャーを探す。アグネスとピカードは疲弊して意識を無くしたボーグ・クイーンとともに船に残る。アグネスはボーグ・クイーンとチューブでつながり、同化のリスクを冒してウォッチャーがいる座標を知るも、時間軸の分岐の起こるタイミングは不明のままとなる。リオスは怪我をしてテレサの診療所に担ぎ込まれ、不法移民の取り締まりに遭い逮捕される。
144"ウォッチャー"
"Watcher"
リー・トンプソンJuliana James & Jane Maggs & Travis Fickett2022年3月24日 (2022-03-24)
ピカードはアグネスがボーグ・クイーンから盗んだ情報から、3日後の4月15日に時間軸の分岐が起こると推測し、ロサンゼルスのウォッチャーがいる座標に飛ぶ。そこでピカードを知らず[注釈 22]、地球を去ろうとしていた若いガイナンに会い、ウォッチャーを探す手助けを頼む。ガイナンはピカードを、特定の人物を守る、ラリスそっくりの監査官(ウォッチャー)タリンのもとに導く。セブン・オブ・ナインとラフィはI.C.E.に逮捕されたリオスを救出しようとする。リオスはサンクチュアリ[注釈 23]に護送される。Qは自らの能力の劣化に気づく。
155"Qの陰謀"
"Fly Me to the Moon"
ジョナサン・フレイクスCindy Appel2022年3月31日 (2022-03-31)
監査官タリンは、ピカードの祖先で、3日後に打ち上げられるエウロパ計画に宇宙飛行士として参加するルネ・ピカードを守っていることをピカードに語る[注釈 24]。Qは歴史を変えるためにルネの計画参加を妨害しようとし、ヌニエン・スンの祖先の遺伝子学者アダム・スンに接触し、遺伝子病の娘コレーを治す特効薬を約束して協力者とする。ボーグ・クイーンは呼び寄せた警察官を人質にして船を脱出しようとし、アグネスに撃たれるもナノプローブをアグネスに注入する。ラフィとセブンはリオスを救出し船に戻る。ピカードと仲間たちは、Qの妨害に対抗して、ルネのエウロパ計画参加の歴史を守ろうとし、アグネスはルネの出席するガラ(エウロパ計画の前夜祭)に潜入する。
166"2人のピカード"
"Two of One"
ジョナサン・フレイクスCindy Appel & Jane Maggs2022年4月7日 (2022-04-07)
アグネスのハッキングにより、仲間たちもガラに潜入する。アグネスの体内に入ったボーグ・クイーンの意識は次第に支配を強める。ルネはQの干渉で自信を無くし計画から辞退しようとするも、ピカードが宇宙に憧れた母のことを語って勇気づける。アダム・スンは二人を車で轢こうとし、ピカードはルネをかばって怪我をし昏倒する。コレーは自分が父の作成したクローンの一体であることを知る。仲間たちはピカードをテレサの診療所に担ぎ込む。タリンはピカードを覚醒させるため、その意識に入り込もうとする。
177"モンスター"
"Monsters"
Joe MenendezJane Maggs2022年4月14日 (2022-04-14)
タリンはピカードの意識に入り、子供時代のピカードが母とともに父親の姿の怪物に襲われる幻想を見る。ピカードは、躁鬱病の母と自分を父親が守っていたことを悟って覚醒する。タリンはロミュラン人であることを明かす。リオスは、ピカードの様子に疑問を持ったテレサとその息子を、宇宙船ラ・シレーナに連れて行く。セブンとラフィは、ボーグクイーンに同化されかけたアグネスが街をさまよい、他の人間を同化しようとしていると恐れて探す。ピカードは、Qが重大な試練を迎えていると考え、ガイナンに頼んでQを呼び出そうとする。だがピカードの転送の映像を見たFBIが二人を逮捕する。
188"情け"
"Mercy"
Joe MenendezCindy Appel & Kirsten Beyer2022年4月21日 (2022-04-21)
出生の秘密を探るコレーは父アダムを問い詰めて真実を聞きだす。Qから特効薬を贈られて外に出られるようになり父のもとを去る。FBI捜査官ウェルズはピカードとガイナンを捕らえ、ガラに侵入したピカードが地球外生物でありエウロパ計画の妨害を謀っていると疑う。ガイナンは呼び出したQが死にかけていることに気づく。ピカードはウェルズが子供時代にヴァルカン人に遭遇した記憶[注釈 25]と直面させて地球外生物への恐怖から解放し、自分たちを釈放させる。ラフィとセブンはボーグ・クイーンに支配されかけたアグネスを見つけ、殺されかけるも情けをかけられる。アグネスがアダムの家に来てエウロパ計画の妨害の手助けを求め、傭兵を集める。
199"かくれんぼ"
"Hide and Seek"
Michael WeaverMatt Okumura & Chris Derrick2022年4月28日 (2022-04-28)
アグネスはナノプローブで同化した傭兵とアダム・スンを連れてラ・シレーナを奪う。アグネスの心の中では元のアグネスとボーグ・クイーンが争い、元のアグネスに作られたエルノアの姿の緊急戦闘プログラムが傭兵と戦う。ピカードと仲間たちはピカード・シャトーに来て傭兵たちと戦い、ラ・シレーナを奪回しようとする。ピカードは母の自殺を招いたかくれんぼを思い出し、タリンとともに地下のトンネルに入る。リオスが傭兵を倒してアダム・スンは逃げる。セブンとラフィはラ・シレーナに入り、転送装置で傭兵を始末するもセブンは重傷を負う。アグネスは征服ではなく協力によってボーグ集合体を作ろうとボーグ・クイーンを説得して、セブンをナノプローブで治療する。アグネスは歴史を守るためには生きるルネと死ぬルネの二人が必要だと言い残し、ラ・シレーナで飛び立つ。
2010"別れ"
"Farewell"
Michael WeaverChristopher Monfette & アキヴァ・ゴールズマン2022年5月5日 (2022-05-05)
タリンとピカードはルネの宇宙船シャンゴ号の打ち上げを守るために発射基地に行く。他の仲間はアダム・スンの妨害を阻止するため、彼の自宅に行ってドローンによるジャンゴ号攻撃を阻止する。ルネに化けたタリンはアダム・スンに毒殺されるも本物のルネは無事に出発する。コレーは父に歯向かって研究結果の電子ファイルを全て消去するが、アダム・スンは残った「プロジェクト・カーン[注釈 26]の紙の文書を手にする。コレーはウェスリー・クラッシャーに誘われて監査官(ウォッチャー)を送り出す「旅人」[注釈 27]の仲間に加わる。Qはすべてがピカードに過去を克服させるための試練であったと明かし、21世紀でテレサと暮らすことに決めたリオス以外の仲間を、エルノアも含めて本来の時間線に送り返す。ピカードは自爆シークエンスを停止する。アグネスであるボーグ・クイーンは、宇宙艦隊とボーグの全面的な協力を求め、謎の破壊的な現象を阻止する。アグネスは新たに出現したトランスワープのコースの監視を申し出て、ボーグの惑星連邦への暫定加盟を求める。ピカードはガイナンに再会し、21世紀でのリオスの暮らしを聞く。ピカードはピカード・シャトーに帰り、ラリスとの新たな関係を始めようとする。

シーズン3[編集]

通算
話数
シーズン
話数
タイトル監督 [27]脚本 [28]公開日 [5]
211TBADoug AarniokoskiTerry Matalas2023年2月16日 (2023-02-16)
222TBADoug AarniokoskiChristopher Monfette & Sean Tretta2023年2月23日 (2023-02-23)
233TBAジョナサン・フレイクスJane Maggs & Cindy Appel2023年3月2日 (2023-03-02)
244TBAジョナサン・フレイクスTerry Matalas & Sean Tretta2023年3月9日 (2023-03-09)
255TBADan LiuCindy Appel2023年3月16日 (2023-03-16)
266TBADan LiuChristopher Monfette2023年3月23日 (2023-03-23)
277TBADeborah KampmeierJane Maggs2023年3月30日 (2023-03-30)
288TBADeborah KampmeierMatt Okumura2023年4月6日 (2023-04-06)
299TBATerry MatalasSean Tretta & Kiley Rossetter2023年4月13日 (2023-04-13)
3010TBATerry MatalasTerry Matalas2023年4月20日 (2023-04-20)

製作[編集]

企画[編集]

2018年6月、『スタートレック:ディスカバリー』 のショーランナーである アレックス・カーツマンは『スタートレック』フランチャイズのドラマ製作を『ディスカバリー』以外にも広げるため、CBS Television Studioと5年間にわたる契約を結んだ[29]。その一つの候補が、パトリック・スチュワートがかつてのジャン=リュック・ピカード役を再演する新シリーズであった[30][31]。カーツマンと『ディスカバリー』のシーズン1に参加したアキヴァ・ゴールズマンがプロジェクトに加わった[31]

CBSがカーツマンに『スタートレック』の新シリーズを打診した時、カーツマンはピカードが最も偉大な『スタートレック』艦長であると考え、彼を中心に据えたシリーズを希望するリストに入れた。

スチュワートはかつて『スタートレック』シリーズは卒業したと発言していたが、ゴールズマンとカーツマンは2017年後半にスチュワートに接触した。二人と、『ディスカバリー』の脚本家のKirsten Beyerがスチュワートに面会した[32]。スチュワートはオファーを断るつもりで面会に臨んだが、彼らとの話で興味を抱き、3ページのアウトラインを書くよう依頼した[32][33]。そこでゴールズマンは友人で作家のマイケル・シェイボンをプロジェクトに参加させ、34ページのアウトライン文書を作ってスチュワートに送った。2018年3月にスチュワートは彼らに再会し、アウトラインの方針に賛同した。プロジェクトへの参加を決断するにあたって、スチュワートは新シリーズが他のシリーズとは異なるものになるよう願い、「ファンが覚えていたものや期待するものと違うものにならなくては、新たに作る意味がないじゃないか」と語った[32] 。シリーズが冗談のようなものになることを心配したが、プロジェクトのチームから否定する確認を受け取った[33]

2018年8月4日、スチュワートはラスベガスのスタートレック・コンベンションで正式に自らが主演する新シリーズを発表した。スチュワートは、製作総指揮チームにも加わった。Beyerは創作チームに残った[9] 。シリーズの配信は2019年に予定された[34]。製作総指揮チームの一人である カディンは、シリーズがリミテッドシリーズではなく複数シーズンにわたり、配信時期は『ディスカバリー』や他の新シリーズと重ならないと発表した。カーツマンはさらに、ピカードの新シリーズがユニークな作品となり、独自のリズムと現実世界の感覚を備えた、黙想的なものになるだろうと語った[35]。CBSの重役のDavid Nevinsは、シリーズが2019年末に、『ディスカバリー』のシーズン2およびショート・トレックの後にCBS All Accessで配信されるだろうと語った[36]

2019年1月、スチュワートはシリーズのシーズン1が10話からなると語り[33] 、翌月には3シーズンを予定すると付け加えた[37]。シリーズは同年3月の段階ではStar Trek:Destinyと呼ばれていた[38]。しかし5月には、Star Trek:Picard が公式のタイトルとなった[39]。カーツマンは、シリーズにはショーランナーは置かれず、チームによって運営されると語った[40]

脚本[編集]

初期の脚本チームは2018年9月に作業し始め、2週間にわたってスチュアートと共同作業を行った[34][41]。すぐに脚本チームは拡張され[41]、12月までには8話からなるシリーズ構成となった[35]。シリーズの時代は2002年に公開された映画『ネメシス/S.T.X』の20年後に設定された[42] 。カーツマンは、2009年の映画『スター・トレック』で描かれたロミュラスの消滅によって、登場人物たちが大きく影響されると語った[32] 。スチュワートは、シリーズが一話完結ではなく連続したストーリーであり、『新スタートレック』の最終話とほぼ同じ時間軸であるにもかかわらず、髭は生やさないと言った[33]

カーツマンは、シリーズの使命は、名誉退職した人物の心理面を描くことであり、スチュアートのような老齢の俳優を主人公にしたテレビドラマシリーズはあまり例がないと語った。登場人物たちは、深い谷間を抜けてロッデンベリーの楽観的なビジョンに向かう道を見つけなければならないと話した[40]

キャスティング[編集]

パトリック・スチュワートはかつての役を再演する

2018年8月の公式発表で、スチュワートがピカード役を務めることが発表された[9]。2019年3月、 サンティアゴ・カブレラミシェル・ハード英語版がメインキャストに加わることが発表された。カブレラは多くの番組のオファーを断って本シリーズを選んだ[12]。同月、エヴァン・エヴァゴラのメインキャスト入りが発表され、4月には、アリソン・ピルハリー・トレッダウェイイサ・ブリオネス英語版がメインキャストに加わった[10]

デザイン[編集]

これまでのドラマシリーズ及び映画よりも先の未来を舞台にすることもあり、カーツマンはシリーズのデザインが派手なSF的なものではなく、はるか未来であるにもかかわらず、地道で現代のデザインにつながるものであると語った[43]

撮影[編集]

撮影は2019年4月22日に、カリフォルニア州サンタクラリタのスタジオで開始された[44][38]。2018年12月、トロントで撮影された『スタートレック:ディスカバリー』と異なりカリフォルニア州で撮影されることで、州から1560万ドルの税還付を受けた [45]。シーズン1の最初の3話はHanelle Culpepperによって監督された。Culpepperは『スタートレック:ディスカバリー』でも監督を務めている。次の2話はジョナサン・フレイクスによって監督された。撮影は2019年9月1日に終了した。

派生番組および関連メディア[編集]

スタートレック:ショートトレック[編集]

本シリーズの前日譚の短編番組が、アンソロジーシリーズ『スタートレック:ショートトレック』 のシーズン2の第6話『火星の子ら』("Children of Mars")として2020年1月9日に配信され、ピカード提督が登場した。2021年3月3日に発売された『スタートレック:ピカード』シーズン1 DVDおよびBlu-Rayに収録されている。[46][47]

コミック[編集]

本シリーズの前日譚がコミック『Star Trek: Picard Countdown』としてIDWパブリッシングより刊行(2019年11月27日第1巻発行、全3巻)されている。脚本はカースティン・ベイヤーとマイク・ジョンソン、作画はエンジェル・ヘルナンデス。2385-86年を舞台に、宇宙艦隊提督時代のピカードがオデッセイ級U.S.S.ヴェリティ(NCC-97000)を指揮し、超新星爆発が迫る中でロミュラン領域のコロニーから住民を退避させる任務にあたる。『ピカード』で登場するキャラクターたちが描かれる。

The Ready Room[編集]

シーズン1では、各話配信直後にFacebookでライブショー"The Ready Room"が配信されている。スタッフたちを招いて各話の背景が語られ、かつて『新スタートレック』に出演したウィル・ウィートンがMCをつとめる。なお、"The Ready Room"は『スタートレック:ディスカバリー』のシーズン2からアフターショーとして配信されている。

小説[編集]

2020年2月1日、ジャン=リュック・ピカードの宇宙艦隊からの辞職につながる出来事を描いたUna McCormackによる小説"The Last Best Hope"が出版された。

Blu-ray・DVD[編集]

シーズン1のBlu-Ray およびDVDは2021年3月3日に発売された。[48][49]

オーディオドラマ[編集]

"No Man's Land"と題されたオーディオドラマが2022年2月22日に公開された。シーズン1直後のラフィとセブン・オブ・ナインがW主演となる[50]

リリース[編集]

10話からなるシーズン1は2020年1月23日から、アメリカ合衆国内ではCBS All Access(のちにParamount+に改名)によって配信されている[36][42]。『スタートレック:ディスカバリー』と同様に、カナダ国内では配信同日にBell Mediaの保有する英語のSpace チャンネルとフランス語のZチャンネルで放送され、後にCraveで配信される[51] 。その他200カ国では、Amazonビデオがアメリカでの配信の24時間以内に配信する[52]。シーズン2も同様にリリースされた。

注釈[編集]

  1. ^ a b c d e 原語では"Confederation of Earth"であり、『スタートレック:エンタープライズ』で同じく地球連合と訳されている、惑星連邦に加盟する地球の統一政府"United Earth"とは異なる。
  2. ^ a b c 新スタートレック』第34話「人間の条件英語版」でデータの分解・研究を主張した宇宙艦隊中佐であり、デイストローム研究所のサイバネティックス研究者。
  3. ^ a b c Star Trek: Picard Countdown
  4. ^ ロミュランの秘密警察。
  5. ^ 原語では「ヒュー」という名前であり、「ボーグ"ナンバー・スリー"英語版」には「You」を「Hugh」と言い間違えたことからラフォージに「ヒュー」と命名される場面がある。しかし、そのやりとりが邦訳では分かりにくいため、日本語吹き替えでは「ブルー」という名前になり、本作でもそれを踏襲している。
  6. ^ 新スタートレック』第122話「ボーグ"ナンバー・スリー"英語版」、第152話「ボーグ変質の謎英語版(後編)」に登場。
  7. ^ 新スタートレック』第125・126話「タイムスリップ・エイリアン英語版(前後編)」において、1893年のアメリカにタイムトラベルしてきたピカード艦長らと一度遭遇している。また、劇場版第7作『ジェネレーションズ』では、2293年にエル・オーリア星を発った難民輸送船に乗船している場面がある。いずれも演じているのはウーピー・ゴールドバーグ。ただし世界線が変わったためにこれらのエピソードは発生しておらず、登場した若いガイナンはピカードと初対面。
  8. ^ 新スタートレック』シーズン7第20話「新たなる旅路」
  9. ^ a b 『新スタートレック』最終話「永遠への旅英語版」で言及されたイルモディック症候群だと思われる。
  10. ^ a b バレエ『コッペリア』で自動人形を製作するコッペリウス博士より。
  11. ^ スタートレック:ショートトレック』シーズン2エピソード6
  12. ^ 劇場版第11作『スター・トレック』で母星ロミュラスが破壊され、これに続くタイムトラベルの結果ケルヴィン・タイムラインとプライム・タイムラインが分岐する。これを含む映画3作はケルヴィン・タイムラインに沿うが、本シリーズはプライム・タイムラインに沿う。
  13. ^ a b c データは劇場版第10作『ネメシス/S.T.X』において記憶を自分のプロトタイプであるB-4に転送後に死ぬ。
  14. ^ Star Trek: Countdown』の記述では不具合はなく、成功したキャリアをおさめている。
  15. ^ 旧題「追憶」
  16. ^ 旧題「星図と伝説」
  17. ^ スタートレック:ヴォイジャー』のシーズン6,7に登場した元ボーグの青年で、セブン・オブ・ナインにとっては息子のような存在。
  18. ^ ピカードがボーグに同化された際、ボーグ・クイーンから付けられた名前。劇場版第8作『ファーストコンタクト』にてその詳細が描かれている。
  19. ^ スタートレック:ヴォイジャー』第10話「転送・4万光年英語版」に登場。
  20. ^ 日本においてはAmazonが6話を飛ばし7話を配信してしまう、その後7話と差し替えたのが5話だった、という配信ミスが重なり6話は最終的に日本時間2月29日に公開となった
  21. ^ スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』第56・57話「2024年暴動の夜英語版(前後編)」において、ベンジャミン・シスコらがサンフランシスコにタイムトラベルし、"ベル暴動"に巻き込まれたのが同じ年の8月末から9月にかけてである。
  22. ^ 新スタートレック』第125・126話「タイムスリップ・エイリアン英語版(前後編)」において、1893年のアメリカにタイムトラベルしてきたピカード艦長らと一度遭遇しているが、歴史が変わったことで当該話の出来事が起こらなかったため、このガイナンはピカードと初対面であるとされる[26]
  23. ^ スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』第56・57話「2024年暴動の夜英語版(前後編)」では、シスコらが貧しい者や身分証明書のない者を閉じ込めるサンフランシスコのサンクチュアリ(保護区域と訳出)に護送されている。
  24. ^ 宇宙大作戦』第56話「宇宙からの使者 Mr.セブン英語版 (Assignment: Earth)」で1968年に登場する歴史のタペストリーの守り人ゲリー・セブンとの関連をピカードが言及する。
  25. ^ スタートレック:エンタープライズ』第27話「スプートニクの飛んだ夜に英語版」(Carbon Creek)では1957年にヴァルカン人が地球で暮らし、その後も訪問・滞在したヴァルカン人がいたことが描かれている。ウェルズは年齢からして1980年前後にこのようなヴァルカン人に遭遇したと思われる
  26. ^ 宇宙大作戦』シーズン1第20話「宇宙の帝王」および映画『スタートレックII カーンの逆襲
  27. ^ 新スタートレック』シーズン7第20話「新たなる旅路」

出典[編集]

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外部リンク[編集]