水島臨海鉄道水島本線

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水島本線
MR MRT300 301 304.jpg
MRT300形気動車
(倉敷市 - 球場前 2007年10月17日)
概要
起終点 起点:倉敷市駅
終点:倉敷貨物ターミナル駅
駅数 11駅
路線記号 ●MR
運営
開業 1943年6月30日 (1943-06-30)専用鉄道として)
地方鉄道変更 1948年8月20日
所有者 三菱重工→水島工業都市開発→
倉敷市交通局水島臨海鉄道
使用車両 水島臨海鉄道#車両を参照
路線諸元
路線総延長 11.2 km (7.0 mi)
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
電化 全線非電化
運行速度 最高50km/h[1]
路線図
Mizushima Rinkai Railway Linemap.svg
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高架化された弥生駅を通過するDE10形1053号機とコキ100系貨車(弥生、2011年9月15日)

水島本線(みずしまほんせん)は、岡山県倉敷市倉敷市駅から三菱自工前駅を経て、倉敷貨物ターミナル駅に至る水島臨海鉄道鉄道路線である。

水島に建設された軍需工場の専用鉄道として敷設され、戦後水島臨海工業地帯に立地する工場からの製品輸送を行う鉄道となった。1948年(昭和23年)に地方鉄道法に基づく鉄道として旅客営業が開始され、1952年(昭和27年)に倉敷市営となったが、1970年(昭和45年)からは水島臨海鉄道が運営している。当線では貨物営業のほか倉敷市駅 - 三菱自工前駅間で旅客営業も行っており、沿線の工場や、学校などへの通勤・通学客を運んでいる。三菱自工前駅 - 倉敷貨物ターミナル駅間は貨物営業のみを行っている。

倉敷市駅 - 三菱自工前駅間で旅客営業を開始してから数年間(少なくとも1978年まで)は、交通公社の全国版時刻表では巻頭地図・時刻とも倉敷市駅 - 水島駅間のみ記載されており、水島駅 - 三菱自工前駅間は記載されていなかった。

路線データ[編集]

運行形態[編集]

旅客列車が1時間あたり2 - 3本運転されている。朝と夕方は倉敷市駅 - 三菱自工前駅間の列車が多いが、日中は倉敷市駅 - 水島駅間の列車が多く、倉敷市駅 - 三菱自工前駅間の列車は2時間に1本程度となる。

以前は三菱自工前発朝5時台に日曜日運休の列車、倉敷市発夜23時台に金・土曜日のみ運転の列車が設定されていた[2]が、2007年(平成19年)3月18日 のダイヤ改正で朝の日曜日運休の列車は毎日運転(三菱自工前発4時台に繰り上げ)となり、夜は倉敷市発最終列車を22時台から23時台に繰り下げるとともに金・土曜日運転の列車が廃止された[3]。2013年(平成25年)3月16日の改正では、三菱自工前発を5時台に繰り下げ、倉敷市発を23時ちょうどに繰り上げた[4]

大半の列車は1995年(平成7年)から1996年(平成8年)に導入されたMRT300形の1両ワンマン運行であり、土・日・祝日は全列車がMRT300形1両でのワンマン運行である。 平日は、混雑する朝(一部列車除く)および夕方のラッシュ時には2両ツーマンでの運行となり、車掌も乗務する。車両はMRT300形に加えてキハ30形(秋冬期間のみ)・キハ37形キハ38形も充当される。

利用状況[編集]

水島本線の近年の輸送実績を下表に記す[5]。表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。

年度別輸送実績
年度 輸送実績(乗車人員):万人/年度 貨物輸送量(発送)
万t/年度
貨物輸送量(到着)
万t/年度
特記事項
定期 定期外 1日平均 合計
2002年(平成14年) 100.8 70.5 0.46 171.3 0.33 0.16
2003年(平成15年) 97.8 70.2 0.46 168.0 0.35 0.15
2004年(平成16年) 93.5 67.8 0.44 161.3 0.35 0.15
2005年(平成17年) 91.6 67.3 0.43 158.9 0.35 0.16
2006年(平成18年) 91.4 67.5 158.9 0.37 0.16
2007年(平成19年) 91.0 68.8 0.43 159.8 0.36 0.15
2008年(平成20年) 96.6 71.3 167.9 0.30 0.13
2009年(平成21年) 95.9 65.1 161.0 0.29 0.13
2010年(平成22年) 95.2 64.1 159.3 0.30 0.14

歴史[編集]

  • 1942年(昭和17年)9月17日:専用鉄道免許状下付[6]
  • 1943年(昭和18年)6月30日三菱重工水島航空機製作所(現在の三菱自工水島製作所)専用鉄道として倉敷 - 水島航空機製作所間が開業。
  • 1947年(昭和22年):元水島航空機製作所専用鉄道を水島工業都市開発に移管。
  • 1948年(昭和23年)8月20日:水島工業都市開発が社倉敷駅(現在の倉敷市駅) - 水島駅 - 水島港駅間を地方鉄道法による鉄道として開業。
  • 1949年(昭和24年)
    • 5月20日:球場前駅開業。
    • 11月15日:西富井駅開業(のち1952-1966年の間に終点側に0.1km移転)。
  • 1952年(昭和27年)4月1日:倉敷市に譲渡。倉敷市交通局運営の市営鉄道となる。
  • 1952年-1960年(昭和35年):水島駅 - 水島港駅間の旅客営業廃止。
  • 1962年(昭和37年)7月1日:水島港駅 - 西埠頭駅間が開業。
  • 1965年(昭和40年)8月20日:水島駅 - 川鉄前駅間が開業。
  • 1968年(昭和43年)10月:五軒屋駅休止。
  • 1970年(昭和45年)4月1日:水島臨海鉄道に移管。
  • 1971年(昭和46年)6月1日:倉敷市駅 - 水島駅間CTC化。
  • 1972年(昭和47年)9月17日:水島駅 - 三菱自工前駅間の旅客営業を開始。三菱自工前駅開業。
  • 1973年(昭和48年)5月:国道2号線岡山バイパスの建設工事に伴い西富井駅を0.4km起点側に移転。
  • 1976年(昭和51年)12月:休止中の五軒屋駅廃止。
  • 1981年(昭和56年)4月7日:倉敷市駅を国鉄倉敷駅前に移転。
  • 1982年(昭和57年):球場前駅を0.5km起点側に移転。
  • 1983年(昭和58年)4月1日:三菱自工前駅 - 川鉄前駅間に倉敷貨物ターミナル駅が開業。倉敷貨物ターミナル駅 - 川鉄前駅間、水島駅 - 水島港駅 - 西埠頭駅間を廃止。倉敷市駅 - 倉敷貨物ターミナル駅間を水島本線とする。
  • 1986年(昭和61年)3月3日:栄駅開業。
  • 1988年(昭和63年)3月13日:浦田駅開業。
  • 1989年(平成元年)3月29日:福井駅開業。
  • 1992年(平成4年)9月7日:浦田駅 - 三菱自工前駅間を高架化[7]。常盤駅開業。
  • 1995年(平成7年)3月:ATS設置[8]
  • 1996年(平成8年)3月16日:ワンマン運転開始。
  • 2002年(平成14年)3月23日:土・日・祝日は、全列車ワンマン運転となる(車両運用上による例外を除く)。
  • 2007年(平成19年)3月18日:三菱自工前発着列車を昼間にも運転開始。土休日に関わらず毎日同じダイヤとなる。
  • 2019年(平成31年・令和元年):駅ナンバリング(駅番号)を導入。

駅一覧[編集]

  • 全駅岡山県倉敷市に所在
  • 旅客営業は倉敷市 - 三菱自工前間のみ
  • 線路
  • 接続路線:駅名が異なる場合は…の右に駅名を示す。
  • 接続路線の、()内の英字および数字は駅ナンバリング(駅番号)を表す。
駅番号 駅名 駅間
営業キロ
累計
営業キロ
接続路線 線路
MR0 倉敷市駅 - 0.0 西日本旅客鉄道W 山陽本線 (JR-W05)・V 伯備線 (JR-V05) …倉敷駅
MR1 球場前駅 2.0 2.0  
MR2 西富井駅 1.6 3.6  
MR3 福井駅 0.8 4.4  
MR4 浦田駅 1.1 5.5  
MR5 弥生駅 2.0 7.5  
MR6 栄駅 0.7 8.2  
MR7 常盤駅 0.4 8.6  
MR8 水島駅 0.6 9.2 水島臨海鉄道:港東線(貨物線)
MR9 三菱自工前駅 1.2 10.4  
倉敷貨物ターミナル駅 0.8 11.2  
  • 1948年の開業時には倉敷市 - 弥生 - 水島 - 水島港の4駅だけであったが、沿線の宅地化などが進み徐々に駅が増えていった。
  • 1996年(平成8年)4月1日まで、西富井駅の北側(倉敷市方面)から日本専売公社倉敷工場への引込み線が分岐していたが、工場の閉鎖によって線路が撤去され、高架橋と路盤だけが残っている。

廃駅[編集]

  • 五軒屋駅 - 倉敷市起点5.1km。1968年(昭和43年)休止、1976年(昭和51年)廃止。1955年(昭和30年)制作の映画『麦笛』のロケで使われた。
  • 水島港駅 - 倉敷市起点10.1km。1983年(昭和58年)4月1日廃止。
  • 川鉄前駅 - 倉敷市起点11.4km。1983年(昭和58年)4月1日廃止。

過去の接続路線[編集]

  • 三菱自工前駅:西埠頭線(貨物線、2016年7月15日廃止)

連続立体交差事業[編集]

倉敷市駅付近において連続立体交差事業(鉄道高架化)の事業化を進める計画がある[9]。事業主体は、岡山県[9]

その他[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ JR線以外の中国地方の非電化鉄道路線は前述の智頭急行智頭線のほか、井原鉄道井原線若桜鉄道若桜線錦川鉄道錦川清流線が存在するがいずれも国鉄・JRの特定地方交通線日本鉄道建設公団建設線を転換した第三セクター鉄道路線である。

出典[編集]

  1. ^ a b 寺田裕一『日本のローカル私鉄 (2000)』 - ネコ・パブリッシング
  2. ^ 水島臨海鉄道 2006年4月1日改正ダイヤ
  3. ^ 水島臨海鉄道 2007年3月18日改正
  4. ^ 水島臨海鉄道時刻表 2013年3月16日改正
  5. ^ 平成23年度 出資団体監査報告書 (PDF)
  6. ^ 『地方鉄道及軌道一覧. 昭和18年4月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ “本線、港東線部分高架に 水島臨海、踏切22ヵ所除去”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1992年8月21日) 
  8. ^ 貨物・旅客輸送併営で地域活性化に取り組む (PDF) 」 『みんてつ』第72巻冬号、日本民営鉄道協会、2020年、 19頁。
  9. ^ a b JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業について (PDF) - 岡山県、2019年1月24日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]