丸山松幸

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丸山 松幸(まるやま まつゆき、1934年10月24日 - )は、日本の中国思想史学者、東京大学名誉教授台北生まれ。

研究の特徴[編集]

ソビエト連邦機密文書から「アメリカとの冷戦において勝機を得ようとしたソ連が承認し、北朝鮮と中国が共同で実行した国際紛争[1]」であることが明らかになっている朝鮮戦争を、「新中国成立まもなく起こった朝鮮戦争への介入は、中国にとっては、いわば余儀なくされたものであり、それによって米ソの直接対決、すなわち第三次世界大戦を回避することに寄与した」と礼賛する発言を述べている[2]。著書『中国近現代史』16刷版(1993年)では、「1982年7月日本文部省の『教科書検定問題』(中国侵略』という表現を改めさせたこと)」と書いているが[3]「華北へ侵略」を「華北に進出」と書き換えた」というのは誤報であった。これを知らずに書いていたならば、丸山の調査不足である。知っていて書いたのならば、確信犯である。ちなみに中華人民共和国によるチベット侵攻を、チベットおよび西側諸国は「侵略」とし[4]中国政府は「平和解放」と呼ぶが[5]、丸山は「人民解放軍チベットラサに進駐」と記す[6]

略歴[編集]

著書[編集]

  • 五四運動 その思想史(紀伊国屋新書、1969年)
  • 人物中国志 2 思想編 異端と正統(毎日新聞社、1975年)
  • 中国近代の革命思想(研文出版、1982年)
  • エピソードでわかる中国の名言100(明治書院、2007年)

共編著[編集]

  • 李大釗文献目録(斎藤道彦共編 東京大学東洋文化研究所附属東洋学文献センター、1970年)
  • 中国近現代史(小島晋治共著 岩波新書、1986年)
  • 中国思想文化事典(溝口雄三池田知久共編 東京大学出版会、2001年)

翻訳[編集]

  • 中国のアナキズム運動(R.A.スカラピーノ、G.T.ユー 紀伊国屋書店、1970年)
  • 中国マルクス主義の源流(M.メイスナー 上野恵司共訳 平凡社、1971年)
  • 史記 3 支配の力学(司馬遷 和田武司共訳 徳間書店 1972年 のち文庫)
  • 三国志 I 転形期の軌跡(中村愿共訳 徳間書店、1979年)
  • 清代の怪異小説 聊斎志異(さ・え・ら書房(中国の古典文学)、1977年)
  • 中国の思想的危機(陳独秀胡適魯迅 林毓生 陳正醍共訳 研文出版、1989年)
  • 中国の思想 7 易経(徳間書店、1996年)
  • 中国歴史文化事典(孟慶遠 小島晋治、立間祥介共訳 新潮社、1998年)
  • 十八史略 1 覇道の原点(曽先之 西野広祥共訳 徳間書店、1999年 のち文庫)

参考[編集]

  • 『駒場2001』東京大学教養学部

脚注[編集]

  1. ^ 李栄薫『大韓民国の物語』文藝春秋、2009年2月、334頁。ISBN 978-4163703107
  2. ^ 小島晋治・丸山松幸『中国近現代史』岩波書店岩波新書336〉、1986年4月21日、207頁。ISBN 978-4004203360
  3. ^ 小島晋治・丸山松幸『中国近現代史』岩波書店岩波新書336〉、1986年4月21日、288頁。ISBN 978-4004203360
  4. ^ Rinpoche, Samdhong・Roebert, Donovan・The en:14th Dalai Lama (2006). Samdhong Rinpoche: Uncompromising Truth for a Compromised World:Tibetan Buddhism and Today's World. World Wisdom, Inc. p. 116-117. ISBN 1933316209 
  5. ^ 古田博司『新しい神の国』筑摩書房ちくま新書684〉、1986年4月21日、68頁。ISBN 978-4480063861
  6. ^ 小島晋治・丸山松幸『中国近現代史』岩波書店岩波新書336〉、1986年4月21日、17頁。ISBN 978-4004203360