ランボルギーニ・ジャルパ

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ランボルギーニ・ジャルパ
P350
Lamborghini Jalpa front.jpg
ジャルパ・シリーズII
Lamborghini Jalpa rear.jpg
ジャルパ・シリーズII(リア)
概要
販売期間 1981年1989年
デザイナー ジュリオ・アルフィエーリ
カロッツェリア・ベルトーネ
ボディ
乗車定員 2人
ボディタイプ 2ドア タルガトップ
駆動方式 MR
パワートレイン
エンジン 3,485cc V型8気筒 DOHC
最高出力 250馬力/7,000rpm
最大トルク 32.5kgm/3,500rpm
変速機 5速MT
車両寸法
ホイールベース 2,450mm
全長 4,330mm
全幅 1,880mm
全高 1,140mm
車両重量 1,510kg
系譜
先代 シルエット
後継 ガヤルド
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ランボルギーニ・ジャルパLamborghini Jalpa、"ハルパ" )は、ランボルギーニが1981年から1988年まで販売した2座席のミッドシップカーである。

概要[編集]

1981年3月のジュネーブ・ショーで発表された。「シルエット」をベースにしており、基本的なメカニズムに大きな変更はない。主任設計者は、元マセラティ社のジュリオ・アルフィエーリ (Giulio Alfieri[1]。「ジャルパ」の名前は、有名な闘牛に由来する。

日常生活でも使用できるようにドライバビリティーや快適性を提供することを目的に、DOHCV型8気筒エンジンはボアφ86mmのままストロークを75mmに伸すことによって排気量は3,485ccと拡大された[2]

スタイリングについては、再び「カロッツェリア・ベルトーネ」が手掛けた。ホイール径は16インチに拡大された、OZ製ディッシュ型[3]。インテリアについては、ステアリングホイールに衝突時の安全を考えたクラッシュパッドがつき、時流に合わせたものとなった[4]

1988年に生産が終了、総生産台数は410台[5]ウラッコから始まった「ベビー・ランボルギーニ」の系譜は一旦ここで途切れ、2003年のガヤルド登場までラインナップから姿を消すこととなる。また、V8エンジン車も2018年のウルス発売[6]まで姿を消すこととなった。

モデル[編集]

初期モデル(1981年~1984年)

通称:シリーズ I

初期モデルのバンパーとエア・インテークは、「シルエット」と同様に黒に塗装されていた。ただし、エア・インテークの形状は「シルエット」のものとは異なる。

シリーズ II(1984年~1988年)

1984年のジュネーブ・ショーにおいて、シリーズ IIが発表された。エア・インテークがボディと同色に塗装されるようになった。ステアリング・ホイールの径が拡大され、エアコンとパワー・ウィンドウが標準装備となった[7]。1988年、親会社のクライスラーが生産終了を決定した。

F1 セーフティカー[編集]

1983年、カウンタックLP400Sと共用でフォーミュラ1モナコグランプリセーフティカーに採用された[8][9]。(OZホイールのスポンサーデカール付き)

脚注[編集]

  1. ^ 「ランボルギーニ ジャルバ」『ランボルギーニのすべて』三栄書房〈モーターファン別冊 名車アーカイブ〉、2013年、70頁。 
  2. ^ JALPA 最後のランボルギーニV8。”. Automobili Lamborghini S.p.A.. 2018年11月6日閲覧。
  3. ^ 「ジャルパとLMシリーズ」『ランボルギーニ』ネコ・パブリッシング〈ワールド・カーガイド〉、1995年、126頁。 
  4. ^ 小川フミオ (2018年10月22日). “1970年代のランボルギーニの独自性を象徴したシルエット”. 朝日新聞デジタル. 2018年10月24日閲覧。
  5. ^ 総生産台数410台のランボルギーニ ジャルパが販売中”. Carnny (2017年1月5日). 2018年11月7日閲覧。
  6. ^ ホリデーオート編集部 (2018年2月6日). “【ニュース】スーパーSUV、ランボルギーニ・ウルスが日本デビュー!”. Webモーターマガジン. 2018年11月18日閲覧。
  7. ^ 「ランボルギーニ ジャルバ」『ランボルギーニのすべて Vol.2』三栄書房〈モーターファン別冊 名車アーカイブ〉、2017年、73頁。 
  8. ^ Peter Orosz (2010年7月10日). “Holy Ferruccio! A Lamborghini Countach Safety Car”. Jalopnik. 2015年10月14日閲覧。
  9. ^ Top 10 F1 Safety cars”. Car Keys (2017年8月16日). 2018年12月16日閲覧。

関連項目[編集]


ランボルギーニ S.p.A. ロードカータイムライン 1962-
タイプ 1960年代 1970年代 1980年代 1990年代 2000年代 2010年代
4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8
MR(含ミッドシップ4駆) V12 ミウラ カウンタック ディアブロ ムルシエラゴ アヴェンタドール アヴェンタドールS
イオタ レヴェントン ヴェネーノ チェンテナリオ
V8/V10 シルエット ジャルパ ガヤルド ウラカン
2+2 ウラッコ
FR GT 350GT
2+2 400GT イスレロ ハラマ
エスパーダ
クロスカントリー4WD
SUV
LM002 ウルス
オーナー
親会社
フェルッチオ・ランボルギーニ ロセッティ、
レイマー
イタリア政府管理下 ミムラン クライスラー メガテック Vパワー アウディ
試作レーシングカー: ランボルギーニ・イオタ(1969)、ランボルギーニ・ハラマRS(1973)、ランボルギーニ・ウラッコ・ラリー(1973)
コンセプトカー: ランボルギーニ・エストーケ(2008)、ランボルギーニ・エゴイスタ(2013)、ランボルギーニ・アステリオン(2014)、ランボルギーニ・テルツォ ミッレニオ(2017)
人物: フェルッチオ・ランボルギーニジャンパオロ・ダラーラマルチェロ・ガンディーニパオロ・スタンツァーニ
公式WEBサイト: Automobili Lamborghini Holding Spa