フラッシュダンス
フラッシュダンス | |
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Flashdance | |
監督 | エイドリアン・ライン |
脚本 |
トム・ヘドリー ジョー・エスターハス |
製作 |
ドン・シンプソン ジェリー・ブラッカイマー |
製作総指揮 |
ジョン・ピータース ピーター・グーバー |
出演者 |
ジェニファー・ビールス マイケル・ヌーリー シンシア・ローズ |
音楽 | ジョルジオ・モロダー |
撮影 | ドン・ピーターマン |
編集 |
バッド・スミス ウォルター・マルコネリー |
配給 |
パラマウント映画 CIC |
公開 |
1983年4月15日 1983年7月30日 |
上映時間 | 95分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
『フラッシュダンス』(Flashdance)は、1983年に公開されたアメリカ映画。ジャズダンス・ブレイクダンス等のダンスと軽快なサウンドトラックが印象的な青春映画である。また、ブレイクダンスをハリウッド映画として取り上げた最初の作品であるとともに、女権拡張を唱えた80年代を象徴する作品である。
あらすじ
溶接工とダンサーを掛持ちするアレックスが人々との関わりから新たな目標を見出す青春物語。
作品概要
主演はオーディションで選ばれ、本格的な映画初出演(以前に端役での映画出演はある)が主演デビューという幸運に恵まれたジェニファー・ビールス。
撮影当時、イェール大学に入学したばかりだった彼女の新鮮な魅力が話題を呼び、低予算の映画ながら世界的に大成功した。
アイリーン・キャラの映画主題歌『フラッシュダンス:ホワット・ア・フィーリング』は、アカデミー賞で歌曲賞を受賞し、世界的な大ヒットを記録した。日本では麻倉未稀が同タイトルを日本語でカヴァーし、同じくヒットした。
また、ジョルジオ・モロダーがプロデュースし、多数のアーティストが参加したサウンドトラックもビルボードのアルバムチャートで1位を獲得し、同様に大ヒットした。
製作のドン・シンプソンとジェリー・ブラッカイマーはこれ以後、『ビバリーヒルズ・コップ』や『トップガン』などのヒットを次々に放ち、1980年代を代表するプロデューサーとなる。
ストーリー
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
作品の舞台はアメリカ合衆国・ペンシルベニア州西部の都市ピッツバーグ。そこでプロのダンサーになるという夢を抱きながら、昼は溶接工、夜はバーのダンサーをしながらダンスの練習に励む女性アレックス。
ある日、アレックスはダンサー養成所のオーディションを受けようと応募用紙をもらいに出かけるが、他の応募者達はバレエ等ダンスの基礎を習得した者ばかりで、独学でダンスの練習を続けてきたアレックスは自信を喪失し、そのまま帰ってきてしまう。
アレックスは、プロ・スケーターを夢見る親友のジェニー、ジェニーの恋人でコメディアン志望のリッチー、ダンスの師であるハンナなどに励まされ、明るさを取り戻す。
二枚目社長のニックと出会い、いい関係になりそうだが喧嘩してしまい、なかなかうまくはいかない。夢に挫折し、トップレスのダンサーになってしまうジェニーとの友情やハンナの突然の死によって、もう一度オーディションを受けようと決意したアレックスは、伝統にとらわれない独創的なダンスで挑む。初めは全く興味を示さない審査員であったが、予想もしないダンスに圧倒され見事合格を勝ち取る。会場から喜んで出てきたアレックスを待っていたのは、花束を抱えたニックだった。二人は抱き合い、喜びを分かち合うのだった。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
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アレックス | ジェニファー・ビールス | 戸田恵子 |
ニック | マイケル・ヌーリー | 小川真司 |
ハンナ | リリア・スカラ | 中村紀子子 |
ジェニー | サニー・ジョンソン | |
リッチー | カイル・T・ヘフナー | 中尾隆聖 |
ティナ | シンシア・ローズ | 高島雅羅 |
ジョニー・C | リー・ヴィング | 納谷六朗 |
セシル | マルコム・ダネア | 安西正弘 |
ジェイク・モービー | ロン・カラバトソス | 富田耕生 |
ケティ | ベリンダ・バウアー | 横尾まり |
サウンドトラック
- 『フラッシュダンス…ホワット・ア・フィーリング』Flashdance...What a Feeling:アイリーン・キャラ(Irene Cara)
- 『ヒー・イズ・ア・ドリーム』He's a Dream:シャンディ(Shandi)
- 『フラッシュダンス/愛のテーマ』Love Theme from "Flashdance":ヘレン・セント・ジョン(Helen St.John)
- 『マンハント』Manhunt:カレン・カモン(Karen Kamon)
- 『レディ、レディ、レディ』Lady, Lady, Lady:ジョー・エスポジト(Joe Esposito)
- 『イマジネイション』Imagination:ローラ・ブラニガン(Laura Branigan)
- 『ロミオ』Romeo:ドナ・サマー(Donna Summer)
- 『甘い誘惑』Seduce Me Tonight:サイクルV(Cycle V)
- 『アイル・ビー・ヒア・ホエア・ザ・ハート・イズ』I'll Be Here Where the Heart Is:キム・カーンズ(Kim Carnes)
- 『マニアック』Maniac:マイケル・センベロ(Michael Sembello)
ダンスについて
- 主人公が街で見かけた少年達の踊り(ブレイクダンス)や交通整理の警官の動きなどが、ラストのオーディションでのダンスに取り入れられている。
- アレックスの踊りについては複数の吹き替えが使用されている。このことは当初は公表されていなかった。実際はバーでの踊りなどはマリーン・ジャハン(Marine Jahan)、オーディションは主としてクレイジー・レッグス(Crazy Legs,男性)、ダイブする部分はシャロン・シャピロ(Sharon Shapiro)である。
- この手のダンスが「ブレークダンス」と呼ばれることが知れ渡るのは翌年のアメリカ映画『ブレイクダンス』以降である。
- 風見しんごが、1984年の楽曲『涙のtake a chance』で、振付にブレイクダンスを導入したのは、本作の劇中、少年達が踊るシーンを見て思いついたと話している[1]。当時はまわりにブレイクダンスをやっている人が誰もいなかったため、ニューヨークでブレイクダンスを教わったという[1][2]。ブレイクダンスが広く日本で知られるようになったのは、風見がテレビで披露したことがきっかけとされる[2][3]。
脚注
- ^ a b 『J-POP 青春の'80』(NHK BSプレミアム、2011年5月5日放送)、NHKアーカイブス J-POP青春の’80 浅香唯・石川ひとみ・石野真子 ほか
- ^ a b 『スター☆ドラフト会議』(日本テレビ、2011年12月13日放送)、風見しんご | スタードラフト会議 | TVでた蔵
- ^ 風見慎吾 ゴールデンベスト ~FRIDAY TROUBLE+ ... - Sony Music Shop、『お願い!ランキングGOLD 2時間スペシャル』(テレビ朝日、2011年10月15日放送)、二人の食卓〜ありがとうのレシピ〜|テレビ朝日|2011/09/10
外部リンク