トウダイグサ属

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トウダイグサ属
Cleaned-Illustration Euphorbia helioscopia.jpg
トウダイグサ Euphorbia helioscopia
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : 真正バラ類 I eurosids I
: キントラノオ目 Malpighiales
: トウダイグサ科 Euphorbiaceae
亜科 : トウダイグサ亜科Euphorbioideae
: トウダイグサ属 Euphorbia
学名
Euphorbia L.
シノニム

Chamaesyce
Elaeophorbia
Endadenium
Monadenium
Synadenium
Pedilanthus

トウダイグサ属(トウダイグサぞく、Euphorbia)はトウダイグサ科に属する一群の植物で、園芸植物などについては学名英語風読みのユーフォルビアで呼ばれることが多い。

代表的な種としては、日本に野生するトウダイグサ灯台草: 形が燭台に似ることから)、タカトウダイノウルシ、観賞用に栽培するポインセチアショウジョウソウハツユキソウハナキリンミドリサンゴ(ミルクブッシュ)などがある。

学名Euphorbiaは、ヌミディアユバ2世に仕えたギリシャ医師エウポルボス (Euphorbos) に由来する[1]。ユバ2世の一人目の妻はマルクス・アントニウスクレオパトラ7世の娘クレオパトラ・セレネである。エウポルブスはサボテンに似たユーホルビア植物が強力な瀉下薬となることを記した[1]。紀元前12年、ユバ2世は、侍医のアントニウス・ムーサ英語版の像を作ったアウグストゥスに応えて、この植物の名前をエウポルブスから名付けた[1]。植物学者のカール・フォン・リンネはエウポルブスを顕彰し、この「Euphorbia」を属名として採用した[2]

ユバ2世自身は、芸術および科学の著名なパトロンであり、いくつかの探検や生物学的研究の後援をしていた。彼はまた著名な作家であり、博物学に関する論文や最もよく売れたアラビアへの旅行案内といったいくつかの専門書や一般向けの学術書を書いている。Euphorbia regisjubae(ユバ王のEuphorbia)は、博物学におけるユバ王の貢献とこの属を表に出した彼の役割を称えて命名された。

特徴[編集]

杯状花序を示す花式図

世界の熱帯から温帯に広く分布し、約2000種の草本または低木からなる巨大な属である。

は退化傾向が著しく、雄蕊または雌蕊1本だけからなる。これら(雌花1個、雄花数個)が集まり苞に囲まれた杯状花序という特有の花序を形成する。苞には蜜腺があり、花序全体が1つの花のように見える。さらにポインセチアなどでは花序近くの包葉が赤・黄・白などに着色して目立つ。

切ると乳液を出すが、有毒物質(ホルボールエステルインゲノールエステル等)を含み、皮膚につくとかぶれることもある。

砂漠から湿地まで様々な環境に適応進化し形態的に多様である。特に砂漠に生育するものでは、Euphorbia horridaEuphorbia validaEuphorbia obesaなどのように、が退化しが多肉となってサボテンに似ているものもあり、収斂進化の好例である。

分類[編集]

形態のやや異なるニシキソウ亜属を独立の属とすることも多いが、分子系統学的には必ずしも支持されていない。

日本には約20種があるが、どれも草本で、直立して飾りの包葉の付いた複雑な花序を広げるトウダイグサの類とやや這う草本のニシキソウの類がある。

トウダイグサに類するもの:立ち上がる草本で、葉は茎の周りにつき、先端は多数枝分かれして広がり、飾りの包葉に囲まれて花序が付く。

ニシキソウに類するもの:やや這う草で、茎にそって水平に葉を多数だし、花序は葉の基部に小さく付く。

このほかに園芸植物として栽培されているものに、

  • ショウジョウソウ E. cyathophora Murr.
  • ショウジョウボク(ポインセチア) E. pulcherrima Willd.
  • ハツユキソウ E. marginata Pursh

特に多肉植物として栽培されるものには

などがある。

保全状況評価[編集]

トウダイグサ属の種のうち、下記の種はワシントン条約の附属書I類に、その他の種は附属書II類に指定されている。

  • E. ambovombensis
  • E. capsaintemariensis
  • E. cremersii
  • E. cylindrifolia
  • E. decaryi
  • E. francoisii
  • E. moratii
  • E. parvicyathophora
  • E. quartziticola
  • E. tulearensis

代表的な構成種[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c Nancy Dale (1986). Flowering Plants of the Santa Monica Mountains. California Native Plant Society. p. 107. ISBN 978-0-88496-239-7. 
  2. ^ Carl Linnaeus (1753). “Euphorbia”. Species Plantarum (1st ed.). p. 450. 

関連項目[編集]