サイレントヒル ゼロ

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サイレントヒル ゼロ
SILENT HILL ZERO
ジャンル ホラーアドベンチャー
対応機種 PlayStation Portable
PlayStation 2(日本国外)
開発元 クライマックス
発売元 コナミ
人数 1人
メディア UMD
発売日 2007年12月6日.[1]
対象年齢 CEROC(15才以上対象)
ESRB: Mature
PEGI: 16+
OFLC: M
USK: 16
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サイレントヒル ゼロ』はコナミが提供するホラーアドベンチャーゲームクライマックスにより製作されており、開発にコナミは関わっていない[2]

概要[編集]

シリーズ第1作『サイレントヒル』の前日談であり、作中にはそれを示唆するアイテムや登場人物が複数登場する。

発売前にはカプコンの『バイオハザード4』に類似した3人称視点や、バリケードを構築して敵の襲撃を防ぐなどの新要素導入が予告されていたが、実際のゲーム中で採用されることは無かった。ただし、敵からの攻撃に対してQTE(クイックタイムイベント)での防御が可能になったり、近距離用武器の使用回数が有限になるなどの新要素が導入されている。

従来の作品では物語が進行すると受動的に裏世界へ移行するという演出が存在したが、本作では鏡に触れることによって能動的に裏世界へ移動できる。表世界では進行不可能である通路が裏世界では通行可能であることも多く、表世界への移行と裏世界への移行を繰り返すことがゲーム攻略の鍵となる。

日本国外版は『SILENT HILL: ORIGINS』(サイレントヒル オリジンズ)のタイトルでPS2版も発売されており、キャラクターのモデリングが若干変更されている。

ストーリー[編集]

トラック運転手のトラヴィス・グレイディは、運転するトラックをサイレントヒルへと走らせていた。突然何かが視界を横切り、トラックを止めると一人の少女が立っていた。少女は無言で立ち去るが、不審に思ったトラヴィスはその後を追う。町外れまでたどり着き、燃えさかる一軒家と辺りを窺う不審な女性に気づいた直後、少女の叫び声が響く。意を決したトラヴィスは炎の中に飛び込み、全身に火傷を負った少女を助けるが、そこで意識を失う。トラヴィスが意識を取り戻したとき、彼はサイレントヒルにいた…。

登場人物[編集]

Travis Grady:トラビス・グレイディ/男/20代
本作の主人公。傷付いた過去を抱くトラックドライバー。
謎の少女アレッサとの出会いを皮切りに、サイレントヒルに宿る力によって自らの過去のトラウマと向き合っていくと同時に、サイレントヒルで暗躍するカルト教団の謎に迫っていく。
最後はアレッサと共に神を倒し、サイレントヒルから脱出した。
Alessa :アレッサ/女/7歳
トラヴィスによって火事から救い出された少女。全身に火傷を負っていたはずだが無傷の姿でトラヴィスの前に現れ、彼を裏世界へと導く。
本作のヒロイン的存在であり、世界観の要となるキーパーソンでもある。
また、本作ではアレッサの魂の片割れであるシェリル出生の謎が明かされる。
Dahlia Gillespie:ダリア・ギレスピー/女/年齢:39歳
アレッサの母親であり、カルト教団の司祭。『1』と同様に、本作中の事件の黒幕。娘に神を宿し、出産させようと目論みる。
アレッサに神を宿す儀式を行う際、大量の炎を使用したために火事となり、『1』で読める記事によると7棟が全焼する大規模なものになったらしい。
Lisa Garland:リサ・ガーランド/女/年齢:16歳
アルケミラ病院に勤める見習い看護婦。明るい性格だが情緒不安定な面がある。
この頃から既に麻薬中毒だった他、カウフマンと肉体関係があったことが示唆されている。
『1』とは違い、異世界やクリーチャーの影響は受けていない様に見える。
Kaufmann:カウフマン/男/43歳
アルケミラ病院の院長。ファーストネームは「マイケル(Michael)」。冷静沈着で合理的だが、どこか嫌みな印象を受ける。密かに麻薬を取り扱っており、新興宗教と関わりを持っている。
本作では、リサと肉体関係があったことが示唆されている。
『1』とは違い、彼にクリーチャーや異世界は見えていない。
H. Grady:ヘレン・グレイディ/女/享年不詳
トラビスの母親。故人。トラビスの中にある、残虐な人格を見抜いており、彼を殺そうとしたが、その事が原因で精神病患者として療養所に収容された。夫リチャードよりも先に他界している。
因みに、「私は鏡の世界に行ける」という台詞があり、もし本当だとしたら、トラビスが鏡を介して表世界や裏世界へ能動的に移動できるのは、先天的な素質である可能性がある(歴代主人公の中で、異世界に能動的に行き来できるのはトラビスだけである)。
Momma:ママ
トラビスが幼い頃に他界したヘレンが異形と化した姿。天井に吊らされている。体は人型だが、周りに覆われたコルセット状の物には、何本もの鋭い針が隠されている。
R. Grady:リチャード・グレイディ/男/享年不詳
トラビスの父親。故人。妻ヘレンや息子トラビスを愛していたが、妻の死をきっかけに、幼いトラビスを残して首吊り自殺した。
Sad Daddy:サットダディ
トラビスが幼い頃に自殺したリチャードが、裏世界で異形の怪物と化した姿。天井から吊り下がった箱に体を押し込めた姿をしている。頭部が伸縮し、噛みつきや口から吐く液体で攻撃してくる。
Harrold "Harry" Mason:ハリー・メイソン/男/25歳
Jodie Mason:ジョディ・メイソン/女/年齢不詳
エンディングにのみ登場する、『1』の主人公ハリーとその妻ジョディ。アレッサの魂の半分である赤子を路上で拾う。
Cheryl Mason:シェリル・メイソン/女/0歳
アレッサがフラウロスの力で分離させた、魂の半分が具現化した赤子。メイソン夫妻に拾われる。
The Butcher:ブッチャー
大きな肉切り包丁を手にした怪人。体格はトラビスよりも一回り以上も大きく、肉屋のようなエプロンを身に纏い、顔の左半分をマスクで隠している。他のクリーチャーを惨殺したり、トラビスに脅迫めいた文章を残すなど他のクリーチャーとは異なる習性を持つ。序盤の肉屋で初登場して以降、様々な場所で姿を見せたり、痕跡を残していく。物語の終盤、モーテルのキッチンにて遂にトラビスと直接対峙し、交戦の末、倒された。移動スピードは遅いが攻撃力は高く、掴み攻撃を受けた際に2回目のコマンド入力を失敗すると即死攻撃を繰り出してくる。特定のエンディングではトラヴィス自身の邪悪な人格が具現化した存在である事が示唆される。名前は「肉屋」を意味する。

クリーチャー[編集]

ナース(Nurse)
トラヴィスが最初に遭遇する人型クリーチャー。トラヴィスを見つけるとよろよろと近づき、メスや巨大な注射器で襲ってくる。
キャリオン(Carrion)
下半身が異様に大きく、顔の皮を剥いだような獣型クリーチャー。普段はゆっくりと頭を引きずりながら這いずり回るように移動しているが、近づくと俊敏な動きで体当たりしてくる。名前は「腐肉」を意味する。
レムナント(Remnant)
療養所のみに現れる拘束具のようなものを付けた透明のクリーチャー。動きは鈍いが、薄暗い場所では見つけ難く、体当たりで攻撃してくる。ライトを当てた時に現れる影の形から人型であると思われる。倒れた時点で確実に死んでいるため、唯一とどめを刺す必要のないクリーチャーである。名前は「遺物」の意を持つ。
アリエル(Ariel)
劇場にのみ現れる操り人形の姿をしたクリーチャー。天井にぶら下がっていることが多いが、床に落下して逆立ちの格好で移動することもある。ぶら下った状態では首絞め、逆立ち状態では蹴りを繰り出す。
キャリオンマザー(Calion Mother)
キャリオンが巨大化したクリーチャー。行動はキャリオンとほぼ変わらず、前足を上げて圧し掛かりを繰り出す時がある。絶命すると、煙のように消え、跡には緑色の染みが残る。
ツーバック(Twoback)
人型の肉塊が二体折り重なり融合しているような外見のクリーチャー。手足の動きがちぐはぐなためか、歩く姿はもがいているようにも見える。針のような腕で突きを繰り出したり、体液を吐き出して遠距離攻撃を仕掛けてくる。

ボス[編集]

ブッチャー(The Butcher)
上記を参照。
ストレイトジャケット(Straight Jacket)
両腕を拘束された人間のような姿をしたクリーチャーで、『2』のライイングフィギュアと酷似した、あるいは同一の存在である。動きが速く、体液を吐きかけて攻撃してくる。病院のボスとして出現するが、以降は通常のクリーチャーとして出現する。名前は「拘束服」を意味する。
ママ(Momma)
上記を参照。
カリバン(Caliban)
ブリッジをしているような格好をした大柄のクリーチャー。巨大な足で地響きを立てながら歩き回っている。耐久力が高く、高威力の踏み付けや攻撃範囲の広い体当たりを仕掛けてくる。劇場ではボスとして登場するが、以降は通常のクリーチャーとして出現する。ジゴミュータント」の意を持つ。[要出典]
サッドダディ(Sad Daddy)
上記を参照。
アレッサズドリーム(Alessa`s Dream)
麻酔薬を吸って気絶したトラヴィスの悪夢の中に出現する、悪魔とも神ともつかぬ姿をしたクリーチャー。鋭い爪で斬りつけたり、胸部から光線を発するほか、上空から大量の火炎弾を降らせて全方位を攻撃してくる。

武器[編集]

本作では接近戦用武器に耐久値が設定されており、一定回数使用すると破損・消失してしまう。ただし既存シリーズに比べて多種多様な接近戦用武器が登場し、同種の接近戦用武器を多数同時に所持する事が可能になった。また、素手による格闘攻撃も可能になった為、たとえ武器を使い果たしてもゲーム進行が不可能になるわけではない。

素手[編集]

両腕で交互にパンチを繰り出す。最初から使用できる攻撃手段であり、使用回数に制限はないものの威力は極めて低く、リーチも短い。

接近戦用武器 (投てき武器)[編集]

敵に投げつける為の武器。使用回数は一回のみであり、標的に命中せずとも破損してしまう。武器自体の重さとチャージする時間によって威力や射程が変化する。
アルコールのビン
かご
書類整理棚
タイプライター
ツールボックス
テーブルランプ
鉄のおもり
電気スタンド
トースター
ポータブルテレビ

接近戦用武器 (直接攻撃)[編集]

敵を殴打、切断、刺突する為の武器。種類によって威力やリーチ、攻撃速度、耐久値が異なるため、使い分けが重要になる。

折れた棒
かぎ竿
カミソリ
ギザギザな木材
シャベル
タイヤレバー
調理用ナイフ
点滴用の支柱
ドライバー
肉切り包丁
日本刀
バトン
火かき棒
ハンマー
ピッチフォーク
ビリヤードのキュー
ミートフック
メス
レンチ
月のこて
ゲームを一度クリアすると初期装備に追加される武器。何度使用しても破損することは無く、ボスを数発で倒せるほどの威力を誇る。
巨大肉切り包丁
2周目に敵を100体以上倒してクリアし、特殊なエンディングを見ると初期装備に追加される。月のこてと同等の威力、破損しない耐久力に加え、長いリーチを誇る。
消防斧
ゲーム冒頭でアレッサを救出する際、80秒以内に脱出すると追加される。威力は平凡だが、何度使用しても破損しない特性を持つ。

遠距離戦用武器[編集]

遠距離の敵を攻撃するための銃器。武器そのものは破損はしないが弾薬を消費する。種類によって発砲速度、射程、攻撃力、装弾数が変化する。

競技用ピストル
6発の装弾が可能であり、射程も長い拳銃。ただし威力は素手と同等。
ショットガン
絶大な威力を持つが、装弾数が2発のみであり、射程が極めて短い散弾銃。
軍用ピストル
装弾数が8発に増え、競技用ピストルより威力も高い上位互換的な拳銃。
狩猟用ライフル
装弾数は4発だが、極めて高い威力を持ち、射程距離も長いライフル銃。
アサルト・ライフル
単発の威力は高くないがフルオート連射によって高い火力を誇るライフル。射程も長く、装弾数は18発。
リディーマー
装弾数は6発だが狩猟用ライフルと同等の威力を持ち、射程に優れた44口径のリボルバー拳銃。
テスラ・ライフル
UFOエンディングをクリアした後に初期装備として追加される。長射程の光線を無制限に連射できる光線銃。

最初から持っているアイテム[編集]

フラッシュライト
暗所を照らし出す懐中電灯。ただし、使用しているとクリーチャーに気付かれてしまう。
ラジオ
クリーチャーが接近するとノイズを発する為、探知機として使用できる。
運命のコイン
トラヴィスが昔から持ち歩いているお守り。ある謎を解き明かすヒントが隠されている。
暗視ゴーグル
フラッシュライトを使用した時間が3時間でクリアすると初期装備として追加される。敵に気付かれず暗所を探索できる。

消費アイテム[編集]

栄養ドリンク
使用するとスタミナを全回復する。従来作品の同名アイテムとは異なり体力の回復効果は無く、ペットボトル飲料である。
健康ドリンク
使用すると体力が小程度回復する。従来作品の『栄養ドリンク』に近いアイテムだが、スタミナ回復効果は無い。
救命キット
使用すると体力が中程度回復する。
アンプル
使用すると体力が完全に回復する。本作ではスタミナ回復効果はない。

脚注[編集]

  1. ^ Silent Hill: Origins, Release Summary”. GameSpot. 2007年10月26日閲覧。
  2. ^ ただし音楽は山岡晃が担当

関連項目[編集]

メインタイトル
映画
キャラクター

外部リンク[編集]