サイレントヒル ホームカミング
| ジャンル | サバイバルホラー |
|---|---|
| 対応機種 |
PlayStation 3 Xbox 360 Microsoft Windows Xbox One |
| 開発元 | Double Helix Games |
| 発売元 | コナミデジタルエンタテインメント |
| プロデューサー | ジェレミー・リー |
| ディレクター | コーディ・リアソン |
| デザイナー | ジェイソン・アレン |
| シナリオ |
パトリック・J・ドゥーディー クリス・ヴァレンツィアーノ |
| プログラマー | ケビン・クリステンセン |
| 音楽 | 山岡晃 |
| 発売日 |
|
『サイレントヒル ホームカミング』(SILENT HILL: HOMECOMING) はアメリカ合衆国のDouble Helix Gamesが開発したサバイバルホラーゲーム。
コナミから発売されている『サイレントヒル』シリーズの一作で、『サイレントヒル ゼロ』で海外企業による開発に移行してからは二作目。日本国外ではPS3とXbox 360でのダブルプラットフォームとなっている。
当初は『サイレントヒル5』の仮称で発表されていたが[1][注釈 1]、最終的にナンバリングが外れ、『ホームカミング』の副題が付いた。また、プレイ感覚や登場人物の行動様式は『サイレントヒル2』に似たものになる[2]とされていたが、実際は別物になった。
日本でも発売が予定されていたが、2009年9月10日に日本国内での発売の中止が発表された。コナミの表向きの釈明は日本市場にそぐわない商品だったためとしている[3]。またラストボスが戦闘中突然いなくなり、ゲームがクリアできなくなる進行不能に繋がる重大なバグも報告されている。『リベレーション3D』のパンフレットでは上記の「日本市場にそぐわない内容」に加え、重大なバグの修正に費やす労力が予想売上に見合わないと判断された為だったと明かされている。
内容
[編集]本作では人物との会話の途中、主人公が話す内容を選択肢から選ぶというアドベンチャーゲームのようなシステムが採用されている。基本的には会話の内容が変化する程度のものであるが、選択肢によっては意外性のある情報が聞ける事がある他、一部の選択肢はエンディングの分岐に直結している。エンディングは、恒例のUFOエンディングを含めた5つのものが用意されており、それぞれクリア後に特典としてコスチュームを一つ入手できる。また、スタート時の画面でコナミコマンドを入力することで専用の隠しコスチュームが入手できる。
前半の舞台は元サイレントヒルの分村であり、主人公アレックスの故郷である「シェパードグレン」で、後半が「サイレントヒル」となる(但し、ゲーム前半でもごく僅かだがサイレントヒルがステージとなる展開が用意されている)。シェパードグレンにはまだ一般人が残っており、生活や商売を行っている場面も見られる。
過去のシリーズと比較すると敵の出現頻度は少ないが、近接武器で戦うためには、弱攻撃と強攻撃を組み合わせたコンボ、敵の攻撃に合わせた回避、回避に際しての反撃などを駆使する必要があり、銃器を使用する際はサードパーソン・シューティングとなり自ら照準を合わせる必要がある。これらの要素のために戦闘の難易度が高めになっている。
過去作とも世界観を共有しているが、他の作品と違いサイレントヒルに雪ではなく灰が降っていることや、表世界から裏世界へと変貌する際の演出など、映画版『サイレントヒル』の影響が見られる。また、イベント内に非常に残酷な描写が見られるのも本作の特徴である。
ストーリー
[編集]傷を負ったために入院していた軍人アレックス・シェパードは、病院を出てヒッチハイクを行い通りがかったトラック運転手に乗せてもらい、自らの故郷シェパードグレンに帰郷(ホームカミング)してきた。しかし、見慣れたはずのその町は、霧に包まれ、怪物がうろつく危険な場所と化していた。
アレックスは、幼馴染みの女性エルや保安官代理ウィーラーと協力して、シェパードグレンやサイレントヒルの街を探索していき、街の異変の原因を探っていく。それと同時に、失踪した弟ジョシュアと父親アダムも探すことになる。
そして物語の中盤以降、異形の怪物のみならず、復活したサイレントヒルの「教団」のメンバーまでもがアレックス達に襲いかかる。
やがて、アレックスが軍人ではなく、精神病院の入院患者だったことが明かされる。また、「教団」を再興したのがエルの母・ハロウェイ判事であることも判明する。
ハロウェイを返り討ちにしたアレックスは教団兵士も倒してエルを救出し、ジョシュアを探すべく奥へと進む。そしてアレックスはジョシュアの死の真相を思い出し、その彼の前に最後の敵・アムニオンが現れる。
アムニオンを倒すと、その体から水浸しのジョシュアの亡骸が出てきた。アレックスはジョシュアに謝り、彼の懐中電灯を返し、立ち去っていく。
その後のエンディングはアレックスが母・リリアンが惨殺される前に介錯したか否か、アダムの懺悔に許すと答えたか否かで決定される。エンディングによってはウィーラーの生死で更に分岐する。また、どのエンディングに分岐したかに関わらず、ゲーム中で手に入る全18枚の「子供の絵」と全11枚の「写真」を全て集めていた場合、後述のムービーが追加される。多くのエンドで時間が巻き戻った、あるいは本編の出来事がアレックスの夢であったかのような演出も取られている。下記にエンドごとに記載するが、公式にエンディング名は設定されていない為、エンディングの内容から便宜上の名称を記載する。
- GOOD(グッド)
- アレックスは生還し、エル(ウィーラーを助けていた場合でもエルに一緒に逃げるようアレックスが促し、彼女が安全な場所に連れて行くという旨の会話が事前にされるのみで、ウィーラーはこのエンドでは直接登場はしない)と無事再会する。エルにあそこで何を見たのか尋ねられると、彼は「向き合わなければいけなかった現実だ。」と答えた。2人は呪われた土地と悲惨な運命を乗り越えて未来に足を向け去っていく。
- 母リリアンを拷問にかけられる前に撃ち介錯して助け、父アダムの告解を聞き彼を許した場合のエンディング。ウィーラーの生死は問われず、どちらの場合でも彼は直接登場しない。
- Sacrifice(犠牲/生贄)
- アレックスは気が付くとシェパードグレンの自宅のバスタブの中に押し込まれ拘束されており、そこに現れたブギーマンに殺されていたはずの父アダムの手によって溺死させられる。
- アダムは悲しげな表情にも見える顔で、しかし覚悟した様子で「息子よ、お前の犠牲で私達全てが救われる。ジョシュアが家名を受け継ぎ守るだろう」と話す。アダムだけではなくジョシュアが生存していることも示唆されており、本編の出来事はアレックスの妄想で現実ではアレックスを生贄に捧げるという本来の儀式が、ジョシュアが溺死することもなく滞りなく行われた、ととれるようなエンディング。
- リリアンは介錯したが、アダムは許さなかった場合のエンディング。ウィーラーの生死は問われない。
- Hospital(病院)
- 冒頭の悪夢と同じく精神病院で拘束されているアレックス。アレックスはゲーム冒頭の悪夢にも登場していた病院の職員(アダムに容姿が似ている為アダム本人が登場しているとされる事もあるが、少なくともアレックスは職員を父アダムと見なして接したりはしていない他、ゲーム中で明言もされていない。また、こちらのエンディングでは医師は2人登場する)に、「今までの出来事は夢だったのか?ジョシュアはどこだ」と問いかける。職員はその問いかけには答えず、「アレックス、君が現実を直視し責任を果たそうとしなければ何も変わらないんだ」と告げる。病院の職員の手で頭に取り付けられた装置から高圧電流を流され、アレックスは絶叫する。
- こちらのエンディングでも本編中の出来事がアレックスの夢か妄想であったかのような描写がされているが、犠牲エンド以上に謎が残り不可解な描写がされているエンディング。
- ジョシュアの事故死までは現実に起きており、精神病院に入ったアレックスが『治療』を受け続けているというエンディングなのか、あるいは本編での出来事は全て起こってはいたが、エンディングの条件から察するにアレックスが父を許しはしたが真実と向き合わなかった(拷問にかけられる事が明らかな母を見ても介錯できず助けなかった=現実を見なかった)為、物語当初自身を軍人だと思い込んでいたように現実を正しく直視できず、かといって全てを忘れることもできず精神世界で苦しみ続ける袋小路に入ってしまったという描写なのか、いくつか可能性は考えられるが明確なことは不明。
- リリアンは撃たず介錯できなかったが、アダムは許した場合のエンディング。ウィーラーの生死は問われない。
- Judgement(審判)
- 2人のブギーマンに拘束されたアレックスは彼等と同じ三角頭を被せられる。するとアレックス自身が3体目のブギーマンと化し、雄叫びを上げる。
- リリアンは撃たず、アダムも許さなかった場合でウィーラーが死亡した(助けられなかった)場合のエンディング。
- UFO(ユーフォー)
- 事件から生還したアレックスとエルだが、直後に現れたUFOにアブダクションされてしまう。応急処置で一命を取り留めており、アレックスらを追ってきてその光景を見たウィーラーが「皆あいつらに連れて行かれたんだ!俺は知ってたぞ!」と叫ぶ。人々が姿を消したのは、宇宙人の仕業だったのだ。
- リリアンは撃たず、アダムも許さなかったがウィーラーが生存している場合のエンディング。本作のジョークエンドだが他作品と異なり、1周目から到達可能。
- 作中で襲ってきたクリーチャーや人物達が宇宙人の擬態であった可能性があり、ジョシュア含め他のルートでは本編中もしくは物語開始前に死亡した人物達皆が、UFOに攫われただけという形で生存している可能性が示唆されている唯一のエンディングであり、ハッピーエンドともとれる内容である。
写真と「子供の絵」を全て集めていた場合の追加ムービー
ゲーム内で手に入る写真と子供の絵を全て入手していた場合、スタッフロール後にシーンが追加される。実家に入ったアレックス。アレックスが家の階段で濡れた足跡を発見し、それを辿って二階の部屋に入ると、ベッドの上にジョシュアがいた。彼は「笑って」と言ってインスタントカメラのシャッターを切ると、一枚の写真が出てくる。それは物語序盤で見つけた、アレックスの写真だった。アレックスは驚いた顔で写真に写っていた。忘れていた過去の記憶のワンシーンにすぎないのか、全てが終わった後家に戻ったアレックスが見た夢か幻だったのか、それとも奇跡が起きて時間が巻き戻ったのか、あるいはジョシュアが蘇ったのか。明確なことは示されずプレイヤーの想像に委ねられている。
登場人物
[編集]- アレックス・シェパード(Alex Shepherd)
- 声:ブライアン・ブルーム / (幼少期)クリスチャン・ロバーツ
- 本作の主人公。22歳。軍人。
- 戻って来る前は負傷のために入院していたらしい。久しぶりに故郷“シェパードグレン”に戻ってくるが、変わり果てた町を見て驚愕し、失踪した弟のジョシュア、そして父のアダムを探す為に“シェパードグレン”と“サイレントヒル”を奔走する。
- 物語の終盤、彼が実は軍人などではなく、弟を事故とはいえ死なせてしまったことで精神を病み、精神病院に入院していた患者であったことが判明する。
- 町を異変から守るため、父アダムの手によって時期が訪れた際に生け贄として水に沈められて殺される運命にあったが、その前に事故で本来生贄として殺さずに済み、シェパード家の跡取りとして愛情を注いで育てられていたジョシュアが水死してしまった為、アダムはアレックスまで殺して失うことができなくなり生贄として捧げる儀式を行えず、結果本編での異変が起きる。
- シェパードグレンやサイレントヒルの怪異や復活した教団、自らの過去と運命に立ち向かっていく。
- なお、彼が歴代主人公に比べて銃の扱いを含めた戦闘技術に長けているのは、父親から受けた訓練の賜物である。
- ジョシュア・シェパード(Joshua Shepherd)
- 声:ダルトン・オデル
- 行方不明になったアレックスの年の離れた弟。9歳。父に溺愛されている。
- 度々アレックスの前に姿や気配を現しては逃げていくが、実は数年前に既に死亡している。作中でもアレックスの前に明確にはっきりとした姿を見せるのは、後述の特殊ムービーなどの例外を除きほとんどアレックスの悪夢の中や回想シーンのみという伏線が存在した。
- アレックスに連れられボートで夜の湖に出た際の事故で水死しており、その死が今回の一連の事件を引き起こす引き金となってしまった。但し「犠牲」「UFO」エンドルートでは生存が仄めかされた他、ゲーム中拾うことができる写真を1枚残らず全て集めると見ることができるスタッフロール後の特殊ムービーでは、死因との関連を伺わせる水の跡を残しつつも少なくとも見かけは事故に遭う前と変わらない姿で、シェパード家の自室(アレックスとジョシュアの部屋)に上がり込んで戻ってきており、ジョシュアの姿を見て呆然とするアレックスの顔をカメラで撮影するという形で登場する。
- アダム・シェパード(Adam Shepherd)
- 声:アル・バンディエロ
- リリアンの夫でアレックスとジョシュアの父親。53歳。シェパードグレンの保安官の元軍人。
- 何故かアレックスには非常に辛く当たり、時には存在すら無視するような冷淡な態度を取る。一方でジョシュアを溺愛しており、同じ事を2人でしていた兄弟を見てアレックスを厳しく叱りつけ、ジョシュアは咎めないどころか優しい言葉をかけるなど、自身の子供に異様とまで言える差をつけた扱いを行っていたことを示す描写が作中で度々存在する。 また、アレックスにも戦闘の技術の手ほどきをしていた等、冷淡に接しておきながらそういった接し方と矛盾するかのような事も行っていた。
- 実はかつてサイレントヒルから移住したシェパード家を含む四一族は、移住の際に『一定の周期(50年毎)でそれぞれの家の子を1人、サイレントヒルの『神』への生贄として捧げるためにその子供の両親のどちらかの手で殺害せねばならない』という恐ろしい呪われた掟を課せられており、時期が来た際に四一族のいずれか1人でも生贄を捧げる事を拒めば『神』の怒りを買いシェパードグレンの町全てに厄災が起きるとされていた。
- アダムは掟に従い長男のアレックスを生け贄として選び、いずれ殺さなければならない為情が湧かないよう冷酷に扱い、殺さずに済むもう1人の息子ジョシュアには優しく接していたというのが真相であった。
- しかし憎んでいるわけでもないどころかジョシュア同様大切に思っており、本来愛情を注ごうとしていた息子アレックスを完全に突き放すことなどできるはずもなく、一族の使命とアレックスへの愛情の板挟みとなり苦しんでもいた(アレックスへの戦闘の手ほどき等も、彼なりにアレックスと接する手段であったり、戦闘の技術を教え込むことで、何かが変わる事を期待しての行動だったとも考えられる)。そんな中ジョシュアが事故死するという悲劇に見舞われ、アレックスをも生贄として捧げる事で失うことへの恐怖に耐えかね、アレックス殺害を拒んだことがシェパードグレンの異変を引き起こしてしまう。また、アレックスを精神病院に送ったのもアダムとリリアンの判断であった事が明かされており、こうなった以上アレックスを滅びゆくシェパードグレンの異変に巻き込ませまいとする行動だった事が示唆されている。
- ジョシュア同様行方知れずになっていたが、最後は両手足を縛られた状態でアレックスと再会して謝罪の辞を述べ、息子の目の前でブギーマンに切り裂かれた。その直前には教会の懺悔室でアレックスに対する罪の意識を告解しており、これをアレックス(プレイヤー)が赦していたか否かがエンディングに影響する。赦していた場合アレックスの手で拘束からは解き放たれかけるものの、ブギーマンに殺害される展開は変化しない。なお、一部のエンディングでは物語終盤でブギーマンに殺されたにも関わらず頑健な姿で登場しており、物語の不可解な描写の根幹に関わっている様子も見せる。戦闘にならないものの度々登場するブギーマンは、アダムの潜在意識から生み出された存在である事が作中で仄めかされている。
- リリアン・シェパード(Lillian Shepherd)
- 声:エリザベス・ランバート
- アダムの妻でアレックスとジョシュアの母親。49歳。夫アダムを慕い、彼を支えてきた。アレックス曰く裁縫が趣味で、たまにミシンの前で一日中過ごした事もあったらしい。
- 今まで夫アダムと同様に、彼ほどではないものの息子であるアレックスに冷淡な態度を取っていた。しかしアレックスの帰郷を落ち着いた様子で、だが何かへの憔悴と諦観も入り混じったような顔で迎え、アダムもジョシュアも皆いなくなってしまったと話す。
- 物語後半にてかつてのジョシュアの事故死なども当然知っていたであろうことが判明するため、先述の「ジョシュアが姿を消した」などの言動は、アレックス同様自身の心を守る為等の理由で記憶を封印ないし改竄していたからであると思われる。
- 後に拷問器具に磔にされた状態でアレックスと再会し、拷問器具によって殺される前にアレックスの手で苦痛から解放してほしいと懇願する。ここで介錯するか否かがエンディングに影響する。
- エル・ハロウェイ(Elle Holloway)
- 声:ラナ・バロン
- アレックスの幼馴染みであり、本作のヒロイン的存在。22歳。
- 優しい性格で、町からいなくなった人たちの写真を掲示板に貼り出している。「急にいなくなったから寂しかった」とアレックスの帰郷を喜び笑顔で迎えてくれるが、妹ノーラも神隠しにあったらしく、若干の憔悴を見せている。さらに突如怪物だらけになったシェパードグレンの町を見て驚愕する。中盤からは妹を探す為にもアレックスやウィーラーと行動を共にするようになる。彼女の生死が変化するような分岐は存在しないが、エンディングによっては末路が描かれず登場しない。
- ジェイムス・ウィーラー副保安官(Deputy James Wheeler)
- 声:フィッツ・ヒューストン
- シェパードグレンの副保安官。『2』の主人公ジェイムスと同名であるが、関連はない。
- 異変を解決する為、中盤からアレックスやエルと共に行動する。
- 刑務所の裏世界でアスフィクシアに連れ去られ、後に教団の隠れ家の一室で両手足を椅子に縛りつけられ、何らかの拷問にかけられたのかナイフを剣山のように複数突き刺された姿でアレックスと再会する。ここで救急キットを使って治療するか否かがエンディングに影響する(手持ちの救急キットがこの時尽きていると助けられない)。
- カーティス・アッカーズ(Curtis Ackers)
- 声:アル・バンディエロ
- 偏屈なジャンク屋の男店主。41歳。自分の仕事に誇りを持っている。本人曰く「どんなジャンクでも修理できる」らしいが、ある時から『2時6分』を指して止まってしまったシェパードグレンの時計達はなぜか直す事ができなかったらしい。アレックスを『軍人さん』と呼ぶが、偏屈な性格もあり態度はぶっきらぼうである。ガンマニアでもあるらしく、アレックスが手にしている古いリボルバー(コルトSAAと思われる。自宅にアレックスが戻った際、母リリアンが膝の上に護身用かお守りかのように膝の上に置いていたもので、持たせていては危ないと判断したのか、アレックスが手に取り持ち去った。古すぎて骨董品のようである為使えないのか、壊れていたのか定かでは無いが武器としての使用はできない)を目にすると態度を変え、そのリボルバーと引き換えに自動拳銃を渡してくれる。
- 実はハロウェイ判事が再興した教団のメンバーで、アレックスの母親の拉致にも加担している描写がある(当該シーンにて顔は見えないが彼と同じ丸鋸を持った教団メンバーがいる)。物語の終盤にハロウェイ判事の命令でエルを丸ノコで殺そうとするが、駆けつけたアレックスに反撃され死亡した。
- エル処刑の場面においてはボスキャラクターとして登場し、丸腰のアレックスを相手に丸ノコで襲い掛かってくる。
- マーガレット・ハロウェイ判事(Judge Margaret Holloway)
- 声:エリザベス・ランバート
- エルの母親で、シェパードグレンの判事を務める。アレックスも信頼を寄せており、実の母リリアンから冷たく扱われるアレックスに何かと良くしてくれていた。
- 異変が起きている中でも化け物が見えているのかいないのか、あまり怖がる様子を見せず自宅にて判事としての書類仕事を行っているほどの冷静な態度と行動を取っているが、四一族の掟に従って我が子(エルの妹)を生け贄として殺害した張本人であり、一度は壊滅状態となった(『ゼロ』〜『3』での主人公らの働きにより度々「神」の復活などの計画が阻止され挫かれていった上、『3』にて生き残ったダグラスの手によって教団の所業と実態が世間の明るみに出された為。また、『1』の17年後となる『3』でもある人物が『1』の事件により一度壊滅しかけた教団を自身の手腕を発揮して再興させたことが語られていた為、その後再びヘザーとダグラスの活躍によって滅んだ教団をマーガレットが再興させたと思われる。本作と時系列が比較的近い『4』の時代でも教団そのものはほぼ壊滅状態となっている事を示唆する文章が読めるファイルが存在した)サイレントヒルの教団を再興したのもマーガレットであることが、物語の終盤に彼女自身の口から語られ、その直後に電動ドリルで自らアレックスを処刑しようとする。他の四一族の者たちと違い、我が子を手にかけながら精神を病んでいる様子等も見せない。物語中盤にて教団の拠点にて(おそらく自作自演にて)拘束されており、アレックスに助け出される。その直後アレックスに登場したクリーチャーから庇われ、逃げるもののその際微笑むという不穏な様子を見せていた。終盤で本性を表し、アレックスを拘束して電気ドリルを用いて拷問にかけるも、最後は抵抗したアレックスに電動ドリルを押し返され、喉を貫かれて死亡した。
- 教団を復興させたのは四一族の1人であるアダムが生贄の儀式を行えなかった為、振り撒かれた呪いにより滅びゆくシェパードグレンの町を救う為であり、サイレントヒルの『神』の怒りをどうにか鎮めようとした故の行動であった。非情な悪人ではあるが、サイレントヒルの悪辣な『掟』に人格と人生を狂わされ振り回された人物の1人とも言える。
- サム・バートレット(Sam Mayor Bartlett)
- 声:デビッド・アラン・グラフ
- “シェパードグレン”の市長。50歳。
- 町に異変が起きた後、精神的に病んでいるからか毎日泥酔しては墓を掘り起こすという奇行に出ている。
- 掟に従い既に息子のジョーイを生け贄として生き埋めで殺害しており、その事で精神的に病んでいる。先述の墓を掘り起こす行為も、息子を埋めて手にかけた事がトラウマになっている故の行動であると思われる。
- アレックスの目の前で息子ジョーイが由来と思われる最初のボスクリーチャーに叩き潰され死亡してしまった。
- ドクター・マーティン・フィッチ(Doc Martin Fitch)
- 声:デビッド・アラン・グラフ
- 町の男医師。55歳。
- かつては立派な人物であったが、現在は精神を病み錯乱を起こしておりその面影はほとんど見られない。
- 幼少期事故に遭ったアレックスの命を救っており、その件や人柄により皆から慕われて英雄扱いまでされていた。
- 掟に従い既に娘のスカーレットを生け贄として殺害しており、精神を病んでいたのもその行いの為であった。
- その罪を流そうと体を切り付ける自傷行為を行ってしまっている。
- 最後はアレックスの目の前で、娘の遺品である人形が落ちた自身の血だまりの中から現れた自身の娘が由来のクリーチャー、スカーレットに頭を食い千切られ死亡した。
- トラビス・グレイディ(Travis Grady)
- 声:マイキー・オコナー
- 前作『サイレントヒル ゼロ』の主人公であるトラックドライバー。50歳。『ゼロ』の時よりも大幅に髭が伸びているが、服装は『ゼロ』とほぼ同じデザインのものを着用していた。
- 軍務を終え(実際は精神病院から脱走して)シェパードグレンへの帰路についていたアレックスをトラックに乗せてくれていた。
- 車内で眠っていたが悪夢から目覚めたアレックスを見て、カーラジオで音楽をかけるなどの気遣いも見せていた。
- シェパードグレンの街に辿り着きアレックスを降ろした後トラックで走り去っていき、今作での事件に巻き込まれることはなかった。
- ゲーム内では名前は明かされていなかった(トラヴィスと明言されていなかった)が、公式サイトのコンテンツの一つ「ALEX' DIARY」にて彼であることが明言されている。ゲーム版と同一の世界観を共有はしていない映画版サイレントヒル2作目の『リベレーション』においても、本作と似た役回りで登場していた。
- オーダーの一員(The Order Soldier)
- ハロウェイ判事が再興したサイレントヒルの教団「オーダー」(The Order)に属する私兵たち。かつての教団と同名ではあるが、壊滅した旧教団と異なり、『神』の復活(この世への召喚)ではなく契約の不履行によりシェパードグレンへ呪いを振りまいた『神』の怒りを鎮めんとする事が主目的であった。
- とはいえサイレントヒルの『神』を絶対視し自身らの目的の為に無辜の人間を巻き込み犠牲を出す事を厭わない悪辣さや、所業の惨さはかつての教団になんら引けをとっておらず、『神』やサイレントヒルの呪いや悪しき風習には立ち向かう事なく、シェパードグレンの町そのものを救うためとはいえアレックスら大勢を犠牲にせんとする、再興者であるハロウェイ判事の人間性も大きく反映された組織となっている。
- 強制的に拉致された者と自ら進んでメンバーとなった者がいるが、敵キャラクターとして登場する者はいずれも容赦なくアレックスを攻撃してくる。中にはロボトミー手術などの脳手術を施されてしまった者もいることを示すファイルが作中で確認できる。
- また、脳手術の被験者にされていた(もしくはされかかっていた)者の1人に『ダウンプア』の主人公マーフィーがいた事が、『ダウンプア』作中で示唆されている。登場する兵士は皆男性である。映画版に登場する教団兵と外見が酷似しており、ガスマスクや防護服を身に纏って鉄パイプやライフルで武装している。
- クリーチャー達とは異なり、主人公と同様に回避を行う難敵。しかも、ステルス攻撃を仕掛けるかの如く静かに忍び寄ってくる事がある上、人間であるため遭遇しても無線機のノイズが鳴らない。
- 物語の中盤から敵として登場し、集団でアレックスやエルを始末しようとする。
- ブギーマン(Bogeyman)
- 三角錐に近い五角錐の兜を被った怪人。3メートルを超える屈強な巨体を持つ男性の姿で上半身は裸。サバイバルナイフのような形をした大鉈を振り回す。
- アレックスの行く先々に姿を現しては消えていく。映画版の三角頭と外見が酷似しており、アレックスと直接対峙することはない。
- その正体は不明瞭だが、作中でアダムに対して強い殺意を抱いている[注釈 2]一方で、アレックスには全く危害を加えないことから、アダムの自らを罰する潜在意識から産み出された怪物であると推測できる。
- ルートによってはアレックスがこのブギーマンにされてしまうエンディングが存在する。
- また、このエンディングを見る事でアレックスにブギーマンのコスチュームが追加される。
登場する敵
[編集]人間の敵は除く。日本語表記は実績より。
クリーチャー
[編集]- ナース(Nurse)
- シリーズ頻出のナース系クリーチャー。太腿や豊満な乳房の谷間部分が露出しており、のっぺらぼうのような顔を除けばほぼ人間の姿をしている。
- 移動や攻撃は遅いが、近づくとナイフで襲い掛かってくる。明かりに反応する性質があり、ライトを消した状態ではマネキンのように動かなくなる。
- スウォーム(Swarm)
- 脚に人間味のある蠅ようなゴキブリのようなクリーチャー。名前の意味は「群れ」や「蝟集」。
- 顔めがけて飛んできて張り付こうとするので振り落とす必要がある。
- 『サイレントヒル』や『サイレントヒル2』に登場した「クリーパー」と酷似している。ちなみに海外ではフライング・コックローチ(飛ぶゴキブリ)と言われてしまっている。
- ラーカー(Lurker)
- 男性の姿をしているクリーチャー。意味は「潜む者」。
- 下半身は布のような物で縛られており、顔には縦に裂けた口があるのみ。海老反りの状態で這って移動する。水の中に潜伏している事もある。
- 動き方のわりに意外にも素早く、近づくと飛び掛って鋭い爪で攻撃してくる。
- フェラル(Feral)
- 全身の皮を剥いだような姿の犬型クリーチャー。目も肉で覆われている。『1』にも似たクリーチャーが登場したが、名前は異なっている。
- 名前の意味は「野生の〜」「凶暴な」。
- 飛び掛かって噛みついて攻撃してくる。複数体いると強敵になる。
- スモッグ(Smog)
- 体色は黒く、鋭い肋骨のような物の中に光る顔や肺をしているクリーチャー。
- ラーカーとは逆に腕が無く、その名の通り顔からは常に煙霧(黒煙)を吐いている。
- 攻撃時も肺を膨らませて辺りに黒煙を撒き散らしてくる。
- 名前の由来は「煙(smoke)と霧(fog)の合成語」で両者が混在している状態を指す。
- 『2』の「ライイングフィギュア」や『ゼロ』の「ストレイトジャケット」に酷似している。
- ニードラー(Needler)
- 手足が鎌のようになったM字開脚をし股の間に頭部がある男性のような姿のクリーチャー。
- 虫のように壁や天井も移動したり、柔軟な体で狭い穴から出てくる事もある。
- 正面からナイフなどの近距離武器で攻撃しても足の刃で防御して弾いてしまう為、通常のクリーチャーの中では屈指の強敵である。
- 名前の意味は「刺激する者」や「針で縫う[刺す]人」。「イライラさせる人」という意味もあったりする。
- シズム(Schism)
- 肌が白く、肩から上の頭部全体が刃物になっており口のように縦に裂ける人間の体型のクリーチャー。
- 地面に横になって寝ている者も居るが、刺激を与えると目を覚まして襲い掛かって来る。見た目の通り頭を振って攻撃してくる他、腕を振り回しながら突進して来たりもする。捕まえて体を真っ二つにする即死攻撃持ちの強敵。
- 名前の意味は「分裂」。
ボス・その他のクリーチャー
[編集]- シャム(Siam)
- 大男と若い女性を背中合わせに結合させたようなクリーチャー。体と腕が大きい。
- 外見は『2』の「マンダリン」や『サイレントヒル3』の「クローサー」に似ており、全身に皮のベルトのようなものが巻かれている。
- 要所に登場する小ボス的存在で教会では二体同時に襲いかかってくる。巨体に似合わぬ身軽な動きが可能で、棍棒状の両腕で殴ってくる。但し、ライトの光に敏感。
- 因みに、倒した際に入手できるトロフィー(Xbox 360版)が「Shades of James」(ジェイムスの影)であることから、『2』の「In Water」エンド後のジェイムスとメアリーの成れの果て、もしくは死亡した彼らに由来するクリーチャーである可能性がある。
- 名前の由来は「シャム双生児」の「シャム(現タイ王国の旧名)」であると思われる。
- セプルチャー(Sepulcher)
- 巨木が人型の異形と化したもの。名は「埋葬」を意味する。
- 巨木だけあって非常に大きく、足がないために周囲に吊るされた肉塊を重しとして逆さまにぶらさがっている。
- 重しである肉塊を破壊されると地面に落下し、ラーカーと同じく這ったまま行動する。片腕で体を支えながらもう片方の腕を払ったり掴んで締め上げたりしてくる。
- スカーレット(Scarlet)
- フィッチの娘スカーレットの人形がクリーチャー化したもの。異様に長い手足と大きく裂けた口が特徴。
- 身長はアレックスを軽く越えており、足の長さだけで既にアレックスの身長ぐらいある。
- 戦闘時は形態が2段階に変化し、1段階目は動きの鈍い2足歩行、一定のダメージを与えると2段階目になり、四つん這いになって非常に素早くなり天井を移動するようにもなる。
- 『サイレントヒル アーケード』に登場した“エミリードール”に似ている。
- アスフィクシア(Asphyxia)
- 何人もの人間の女性の体が繋がったり融合してムカデのような形態をした怪物。名は「窒息」を意味する。
- 見た目に反して素早く動く強敵。突進や打撃攻撃の他、名前の意味通り相手を捕えて顔をキスのように口で覆って窒息させる殺し方をする。尻のような尻尾のような部分が弱点。
- アムニオン(Amnion)
- 本作のラストボス。名は「羊膜」を意味する。
- 不気味な容姿で、顔は能面のように無表情な仮面のようになっている。妊婦のように腹が膨れた人間の女性の身体だが機械仕掛けであり、顔もアコーディオンのように伸縮可能で口も伸びる。更に腕の代わりに肩から6本の蜘蛛の様な長い機械の脚が生えた形態をしている。
- 一定のダメージを受けると、前肢を反らした第2形態に変化する。ラスボスにしては弱く、攻撃力も極端に高くない上体力もそれほどない。
- ブギーマン(Bogeyman)
- 本作における三角頭。『2』のレッドピラミッドシングよりも角が少ない兜を被り屈強な体格で上半身は裸。サバイバルナイフのような形をした大鉈を振り回す。
- 映画版の三角頭と外見が酷似しており、アレックスと直接対峙する(戦闘になる)ことはない。
- ルートによってはアレックスがこのブギーマンにされてしまう(当該のルートでおそらく両親ともを裁いたため、断罪者たるブギーマンとなってしまった)エンディングが存在する。
- また、このエンディングを見る事でアレックスにブギーマンのコスチュームが追加される。
評価
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Metacriticでの平均評価は、PS3版が71点[5]、360版が70点[6]、PC版が64点[4]だった。
映像や雰囲気、山岡晃による音楽は賞賛された[11][12]が、ストーリーは賛否両論の評価を受け、「シリーズで最も分かりやすい」[10]「独創的ではなく大きな驚きも無いが、不気味な世界への非常に魅力的な旅路となっている」[15]といった肯定的な意見もある一方、「主要などんでん返しは事前に容易に予想できる」「他作品との繋がりが薄く、より大規模で未完の物語のサブプロットのようだ」[12]などの意見もあった。
戦闘面では、従来と異なるアクション重視の作りを賞賛するレビュー[10][15]もあれば、不出来さやシリーズとしてかけ離れている点、セーブポイントの少なさへの不満も挙げられている[12][11]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ↑ “『サイレントヒル5』かなり不気味なスクリーンショット……”. Game*Spark (2007年9月5日). 2025年4月15日閲覧。
- ↑ Ogden, Gavin (2007年4月20日). “Silent Hill 5 details emerge”. CVG. 2008年10月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年6月9日閲覧。
- ↑ “サイレントヒル最新作「SILENT HILL HOMECOMING」が突然発売中止、コナミに理由を聞いてみた”. GIGAZINE (2009年9月11日). 2025年4月15日閲覧。
- 1 2 “Silent Hill: Homecoming for PC Reviews, Ratings, Credits, and More at Metacritic”. Metacritic. 2011年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- 1 2 “Silent Hill: Homecoming (ps3: 2008): Reviews”. Metacritic. 2008年10月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- 1 2 “Silent Hill: Homecoming (xbox360: 2008): Reviews”. Metacritic. 2008年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- ↑ Gallegos, Anthony. “1Up Reviews Silent Hill Homecoming”. 1Up. 2012年6月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- ↑ Reeves, Ben. “Konami's Survival Horror Franchise Provides More Bad Scares”. Game Informer. 2016年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- ↑ Lewis, Cameron (2008年9月30日). “Silent Hill: Homecoming (360)”. GamePro. 2008年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- 1 2 3 Hudak, Chris (2008年10月3日). “Silent Hill: Homecoming - PS3 Review”. GameRevolution. 2015年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- 1 2 3 Graziani, Gabe (2008年10月3日). “Silent Hill: Homecoming (PS3)”. GameSpy. 2016年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- 1 2 3 4 Haynes, Jeff (2008年9月30日). “Silent Hill: Homecoming Review”. IGN. 2012年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- ↑ Soboleski, Brent. “Silent Hill: Homecoming Review (Xbox 360)”. TeamXbox. 2008年10月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- ↑ D'Aprile, Jason. “Silent Hill: Homecoming”. X-Play. 2008年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
- 1 2 “Silent Hill: Homecoming Review - Xbox 360”. G4tv (2008年10月6日). 2011年6月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。