バリケード

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アルジェの街路に築かれたバリケード。1960年1月撮影。
東京都港区ロシア大使館の付近に設置されている移動式バリケード

バリケード (barricade、阻塞)は、戦争などにおいて相手の攻撃や侵入を防ぐために築かれる障害物。

概要[編集]

戦場では相手の進行を塞ぎ、妨害するために様々なバリケードが築かれる。特に、迂回がしにくい市街地や隘路でその力を発揮する。素材はありあわせの瓦礫や土嚢から鉄筋コンクリートなどまで、幅広い。戦車をはじめ大きな装甲戦闘車両はバリケードに行動を阻害されやすく、履帯で乗り越えられず戦車単体の衝突で直接破壊することが不可能な構造物は、特に対戦車阻塞として機能する(コンクリート製の巨大な角錐やレールの基部を地中深く埋め、垂直に立てた構造物などが用いられる)。

バリケードを築いて部外者の入場を拒み、機関の機能を麻痺させる戦術を「バリケードストライキ」(略称・バリスト)と呼ぶ。

歴史[編集]

革命など、市民が戦闘行為をする場合には正規の工兵がいないため、防衛策としてはありあわせのものでバリケードを築くことになる。近代フランスにおける革命家ルイ・オーギュスト・ブランキの著した『武装蜂起教範』は、パリで武装蜂起した革命派のバリケード形成についての古典的マニュアル本でもあった。

日本においては、鳥羽・伏見の戦いにおいて、「酒樽台場」と呼ばれるバリケードが築かれている。これは、造り酒屋から徴用した酒樽を用いた野戦陣地と考えられている。1970年の安保闘争前後の全共闘による学生運動では盛んに利用され、東京大学京都大学をはじめ主要な国立大学や、早稲田大学明治大学法政大学中央大学同志社大学立命館大学などの主要な私立大学は軒並み、全学バリケード封鎖状態になっていた。

現代のバリケード[編集]

韓国スイスのように戦争や有事に備える国では、早急にバリケードを築く資材が常設されている。たとえば道路沿いにコンクリートの塊を準備しているうえ、道路をまたぐコンクリート橋に爆薬を設置できるようにしてあり、有事の際には道路を塞いで敵機甲部隊などの進撃を妨害する。

近年では自爆テロなどへの対策のため、軍事施設や外国大使館など重要施設の周辺に、移動式や固定式(起倒式)のバリケードが設置されることも多い。

関連項目[編集]