鉄拳3
ジャンル | 対戦型格闘ゲーム |
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対応機種 |
アーケードゲーム(AC) プレイステーション(PS) プレイステーション2(PS2) |
開発元 | ナムコ |
発売元 | ナムコ |
シリーズ | 鉄拳シリーズ |
人数 | 1人~2人(対戦) |
メディア | CD-ROM |
発売日 |
AC版…1997年3月20日 PS版…1998年3月26日 |
『鉄拳3』 (Tekken3) はナムコより1997年に発売された対戦格闘ゲームである。鉄拳シリーズの第3作目。
製品
- アーケード版:1997年3月稼働開始(SYSTEM12)
- PlayStation版:1998年3月26日発売(シリーズ最後のPS版でもある。)
- PlayStation2版:2005年3月31日発売の『鉄拳5』に収録
特徴
前作から19年後の世界という設定であるため、ほとんどのキャラクターが世代交代という形で変更が加えられた。また、プレイヤーが使用するキャラクターに対応して登場する中ボスキャラクターの概念がなくなり、技の構成・操作体系の面で明らかに重複しているキャラクター(いわゆるコンパチキャラ)も削除された。だが、それ以上に大きな本作の特徴は、全キャラクターに「横移動」という移動方法が追加されたことである(一応、『鉄拳2』の一八、ペクは軸をずらす性能のある技を持ってはいたが)。これはレバーを上か下に入れ、すぐにニュートラルに戻すことで、それぞれ奥と手前に横移動が出来るもので(代わりに従来の「小ジャンプ」「一瞬だけしゃがむ」がレバーの上下で行えなくなったが、これはレバーの斜め上下で代替できたため、さほど混乱は生じなかった)、これにより相手の繰り出す技をガードするだけでなく横に避けたり、側面や背面から狙って攻撃を当てるといった、3Dならではの奥行きのある攻防が行えるようになり、このシステムを採用したことで鉄拳は大きな変革を迎えた。また、背景も前作までは描き割りであったが今作以降は背景もポリゴン表示となった。以後、鉄拳というタイトルは他の2D・3D格闘ゲームと明確に差別化されることになる。本作は世界累計販売本数691万本を誇り、これは2人用対戦型格闘ゲームの世界最高売上販売記録である[1]。 モーションキャプチャーに鈴木みのる、渋谷修身、マルセロ・ペレイラ、黄秀一、青木嘉教、玉寄兼一郎らが参加している。
ハードウェア的には鉄拳1、鉄拳2で使用されたSYSTEM11の1.5倍の性能を持つSYSTEM12基板になり、グラフィックの質もさらに向上している。上部に電光掲示板を搭載し、高画質のモニタを搭載した筐体「サイバーリード」も発売された。
PS版
アーケード版との違いは以下のとおり。
- 使用キャラクターが追加された。
- ミニゲームが追加された。
- PS版鉄拳2同様にムービーが追加された。
- アーケード版の持つ特徴や魅力を上手く再現していたが、先行のアーケード版がプレイステーション互換基板よりも上位の基板「SYSTEM12」で作られていたため、背景が一枚絵になるなど、アーケード版に比べると若干見劣りする部分もある。
- 木人が登場するステージでは、ラウンド毎にモーションデータのローディングが発生する。
- PSおまけソフトのウェルカムディスク体験版にはARCADE MODE(1stageだけ)とVS MODEのみプレイ可能でリン・シャオユウ、エディ・ゴルドの2人だけ使用可能。
- ちなみに売上本数は約140万本で,シリーズ最高の売上である。
PS2版
2005年3月31日に発売されたプレイステーション2用『鉄拳5』の「アーケードヒストリーモード」に『鉄拳』、『鉄拳2』と一緒にアーケード版『鉄拳3』の移殖版が収録されている。基本的にAC版の完全移植であるが、ラウンドの切り替わり時にBGMが節目節目にスキップする演出が省略されている。また、あくまでもAC版の移殖のため、PS版の追加要素は収録されていない。
ストーリー
The king of iron fist tournament 2終盤、三島一八の元にたどり着いた風間準。彼女は一八の神秘的な力に自分が吸い込まれていくのを感じた・・・。大会は一八の父、平八の優勝で幕を閉じる。大会を後にした準はデビルの襲撃を受ける。デビルの狙いは彼女のお腹の中にある一八の子供だったのだ。死闘の末、準はデビルを倒し、故郷の屋久島へと帰っていった・・・。
前大会より15年。世界は平和に時を刻んでいた。三島財閥頭首・三島平八は私設部隊「鉄拳衆」を使い、世界各地の紛争を鎮圧したり、貧しい国に対しての援助などを行っていた。ある時、インディオの遺跡を発掘中の鉄拳衆が「…部隊は全滅…奴は闘神か?!…」という謎の無線を残して消息を絶つ。平八はこの「闘神」を手中に収めれば世界征服も夢ではない、と確信する…。
やがて世界各地で格闘家の失踪事件が発生。一八との子供「仁」と屋久島で静かに暮らしていた風間準は、ふと身の危険を感じる。準は仁に話し始めた…。過去に起こったこと、もし自分に何かあったら三島平八を訪ねること。嵐の夜、2人の下に「闘神」が現れる。「逃げて」と叫ぶ母を尻目に仁は「闘神」に挑むが一瞬で意識を失う。目が覚めると母も家も生まれ育った森も何もかもが消えていた…。仁は平八のもとを訪れ「闘神」を倒す術を教えてくれるよう頼み込む。平八は「闘神」の狙いが「強い魂」であることを確信し、強い魂を持つ者、すなわち強い格闘家達が集うよう、「The king of iron fist tournament 3」の開催を決意する。そして仁に三島流喧嘩空手を伝授するのであった。4年後、「The king of iron fist tournament 3」が開催される。風間仁、19歳・・・。
優勝は風間仁。しかし「闘神」オーガを倒した直後、仁は待ち構えていた平八と鉄拳衆によって襲われる。それまで信頼していた者から裏切られた仁は、デビル化して彼らをなぎ払い、夜空の闇へと消えていった。
登場人物
デフォルトキャラクター
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タイムリリースキャラクター
PS版追加キャラクター
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エディ・ゴルドは当初は鉄拳4のクリスティ・モンテイロでデザインされていたが、SYSTEM12でオーバースペックとなったため、突貫でエディ・ゴルドでデザインされ直された経緯がある。その為、ロケテストにも実装が間に合わず、最後まで謎の新キャラクターとされていた。
ボスキャラクター
- 三島平八
最終ボスキャラクター
- オーガ
- トゥルーオーガ(=オーガ第2形態)
脚注
トリビア
AC版のROMには、制作途中で没にされたと思われる、鉄拳2の風間準とオリジナルキャラのSAKEというキャラクターデータの残骸が残っている。ROMにパッチを当てるなどで無理矢理登場させると、準はニーナの外観で仁のモーション、SAKEは吉光の外観で仁のモーションで、それぞれ登場する。