菓子パン
菓子パン(かしパン)とは、表面に甘い味を付けたり甘味のある具を入れたりして、菓子としての要素を強化した種類のパンである。
概要
これは日本での概念で、それ以外の国ではイーストを用いて膨らませたケーキの一種と考えられているものも多い。古くは古代ギリシアでも似たものが多く作られていた。甘いパンということでは、ペイストリーや、フランスで言うヴィエノワズリーと重なるが、これらと異なって生地に油脂分が多いとは限らず、生地自体は普通のパンと変わらない菓子パンも多い。
おやつとして、あるいは嗜好品として、または軽食として食べるスナックフードの一種でもある。一般に糖分が多く高カロリーなので、朝食のメニューとして利用されることもある。様々な風味の菓子パンが開発・販売されており、一般の食事に供するパンとしての食パンや調理パン(サンドイッチやカレーパンなど)と同等の人気を博している。
基本的な製法
餡やチョコレート、クリーム、カスタードクリーム、ジャムなどの甘いペースト状の食品(スプレッド)が用いられる。パン生地に包んで焼いたり、焼きあがった空洞のあるパンに注入したりする。
ほかには、砂糖を加えたりチョコレートを練りこんだりして生地を甘くする方法や、メロンパンのように表面に甘い素材をかぶせる方法が見られる。干し果物が混ぜ込まれたもの、甘い風味付けに酒や香料が使われているものも見られる。甘味の他に塩味、酸味や苦味といった要素が含まれるものも多い。
おもな菓子パン
- メロンパン:見た目をメロンに似せたパン。パン生地の上にクッキー生地を載せて焼きあげる。今でこそ夕張メロンパンなど実際にメロンを使ったパンがあるが、基本的にメロンの味は付いていない。
- あんパン
- ジャムパン
- シナモンロール
- クリームパン
- チョコレートパン
- コロネ
- ピーナッツパン
- 揚げパン
- 黒糖パン(コッペパンの変種)
- マーガリントースト(もしくは「バターシュガートースト」「シュガートースト」「イギリストースト」):甘さ控えめで塩味のマーガリンクリームを表面に塗り、粉砂糖を振りかけたトースト。
- レモンパン
- 甘食
- ぶどうパン(レーズンパン):生地に干しぶどうが入ったもの。
- 豆パン(甘納豆パン):北海道の代表的な菓子パン。生地に大粒の甘納豆が入ったもの。
- ようかんパン:北海道の代表的な菓子パン。 コッペパンの間にホイップクリームを挟み、液状の羊羹をエクレアのようにコーティングしたもの。