マーガリン
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マーガリン (margarine) は元々バターが高価であることからバターの代替としてつくられた食品。以前は人造バターと呼ばれていた。味や風味などはバターよりも劣るが安価である。バターが添加され、風味などが改善された製品もある。バターやオリーブオイルのようにパンに塗って食べるために広く用いられる。また、バターに比べ安価であることから、バターの代用品としてパンやケーキ、クッキー、アイスクリーム、チョコレートなど多くの食品の原材料に使われる。近年、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸が健康被害を与える可能性が指摘されており、日本では規制が無いが米国や欧州では規制されている(後述)。
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[編集] 概要
マーガリンは精製した油脂に発酵乳・食塩・ビタミン類などを加えて乳化し練り合わせた加工食品で、その製造過程において水素を分子に付加して(水素付加、水素化)、常温で固体にしている。バターとの大きな違いは、バターの主原料は牛乳だがマーガリンの主原料は植物性・動物性の油脂である。以前は鯨の脂肪を用いた物も普及していた。日本ではJAS規格により、「マーガリン類」の中で油脂含有率が80%を超えるものがマーガリン、80%未満がファットスプレッドと分類されている。
[編集] 歴史
19世紀末にフランスのナポレオン3世がバターの安価な代用品を求めて行った募集で採用されたのが、フランス人のムーリエが発明したマーガリンであった。このマーガリンは、牛脂に牛乳などを加えたもので、オレオマーガリン (oleomargarine) と呼んでいたが、後に省略してマーガリンと呼ばれるようになった。このオレオマーガリンのオレオ (oleo) は油 (oil) を意味し、マーガリン (margarine) という言葉はギリシャ語の margarite (真珠の意)に由来しており、「真珠のように美しく輝く油のかたまり」という意味であった。この語源はヨーロッパの女性人名であるマルガリータ (Margarita)、マーガレット(Margaret)、マルゲリータ(Margerita)等と共通している。
[編集] 人体への影響
かつて植物性脂肪から作られるマーガリンは、動物性脂肪であるバターよりも健康によいというような印象が持たれていた。しかし近年では逆に、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸が健康被害を与える可能性が指摘されている。水素添加によって作られる通常のマーガリンはトランス脂肪酸を7%前後、ファットスプレッドは5%前後含む[1]。このトランス脂肪酸は心臓疾患や現代病の一因である可能性が指摘されており、欧米ではすでに食品中に含まれるトランス脂肪酸の量を表示することが義務付けられたり、食品中に含まれる量の規制が行われるなどしている。2009年5月現在、日本では規制はない。詳しくはトランス脂肪酸の項を参照のこと。
- トランス脂肪酸に対する日本マーガリン工業会の見解
- 大手の食品メーカーや小売業、外食産業では、「マーガリンは安全である」という日本マーガリン工業会の見解[2]にそったFAQを載せている。この見解は、
- 日本人はトランス脂肪酸の摂取量及びエネルギー比が欧米人に比べて少ないから安全。
- 日本人はトランス脂肪酸の害を低減するリノール酸の摂取量が欧米人に比べて多いから更に安全。
- 自然界にもトランス脂肪酸は存在する。
- トランス脂肪酸だけでなく飽和脂肪酸も害がある。
- というものである。ただし、これらの見解はいずれも医学的見地による実証はされていないため、厳密な「マーガリンの」影響は現在のところ不明となっている。
- トランス脂肪酸を低減したマーガリン
- 日本では、トランス脂肪酸量の表示が義務化されていないことなどから、マーガリンの生産時にトランス脂肪酸量を低減する工程を入れることは少ない。そのため、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸の含有率はほとんど上記のとおりである。なお、トランス脂肪酸の低減工程を行っており、それを明示している物として、バーガリン(マーガリン類ファットスプレッド、トランス脂肪酸1%以下)や、銀シャリ本舗のエコソフト(公称2%以下、分析値1.3%)、創健社のべに花ハイプラスマーガリン(0.5%)などがある。
[編集] 製造・販売企業
- 雪印乳業(ネオソフトなど)
- 明治乳業(コーンソフトなど)
- J-オイルミルズ(ラーマなど)
- 創健社(前述のべに花ハイプラスマーガリンなど)
- インペリアルキッチン(帝国ホテルとニチレイの合弁企業、帝国ホテルで使用しているマーガリンを「ホテルマーガリン」として市販している)
- ADEKA(旧・旭電化工業、「リス印」製菓・製パン用マーガリンなど)
- リボン食品(製菓・製パン用マーガリンなど。国産では唯一の有機JAS認定マーガリンも販売)
- マリンフード(給食用マーガリンなど)
- 小岩井乳業(小岩井マーガリン)
- 月島食品工業(自社ブランドのほか、上述の創健社へOEM供給している)
かつては味の素も「マリーナ」で参入していた。その後、味の素の関連会社であるJ-オイルミルズが「ラーマ」の製造・販売権をユニリーバ・ジャパンから譲り受け、味の素グループはマーガリン事業に再参入した。「マリーナ」は味の素がマーガリン事業から撤退後、ユニリーバ・ジャパンの前身である日本リーバが販売を引き継いだ。

