明治ホールディングス
明治HD本社(東京・京橋) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | 明治HD |
本社所在地 |
日本 〒104-0031 東京都中央区京橋二丁目4番16号 |
設立 | 2009年(平成21年)4月1日 |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 9010001123947 |
事業内容 | 子会社等の経営管理及び付帯関連事業 |
代表者 |
代表取締役社長 佐藤尚忠(明菓社長) 代表取締役副社長 浅野茂太郎(明乳社長) |
資本金 | 300億円(2009年4月1日現在) |
発行済株式総数 |
7,634万5,254株 (2009年4月1日現在) |
売上高 | 連結:1兆1,117億00百万円(単純合算) |
純利益 | 連結:154億67百万円(単純合算) |
決算期 | 毎年3月31日 |
主要子会社 |
株式会社 明治 100% Meiji Seika ファルマ株式会社 100% |
外部リンク | http://www.meiji.com/ |
明治ホールディングス株式会社(めいじホールディングス)は、日本の食品大手企業の明治製菓(以下「明菓」とする)と明治乳業(以下「明乳」とする)が、2009年4月1日付で株式移転により設立した純粋持株会社。グループ規模で味の素と同規模の企業となる。
グループ共通で用いるスローガンは「明日をもっとおいしく」。
設立の経緯
明菓と明乳は、ともに旧・明治製糖(その後経営再建の過程で新旧分離により新会社に移行し、旧・大日本製糖と合併して現在は大日本明治製糖)から派生した企業ということもあり、明乳は独自ロゴを採用するまでは明菓と同じロゴであったほか、商品の共同開発などを手掛けていた。ただ、資本の持ち合いについては、それぞれの独自性を尊重し、僅かにとどまっていた。このため明菓と明乳の間はそれぞれの新会社へ移行後、2009年の経営統合までは厳密には関連会社(グループ会社)ではなく、人的交流も余り無かった。
しかし、米国のサブプライムローン問題に端を発する世界経済の混乱や、地球温暖化対策としてバイオエタノールの生産が拡大したことなどにより、原材料価格の高騰が経営に重くのしかかる事態となっていた。そこで、こうした事態を乗り切るとともに、同根企業の強みを生かし、両社の事業分野で培ったものを生かして新たな展開を図ることを目的に、経営統合を行うことを決意。2008年9月11日、両社トップが記者会見で正式に発表した。
2008年11月26日に、明菓と明乳両社が臨時株主総会を開き、共同株式移転を行うことを承認する決議をした。
グループ再編について
統合後は、健康・栄養食品の共同開発や海外での積極展開を進め、2011年度に連結売上高1兆3千億円、経常利益500億円をめざすとされる。しかし、統合にあたっては、「チルド(冷蔵)で保管・運送する明乳と常温の明菓では販路が違い、価格交渉力が増すわけでもない。海外戦略は長期的には描けるかもしれないが、短期的な統合メリットは少ない」との一部アナリストのコメントにもあるように、重複する事業分野の整理が重大なテーマとなっている。
両社に共通した事業である医薬品事業分野や健康・栄養事業分野は、事業拡大と成長機会の獲得を目指したシナジー効果に期待が集まる。市場成長と統合効果が最も期待できる健康・栄養食品事業では、明菓の医薬品部門と連携して高齢者向け流動食などの商品を開発するほか、輸出も始め、年間売上高を2014年3月期をメドに現在の2倍強の1500億円とする方針を発表した。
なお、グループ内には大きく4つのセグメントがあり、
- 乳製品(明乳の食品セグメント)
- 菓子・健康(明菓のフード&ヘルスケアセグメント)
- 医薬品(明菓の薬品セグメント+明乳のその他セグメント中の医薬品事業)
- サービスその他(明菓のビル賃貸他セグメント+明乳の医薬品事業以外のその他セグメント)
となっている。
特に、「健康・栄養」・「薬品」・「共通機能」で重複する分野があることから、明菓・明乳が単独で扱う「菓子」や「乳製品」を含め、持株会社発足後、2年以内のできるだけ早い時期に再編を進めていくことが発表されていたところ、2010年9月14日に行われた明治ホールディングスの記者会見で明治乳業と明治製菓のグループ事業再編並びにそれに伴う傘下会社の社名変更を発表した。
具体的には2011年4月1日に明治製菓のフード&ヘルスケア事業を吸収分割により明治乳業へ継承。同時に、食品事業が一体化した明治乳業は株式会社 明治へ、医薬品事業が残った明治製菓はMeiji Seika ファルマ株式会社へそれぞれ商号変更することになった。これによって、長年使用されてきた『明治製菓』と『明治乳業』の社名は2011年3月31日をもって消滅した。[1][2][3]。
ブランドロゴ・スローガン
明菓・明乳で別々となっていたブランドマーク(前者は「Meiji」、後者は「MEIJI」)は経営統合を機に統一することとなり、統合直前の2009年3月12日に新ブランドマークが発表された。新ブランドマークはすべて小文字で「meiji」と表記、ブランドカラーは両社が使用していた「レッド」を使用する。また、社名表記に使用する和文・英文ロゴタイプのフォント統一も新ブランドマークと同時に発表された。
そして統合後の2009年7月9日、明治グループスローガン「明日をもっとおいしく」を制定。ブランドマークとスローガンの統一が実現したことから、2009年7月12日以降の提供クレジットについてはキリンホールディングス傘下のキリンビール・キリンビバレッジと同じように、「meiji 明治製菓」、「meiji 明治乳業[4]」に改められた。また、テレビCMの最後に使用するサウンドロゴも同年8月に明菓、明乳共に変更し統一された(明菓でのサウンドロゴは30秒版のみ使用する)。
経営統合後もしばらくは旧ブランドマークの製品のみが流通していたが、明菓は2009年7月以降、明乳も2009年9月以降[5]の新製品・リニューアル品(リニューアルを受けない既存商品の新ブランドロゴ表記品を含む)に順次導入され、2010年7月時点で一部を除くほとんどの製品が新ロゴマークとなった。
2011年4月1日、グループ内の再編により、明乳は明菓の菓子・食品事業(一般用医薬品を含む)を引き継ぎ、商号を「株式会社 明治」に、医薬事業に特化した明菓は商号を「Meiji Seika ファルマ」にそれぞれ改められた。明治は食品関係が中心のためグループスローガンは従来どおり継続して使用するが、提供クレジットは2011年4月から「meiji 明治」に変更した。Meiji Seika ファルマは薬品関係が中心となったため、別のスローガンとして「明日をもっとすこやかに」が制定された。
長期経営指針「明治グループ2020(にーまるにーまる)ビジョン」では、「こども すこやか」「おとな はつらつ」「みんな わくわく」の3つのキーワードを、お客さまの生活貢献へのキーワードとして掲げている。
関連項目
- かつての明治グループ親会社(母体企業)。いくつかの変遷を経て、現在はほとんど関係はなくなっている。三菱商事全額出資子会社。
- 明菓が土曜夜9時のドラマ枠のスポンサーを長く務めるなど関係が深い。
- 監督の原辰徳は明乳(ルーキー時代)・明菓両方のCM出演経験がある。
- 日テレおよび巨人の親会社で、明菓および明乳とも関係がある。
- 前身の後楽園球場時代から広告を提供し、東京ドーム完成後も明菓が内野スタンドのスポンサーを長く務めたほか(現在はベンチ広告を提供)、明乳が左翼側の看板広告のスポンサーを務めるなど友好関係が深い。
- 明菓がオフィシャルスポンサーになっている。
- 明乳が練習着スポンサーになっている。
尚、明治屋・明治安田生命・明治大学・明治学院大学・明治薬品・明治図書出版・明治時計・明治天皇などとは何の関係も無い。
注訳
- ^ 明治HD、事業会社を「食品」「薬品」軸に再編 「製菓」「乳業」の名前は消滅 産経新聞 2010年9月14日閲覧
- ^ 明治ホールディングス株式会社 明治グループ事業再編(当社子会社間の会社分割)のお知らせ 2010年9月14日閲覧
- ^ 明治グループ各社の役員人事ならびに組織体制について 明治製菓、2010年2月10日
- ^ 明治乳業については旧ブランドマークでもブランドマーク+企業名のパターンを用いていた
- ^ なお、明治乳業が扱う提携ブランドのミニッツメイド・ネスレ・バンホーテン(ココア飲料)にはシンボルマークは記されない。