平壌地下鉄
平壌地下鉄 | |
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シンボルマーク | |
路線総延長 | 35 km |
軌間 | 1435 mm |
電圧 | 825 V 第三軌条方式(直流) |
平壌地下鉄 | |
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各種表記 | |
ハングル: | 평양지하철도 |
漢字: | 平壤地下鐵道 |
発音: | ピョンヤン チハチョルド |
日本語読み: | へいじょう ちかてつどう |
英語表記: | Pyongyang Metro |
平壌地下鉄(ピョンヤンちかてつ)とは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)・平壌にある地下鉄。2路線がある。
概要
ソビエト連邦から技術援助を受け、規格や施設などは東欧各地に建設された地下鉄とほぼ同じである。駅構内は宮殿のような豪華な装飾が施される。
1960年代に建設が始まり、1973年9月に千里馬線が開通(ソウルの地下鉄1号線の開業は1974年8月なので、平壌のほうが先行したことになる)。さらに1978年9月には革新線が開通した。その後1987年9月には千里馬線が延長、烽火駅、復興駅間が開通した。
地下鉄は核シェルターを兼ねて作られているため、深さ100m程度の所に作られている。
初乗り運賃は日本円で5円である。
路線
総距離は約35km(千里馬線は約20km 革新線は約15km)。軌間は1435mm(標準軌)、第三軌条方式集電で直流825Vである。
駅名 | 接続路線 | 開業日 | ||
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日本語 | 朝鮮語 | 英語 | ||
千里馬線(1号線)(천리마선) | ||||
赤い星駅 | 붉은별 | Pulgunbyol | 1973年9月6日 | |
戦友駅 | 전우 | Chonu | 革新線(戦勝駅) | |
凱旋駅 | 개선 | Kaeson | ||
統一駅 | 통일 | Tongil | ||
勝利駅 | 승리 | Sungni | ||
烽火駅 | 봉화 | Ponghwa | ||
栄光駅 | 영광 | Yonggwang | 鉄道線(平壌駅) | 1987年4月10日 |
復興駅 | 부흥 | Puhung | ||
革新線(2号線)(혁신선) | ||||
光復駅 | 광복 | Kwangbok | 1978年9月9日 | |
建国駅 | 건국 | Konguk | ||
黄金原駅 | 황금벌 | Hwaggumbol | 1978年9月6日 | |
建設駅 | 건설 | Konsol | ||
革新駅 | 혁신 | Hyoksin | 1975年9月9日 | |
戦勝駅 | 전승 | Chonsung | 千里馬線(戦友駅) | |
三興駅 | 삼흥 | Samhung | ||
光明駅 | 광명 | Kwangmyong | ||
楽園駅 | 락원 | Rakwon |
車両
平壌地下鉄の車両はすべてベルリン市交通局のベルリン地下鉄より譲渡をうけた車両で、108両が在籍している。いずれも運転台はドイツ語表記のままである。
現用車両
- D型(Dora) ‐平壌地下鉄の主力車両。1998年に108両導入。2両のユニットを2つ繋げた4両編成。ベルリン分断前に設計・製造され、旧東ベルリン交通局(BVB)・旧西ベルリン交通局(BVG-West)に別れ、壁崩壊後にベルリン市交通局(BVG)へと引き継がれた車両。1957年から1965年にかけての製造で、うち1963年以降製造の車両は分断後の西ベルリン交通局によって発注された。いずれの年次の車両も旧東西の区別なく平壌に譲渡されている。現在ベルリン地下鉄ではこのタイプの車両は事業用車として保有するのみである。
平壌地下鉄に譲渡された車両は特にベルリン時代と変化ない内装で走っているようだ。非常貫通路上部にベルリンでは液晶ディスプレイ、平壌では金日成・金正日親子の肖像が取り付けられた点と、広告の有無をもって区別することができる。
過去の車両
- DK4型(平壌地下鉄型式名.DKJI型)‐中華人民共和国の鉄道車両製造会社「長春軌道客車」で1972年から1973年にかけて345両製造された。1編成4両。制御方式は抵抗制御。非冷房。D型・GI型の導入により1998年に運用を撤退した。
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地上線転用改造後のDK4型
- GI型(Gisela)‐1996年から1997年にかけて60両導入。2001年に運用を撤退した。旧東ベルリン交通局(BVB)→ベルリン市交通局(BVG)と引き継がれた車両。全車とも旧東ドイツの人民公社の製造。1975年にまず試作車が、1978年から1982年に量産前期型(GIと呼称する)が、その後88年から89年にかけて量産後期型(GI/1)が製造されている。平壌に譲渡された車両はすべて量産前期型の車両である。一応製造年次で区別はされているものの、量産車の前期/後期においては細かい点を除いて特に機器・構造などに相違点などはない。後期型の車両は現在もベルリン地下鉄1・2号線で、2005年より順次リニューアル工事を施行され、営業運転に使用されている。
現在、DK4型とGI型の一部編成は集電装置や制御機器の改造により、平壌近郊の地上線に投入されており、一部編成が平義線での運用に就いている。
運転
車掌は前部運転台に運転士と一緒に乗る。右側通行。数十分間隔、朝夕などは約5分間隔である。
駅
駅のつくりは旧東側諸国の地下鉄と概ね共通する。プラットホームまではエレベーターは無く、エスカレーターを使う。エスカレーターは大変長く、天井が低くてトンネルのようになっている。プラットホームのある大深度地下まで乗り換えなしに1本のエスカレーターで繋ぐ。
角度は日本のものよりかなり急で、スピードも速い。構造上、エスカレーターの下が少し透けて見える。上下のエスカレーターのベルト間に1箇所、小さなスピーカーがついていて、アナウンスが流れている。
改札はコインを自動改札機にそのまま入れる方式(いわゆるターンスタイル自動改札機である)。定期券は磁気化されているが、日本のように改札機に投入したりカードリーダーにタッチするのではなく、改札機についているカードリーダー(日本のPOSシステムのクレジットカード読み取り部のようなもの)にスライドさせる。 また、駅名は地名ではなく、北朝鮮の革命思想に基づいた言葉になっている。
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駅構内
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エスカレーター
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駅ホーム
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凱旋駅ホーム
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金日成を称える壁画
安全対策
核シェルターを兼ねた構造ではあるものの、
- 駅全体が暗い
- 避難誘導灯の類がほとんど見られない
- 車両先端に非常時の脱出路である貫通路がない。例.GI型(既に引退済)
など、日本での重大鉄道事故や韓国での重大地下鉄事故を引き起こした間接的要因となったものがそのままある。
関連事項
平壌市内には「鉄道博物館」と「市電博物館」がある。
路線一覧
関連項目
- 朝鮮民主主義人民共和国の鉄道
- 韓国の地下鉄
- モスクワ地下鉄
- プルガサリ - 日本人のスタッフが現地人に案内され外国人開放前の地下鉄に乗車したと言われる