宇喜田町

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宇喜田町
宇喜田町の位置(東京23区内)
宇喜田町
宇喜田町
宇喜田町の位置
北緯35度40分38.47秒 東経139度51分48.61秒 / 北緯35.6773528度 東経139.8635028度 / 35.6773528; 139.8635028
日本の旗 日本
都道府県 東京都
特別区 江戸川区
地域 葛西地域
面積
 • 合計 0.2223 km2
人口
2017年(平成29年)12月1日現在)[2]
 • 合計 4,383人
 • 密度 20,000人/km2
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
134-0082[3]
市外局番 03[4]
ナンバープレート 足立

宇喜田町(うきたちょう)は、東京都江戸川区町名。郵便番号は134-0082[3]

地域

江戸川区の南西部、葛西地域の北端部に位置する町である。面積は0.2223平方kmで、区内で41番目に小さな町である[5]。隣接する地域は北は新川を挟んで対岸に船堀三・六丁目、東は北葛西四・五丁目、南は北葛西三丁目、西は北葛西一丁目。

住宅街

宇喜田町の人口は区内で35番目であり、1786世帯、4313人(2011年1月)が在住している。大型の団地はないが一戸建ての住宅が密集しており、人口密度は区内9位で、西葛西とほぼ同じである。

産業

宇喜田町にはテンアライドの関東セントラルキッチン[6][7]など116の事業所があり、1325人が働いている[8]。しかし事業所数は48町中40位、従業者数は35位でビジネス街としては小規模であり、事業所当たりの従業員数(約8人)も区内の平均(約9人)をやや下回っている。業種は建設業(18%)、卸売業・小売業(17%)、製造業(15%)、不動産業(13%)、医療福祉(9%)が多いようである。また区の平均と比較すると建設業(1.82倍)と不動産業(1.79倍)の比率が高く、宿泊業・飲食サービス業(0.43倍)が低いようである。

歴史

宇喜田は1596年慶長元年)、宇田川喜兵衛定氏(宇田川氏参照)によって開発された[9]。地名は、田川兵衛が開発したところから「宇喜新田」と呼ばれていたものが、さらに縮約されたものとされる[9]

元は小松川地先の海辺であり[9]旧中川旧江戸川三角州の南端にあった(かや)生地・荒地だった。3000石と公称される[9]が、実際は正保の検地で約1111石、元禄の検地で約1459石だった。関東郡代伊奈氏の公認・援助があったとされ[10]、代官見立新田とする説や土豪開発新田とする説[11]がある。

本来の宇喜田は、現在の北葛西から東葛西まで広がっていた。元禄時代に西宇喜田村と東宇喜田村に分かれた[9]が、明治時代に近隣の村々と合併して葛西村になった。昭和7年(1932年)の江戸川区成立時に西宇喜田町・東宇喜田町となったが、昭和9年(1934年)に東宇喜田町は葛西一・二丁目等に変更され(現在の東葛西など)、西宇喜田町は宇喜田町と改称された[9]1979年(昭和54年)の住居表示実施により、宇喜田町の大半は北葛西一~五丁目となったが一部地区は住居表示を拒絶し、宇喜田という地名を残した。これが現在の宇喜田町である。

棒茅場通りや新田仲町通りは、東西宇喜田村の境に沿っていると思われる[12]。それより南は海辺で周辺の村々の飛び地だった。西側には東小松川村の飛び地などがあり、東大島駅付近を流れる旧中川とは接していなかった[13]1930年(昭和5年)に荒川放水路が完成し、東小松川村などが水没し、現在のような地形になった。北東部では中葛西一丁目も宇喜田であり、現在でも宇喜田東公園などの地名が残っている。葛西地域では、この他にも雷(いかずち)、仲町、棒茅場(ぼうしば)などの古い地名が散見される。

世帯数と人口

2017年(平成29年)12月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]

町丁 世帯数 人口
宇喜田町 1,934世帯 4,383人

小・中学校の学区

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[14]。なお、江戸川区では学校選択制度を導入しており、区内全域から選択することが可能。[15][16]

番地 小学校 中学校
全域 江戸川区立宇喜田小学校 江戸川区立葛西第二中学校

交通

公共交通

鉄道

宇喜田町に鉄道駅および鉄道路線は存在しない。近隣地域に2路線2駅が徒歩利用可能圏に所在し、地区南端部からは南方の地下鉄東西線が、それ以外からは北方の都営新宿線が最寄駅となる。

路線バス

道路・橋梁

道路
橋梁
  • 宇喜田橋(新川。宇喜田町 - 船堀二・三丁目)
  • 新渡橋(新川。宇喜田町 - 船堀六・七丁目)

施設

官公署
  • 葛西くすのきカルチャーセンター
  • 葛西警察署宇喜田駐在所
教育
  • 江戸川区立葛西第二中学校

史跡

  • 稲荷大明神

脚注

  1. ^ 町丁目別面積,世帯数,人口及び人口密度” (xls). 江戸川区. 2020年1月25日閲覧。
  2. ^ a b 町丁目別世帯と人口・年齢別人口報告”. 江戸川区 (2017年12月8日). 2017年12月13日閲覧。
  3. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2017年12月13日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年12月13日閲覧。
  5. ^ 江戸川区 (2012年2月). “統計江戸川区 土地・人口・気象”. 2013年7月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月21日閲覧。
  6. ^ テンアライド. “企業概要・沿革”. 2015年8月15日閲覧。
  7. ^ テンアライド、埼玉に新工場 東京から16年移転”. 日本経済新聞 (2015年8月8日). 2015年8月15日閲覧。
  8. ^ 江戸川区 (2012年2月). “統計江戸川区 産業”. 2010年9月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月21日閲覧。
  9. ^ a b c d e f 江戸川区の地名(2) 宇喜田” (pdf). 江戸川区郷土資料室 (2014年6月30日). 2020年1月22日閲覧。
  10. ^ 『江戸川区史』 P174
  11. ^ 『江戸川区の民俗4』の山田真佐男の説
  12. ^ 『江戸川区の民俗4』の地図より
  13. ^ 東京都第一区画整理事務所『今よみがえる葛西沖』の明治38年の地図より。P15
  14. ^ 町丁目別通学指定校一覧”. 江戸川区. 2017年12月13日閲覧。
  15. ^ 江戸川区立小学校「学校選択制」のご案内”. 江戸川区 (2017年5月12日). 2017年12月13日閲覧。
  16. ^ 江戸川区立中学校「学校選択制」及び学校公開のご案内”. 江戸川区 (2017年7月12日). 2017年12月13日閲覧。

参考文献

  • 『江戸川区史 第1巻』(1976年)
  • 江戸川区教育委員会編『江戸川区の民俗4 葛西地区の民俗』(1993年)