人文地理学
人文地理学(じんぶんちりがく、じんもんちりがく[1][2][3]、英語: human geography)は、人文・社会現象を研究対象とする系統地理学の一部門であり[1]、自然地理学とあわせて系統地理学を構成する[4]。読みは、文化・文明の意味では「じんぶん」、天文や地文と対比して述べる場合は「じんもん」とするのが通例となっている[5]。
経済から文化まで幅広い分野を取り扱うが、通常は各専門分野に派生し様々な諸分野に別れて研究されている。
ドイツ語圏では、伝統的にはAnthropogeografie(-phie)と、訳すと人類地理学と呼ばれるものが人文地理学に相応するものであるが、人文地理学に対する捉え方の歴史的な差異によるものであり、実際的にはほぼ同一のものをさすとしてもよいものである。近年では、Humangeographieがメジャーになりつつある。
人文地理学の諸分野
などがある。ただしこの分類法も絶対ではなく、各国の事情に反映して異なる事も多い。また国によって、各諸分野へのアプローチの仕方や捉え方の違いなどに差異がでることもある。
主な学術雑誌
- 『人文地理』( 日本、人文地理学会)
- 『人文地理』( 中国、西安外国語大学人文地理研究所)
- Geographische Zeitschrift( ドイツ、Franz Steiner Verlag)
- Progress in Human Geography( アメリカ合衆国、SAGE Publications)
- Applied Geography( オランダ、Elsevier)
脚注
参考文献
- 日本大辞典刊行会『日本国語大辞典 第十一巻』小学館、1974年9月1日。 261ページ「じんもん-ちりがく」
- 大島襄二『文化地理学序説』理想社、1976年5月10日。
- 金崎肇『地理用語の基礎知識』古今書院、1983年7月15日。ISBN 4-7722-1193-4。 138ページ「じんもん(ぶん)ちりがく」
- 浮田典良 編『人文地理学総論』朝倉書店〈総観地理学講座〉、1984年。
- 日本地誌研究所 編『地理学辞典 改訂版』二宮書店、1989年。ISBN 4-8176-0088-8。
- 浮田典良『最新地理学用語辞典 改訂版』大明堂、2004年。ISBN 4-470-67009-X。 145ページ「人文地理学」