農業地理学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ホイットルセーの農業地域区分図
黄色)遊牧、桃色)企業的放牧(企業的牧畜)、
茶色)移動農業(焼畑農業)、紫色)初期定着農業(粗放的定住農業)、緑色)集約的自給的稲作農業(アジア式稲作農業)、アクアマリン)集約的自給的畑作農業(アジア式畑作農業)、オリーブ色)自給的混合農業黄緑色)商業的混合農業、
空色)商業的酪農(酪農)、オレンジ色地中海式農業薄橙色)商業的穀物農業(企業的穀物農業)、赤色)商業的プランテーション(プランテーション農業)、マゼンタ)特殊園芸農業(園芸農業)、
灰色)非農業地域(林業を含む。)

農業地理学(のうぎょうちりがく,agricultural geography)は、農業全般に関する事象を扱う人文地理学の一分野である。経済地理学の範疇である産業地理学の一分野とみなされる事が多い。

農業地理学が明確化されたのは、1911年地理学者のクルチモフスキーの「農業の空間的分布、構成と地域的条件を解明する分野」という定義によってであった。さらに、農産品の流通過程の研究もこの分野になる。さらに農業技術の進歩と貿易の自由化によって、様々な農産品が世界中をまわるようになって農業地理学の扱うテーマも多様になった。近年では、グローバル化の影響と発展途上国における食料難の問題も相まって、国際的な視野が不可欠になっている。長い間、農業活動の差異は自然環境の差異による、すなわち自然環境が人間行動を規定する、という環境決定論の色彩を帯びていたが、1930年代アメリカ合衆国において見直す動きが始まり、第二次世界大戦後にはヨーロッパでも決定論から脱した[1]

性質上、農業を営む集落である農村を扱う農村地理学と分野的な重複も多い。農業技術に対する知識や関心はもちろんの事、他に農村社会や過疎化の問題などにもスポットを向ける必要がある。

日本の地理教育では、ダウエント・ホイットルセーの農業区分も有名であろう。

脚注[編集]

  1. ^ グリッグ(1998):6ページ

参考文献[編集]

関連項目[編集]