スプラウト
スプラウト(英: Sprout)とは、主に穀類、豆類、野菜の種子を人為的に発芽させた新芽で、発芽した芽と茎を食用とする。モヤシと同義語であり、穀類の新芽作物一般を指す語である。
スプラウトは主にブロッコリーやマスタード、クレス、大根などのアブラナ科の緑黄色野菜や、豆類の種子が使われる。ブロッコリースプラウト、かいわれ大根、ビーンズスプラウトなどと呼ばれる。
発芽野菜、新芽野菜とも呼ばれる。
英単語のsproutに由来するが、英語での意味としては日本語のスプラウトの他に、そもそも芽全般や、芽キャベツを意味する事もある。
歴史
スプラウトは古くから食用に栽培されていて、古くは5000年前の古代中国でマメ科のスプラウトであるモヤシが栽培されていたといわれている。そのほか、18世紀後半に南太平洋などをエンデバーで航海したキャプテン・クックは、船上で大麦のスプラウトをつくり、船乗りたちの栄養補助源としたといわれている。また、19世紀英国ビクトリア朝時代にメアリー・ジューリーという料理研究家によってマスタードやクレスのスプラウトを使った料理本が残されていたり、日本の平安貴族たちの食膳にかいわれ大根がのぼっていたとも伝えられ、古くから世界各地で食べられていた。
日本では、1999年に村上農園がブロッコリー、マスタード、クレス、レッドキャベツの新芽を「スプラウト」として日本で初めて発売を開始して以降[要出典]、様々な種類の発芽野菜が一般の家庭で食べられるようになった。
分類
育て方や食べる時期によって大きく4つに分類できる。
- もやし型(豆型)
- 暗室のみで育て、緑化させないもの。緑豆もやし、大豆もやし、アルファルファ、フェヌグリークなど
- かいわれ型(アブラナ科型)
- 茎が伸びるまで暗室で育て、その後たっぷり光をあてて緑化させたもの。大根、ブロッコリー、ムラサキキャベツ、マスタード、クレス、豆苗、ソバ、カラシナ、シロガラシなど
- その中間型
- 暗室で発芽後、緑化させたもの。
- 発芽したてのもの
- 発芽後すぐに種ごと食べるもの。発芽玄米、リョクトウ、アズキ、ケツルアズキ、レンズマメ、ヒヨコマメなど
栄養等
発芽に伴う代謝の中で、種子のときには存在しなかった成分も新たに合成され、ビタミン、ミネラル、フィトケミカルなどが含まれる[要出典]
ローフードや酵素栄養学では「酵素を多く含む食材である」として重視される。
1994年アメリカのジョンズ・ホプキンス医科大学のポール・タラレー教授らによって、発芽3日目のブロッコリーの新芽・ブロッコリースーパースプラウトに含まれるスルフォラファンが強いがん予防効果を持つことが明らかにされた。この研究発表を受けてブロッコリースプラウトがアメリカでブームになった[要出典]。