がんばれゴエモン〜ネオ桃山幕府のおどり〜

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がんばれゴエモン
〜ネオ桃山幕府のおどり〜
ジャンル アクションアドベンチャーゲーム
対応機種 NINTENDO64
開発元 コナミコンピュータエンタテインメント大阪
発売元 コナミ
人数 1人
メディア 128メガROMカセット
発売日 日本の旗 1997年8月7日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
その他 コントローラーパック対応
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がんばれゴエモン〜ネオ桃山幕府のおどり〜』(がんばれゴエモン ネオももやまばくふのおどり)は、1997年8月7日コナミより発売されたNINTENDO64アクションアドベンチャーゲーム

概要

武器やジャンプを駆使して道中ステージや城ステージを攻略していくというシリーズの特徴はそのままに、シリーズ初の3Dアクションゲームとなった。従来の横スクロールアクションとは操作感が大きく異なるものとなっている。

日本を舞台にした旧作の和のテイストを踏襲しつつ3Dグラフィックによってより臨場感ある表現で世界観が形作られると共に、3Dならではの立体感溢れるアクションに加え、旧作で確立されたアクションアドベンチャーの要素も大きく取り込まれている。

本作の舞台は北海道九州を除いた日本全土(九州は最終ステージとして宇宙に登場するほか、中部・北陸は通過する程度でステージはない)となる。各地の日本の名所・旧跡がイメージされており、旧作にみられた純和風の世界観と旅情感も意識されている。

従来作のキャラクターチェンジシステムを引き続き搭載しており、ゴエモン、エビス丸、サスケ、ヤエ、4人の能力の使い分けが攻略の鍵となる。プレイ開始後しばらくはゴエモンとエビス丸の2人を切り替えて進んでいき、シナリオを進行と共にヤエとサスケが順に仲間に加わる流れとなる。途中には、ゴエモンインパクトを呼んで巨大ロボと対戦する恒例の巨大メカ戦バトルもある。

本作では、劇中の音楽やCG劇に力が入れられている。オープニングテーマ「がんばれゴエモンのテーマ」には影山ヒロノブ、インパクト戦での挿入歌「おれはインパクト」には水木一郎といった大物アニソン歌手を起用し、最終戦前に流れる挿入歌の「ゴージャス・マイ・ステージ」でもオペラ歌手の立花敏弘太田悦世が歌唱している。ストーリーは全編通して基本的にコメディー仕立てで、会話シーンではコミカルな台詞に合わせて、アメリカのシットコム等のような笑い声(録音笑い)が挿入される。

1人プレイ専用ゲームであるが、開発段階では2人プレイが可能だった[要出典]。また、コミックボンボン[いつ?]やゲームショウ[要出典]などで公開されたときの仮称は『がんばれゴエモン5 ~ネオ桃山幕府のおどり~』であった。

当時コナミは、毎月第4土曜日に「コナミデー」と称した全国の小売店と連携してゲーム大会や限定グッズの配布などを行う販売促進イベントを実施していたが、その5月24日と25日のコナミデー第2回目は「がんばれゴエモン体験2Days」であった[要出典]。全国100店舗の対象店で本作の体験版サンプルロムをプレイでき、参加者特典として特製ゴエモンシールが配布され、当日コナミのN64ソフトを購入した人にはコントローラパックがプレゼントされた[要出典]

本作はデータのセーブにコントローラパックが必要となっている。


物語

平和な大江戸はぐれ町。ゴエモン達は飯屋で食事をしていたが、エビス丸が裸になって悪ふざけをしたため追い出されてしまう。そんな時、上空に突如、桃形のUFOが現れ、さらに大江戸城へ向かって謎のビームを発射し、ヘンテコな建物に作り変えてしまった。ゴエモン達は殿様の頼みを受け、犯人を捕まえるべくエビス丸と共に旅立つ。道中、この異変を単身調査していたヤエ、とある事情から身動きできなくなっていたサスケを助け出して仲間に加えた二人は、事の首謀者であるミュージカルスター、春風弾神率いる謎の組織「ネオ桃山幕府」がもくろむ「日本全土舞台化計画」の野望を阻止すべく立ち向かうのであった。

登場人物

プレイヤー

ゴエモンとエビス丸は最初から使用可能で、ゲームを進めることでサスケとヤエがそれぞれ仲間に加わる。使用キャラクターはCボタンで随時変更することができる。それぞれ使用する武器や特殊能力が異なるため、プレイヤーチェンジをしないと先に進めない場面も存在する。

プレイヤーキャラクターの初期ライフ(体力)は5で、招き猫を取ると増えていく。残機数は初期の段階で2だが、大入り袋を取ると増える。回復アイテムがないときにライフが無くなる、障害物につぶされる等でミスとなって残機が減り、残機が無くなるとゲームオーバー。コンティニューは可能。なお、セーブ時には所持金と残機数も記録される。

メインウェポンには3段階のレベルがあり、道中のイベントでアップする。サブウェポンの強さはレベルに関係ないが、飛び道具は所持金を消費するため小判がないと使えない。また、今作では各キャラクターの使用する特殊能力は道中のイベントで習得する。

ゴエモン
- 太田真一郎
主人公。はぐれ町に住む天下の義賊。城をヘンテコな形に作り変えてしまった犯人を捕まえて欲しいと殿様から頼まれ旅に出る。
  • メインウェポン:キセル
    サブウェポン1:チェーンキセル
    サブウェポン2:小判(溜め撃ち時:炎の小判)
    術:一触即発の術。防御力の半減と引き換えに攻撃力2倍の効果を発揮する。
エビス丸
声 - 緒方賢一
ゴエモンの相棒。いつの間にか江戸に住み着いた自称「正義の忍者」。今回のサブウェポンに手裏剣がない。
  • メインウェポン:小槌
    サブウェポン1:ミートの小槌。敵を倒したときにでるアイテムが必ず団子になる。
    サブウェポン2:からくりカメラ。
    術:ちびエビスンの術(小さくなって狭い場所を通れるようになる。)
サスケ
声 - 堀絢子
物知り爺さんがこしらえたからくり忍者。爺さんの家を花火爆弾で誤って爆破した張本人。吹っ飛んだ時に電池が抜けてしまい、その衝撃で軽い記憶喪失になった(家が吹っ飛んだ時以外は全て覚えている)。
  • メインウェポン:くない
    サブウェポン1:花火爆弾
    サブウェポン2:極寒のくない。
    術:飛行の術。
ヤエ
声 - 笠原留美
秘密特捜忍者のくノ一。ゴエモン達にとってはお姉さん的存在。江戸城での事件の調査中にゴエモン達と再会し、目的が同じということで旅に同行する。今回は珍しくサスケより早く仲間になる。
  • メインウェポン:刀。武器レベルがアップするとBボタンの長押し敵の攻撃を受け流す「剣シールド」が使用可能になる。使用中は移動不可
    サブウェポン1:ヤエバズーカ(溜め撃ち時:ロックオンバズーカ)
    サブウェポン2:小竜太の笛 。移動済みの町や村・茶店に自由に移動できる。屋外でのみ使用可。
    術:人魚へんげの術。
ゴエモンインパクト
巨大からくり人形。高速移動の機能が直り、武器に新しく「んが砲」を加えて登場。映画の撮影前や途中で呼び出されている(インパクト戦終了後の会話参照)。

敵キャラクター

ネオ桃山幕府

春風弾神(はるかぜだんしん)
声 - 山寺宏一
ネオ桃山幕府のボスの1人。桃山時代を舞台にしたミュージカルに感動して自身もミュージカルスターとなったものの、その情熱がどこをどう間違ったのか日本全土を自分の最高の舞台に改造するという野望を抱くようになり、物知り爺さんをギャルのグッズをちらつかせて誘拐(どちらかと言えばスカウト)して巨大からくりメカやインスタントステージビームを開発させ「日本全土舞台化計画」の野望を実行に移す。自分のイメージで勝手に人に名前をつける変な癖があり、ゴエモンをフェルナンデス、エビス丸をアントニオ呼ばわりした。
ミュージカル・スターとしての実力は本物で、終盤に完全制圧した九州の人々(特に女性陣)を自分達の熱烈なファンにしてしまっており、踊りを見たエビス丸もファンになりかけてしまった。
マーガレット・ラン子
声 - 三石琴乃
ネオ桃山幕府のボスの1人。一応弾神に手を貸しているが、本当は自分の出番ばかりを気にしている目立ちたがり屋。超一流ブランドにも目がないタカピー女でもある。一応、ミュージカル・スターとしての実力はある。
バロン
声 - 山寺宏一
大江戸城にいたざます言葉を使うネオ桃山幕府四大幹部の1人。色は青。ゴエモンたちに他の四大幹部もオカマ呼ばわりされる(本編ではバロンとシャロンのみ)。さらに4人ともクルクル回りながら移動している。カシワギを自分のものとしている。
コロン
おもちゃ城に居た「でちゅう」と語尾をつけて話し、ゴエモンたちに邪魔されたくない場所を言ってしまったネオ桃山幕府四大幹部の1人。色はピンク。ちびっ子達に「モモヤマすぺしゃるダンス」をレッスンしていた。
シャロン
てんぷる城に居たオカマっぽい口調のネオ桃山幕府四大幹部の1人。色は緑。てんぷる城のボス、ツラミの所有者である。
ポロン
サブマリン城に居た「でありんす」と語尾をつけて話すネオ桃山幕府四大幹部の1人。色は黒。ゴエモン達を自分のファンだと思い込んだ。

中ボス

攻略する5つの内3つの城を守るからくりロボットである。

仁王ロボ コンゴウ
元々は大江戸城を守る完成途中のロボットだったが、ネオ桃山幕府により改造された際にバロンの手によって頭部のみが操られ、ゴエモン達に襲い掛かる。口から炎を吐いたり、4方向にレーザーを射出して回転しながら攻撃してくる。なおコンゴウを倒す前は、腕のようなパーツが一部の道を遮っていて通れない道がある。
おてあげロボ ダルマーニョ
おもちゃ城最上階にいる、コロンが作り上げた手足のついたダルマ型ロボット。手の爪で切り裂く、大ジャンプして飛び掛かる、火力範囲の広い爆弾を投げるなどしてくる。エビス丸のからくりカメラを使うと弱点となる心臓が内部に映し出され、攻撃することでダメージを与えられる。
うらみロボ ツラミ
てんぷる城北寺最奥部で待ち構える、シャロンが作り上げた半透明のロボット。皿を投げて攻撃してくる。直接攻撃は効かないが、最後に飛んできた赤い皿を攻撃すると跳ね返ってダメージを与えられる。攻撃パターンは3段階あり、1回目は3回、2回目は5回ダメージを与えるごとに変化する。また、パターンが変わるごとに皿を投げるスピードが上がる上、3段階目で投げてきた皿は爆発するためダメージを受けやすい。皿を投げる前は「こけおどし」で襲ってくるが、体が透明なのでダメージを受ける心配はない。

巨大からくり人形

彼等とは全てゴエモンインパクトで戦うことになる。ちなみに、本作のからくりメカの全ては、ギャルのグッズを条件に従っていた物知りじいさんの開発したものであり、真実を知ったエビス丸も見覚えがあるデザインだったと評している。

戦国カブキロボ カシワギ
バロンが操縦するロボット。脚部が無く、常に空中浮遊しているのが特徴で、ウイングを展開する事で高速飛行形態にも変形する。
みわくのマーメイド タイサンバ2
後のシリーズへと続く、最初のタイサンバシリーズ。1号機が漫画で既に登場している為、今作では2号機として登場している。ムツおまつり村の少年は海からサカナの怪獣が現れるのを目撃した旨との発言をしており、まるで〇ルトラ〇ンAのかいじゅうみたいだったとウルトラ五番目の兄弟の事を指している。
モモヤマ大戦艦 バルベラ
桃の形をしたネオ桃山幕府の戦艦。様々な武器を装備しているが、武器を全て破壊されると、小型機の発進しかできなくなる。装甲が1000と少ないが、外装が固く、小型機発進時に外装を解除した時しか攻撃が通用しない。また、パンチとキックは攻撃が届かず、チェーンキセル、小判、んが砲しか攻撃が効かない。また、プロローグのデモ画面に出てきた戦艦とは別物である。
愛と夢のフェアリー ド・エトワール
春風弾神とマーガレット・ラン子が操縦する巨大からくり人形であり、ネオ桃山幕府の最後の巨大からくり人形である。本作のラストボスである。

その他

殿様
声 - 茶風林
大江戸城の殿様。毎回トラブルに巻き込まれている。城を乗っ取られたのもこれで3回目。
ゆき姫
声 - 三石琴乃
同じく毎回トラブルに巻き込まれる、大江戸城のお姫様。改造された大江戸城に幽閉されていたが、ゴエモン達の活躍で開放され、殿様と一緒にゴエモンの長屋に居候する。また、この際に庶民の暮らしに活気があると満足していた。
モクベイ
UFOマニアであり、キセル職人。修行のため富士山の内部に住んでいる。
ベンケイ
山城の五条大橋を通せん坊している男で珍しい物を集めるコレクター。脛が弱い。モデルは武蔵坊弁慶。なきどコロが弱点。
ウシワカ
川で釣竿を持った自称「天下の美少年剣士」。なきどコロと引き換えにゴエモンたちに魚を取ってこさせた。モデルは源義経
子竜太
大江戸ツーリスト淡路店でアルバイトをしているゴエモンの知り合いの竜神の子。コントロールマシーンに操られていた。
罪滅ぼしとして一行の足代わりとなるべく、コリュウタの笛を託してくれる。
おみっちゃん
おなじみはぐれ町のアイドル。アルバイトをしているお団子屋がグルメ雑誌に紹介されたことで出前の注文が増え、九州までの出前を無傷でやってのけた。本名はおみつ
キハチ
ざぜん町のまんなか池に住むカッパ。ベンケイと同じく珍しい物を集めるコレクター。きゅうりが大好き。
物知り爺さん
おなじみの伊賀に住む自称「天才からくり発明家」。サスケのミスで家が爆破されるが、その前にネオ桃山幕府に誘拐されていたので無事だったものの、スケベ心に抗えずバニーガールのポスターとピチピチギャルの本5冊に釣られてダンシンたちの片棒を担いでしまった。
何故か宇宙に行く方法やそのアイテムの持ち主などを知っていたが、理由を「物知りだから」の一言で片づけている。
イタコ婆さん
恐山に住むいたこ。年齢は120歳以上。霊を呼び出す代金は300両。ノリノリの英語を発して霊を呼び出す。
プラズマおやぢ
声 - 緒方賢一
占い師。お金を払えば次になすべきことを教えてくれる。登場時のセリフは「プ・プ・プ・プ・プラズマー」

主題歌

OP曲「がんばれゴエモンのテーマ」
作詞・作曲・編曲 - ゴエモン制作委員会 / 歌 - 影山ヒロノブ
挿入歌「俺はインパクト!」
作詞・作曲・編曲 - ゴエモン制作委員会 / 歌 - 水木一郎
コーラス - 大島みどり井端珠里青藪礼子岩田佳保里豊永利行笹川謙有山勇輝
挿入歌「ゴージャス・マイ・ステージ」
作詞・作曲・編曲 - ゴエモン制作委員会 / 歌 - 立花敏弘、太田悦世

主なスタッフ

  • チーフディレクター - 蛭子悦延
  • プランナー - 汾陽桂太、山内円
  • シナリオ - 汾陽桂太
  • プログラムディレクター - 蛭子悦延
  • システムプログラム - 山口誠
  • デザインディレクター - 山内円
  • サウンドディレクター - 冨田朋也
  • サウンドエフェクト - 柏崎歩
  • コンポーザー - 荒木茂、加藤祐介、三木彩子、北川保昌
  • サウンドプロデューサー - 上原和彦
  • プロデューサー - 梅崎重治
  • エグゼクティブプロデューサー - 樹下國昭
  • 制作 - ゴエモン制作委員会

関連項目

外部リンク