UCIプロツアー2009
UCIプロツアー2009 (UCI ProTour 2009) は、2009年に行われたUCIプロツアーである。
概要
[編集]2008年のUCIプロツアーは、対象レースが大幅に減少したばかりか、同年に対象レース外となったパリ〜ニースの開催をめぐる攻防が発端となり、プロツアー制度そのものが存続の危機に立たされた。
ツール・ド・フランスの休息日である同年7月15日に、UCIプロチームとしては唯一招待されなかったアスタナ・チームを除く当時のUCIプロチームライセンス取得の17チームが2009年シーズンのライセンス更新を行わないと表明した。UCIプロツアー制度に代わる新制度制定を画策していたアモリ・スポル・オルガニザシオン (ASO) などグランツール主催者に同調したもの。
しかしその約1カ月後、国際自転車競技連合 (UCI) と、ASOの親会社である、エディシオン・フィリップ・アモリ (EPA) との間で交渉が重ねられ和解に至り、UCIワールドカレンダーを新たなシリーズ戦として実施する運びとなった。UCIプロツアーと、ASOなどグランツール主催者側が考案していた新シリーズを合体させた折衷案とみられる。
またこの和解により、UCIプロチームライセンスを更新しないとした当時の17チームのうち、チームそのものを2008年シーズン限りで解散させるゲロルシュタイナーおよびクレディ・アグリコルを除く15チームが撤回したほか、ツール不参加のアスタナもライセンスを更新。また、チーム・カチューシャとガーミン・スリップストリームの2チームがプロフェッショナルコンチネンタルチームから昇格し、2009年シーズンにおける18のUCIプロチームが出揃った。
2009年シーズンの対象レースについては、2008年のツール・ド・フランスにおけるドーピング問題の影響を受け、ドイツ・ツアーが2009年の開催を中止したことにより除外された。また、グランプリ・ソチを格上げする方針が出されているが、いまだ具体的な話は見られない。
18のプロチームに対象レース出場権が与えられる特典については変わらない一方、個人、チーム、国別の三つの総合成績争いはUCIワールドカレンダーに移行することとなり、UCIプロツアー制度そのものが大幅に縮小された感は否めない。
2009年UCIプロチーム
[編集]コード | チーム名称 | 国籍 | Web |
---|---|---|---|
ALM | アージェードゥゼル・ラ・モンディアーレ | フランス | [1] |
AST | アスタナ | カザフスタン | [2] |
BTL | Bボックス・ブイグ・テレコム | フランス | [3] |
COF | コフィディス | フランス | [4] |
EUS | エウスカルテル・エウスカディ | スペイン | [5] |
FDJ | フランセーズ・デ・ジュー | フランス | [6] |
FUJ | フジ・セルベット | スペイン | |
GCE | ケス・デパーニュ | スペイン | [7] |
GRM | ガーミン・スリップストリーム | アメリカ合衆国 | [8] |
KAT | チーム・カチューシャ | ロシア | [9] |
LAM | ランプレ・N.G.C | イタリア | [10] |
LIQ | リクイガス | イタリア | [11] |
MRM | チーム・ミルラム | ドイツ | [12] |
QST | クイックステップ | ベルギー | [13] |
RAB | ラボバンク | オランダ | [14] |
SAX | チーム・サクソバンク | デンマーク | [15] |
SIL | サイレンス・ロット | ベルギー | [16] |
THR | チーム・コロンビア=ハイロード | アメリカ合衆国 | [17] |