玉皇大帝

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玉皇大帝

玉皇大帝(ぎょくこうたいてい)、玉皇上帝(ぎょくこうじょうてい)、あるいは玉皇(ぎょくこう、拼音: Yù Huáng、Jade Emperor)、玉帝(ぎょくてい)、天公(てんこう)は、中国道教における事実上の最高神で、天界の支配者でありその下の地上・地底に住むあらゆるものの支配者でもある。現在も庶民から篤く崇拝されており、民間信仰や、東南アジアなどの華僑の間では最高神として扱われる。

道教の本来の最高神は、「太元」を神格化した元始天尊、「」を神格化した霊宝天尊(太上道君)、「老子」を神格化した道徳天尊(太上老君)の三柱(三清)であるが、これら自然の無為と始まりを象徴する神々の下に、実質的に宇宙万物を運用・統治している最高神祇である「四御」がいる。すなわち、全ての神を統括し宇宙を治める太上金闕至尊玉皇昊天上帝(玉皇大帝)、全ての霊を統括する勾陳上宮天皇大帝、全ての星を統括する週天星主紫微大帝、全ての土地を統括する地母神である承天效法后土皇地祇(后土、后土娘娘)である。

玉皇大帝は三清が天空神として生まれ変わった姿で、天帝上帝、「太上金闕至尊玉皇昊天上帝」、「太平普度皇靈中天至聖仁義古佛玉皇大天尊」とも呼ばれる。儒教では昊天上帝(正式には「昊天金闕無上至尊自然妙有彌羅至真玉皇上帝」)とも呼ばれる。『玉皇経』では、玉帝は年齢は130億歳以上ともされ、遠い昔に身を捨てて天の北を塞ぎ、代わりに万の衆生を生かしたという。『玉皇本行集』では、光明妙楽国の王子が位を捨てて山中にこもり道を修め人々を救おうとし、ついに玉帝となり、「諸天之主」、「萬天之尊」とされるようになったという。

古くから天帝崇拝は存在したが、玉皇大帝が記録の中に現れるのは後漢以後のことで、道教の体系化に伴い三清・四御などの説が整えられ天帝とみなされるようになった。の時代に幾人かの皇帝が玉皇大帝を重視し強く崇拝したことから庶民の中でも崇拝されるようになり、道教の中でも重要な存在となった。

道観には「玉皇殿」など玉皇大帝を祀る殿閣がある。旧暦1月9日は「玉皇誕」とされ、玉皇大帝の誕生の日として祭祀が行われる。旧暦1月15日に行われる元宵節の由来にも、玉皇大帝は登場する。フィクションなどにも玉皇大帝は登場する。例えば『西遊記』では、「高天上聖大慈仁者玉皇大天尊玄穹高上帝」の名で登場し、孫悟空に斉天大聖の位を与えている。

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