幻覚

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幻覚(げんかく、hallucination)とは、医学(とくに精神医学)用語の一つで、実際には外界からの入力がない感覚を体験してしまう症状をさす。聴覚、嗅覚、味覚、体性感覚などの幻覚も含むが、幻視の意味で使用されることもある。実際に入力のあった感覚情報を誤って体験する症状は錯覚と呼ばれる。

目次

[編集] 種類

幻覚には以下のものがある。

  • 幻聴(auditory hallucination):聴覚の幻覚
  • 幻視(visual hallucination):視覚性の幻覚
  • 幻嗅(olfactory hallucination):嗅覚の幻覚
  • 幻味(gustatory hallucination):味覚の幻覚
  • 体感幻覚(cenesthopathy):体性感覚内臓感覚の幻覚

[編集] 病態

さまざまな説が提案されている(電磁波の脳波への影響など)が、現在のところはっきりとは分かっていない。

  • 中脳辺縁系のドパミン神経の過活動
    ドパミン作動薬である覚醒剤や大麻の成分が幻覚を起こすこと、幻覚に対してドパミン拮抗薬である抗精神病薬が有効なことなどから推測される。
  • 自己モニタリング機能の障害
    自己と他者の区別を行う機能である自己モニタリング機能が正常に作動している人であれば、空想時などに自己の脳の中で生じる内的な発声を外部からの音声だと知覚することはないが、この機能が障害されている場合、外部からの音声だと知覚して幻聴が生じることになる。

[編集] 原因

幻覚は、麻薬などの服用、あるいは精神病心的外傷後ストレス障害(PTSD)などといった、特殊な状況でのみ起きるわけではない。正常人であっても、夜間の高速道路をずっと走っている時など、刺激の少ない、いわば感覚遮断に近い状態が継続した場合に発生することがある。

[編集] 器質性

脳の器質疾患により幻覚が起こりうる。 脳血管障害脳炎、脳外傷、脳腫瘍、あるタイプのてんかん痴呆など。

[編集] 症状性

全身性の疾患に続発して幻覚が起こることがある。代謝性疾患、内分泌性疾患、神経疾患など。

[編集] 中毒性

LSDなどの幻覚薬、覚醒剤大麻などの薬物乱用による。ステロイドなどの治療薬でも幻覚が起こることがある。

[編集] 精神病性

主に統合失調症圏の疾患で幻覚がみられる。統合失調症をはじめ、統合失調症様障害、非定型精神病など。感情障害でも幻聴が起こることがある。

[編集] 心因性

重度の心因反応、PTSDなど。

[編集] 特殊状況下の正常な反応

断眠、感覚遮断、高電磁場など

[編集] 幻覚の原因と内容の関連

疾患により幻覚の内容が異なる傾向があると言われている。例えば統合失調症では幻聴が、レビー小体病では幻視が、アルコール依存症の離脱症状では小動物幻視(小さい虫などが見える)が多いとされているが、必ずしも全例に当てはまる訳ではない。

[編集] 関連項目