マイクロキャビン

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株式会社マイクロキャビン
MICROCABIN CORPORATION
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
510-0822
三重県四日市市芝田一丁目11番13号
設立 1982年11月26日
業種 情報・通信業
法人番号 8190001016226 ウィキデータを編集
事業内容 アミューズメント用ソフトウェアの企画・開発
代表者 代表取締役 澤井孝文
資本金 1000万円(2016年4月)
売上高 6 億53百万円万(2010年3月)
営業利益 79百万円(2010年3月)
純利益 54百万円(2010年3月)
純資産 7億25百万円(2010年3月)
総資産 10億83百万円(2010年3月)
従業員数 46名(2016年4月)
決算期 3月31日
主要株主 円谷フィールズホールディングス株式会社 100%
関係する人物 大矢知直登(創業者)
外部リンク https://www.microcabin.co.jp/
特記事項:資本金は会社概要に記載の数値。その他の財務情報(売上高等)は、フィールズ(主要株主)が 2011年1月14日付で公開したIR情報に記載の数値。(いずれも2011年8月8日閲覧)
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株式会社マイクロキャビン(MICROCABIN CORPORATION("MICROCABIN"と"MICRO CABIN"))は、日本三重県四日市市に本社を置くアミューズメント用ソフトウェアの企画・開発会社。円谷フィールズホールディングス株式会社の完全子会社。かつてはコンピュータゲームの開発も行っていた。

概要[編集]

創業者の大矢知直登によって、1981年11月27日にパソコンショップ・パソコン教室「マイクロキャビン四日市」として創業し[1]、翌年11月に株式会社(資本金1,000万円)として設立。

1980年代から1990年代前半まではパーソナルコンピュータ向けにゲーム開発を行っていた。1980年代は「は〜りぃふぉっくす雪の魔王編」などのアドベンチャーゲームを中心に開発。1990年代に入ると、「サーク」シリーズや「幻影都市」などロールプレイングゲームを中心に開発をしていた。1990年代後半からは家庭用ゲーム機向けにも開発し、「ソードアンドソーサリー」「マリオネットカンパニー」シリーズなどを発売した。 1999年2月時点での資本金は1億8,793万円[2]

開発費の高さからスーパーファミコンへの参入を見送ってパソコン向けゲームソフトの開発を続けたり、次世代ゲーム機ではセガサターン陣営についたり、販売元ではなく開発元としてゲーム開発に携わるなどの経営判断の結果、知名度や売り上げが低下した。松下電器からパチンコ用の液晶制御ボードのソフトウェア開発を受託したことを機に、2000年代に入ってからはパチンコ液晶表示ソフトの開発が中心となっている[1]。2001年2月に資本金を2億2,793万円に増資した[3]

2008年5月9日AQインタラクティブの100%子会社となり、2011年1月14日に株式の85%がフィールズ(現:円谷フィールズホールディングス)に譲渡され、その後残りの株式も全て譲渡された事で、現在は円谷フィールズホールディングスの100%子会社である[4]。 2014年12月1日に資本金を1000万円に減資した[5]

主なゲーム作品[編集]

その他、1989年ファイナルファンタジー」のMSX版や、1990年「大戦略」のMSX版・PCエンジン版など、他社制作ゲームの機種移植も手掛けている。

制作に関与した主なパチンコ機[編集]

(いずれもニューギン

在籍していた主なクリエイター[編集]

  • 笹井隆司 - 『サーク』『サークII』作曲担当
  • 新田忠弘 - 『サーク』『サークII』『フレイ』『鋼鉄の咆哮』(2、3)作曲担当
  • 瓜田幸治 - 『幻影都市』『サークIII』等の作曲担当 『鋼鉄の咆哮』効果音担当
  • 福田康文 - 『幻影都市』『エルムナイト』『鋼鉄の咆哮』(1)等の作曲担当
  • 中北晃二(百鬼丸) - 『幻影都市』『サークIII』等のキャラクターデザイン担当
  • HidyBoy柳島秀行) - 『セイレーン』『サーク』『サークII』『エルムナイト』等のキャラクター、メカのデザインと作画担当
  • 石川慎二 - 『鋼鉄の咆哮』シリーズ原作者・ディレクター、『紺碧の艦隊2』シリーズ ディレクター、艦船設計システム『HLG』システム考案・設計者

関連項目[編集]

マイクロキャビン開発の「紺碧の艦隊」シリーズおよび「鋼鉄の咆哮」シリーズに搭載される、ゲーム内の艦船設計システムの名称。名前は平賀譲に由来する。(Hiraga Layout Grid system-Type○○[6]また、HiRaGa のRを意図的にLに置き換えてHLGとしているとの説や、High Level Graphics design systemとの説もある)[7]
PC-9801版「紺碧の艦隊2 PERFECT」にて開発されたものが原型で、以後「紺碧の艦隊」シリーズから「鋼鉄の咆哮」シリーズに受け継がれ進化していった。
このような画期的な艦船設計システムは業界内ではこれまで存在しておらず、初実装は1995年12月に発売されたPC-9801版紺碧の艦隊2PERFECTである。
  • HLG55 Ver.3.0「紺碧の艦隊2 PERFECT」PC-9801版
  • HLG55 Ver.4.0「紺碧の艦隊2 PERFECT」Windows95版
  • HLG55 Ver.4.1「紺碧の艦隊2 ADVANCE」
  • HLG58 Ver.1.0「鋼鉄の咆哮」
  • HLG62 (Ver未設定)「鋼鉄の咆哮2」
  • HLG62 Ver.1.0「鋼鉄の咆哮2エクストラキット」
  • HLG63a「鋼鉄の咆哮3」

出典[編集]

  1. ^ a b 株式会社マイクロキャビン創業者 / 大矢知直登」『Plus 三重』 三重プラス、2021年7月29日
  2. ^ マイクロキャビン公式サイト・会社概要”. INTERNET ARCHIVE. 1999年2月2日閲覧。
  3. ^ マイクロキャビン公式サイト・会社概要”. INTERNET ARCHIVE. 2001年5月25日閲覧。
  4. ^ マイクロキャビンをパチンコ機販売のフィールズが子会社化ITmedia News, 2011年1月14日)
  5. ^ FIELDS 第27回 定時株主総会 招集ご通知 (19ページ・事業報告)”. FIEELDS. 2015年5月28日閲覧。
  6. ^ ○○の箇所はシステム開発時期の皇紀の下二桁が入る。
  7. ^ 「HLG」のお話

外部リンク[編集]