ブラックシェル

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ブラックシェル
2008年4月20日 中山競馬場
欧字表記 Black Shell
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2005年1月31日
死没 (乗馬)
クロフネ
オイスターチケット
母の父 ウイニングチケット
生国 日本の旗 日本北海道早来町
生産者 ノーザンファーム
馬主 金子真人ホールディングス
調教師 松田国英栗東
競走成績
生涯成績 10戦2勝
獲得賞金 1億5122万8000円
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ブラックシェル英語: Black Shell[1])は、日本の競走馬である。全姉にシェルズレイがいる。馬名の意味はblack+shellで、「黒い貝」。父母の名前からの連想である。

経歴[編集]

2歳時代[編集]

デビューは2007年11月11日東京競馬場の2歳新馬戦。デビュー戦はダイシンプランの2着に敗れるが、2戦目で初勝利を挙げる。続く12月のホープフルステークスではマイネルチャールズをとらえ切れずに2着と惜敗。

3歳〜6歳時代[編集]

年が明けて2008年1月6日、福寿草特別で最後にキングスエンブレムを交わして勝利。重賞初挑戦となったきさらぎ賞で、武豊を鞍上に迎え1番人気に支持されるも、馬体重がプラス10キログラムのうえ、ゲート内でも焦れ込み大きく出遅れ7着と敗退。皐月賞のトライアルレースである弥生賞ではふたたび1番人気に支持される。レースは1000メートル通過が62秒台というかなりのスローペースで、経済コースを通って直線で早めに抜け出したマイネルチャールズを追い詰めるも届かず2着。しかし皐月賞への優先出走権は獲得し、皐月賞に出走した。

その皐月賞では、マイネルチャールズと同枠の5枠に入った。レースでは好スタートを決めると内側にいたマイネルチャールズに後手を踏ませることには成功するも、直後にサブジェクトに前を塞がれ、結局後位でレースを進める。そのまま淡々とレースが進み最後の直線に入るもさほど伸びずに6着に敗れた。獲得賞金の問題から日本ダービーへの出走が微妙となったため、賞金を積み上げるために、新たに鞍上に後藤浩輝を迎えて[2]NHKマイルカップに出走。このレースは父クロフネが制しており、親子制覇の期待がかかっていたが、レースは逃げたゴスホークケンが大きく外を回って内側が大きく空いたため、そこをついて先頭に立とうとするも、同じように内を突いてきたディープスカイに交わされ2着に敗れた。

NHKマイルカップで敗れはしたものの、賞金を加算できたため、予定通り6月1日の日本ダービーに出走。ふたたび鞍上は武に戻った。レースでは、同厩舎のモンテクリスエスに最初のコーナーで不利を受け、これが響いてスムーズにレースを運べず、ディープスカイの3着に敗れた。夏場の休養を挟んで秋緒戦は9月28日神戸新聞杯に出走、ディープスカイの2着となり菊花賞への優先出走権を獲得したが、10月11日に右前浅屈腱炎(全治9か月以上)が判明[3]し休養。3年以上の時間をかけて復帰を目指したが、2011年12月18日付けでJRAの競走馬登録を抹消され、引退した。

引退後は乗馬となり、2012年6月時点では滋賀県にある水口乗馬クラブに繋養されている[4]

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名 頭数 枠番 馬番 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
上り3F
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2007 11. 15 京都 2歳新馬 10 1 1 8.9 (4人) 2着 福永祐一 55 芝1800m(良) 1.50.9 (34.2) 0.0 ダイシンプラン
12. 2 阪神 未勝利 9 3 3 1.8 (1人) 1着 安藤勝己 55 芝2000m(良) 2.04.5 (34.5) -0.1 (ドリームストライド)
12. 23 中山 ホープフルS OP 9 2 2 2.4 (1人) 2着 安藤勝己 55 芝2000m(稍) 2.04.0 (36.1) 0.1 マイネルチャールズ
2008 1. 6 京都 福寿草特別 500万下 14 2 2 2.8 (2人) 1着 安藤勝己 56 芝2000m(良) 2.02.3 (34.3) -0.1 キングスエンブレム
2. 17 京都 きさらぎ賞 JpnIII 15 2 2 2.8 (1人) 7着 武豊 56 芝1800m(良) 1.49.1 (34.5) 0.3 レインボーペガサス
3. 9 中山 弥生賞 JpnII 16 7 13 3.8 (1人) 2着 武豊 56 芝2000m(良) 2:01.9 (34.6) 0.1 マイネルチャールズ
4. 20 中山 皐月賞 JpnI 18 5 10 5.6 (2人) 6着 武豊 57 芝2000m(良) 2:02.2 (34.8) 0.5 キャプテントゥーレ
5. 11 東京 NHKマイルC JpnI 18 3 5 9.2 (3人) 2着 後藤浩輝 57 芝1600m(稍) 1:34.5 (34.6) 0.3 ディープスカイ
6. 1 東京 東京優駿 JpnI 18 2 3 12.0 (6人) 3着 武豊 57 芝2400m(良) 2:27.0 (34.7) 0.3 ディープスカイ
9. 28 阪神 神戸新聞杯 JpnII 18 5 10 5.8 (3人) 2着 武豊 56 芝2400m(良) 2:25.3 (34.7) 0.0 ディープスカイ

血統表[編集]

ブラックシェル血統ヴァイスリージェント系アウトブリード (血統表の出典)

* クロフネ
Kurofune
1998 芦毛
父の父
* フレンチデピュティ
French Deputy
1992 栗毛
Deputy Minister Vice Regent
Mint Copy
Mitterand Hold Your Peace
Laredo Lass
父の母
* ブルーアヴェニュー
Blue Avenue
1990 芦毛
Classic Go Go Pago Pago
Classic Perfection
Eliza Blue Icecapade
*コレラ

オイスターチケット
1998 鹿毛
ウイニングチケット
1990 黒鹿毛
*トニービン
Tony Bin
*カンパラ
Severn Bridge
パワフルレディ マルゼンスキー
ロッチテスコ
母の母
ナムラピアリス
1984 栗毛
トウショウボーイ *テスコボーイ
ソシアルバターフライ
ヤマニサクラ タリヤートス
モンテホープ F-No.3-l


脚注[編集]

  1. ^ ブラックシェル”. JBISサーチ. 2022年5月1日閲覧。
  2. ^ 武はすでにファリダットに先約があったため乗れなかった
  3. ^ トピックス「ブラックシェル、右前浅屈腱炎を発症、菊断念」”. ケイバブック (2008年10月11日). 2012年6月15日閲覧。
  4. ^ 馬匹紹介【し〜】”. 水口乗馬クラブ. 2012年6月15日閲覧。

外部リンク[編集]