テイエムスパーダ

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テイエムスパーダ
2022葵ステークス
欧字表記 T M Spada[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 芦毛[1]
生誕 2019年4月25日(5歳)[1]
レッドスパーダ[1]
トシザコジーン[1]
母の父 アドマイヤコジーン[1]
生国 日本の旗 日本北海道浦河町[1]
生産者 浦河小林牧場[1]
馬主 竹園正繼[1]
調教師 五十嵐忠男栗東
木原一良栗東[1]
競走成績
生涯成績 18戦5勝[1]
獲得賞金 1億4111万1000円[1]
(2024年3月24日現在)
勝ち鞍
GII セントウルS 2023年
GIII CBC賞 2022年
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テイエムスパーダ(欧字名:T M Spada2019年4月25日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は2022年CBC賞2023年セントウルステークス

馬名の意味は、冠名+父名の一部。CBC賞では鞍上今村聖奈に重賞初騎乗初制覇をもたらし、走破タイム1分05秒8は芝1200mの日本レコードとなった[2]

戦績[編集]

2歳(2021年)[編集]

2021年7月11日小倉競馬場第6競走の2歳新馬戦で、福永祐一を鞍上にデビュー。2番人気に支持されていたが、2着アンジーニョをアタマ差交わしてデビュー勝ちを収めた。そのまま翌月のフェニックス賞へ1番人気で出走したが、ここでは次走で小倉2歳ステークスを制するナムラクレアの半馬身差2着となった。この2戦のみで2歳シーズンを終えた。

3歳(2022年)[編集]

国分恭介を鞍上に、1勝クラスのあざみ賞より始動し快勝。3月13日フィリーズレビューで重賞初挑戦となったが、ここでは13着と惨敗。その後の葵ステークスも11着と重賞で惨敗が続いたが、2勝クラスの皆生特別で再び快勝すると、7月3日CBC賞今村聖奈と共に参戦することとなった。当日は2番人気の評価で出走し、レースではハナを切って逃げ直線で完全に抜け出すと、そのまま2着以下を3馬身以上離し優勝。勝ちタイムの1分5秒8は前年のこのレースでファストフォースが記録したタイムを0秒2上回る日本レコードであった。鞍上の今村にとってはこれが重賞初騎乗・初制覇となった[3][注 1]

続いて8月21日に行われた北九州記念(GIII)に出走。鞍上は国分に戻り、2番人気に推された。レースでは前走のCBC賞と同様にハナを奪って直線中ほどまで首位をキープしたが、最後の直線で粘り切れずに7着に敗れた[5]

10月2日に中山競馬場で行われたスプリンターズステークス(GI)に出走。前走のシルクロードステークスでコースレコード勝ちのメイケイエール、この年の桜花賞3着のナムラクレア、前年のNHKマイルカップ勝ち馬シュネルマイスターに次ぐ4番人気に推された。レースではスタートで後手を踏むも最内枠を活かして先手を奪い切る。前半3ハロン32秒5のペースで後続を引っ張り粘り込みをはかったが、直線で力尽き15着に敗れた[6]

続いて11月27日に行われた京阪杯(GIII)に出走。主戦騎手の国分恭介が落馬負傷のため、今村聖奈を再び鞍上に迎えた[7]。3番人気で迎えたレースでは3番手を追走。最後の直線では伸びきれずに6着に敗れた。鞍上の今村は「ゲートでしんどい部分があって出負けしてしまいました。二の脚でリカバリーして、道中も折り合いはつきました。ただ思った以上に遅れたので人間が冷静さを欠いてしまいました」と敗因を語った[8]

4歳(2023年)[編集]

4歳初戦として、1月29日に中京競馬場で行われたシルクロードステークス(GIII)に出走。レースでは9番人気に推され、14着に敗れた。9月10日セントウルステークスでは初コンビとなる富田暁に乗り替わり、14番人気となっていたがスタート後ハナを奪い、中間はマイペースに持ち込みそのまま2着を1馬身差で逃げ切り、富田は重賞初制覇となった[9]

競走成績[編集]

以下の内容は、netkeiba.com[10]およびJBISサーチ[11]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2021.07.11 小倉 2歳新馬 芝1200m(良) 8 3 3 003.10(2人) 01着 R1:09.5(34.5) -0.0 0福永祐一 54 (アンジーニョ) 494
0000.08.14 小倉 フェニックス賞 OP 芝1200m(不) 10 1 1 002.90(1人) 02着 R1:10.9(36.8) -0.1 0岩田望来 54 ナムラクレア 484
2022.02.20 小倉 あざみ賞 1勝 芝1200m(稍) 16 6 12 005.50(3人) 01着 R1:10.3(35.2) -0.5 0国分恭介 54 (セリノーフォス) 490
0000.03.13 阪神 フィリーズR GII 芝1400m(良) 15 5 8 012.80(6人) 13着 R1:21.8(36.8) -1.9 0国分恭介 54 サブライムアンセム 494
0000.05.28 中京 葵S GIII 芝1200m(良) 17 1 2 014.80(7人) 11着 R1:09.0(35.3) -0.8 0国分恭介 54 ウインマーベル 480
0000.06.18 阪神 皆生特別 2勝 芝1200m(良) 11 1 1 003.90(2人) 01着 R1:07.9(34.2) -0.4 0国分恭介 52 テイエムトッキュウ 488
0000.07.03 小倉 CBC賞 GIII 芝1200m(良) 17 3 5 005.00(2人) 01着 R1:05.8(34.0) -0.6 0今村聖奈 48 タイセイビジョン 486
0000.08.21 小倉 北九州記念 GIII 芝1200m(良) 18 2 4 004.60(2人) 07着 01:07.4(34.6) 00.5 0国分恭介 51 ボンボヤージ 488
0000.10.02 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 1 1 016.70(4人) 15着 R1:08.8(36.1) -1.0 0国分恭介 53 ジャンダルム 490
0000.11.27 阪神 京阪杯 GIII 芝1200m(良) 16 3 5 007.00(3人) 06着 R1:08.0(34.3) -0.8 0今村聖奈 53 トウシンマカオ 490
2023.01.29 中京 シルクロードS GIII 芝1200m(良) 15 6 11 032.60(9人) 14着 R1:09.0(33.7) -1.7 0今村聖奈 55 ナムラクレア 494
0000.02.19 小倉 小倉大賞典 GIII 芝1800m(重) 16 2 3 051.2(13人) 16着 R1:53.8(39.8) -4.1 0今村聖奈 54 ヒンドゥタイムズ 494
0000.07.02 中京 CBC賞 GIII 芝1200m(良) 12 5 5 036.30(9人) 08着 R1:07.9(34.0) -0.7 0国分恭介 55 ジャスパークローネ 494
0000.08.20 小倉 北九州記念 GIII 芝1200m(良) 18 6 12 051.1(15人) 13着 R1:08.2(35.1) -0.9 0今村聖奈 55 ジャスパークローネ 494
0000.09.10 阪神 セントウルS GII 芝1200m(良) 15 6 11 112.6(14人) 01着 R1:07.2(33.7) -0.2 0富田暁 55 アグリ 498
0000.10.01 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 1 2 038.0(10人) 14着 R1:09.2(35.8) -1.2 0富田暁 56 ママコチャ 496
2024.01.28 京都 シルクロードS GIII 芝1200m(良) 18 7 14 037.2(10人) 14着 R1:09.1(35.7) -1.4 0富田暁 56 ルガル 502
0000.03.24 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(重) 18 4 7 104.9(15人) 18着 R1:11.6(36.1) -2.7 0富田暁 56 マッドクール 504
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す
  • 競走成績は2024年3月24日現在

血統表[編集]

血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ヘイロー系
[§ 2]

レッドスパーダ
2006 鹿毛
父の父
*タイキシャトル
1994 栗毛
Devil's Bag Halo
Ballade
*Welsh Muffin Caerleon
Muffitys
父の母
*バービーキャット
Barbicat
1993 鹿毛
Storm Cat Storm Bird
Terlingua
Barbarika Bates Motel
War Exchange

トシザコジーン
2005 芦毛
アドマイヤコジーン
1996 芦毛
Cozzene Caro
Ride the Trails
アドマイヤマカディ *ノーザンテースト
*ミセスマカディー
母の母
トシメロディー
1998 芦毛
*マイニング Mr. Prospector
I Pass
サツマリーベ *カコイーシーズ
*ニジンスキーセンチメント
母系(F-No.) ニジンスキーセンチメント(USA)系(FN:7) [§ 3]
5代内の近親交配 Nijinsky 5 × 5, Northern Dancer 5 × 5 [§ 4]
出典
  1. ^ [12]
  2. ^ [13]
  3. ^ [12]
  4. ^ [12][13]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ JRAでの重賞初騎乗での優勝は2008年愛知杯での宮崎北斗騎手以来14年ぶり、JRA女性騎手の重賞勝利は2019年カペラステークス藤田菜七子騎手以来2人目となった[4]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o テイエムスパーダ”. JBISサーチ. 公益財団法人日本軽種馬協会. 2023年9月10日閲覧。
  2. ^ 【CBC賞結果】今村聖奈騎手が重賞初騎乗V! テイエムスパーダが日本レコードで圧勝 - netkeiba.com 2022年7月3日
  3. ^ 【CBC賞】テイエムスパーダ驚速V 影も踏ませぬ逃走劇!日本レコード1分5秒8 - netkeiba、2022年8月10日閲覧。
  4. ^ 日刊スポーツ、極ウマプレミアム、2022年7月3日付、今村聖奈騎手が史上5人目重賞初騎乗V 藤田菜七子以来JRA女性騎手2人目タイトル/CBC賞、2023年9月13日閲覧。
  5. ^ “【北九州記念】テイエムスパーダは前走レコードVから1秒6遅れの7着 国分恭「ポジション争いが激しくて…」”. https://tospo-keiba.jp/breaking_news/18785 2022年11月29日閲覧。 
  6. ^ “【スプリンターズS】逃げたテイエムスパーダは直線力尽き15着 国分恭「ダッシュが利きませんでした」”. https://www.sanspo.com/race/article/general/20221002-RNOATAD3OZFJLL5DLR4AAL5LGY/ 2022年11月29日閲覧。 
  7. ^ “今村聖奈、重賞初Vのテイエムスパーダと27日京阪杯参戦 18歳ラストデーにタイトル狙う”. https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=213043 2022年11月29日閲覧。 
  8. ^ “【京阪杯】今村聖奈テイエムスパーダは6着「人間が冷静さを欠いてしまいました」18歳ラスト騎乗飾れず”. https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=214667 2022年11月29日閲覧。 
  9. ^ 【産経賞セントウルS】テイエムスパーダ逃走Vで大波乱 富田暁騎手重賞初V”. サンケイスポーツ (2023年9月10日). 2023年9月10日閲覧。
  10. ^ テイエムスパーダの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年9月10日閲覧。
  11. ^ テイエムスパーダ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年9月10日閲覧。
  12. ^ a b c テイエムスパーダ 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年7月4日閲覧。
  13. ^ a b テイエムスパーダの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2022年7月4日閲覧。

外部リンク[編集]