ハジロ属
ハジロ属 | |||||||||||||||||||||||||||
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スズガモ(オス) Aythya marila
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Aythya F. Boie, 1822[1] | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Diving duck | |||||||||||||||||||||||||||
種 | |||||||||||||||||||||||||||
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ハジロ属(ハジロぞく、Aythya)は、鳥綱カモ目カモ科に属する属。別名スズガモ属[2]。
分布
[編集]アフリカ大陸、北アメリカ大陸、ユーラシア大陸、インドネシア、日本、オーストラリア、ニュージーランド、バヌアツ、マダガスカル中北部などに分布する[3][4][5][6]。
形態
[編集]最大種はオオホシハジロ[6]。体系は太短い[6]。翼はやや短い[6]。初列風切や次列風切に白い斑紋が入り、飛翔時に白い帯模様に見えることがハジロの由来になっている[2]。和名のホシハジロは星羽白と表記される[7]。
嘴は幅広い[6]。後肢は短く胴体後方に位置し、直立して陸上をうまく歩行することができない[6]。後肢や趾は扁平で、趾の間には水かきが発達する[6]。
性的二型が大きく繁殖期の雌雄は羽色が異なるが、オスは非繁殖期に羽毛が生え換わる(エクリプス)[6]。
生態
[編集]河川、湖沼、池、湾などの主に淡水域に生息する[4][6]。属名のAythyaは、ギリシャ語で「海鳥」を指すaithuiaに由来する[2]。水面を蹴って助走してから、素早く羽ばたき飛翔する[6]。
食性は植物食傾向の強い雑食で、水生植物などを食べる[4][6]。スズガモなどは貝類も食べる[2][6]。潜水して採食を行う[6]。
繁殖形態は卵生。多くの種は水辺や水面に浮かぶ水生植物の上に巣を作るが、一部の種はカモメ科の集団繁殖地(コロニー)内に巣を作る種もいる[6]。数種は同種他種の巣に卵を産んで、育雛させる(托卵)[6]。
分類
[編集]種
[編集]- A. valisineria (Wilson, A, 1814) - オオホシハジロ、英名:Canvasback、北アメリカに広く分布する。
- A. americana (Eyton, 1838) - アメリカホシハジロ、英名:Redhead、北アメリカに広く分布する。
- A. ferina (Linnaeus, 1758) - ホシハジロ、英名:Common Pochard、ヨーロッパから中央アジアと中国にかけて分布する。
- A. australis (Eyton, 1838) - オーストラリアメジロガモ、英名:Hardhead、オーストラリアに分布する。
- A. innotata (Salvadori,, 1894) - マダガスカルメジロガモ、英名:Madagascan Pochard、マダガスカルに分布する。
- A. baeri (Radde, 1863) - アカハジロ、英名:Baer's Pochard、シベリア南東部と中国北部に分布する。
- A. nyroca (Güldenstädt, 1770) - メジロガモ、英名:Ferruginous Duck、ヨーロッパ西部、アフリカ北西部、アジア中部に分布する。
- A. novaeseelandiae (Donovan, 1809) - ニュージーランドスズガモ、英名:Ring-necked Duck、ニュージーランドに分布する。
- A. collaris (Radde, 1863) - クビワキンクロ、英名:Baer's Pochard、北アメリカに広く分布する。
- A. fuligula (Linnaeus, 1758) - キンクロハジロ、英名:Tufted Duck、ユーラシア大陸に分布する。
- A. marila (Linnaeus, 1761) - スズガモ、英名:Greater Scaup、北アメリカとユーラシア大陸に広く分布する。
- A. affinis (Eyton, 1838) - コスズガモ、英名:Lesser Scaup、北アメリカに広く分布する。
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アメリカホシハジロ
A. americana -
オーストラリアホシハジロ
A. australis -
マダガスカルメジロガモ
A. innotataa -
アカハジロ
A. baeri -
メジロガモ
A. nyroca -
ニュージーランドスズガモ
A. novaeseelandiae -
クビワキンクロ
A. collaris -
コスズガモ
A. affinis
日本で見られる種
[編集]-
オオホシハジロ
A. valisineria -
ホシハジロ
A. ferina -
キンクロハジロ
A. fuligula -
スズガモ
A. marila
種の保全状況評価
[編集]開発や干拓による生息地の破壊、狩猟などにより生息数が減少している種もいる[4][5]。
国際自然保護連合(IUCN)により、ハジロ属の多数の種が軽度懸念(LC)の指定を受けている[11]。日本の一部の都道府県で、アカハジロ、オオホシハジロ、スズガモがレッドリストの指定を受けている[12]。
参考文献・出典
[編集]- ^ a b “Aythya F. Boie, 1822” (英語). ITIS. 2012年3月23日閲覧。
- ^ a b c d 安部直哉 『山溪名前図鑑 野鳥の名前』、山と溪谷社、2008年、132、294頁。
- ^ a b “IOC World Bird List Version 3.4 (Waterfowl)” (英語). 国際鳥類学会議(IOC). 2013年8月24日閲覧。
- ^ a b c d 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、75、77、183-184頁。
- ^ a b 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』、講談社、2001年、82、185頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育 (ガンカモ目)』、財団法人東京動物園協会、1980年、69、71-74頁。
- ^ 高木清和『フィールドのための野鳥図鑑-水辺の鳥』山と溪谷社、2002年2月1日、42頁。ISBN 4635063321。
- ^ “Aythya” (英語). バードライフ・インターナショナル. 2013年8月24日閲覧。
- ^ a b 中川雄三(監修) 編『ひと目でわかる野鳥』成美堂出版、2010年1月、46-48頁。ISBN 978-4415305325。
- ^ a b 小宮輝之(監修) 編『里山の野鳥ハンドブック』NHK出版、2011年5月6日、186-188頁。ISBN 978-4140113004。
- ^ “IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.2. (search by Aythya)” (英語). IUCN. 2012年3月23日閲覧。
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(Aythya)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年3月23日閲覧。