ジュニアアイドル

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ジュニアアイドルとは、低年齢のアイドルのこと。おおむね15歳以下(中学生以下)を指すことが多いが、16・17歳も指すこともある。

低年齢のファッションモデルもジュニアアイドルに因んで、ジュニアモデル(またはティーンモデル)と呼ばれる。

概要[編集]

1990年代中頃、テレビ等での活動が増え始めた小学生のタレントやアイドルを指してフリーライター・作家の中森明夫により、「チャイドル」(「チャイルド」と「アイドル」の混成語)という造語も作られた。元々子役等のほかアンダーグラウンドな媒体で小学生・中学生のモデルの活動は見られたが、1990年代には日本の被服文化の影響を受けたブルセラがブームとなり、お菓子系アイドルという呼び名も生まれた。2000年代に入るとそれらを含めた広義での「ジュニアアイドル」という呼称が主流となる。

雑誌や広告等のモデルや俳優子役)から始まり、地上波のテレビドラマやテレビコマーシャルなどの出演により人気が出る場合が多い。ジュニアアイドルによってはグラビアアイドルとして写真集などを出したり、歌手などへ活動範囲を広げ、アイドル的な芸能活動を行なう場合も多い。

成長して「ジュニア―」の範疇に含まれなくなった場合にはもちろん普通の“アイドル”に変わり、また「歌手」「女優」などと呼ばれることになる。

活動媒体[編集]

1970年代頃から小中学生のモデルを起用した写真集やイメージビデオなどが多く発売されるようになったが、モデルがヌードになる作品も多かった。水着止まりのビデオや写真集は知名度のあるアイドル以外では商品価値が低く売上が見込めなかった(多くの大手出版社も少女ヌードを通常の作品もしくはアートとして販売しており、それが普通だった)。少女のヌードは1980年代後半頃から徐々に自主規制や批判の対象とされ、1999年11月に児童ポルノ禁止法が施行されると市場からは姿を消した。

2002年過ぎ頃からはいわゆるお菓子系といわれるジャンルで活動するジュニアアイドルの水着や着エロ作品がDVDソフト市場の成長にも乗じて発売本数を増やし、新しいマーケットを形成した。2000年代中頃から参入メーカーも増え、拡大し、アイドルDVDのひとつのジャンルとなった。

ジュニアアイドルとして活動し、その後も引き続き活動するケースも多く、ジュニアアイドル出身の女優やタレントも多く活動している。ジュニアアイドル時代に知名度を上げる者もいればその後の活動で知名度を上げる者もいる。また、わが子をアイドルにしたいという夢を持つ熱心な親を持つ者も多い。

ジュニアアイドルのイメージDVDのギャラは1本あたり10万から30万円程度が相場とされているが[1]、1本1万5000円程度というケースもある[2]

2007年以降、いわゆるショタコンをターゲットとした男子のジュニアアイドルのイメージDVDもリリースされている。[3]

活動媒体の多様化により、2000年代後半に入るとテレビ、音楽、出版、インターネット等、様々な場所でジュニアアイドルの活動は今まで以上に多く見られるようになった。

DVD作品の表現手法[編集]

ジュニアアイドルの写真集イメージビデオ(イメージDVD)では、スカートの中に白いビキニをつけて下着が見えている(パンチラ)ように見せる、Tバックを着用してを突き出したり、水着(ビキニだけでなく競泳水着やスクール水着などを着用している場合も)を着用して開脚したりバスタブに股間をすりつけたり、学校制服を着用してを吹いたり、体操着ブルマーを穿いている場合も)を着用してバランスボールまたぐといった定番表現がある[4]。中には(男性器に見立てた)バナナをくわえさせてフェラチオを想起させたり、(精液に見立てた)コンデンスミルクを使ってぶっかけを想起させたりといった露骨に性的なイメージを連想させるものも存在する[5]。これらの表現手法は2000年代初頭にブームとなった着エロと呼ばれるジャンルで培われてきた乳首女性器が写らないギリギリの範囲でセックスアピールを最大限行う手法であり[6]アダルトビデオに勝るとも劣らない過激な表現の作品が登場した背景にはAVメーカーの進出があると写真家会田我路は見ている[5]。ジュニアアイドルのイメージDVDのジャケットのキャッチフレーズでもバストサイズを強調させたり多様な表現が使用され購買意欲を煽っている[7]

また、出演モデルに年齢を詐称をさせている作品もあり[注 1](16歳女子高生とうたっていながら実際は18歳以上など)、それは一目瞭然なものもあるがモデルによっては分かりにくいこともある。

男子のジュニアアイドルの特徴として砂浜で上半身裸になって空手ビーチボールを披露する、ふんどしや白いブリーフ1枚の姿になる、半ズボンの学校制服を着る、水着姿で砂遊びをしたり風呂場で玩具を使って遊ぶなどの表現がある[3]

DVD撮影・発売における逮捕[編集]

2007年10月16日、ジュニアアイドルの写真集・DVD業界大手の心交社のチーフプロデューサーら4人が、東京警視庁より当時17歳の女性が出ていたDVDが児童買春・児童ポルノ禁止法違反に当たるとの疑いで逮捕されたが、東京地検は「他作品に比べ猥褻とはいえない」として不起訴とし、[8]ヌードのない作品に対しての同法の適用が検討された例を作った[9]。多くの場合、撮影の前に打ち合わせや衣装合わせに付いて連絡があるが、このケースでは撮影当日になって現場に行くと控え室には露出度が非常に高い水着しか用意されておらず、「これしか衣装がない」「撮影しなければ損失が発生する」と強引にそれらの衣装を着せるなどするという事態が起こっていた[10]ため、訴えを受けたという。

17歳の高校生のモデルを過激な水着姿で撮影したとして、仲村みうが以前所属していた事務所「アイアップ」の元社長ら4人が児童福祉法違反の疑いで逮捕されたことが2007年12月3日に分かった。それに関しては仲村本人が、『ジュニアアイドルの過激な露出の流れを作ったのは、みうなのかな・・・って思っています。』とコメントをしている[11]

いわゆる藤軍団擁するピンキーネットはジュニアアイドルの事務所のひとつだが、所属モデルが出演した作品が児童ポルノ禁止法違反との指摘を受け、代表者らが2009年2月16日、警視庁に逮捕された(直接槍玉に上がった作品の出演モデルは16歳)。

2009年7月19日には、16歳の女子高生が「過激な水着姿」で出演する「わいせつな内容」のDVDを製造したとして、児童ポルノ禁止法違反(提供目的の製造)の疑いで、東京都港区のビデオソフト販売会社「レイフル」の社長やビデオ監督ら計4人が神奈川県警少年捜査課に逮捕された。

いずれも乳首や局部を映さず性行為を含まないイメージビデオであるが、法律を適用し摘発に踏み切っており、表現の多様化や未成年者の保護についての議論のきっかけとなった。

主な「ジュニアアイドル」[編集]

主なジュニアアイドルについてはジュニアアイドル一覧および、子役の項参照。

関連項目[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 一例として、1991年生の藤間ゆかりは当初公称1993年生としており、実年齢15歳当時に「13歳」の触れ込みで出したDVDがあるが、18歳時のAVデビューに際して実年齢が発覚した。

出典[編集]

  1. ^ 香月真理子 『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』 朝日新聞出版、2009年、148頁。ISBN 978-4022505019
  2. ^ 読売新聞社会部 『親は知らない―ネットの闇に吸い込まれる子どもたち』 中央公論新社、2010年、169頁。ISBN 978-4120041709
  3. ^ a b 『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』161-166頁。
  4. ^ 『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』136-137頁・149頁。
  5. ^ a b 『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』141頁。
  6. ^ 『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』137-139頁。
  7. ^ 『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』143頁・145頁。
  8. ^ 『欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち』137頁。
  9. ^ 週刊プレイボーイ2007年11月12日号No.46『過激水着の「小さすぎた面積」』200頁より
  10. ^ 『サイゾー』2007年12月号より
  11. ^ 日刊サイゾー (2007年12月5日). “仲村みうの所属事務所社長が逮捕!! 今明かされる"みうみう"の本音”. 2008年7月15日閲覧。